WebSphere Virtual Enterprise, Version 6.1.1
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エディションの妥当性検査

エディションの妥当性検査とは、新規エディションが使用可能で、実動環境に移って現行エディションを置き換えられるようになっているかどうかを判別するプロセスです。ご使用の実動アプリケーション・エディションが要求の処理を続行しながら、現実に近い条件の下で新規エディションをインストールし、妥当性検査できます。

始める前に

このタスクについて

エディションでどのように妥当性検査が実行されるかの例として、次のシナリオを考えてください。エディション 1.0 のアプリケーションが動的クラスターにインストールされ、アクティブであり、実行中です。エディション 2.0 が妥当性検査エディションの候補であり、非アクティブ状態で同じデプロイメント・ターゲットにインストールされています。 エディション 2.0 の妥当性検査を行うと、エディション 2.0 のデプロイメント・ターゲットが複製されます。例えば、妥当性検査で新規動的クラスター (DC-Validation 動的クラスターなど) が作成され、エディション 2.0 がこの新規クラスターにマップされることがあります。クローンのクラスターは、クローンのサーバーを作成するためのサーバー・テンプレートとして、 既存のクラスター・メンバーを使用します。

妥当性検査のクローン・ターゲットが作成されると、edition 2.0 がアクティブ化され、ルーティング・ルールが定義されます。 そのエディションを開始、停止、および再構成することができます。

プロシージャー

  1. 「アプリケーション」 > 「エディション・コントロール・センター」とクリックし、アプリケーションに 2 つのインストール済みのエディションがあり、その 1 つのみがアクティブなエディションであることを確認します。
  2. オプション: ご使用の実動クラスターとは異なる動作モードの妥当性検査クラスターを作成する場合は、その実動クラスターに VALIDATION_OPERATIONALMODE カスタム・プロパティーを定義できます。妥当性検査クラスターをサービス統合バス (SIB) に追加します。 このカスタム・プロパティーを定義しない場合は、妥当性検査クラスターの動作モードは実動クラスターと同じになります。
  3. Enterprise JavaBeans (EJB) 参照バインディングを更新して、新規クラスター名を指定します。アプリケーションを妥当性検査クラスターからロールアウトする前に、バインディングを変更して元の値に戻す必要があります。
  4. my_application アプリケーションをクリックします。
  5. 「edition 2.0」を選択して、「妥当性検査」をクリックします。 妥当性検査の状況ページには、dynamic_cluster_1 動的クラスターを妥当性検査するための各ステップ、および edition 2.0 をクローン・クラスターへデプロイするための各ステップが表示されます。アプリケーション・エディション・コントロール・センターには、エディションの 1 つが妥当性検査モードにあることが示され、「エディションの管理」ページには、エディション 2.0 のターゲットが dynamic_cluster_1-Validation 動的クラスターになっていることが示されます。「動的クラスター」ページには、dynamic_cluster_1-Validation 動的クラスターが作成され、「サーバー」ページには、クローン・サーバーが表示されます。
    ヒント: ロールアウトの実行後に妥当性検査クラスターを保存する場合、妥当性検査クラスターで saveClonedCluster カスタム・プロパティーを作成できます。このプロパティーを作成しないと、 エディションのロールアウト実行後、または妥当性検査ターゲットのすべてのアプリケーションで妥当性検査の取り消し後に、妥当性検査ターゲットが削除されます。例えば、妥当性検査ターゲットに 2 つのアプリケーションがデプロイされている場合、そのうちの 1 つのアプリケーションが妥当性検査され、ロールアウトされても、残りのアプリケーションが妥当性検査されない限り、妥当性検査ターゲットは削除されません。 saveClonedCluster カスタム・プロパティーは、動的クラスターにしか適用できません。詳しくは、アプリケーション・エディション・マネージャーのカスタム・プロパティー を参照してください。
  6. 妥当性検査が正しく開始されたことを確認します。 「アプリケーション」 > 「エンタープライズ・アプリケーション」または「アプリケーション」 > 「すべてのアプリケーション」をクリックします。「my_application-edition2.0」アプリケーションを編集します。
    • PHP および WebSphere® Application Server Community Edition アプリケーションの場合:

      コンテキスト・ルート、デプロイメント・ターゲットなどがクローン・クラスターを指していることを確認します。

    • エンタープライズ (Java™ 2 Platform, Enterprise Edition (J2EE)) アプリケーションの場合:

      モジュールの管理を選択します。エディション 2.0 が妥当性検査クラスターにマップされていることを確認します。 「Enterprise JavaBeans™ (EJB) 参照を Bean にマップ」の詳細ビューで、Java Naming and Directory Interface (JNDI) 名が新規のクローン・ターゲット名のために調整されていることを確認します。

      元のデプロイメント・ターゲット名に基づいた完全修飾のバインディングがあるアプリケーション・エディションを、 妥当性検査のデプロイメント・ターゲットで正常に作動させるためには、そのバインディング名を、 妥当性検査のデプロイメント・ターゲット名に 基づいた完全修飾のバインディング名を反映するよう変更する必要があります。例えば、/clusters/clusterb1/jdbc/CustomerData にバインドされたリソース参照があるアプリケーションでは、デプロイメント・ターゲットのクローンで実行するようにアプリケーションを準備する際に、そのバインディングを /clusters/cluster1-validation/jdbc/CustomerData に変更しておく必要があります。

  7. 新規エディションをテストします。 妥当性検査クラスターを始動し、適切なルーティング・ルールを適用して、edition 2.0 エディションに要求負荷を送り、そのエディションをテストします。edition 1.0 エディションは実動状態のままです。

次に実行する作業

edition 2.0 エディションのテストが正常に完了したら、edition 1.0 エディションを edition 2.0 エディションで置き換えることができます。テスト中にエラーが発生した場合、妥当性検査モードを取り消すことができます。



関連概念
アプリケーション・エディション・マネージャーの概念
関連タスク
エディションのインストール
エディションのロールアウトの実行
エディションのロールバックの実行
動的クラスターの作成
アプリケーション・エディション・マネージャーのトラブルシューティング
アプリケーションの妥当性検査の取り消し
関連資料
ルーティング・ポリシーおよびサービス・ポリシー
管理のロールと特権
関連情報
アプリケーション・エディション・マネージャーのカスタム・プロパティー
タスク・トピック    

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最終更新: 2009/09/17 16時29分17秒EDT
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