カスタム・ログにより、どんなデータが取り込まれ、そのデータがどのように表示されるかを柔軟に決定でき、また複数の条件ログを使用できます。ルール・セットを作成すれば、組み込むデータ、そのデータの表示方法の指示、組み込まれる要求をフィルターに掛けるための条件付きロジック、ログ・ファイルの数と名前を指定できます。
カスタム・プロパティー・オブジェクトは、ルール・セット・レベル、ルール・レベル、およびアクション・レベルで使用できます。ルールは、ログ・アクションが実行される際の条件を決定するために使用されます。ログする要求および応答を決定するには、式フィールドが使用されます。この式では、404 や 503 などの HTTP 応答コードでフィルターに掛けるために、標準 HTTP 言語オペランドとオペランド response.code が使用されます。例えば、response.code = 200 では応答コード 200 のすべての応答が取得されます。HTTP オペランド targetserver は、WebSphere Application Server 形式で要求が送信された場合の宛先サーバーを示す場合に使用されます。HTTP カスタム・ログ・オペランド service.time は、要求がアプリケーション・サーバーに送信された時点と、アプリケーション・サーバーからの応答が受信された時点との間の時間フレームを示します。HTTP カスタム・ログ・オペランド response.time は、ODR の要求が受信された時点と、ODR から応答が送信されるまでの間の時間フレームを示します。HTTP カスタム・ログ・オペランドの情報については、HTTP オペランド の項を参照してください。
ルールには、その評価順序を決定するための優先順位があります。ルールが一致した場合に実行されるログ・アクションがあります。このログ・アクションには continue フィールドがあります。continue=true の場合、後続のログ・アクションを実行することもできます。ただし continue=false の場合、このログ・アクションが完了すると、後続のログ・アクションは実行されません。manageODR.py スクリプトを使用すれば、ODR のクラスターを作成し、カスタム・ロギングを管理することができます。詳しくは、manageODR.py スクリプト の項を参照してください。
アクションの値属性には、ログのファイル名および形式を示す一連の引数が含まれます。値属性に複数のログを作成するには、引数を @ で区切ります。ログ・アクションの最初の引数は、ODR のログ・ディレクトリーに関連付けられたログ・ファイルの名前です。以下の引数は、ログに入れられる情報を指定するパラメーターです。データは、パラメーターが指定される順序で示されています。
パラメーター | 説明 |
---|---|
%a | リモート IP アドレス。 |
%A | ローカル IP アドレス。 |
%B | HTTP ヘッダーを除く送信バイト数。 |
%b | HTTP ヘッダーを除く送信バイト数。CLF 形式では、バイトが送信されない場合、ゼロではなく「-」となります。 |
%{FOOBAR}C | サーバーに送信される要求内の Cookie の内容。 |
%{FOOBAR}i | Foobar の内容。サーバーに送信される要求内のヘッダー行。 |
% I | 受信バイト数。要求とヘッダーを含み、ゼロにすることはできません。 |
%{FOOBAR}e | ODR プロセスの JVM に指定されたデバッグ引数 ("-D") FOOBAR の内容。 |
%h | リモート・ホスト。 |
%H | 要求プロトコル HTTP または HTTPS。 |
%m | 要求メソッド。 |
%{FOOBAR}o | Foobar の内容。応答内のヘッダー行。 |
%O | ヘッダーを含む送信バイト数。数値はゼロにできません。 |
%p | 要求を処理するサーバーの標準ポート。 |
%q | 照会ストリングが存在する場合は先頭に ? が付いた照会ストリング。存在しない場合は、空ストリング。 |
%r | 要求の最初の行。 |
%R | ミリ秒単位の応答時間。ODR およびアプリケーション・サーバーでの経過時間の合計時間。 |
%s | 状況、HTTP 応答コード (すなわち 503、404、200)。 |
%t | 共通ログの時刻形式の時刻 (標準英語形式の時刻)。 |
%{format}t | strftime(3) フォーマットで示される形式の時刻。ローカライズ可能。 |
%T | 要求を処理するための時間 (ミリ秒)。 |
%U | 要求された URL パス。照会ストリングは含みません。 |
%v | 要求を処理するサーバーの標準サーバー名。 |
%z | 宛先 IP アドレス。 |
%Z | 宛先サーバー名 (セル/ノード/サーバー)。 |