setessthresh
setessthresh コマンドを使用して、ESS のパフォーマンスしきい値を設定または変更できます。特定の装置に対する既存のしきい値設定を変更するには、
setessthresh コマンドを再度使用します。新しく指定した値のみが変更され、指定しなかった設定はそのまま保持されます。
- 現在のパフォーマンス・データ収集タスクがすでにアクティブで実行中であっても、しきい値設定に対するすべての変更は直ちに適用されます。
- しきい値のチェックは、装置に対してパフォーマンス・データ収集タスクが作成されており、そのタスクがパフォーマンス・データ収集ジョブの一部として開始されていない限り、行われません。パフォーマンス・データ収集ジョブは、実行されると、装置をチェックして、しきい値が設定されたパフォーマンス統計がしきい値を超えていないかを調べるために、どのしきい値が使用可能になっているかを判別します。
- しきい値状況を使用可能にすると、検出された例外データはすべて、Performance Manager データベースに記録されます。ただし、警報レベルがなしに設定されている場合は、ログ・メッセージが MDM イベント・ログに書き込まれ、例外情報が Performance Manager データベースに保管されます。
警報レベルがなし以外に設定されていると、Performance Manager は Director に内部イベントを送信します。ユーザーは、これらの警報マニフェスト (SNMP、E メールなど) が Director の Event Action Planner を使用する方法を構成できます。
- I/O 速度を除くすべての ESS パフォーマンスしきい値は、デフォルトの重大値と警告値を備えており、しきい値チェックがデフォルトで使用可能になっています。SAN ボリューム・コントローラーのしきい値には、デフォルトで使用可能になっているものはありません。また、デフォルトの警告値およびクリティカル値もありません。
構文

>>-perfcli-- --setessthresh-- ---threshtype--+-diskutil--+-- --->
+-nvsfull---+
+-cachehold-+
+-iorate----+
'-all-------'
>---dev--+-ID [...]-+-- --+------------------+-- --------------->
'-all------' '--status--+-on--+-'
'-off-'
>--+------------------+-- --+-----------------+-- -------------->
'--warn--threshold-' '--err--threshold-'
>--+------------------+-- --+----------+-- --+--------+--------><
'--alert--+-warn-+-' '--restore-' '--quiet-'
+-err--+
'-none-'
パラメーター
- -threshtype diskutil | nvsfull | cachehold
| iorate | all
- 設定する ESS しきい値を指定します。オプションとして、diskutil しきい値 (ESS) は、setfilter コマンドを使用すると、順次 I/O フィルターのパーセンテージを組み込みます。次のいずれかの ESS しきい値を指定することができます。
- diskutil
- それぞれの ESS アレイごとの、ディスク使用状況の値 (ビジー状態の時間の割合 (%)) です。
- nvsfull
- それぞれの ESS クラスターごとの、不揮発性ストレージのフル状態の値 (フル状態の時間の割合 (%)) です。
- cachehold
- それぞれの ESS クラスターごとの、平均キャッシュ保持時間 (秒) です。
- iorate
- それぞれの ESS クラスターごとの、入出力率 (I/O 要求の総数) です。
- all
- すべてのしきい値を設定します。
- -dev id [...] | all
- 設定するしきい値を適用する ESS 装置を指定します。装置 ID は、装置のニックネーム、または model-serial-manufacturer です。複数の装置を指定する場合、コンマで区切る必要があります。
すべての装置が同じ装置タイプでなければなりません。all を指定すると、しきい値はすべての ESS 装置に適用されます。
- -status on | off
- しきい値タイプをチェックで有効にするかどうかを指定するオプショナル・パラメーターです。I/O 速度以外のすべてのしきい値タイプでは、デフォルト値が on で、チェックが有効になっています。
- -warn threshold
- 警告しきい値を指定するオプショナル・パラメーターです。有効な範囲は、すべての装置について 0 から 100 です。各警告しきい値タイプのデフォルトの % 値は次のとおりです。
- diskutil = 50
- nvsfull = 3
- cachehold = 60
- io = デフォルトなし
- -err threshold
- エラーしきい値の値を指定するオプショナル・パラメーターです。有効範囲は 0 から 100 です。各エラーしきい値タイプのデフォルトの % 値は次のとおりです。
- diskutil = 80
- nvsfull = 10
- cachehold = 30
- io = デフォルトなし
- -alert warn | err | none
- しきい値を超えた場合に、警報を送るしきい値を指定するオプショナル・パラメーターです。次のいずれかの警報値を設定することができます。
- warn。 警告しきい値を超えると、警報を送信します。
- err。警告しきい値およびエラーしきい値を超えると、警報を送信します。
- none。警報を送信しません。これはデフォルトです。
 | 注: しきい値状況でチェックが有効な場合に、警報を送るよう設定されていないと、ログ・メッセージが Multiple-Device Resource Manager イベント・ログに記録され、データベースに例外情報が記録されます。 |
- -restore
- 指定されたしきい値タイプのすべてのデフォルト値をリストアするオプショナル・パラメーターです。この引き数は、デフォルト値を持つしきい値にのみ機能します。
- -quiet
- このコマンドに対する確認プロンプトの表示をオフにするオプショナル・パラメーターです。
説明
setessthresh コマンドを使用して、ESS のパフォーマンスしきい値を設定または変更できます。
起こりうる障害
- 装置 device が存在しない。
- しきい値チェックをアクティブにするには、履歴データがデータベースに存在していなければならない。mkcollector コマンドを使用するか、または GUI でデータ収集タスクをスケジュールに入れる必要があります。
例
呼び出し例:
perfcli setessthresh -threshtype iorate -dev 2105.111222 -warn 60 -alert err
結果出力:
Threshold successfully set.