Linux へのインストールの概要
このトピック
では、IBM TotalStorage Multiple Device Manager (MDM) のインストール作業の概要、
およびそれを実行する順序について説明します。また、インストールする必要のあるコンポーネントについても説明します。
インストール作業の概要
このセクションでは、Multiple Device Manager をインストールする際に行う作業について説明します。これらの作業は、記載されている順序で実施してください。
- ターゲットの Multiple Device Manager システムのハードウェア前提条件およびソフトウェアの前提条件を確認します。
- (必須) DB2 Universal Database Workgroup Edition V8.1 および DB2 V8.1.2 アップデート (FixPak 2) をインストールします。
- (必須) IBM Director 4.12 をインストールします。
 | 注: IBM Director を
インストールする際には、DB2 のユーザー名とパスワードが必要です。 |
- (オプション) rpm ビルド・ソフトウェア・パッケージがシステムにまだインストールされていない場合はインストールします。Multiple Device Manager インストール・プログラムはこのソフトウェアを使用して、RPM データベースに情報を追加します。rpm ビルド・ソフトウェアが存在していない場合、Multiple Device Manager のインストールではソフトウェアの不足が報告されます。ただし、このソフトウェアがなくても、インストール・プログラムではインストールの継続を選択できます。
rpm ビルド・ソフトウェアがシステムにない状態で、インストールの継続を選択した場合は、次のコマンドを使用して、システム上の Multiple Device Manager のレベルを決定できます。
grep -E "^ibmmdmdm\|" ~root/vpd.properties
- (必須) Multiple Device Manager (MDM) Base Code および WebSphere Application
Server 5.1 (WebSphere Message Queuing CSD 05 を含む) を
インストールします。WebSphere Application Server 5.1 および
その必要なコンポーネントがマシンにすでにインストールされている場合には、MDM インストール・ウィザードは
それを検出し、Multiple Device Manager Base Code のみをインストールします。
 | 注: MDM ソフトウェアをインストールするには、DB2 のユーザー名とパスワードが必要です。 |
- (オプション) IBM Performance Manager ウィザードを使用して、Performance Manager をインストールします。
 | 注: Performance Manager をインストールするには、DB2 のユーザー名とパスワードが必要です。 |
- (オプション) IBM Replication Manager ウィザードを使用して、Replication Manager をインストールします。
 | 注:
インストール作業の間に必要な特定のユーザー名とパスワードの組み合わせについて詳しくは、
後述する『ユーザー名とパスワード』のトピックを参照してください。 |
インストールするコンポーネント
このセクションでは、Multiple Device Manager を使用する前にインストールする必要のあるコンポーネントに関する
追加詳細情報のリストを示します。
- DB2 Universal Database
- Multiple Device Manager は、永続的なストレージのニーズに対応するために DB2 を使用します。MDM には DB2 のコピーが付属しているので、
これを MDM とともに使用するようインストールして構成する必要があります。
- IBM Director
- Multiple Device Manager インフラストラクチャーの一部として、IBM Director は、装置ディスカバリー、装置管理、および他のサービスを Multiple Device Manager ユーザーに
提供します。これらのサービスは、グラフィカル・ユーザー・インターフェースを通して提供されるため、システム管理者は
ローカルとリモートの両方のシステムに容易にアクセスすることができます。さらに、単一装置、複数装置、および装置間の
構成機能が、Device Manager によって提供されます。Device Manager には、 Multiple Device Manager のコンポーネントとしての
役割と、IBM Director のインフラストラクチャーの一部としての役割という、二重の役割があります。
- Multiple Device Manager
- Multiple Device Manager ソフトウェアは、Multiple Device Manager 製品の基本コンポーネントで
あり、IBM Director に追加されます。
このソフトウェアを使用すると、単一装置構成、複数装置構成、および装置間構成の機能にアクセスできます。
- WebSphere Application Server
- WebSphere Application Server は、動的な e-ビジネス・アプリケーションのための、
高性能でスケーラブルなトランザクション・エンジンです。WebSphere は、単一の Web サービス対応の
アプリケーション・サーバーと開発環境を提供します。
 | 注:
- Multiple Device Manager およびそれに関連するインストール・プログラムと除去プログラムが
必要に応じて WebSphere Application Server を開始および停止できるよう、WebSphere Application Server のこのインストールは Multiple Device Manager での
使用に予約されていなければなりません。
- MDM アンインストール・プログラムは、MDM のアンインストールは行いますが、WebSphere Application Server の
アンインストールは行いません。Multiple Device Manager の除去と WebSphere Application Server の除去に関しては、
個別に説明します。
|
- Performance Manager
- Multiple Device Manager の Performance Manager コンポーネントは、Multiple Device Manager がサポートするストレージ・デバイスのパフォーマンスを管理およびモニターします。ユーザーは、Performance Manager が収集するデータを使用して、ストレージ・デバイスのパフォーマンスをトラッキングできます。データは、ユーザーによって定義されたグラフで表示できます。パフォーマンス・アドバイザー機能は、データの検索および保守のためのパフォーマンス要件の設定方法と、これらの要件に合うようにデータ・ストレージを割り振る方法を示します。
- Replication Manager
- Replication Manager は、ボリューム・グループの作成、保守、および使用、ならびにコピー・タスクのスケジュールのためのユーザー・インターフェースを提供します。このユーザー・インターフェースは、Device Manager インターフェースを使用して、ボリュームのリストを取り込みます。Replication Manager は、連続コピーと時刻指定コピーという 2 種類のコピー・サービスを提供します。これらのデータ・コピー・サービスは、Multiple Device Manager によって管理されるソース・ボリューム上のデータの整合コピーを維持します。Replication Manager のコピー・セッションは、セッション内のボリューム・ペアを整合したユニットとして管理することにより、複数の関連した異種ボリュームにおけるデータの整合性を保ちます。
関連トピック
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