WebSphere Virtual Enterprise, Version 6.1.1
             オペレーティング・システム: AIX , HP-UX, Linux, Solaris, Windows,


アプリケーション配置カスタム・プロパティー

カスタム・プロパティーによって、アプリケーション配置コントローラー構成を変更します。これらの設定を使用して、 管理コンソールでの設定値以外に、アプリケーション配置コントローラーの動作を調整できます。

apc.log.enablePlacementLog

apc.log.enablePlacementLog カスタム・プロパティーを使用すれば、apc.log ログ・ファイルへの保存を使用可能または使用不可に設定できます。apc.log ログ・ファイルには、配置決定に関する情報が含まれています。IBM サポートでは、このログ・ファイルを使用して、アプリケーション配置コントローラーによって行われた配置決定を把握することができます。

表 1. apc.log.enablePlacementLog カスタム・プロパティー値
有効範囲 アプリケーション配置コントローラー
有効な値

値なし: 配置ログは使用可能になっています。

false: 配置ログは使用不可になっています。

apc.log.LogFileSize

apc.log.LogFileSize カスタム・プロパティーを使用すれば、アプリケーション配置コントローラー・ログ・ファイル、apc.log ファイルのサイズをメガバイト単位で設定できます。デフォルトのサイズは 20 メガバイトですが、このデフォルト値は変更できます。

表 2. apc.log.LogFileSize カスタム・プロパティー値
有効範囲 アプリケーション配置コントローラー
有効な値

ログ・ファイルのメガバイト数を示す整数値。例えば 100 を入力すると、ログ・ファイルは 100 メガバイトになります。

apc.log.numHistoricalFiles

apc.log.numHistoricalFiles カスタム・プロパティーを使用すれば、アプリケーション配置コントローラーに対して保存されるログ・ファイルの数を設定できます。アプリケーション配置コントローラー・ログ・ファイルが最大サイズに達すると、この値が 1 より大きい場合、ヒストリー・ファイルが保存されます。この値が 1 の場合は、ヒストリカル・データは既存のファイルに追加されます。

表 3. apc.log.numHistoricalFiles カスタム・プロパティー値
有効範囲 アプリケーション配置コントローラー
有効な値 保存するヒストリー・ファイルの数を示す整数値。例えば、2
cpuUtilizationThreshold

cpuUtilizationThreshold カスタム・プロパティーは、セル内の各ノードで使用できる プロセッサー・パワーのパーセンテージを定義する場合に使用できます。

cpuUtilizationThreshold カスタム・プロパティーは、環境内のノードで使用される プロセッサー・パワーのパーセンテージを定義します。デフォルト値は 100 です。 この値は、セル内の各ノードで、プロセッサーを 100% 使用できることを意味します。z/OS® ノードを含む構成の場合、 この値を 100 よりも小さく設定する必要があります。

アプリケーション配置コントローラーは、どのノードの使用率も、定義されているしきい値を超えないように、配置数を計算します。 アプリケーション配置コントローラーは、これらの計算を行う際に、WebSphere® Application Server または WebSphere Virtual Enterprise に関係しないプロセスも含めて、すべてのプロセスを考慮します。

表 4. cpuUtilizationThreshold カスタム・プロパティー値
有効範囲

アプリケーション配置コントローラー: セル内のすべてのノードに適用されます。

ノード: 特定のノードに適用されます。

有効な値 セル内の各ノードで使用するプロセッサー・パワーのパーセンテージを示す整数値。
GenerateUniquePorts

GenerateUniquePorts カスタム・プロパティーは、各動的クラスター・メンバーごとに固有のノードを生成する場合に使用できます。

maintenanceModeOnOperationFail

maintenanceModeOnOperationFail カスタム・プロパティーを使用すれば、サーバーの始動が失敗した時に、サーバーを保守モードに移行することができます。デフォルト値は false で、この場合は、サーバーの始動が失敗してもサーバーを保守モードに移さずに、ランタイム・タスクを生成します。このランタイム・タスクには、アプリケーション配置コントローラーがサーバー始動の完了に関する通知を受け取らなかったことを示す通知が含まれています。

表 5. maintenanceModeOnOperationFail カスタム・プロパティー値
有効範囲 アプリケーション配置コントローラー
有効な値

true: サーバーの始動が失敗したときに、サーバーを保守モードにします。

false: サーバーの始動が失敗したときに、ランタイム・タスクを生成します。

デフォルト false
memoryProfiler.isDisabled

memoryProfile.isDisabled カスタム・プロパティーを使用して、 メモリー・プロファイラーを使用不可にできます。

デフォルトの操作では、 アプリケーション配置コントローラーは、動的クラスターのプロファイルを オンラインで作成して、メモリー使用量を決定します。 memoryProfiler.isDisabled カスタム・プロパティーを true に 設定して、このデフォルト操作を使用不可にすることができます。 メモリー・プロファイラーが使用不可になると、 アプリケーション配置コントローラーはデフォルトのメモリー使用量の値を想定します。 このメモリー使用量の値は、64k + 1.2 maxHeapSize として計算されます。 ただし、maxHeapSize は、動的クラスターのサーバー・テンプレートに 設定される最大ヒープ・サイズです。

表 6. memoryProfiler.isDisabled カスタム・プロパティー値
有効範囲 アプリケーション配置コントローラー
有効な値

true: メモリー・プロファイラーを使用不可にします。

false: メモリー・プロファイラーを使用可能にします。

デフォルト false
OverlappingCells

OverlappingCells カスタム・プロパティーは、2 つの WebSphere Virtual Enterprise セルが同じ物理ホストを共有する場合に使用できます。このプロパティーを構成すると、アプリケーション配置コントローラーが共有ホストのリソースを過剰使用することがなくなります。

このカスタム・プロパティーを設定する方法について詳しくは、 同じノードを共有するセル用のアプリケーション配置の構成 を参照してください。

表 7. OverlappingCells カスタム・プロパティー値
有効範囲 アプリケーション配置コントローラー
有効な値
カスタム・プロパティーの値を、 以下の形式で入力します。
user_name:password@deployment_manager_host:port.SOAP 
3 つ以上のセルに接続している場合は、各セルに対するカスタム・プロパティー値をコンマで区切ります。
  • user_name: 相手方のセルにログインできるユーザーの名前を指定します。
  • password: そのユーザーのパスワードを指定します。 パスワードはエンコードして、管理コンソールにプレーン・テキストで表示されないようにすることができます。パスワードをエンコードするには、encodePassword スクリプトを使用します。
  • deployment_manager_host: 相手方のセルのデプロイメント・マネージャー・ホストの名前を指定します。
  • port: SOAP_CONNECTOR_ADDRESS ポートなど、デプロイメント・マネージャーに関連付けられた SOAP ポートを指定します。
reservedMemoryFixed および reservedMemoryPercent

これらのカスタム・プロパティーを使用すると、WebSphere Application Server または WebSphere Virtual Enterprise に関係しないプロセス用に各ノードで予約しておくメモリー量を定義できます。

これらのプロパティーが定義されると、WebSphere Application Server または WebSphere Virtual Enterprise に関係しないプロセス用の、ノードのメモリーの合計は、以下の公式を使用して計算できます。
reservedMemoryFixed + reservedMemoryPercent * (totalNodeMemory - reservedMemoryFixed)
reservedMemoryFixed カスタム・プロパティーは、予約するメモリーの固定量を指定します。reservedMemoryPercent カスタム・プロパティーは、予約するメモリーのパーセンテージを指定します。
表 8. reservedMemoryFixed および reservedMemoryPercent カスタム・プロパティー値
有効範囲 アプリケーション配置コントローラー
有効な値

セル全体の値を設定する場合: カスタム・プロパティーの名前として、reservedMemoryFixed または reservedMemoryPercent のいずれかを入力します。

特定のノードに値を設定する場合: カスタム・プロパティーの名前として、reservedMemoryFixed.node_name または reservedMemoryPercent.node_name を入力します。ここで node_name はノードの名前です。 例えば、ノード名が node1 の場合、カスタム・プロパティーの名前は、reservedMemoryFixed.node1reservedMemoryPercent.node1 になります。

デフォルト reservedMemoryFixed: 64 MB

reservedMemoryPercent: 5%

unsetMaintenanceModeAfterStart

このカスタム・プロパティーは、サーバーの始動後にサーバーを保守モードから抜け出す場合に使用します。maintenanceModeOnOperationFail カスタム・プロパティーが使用可能になっていると、サーバーの始動に失敗した場合、サーバーは保守モードに移されます。サーバーが正常に始動した場合、このプロパティーを使用すれば、始動したサーバーを保守モードから自動的に出すことができます。

表 9. unsetMaintenanceModeAfterStart カスタム・プロパティー値
有効範囲 アプリケーション配置コントローラー
有効な値

true: 始動されたサーバーを自動的に保守モードから解除します。

false: サーバーを始動後保守モードのままにしておきます。

デフォルト false
useNodeFreeMemory

このカスタム・プロパティーを使用して、reservedMemory デフォルト・カスタム・プロパティーに対する置き換えを定義します。このカスタム・プロパティーでは、ノードの空きメモリーの統計値、 および既に存在している動的クラスターのインスタンスに関して計算されたメモリー使用量によって、 追加の動的クラスター・インスタンスを起動するために使用可能なメモリーを計算します。

表 10. useNodeFreeMemory カスタム・プロパティー値
有効範囲 アプリケーション配置コントローラー
有効な値

true: 使用可能メモリーを自動的に計算します。

false: reservedMemory デフォルト・カスタム・プロパティーを使用して、使用可能メモリーを定義します。




関連タスク
動的クラスターの作成
動的アプリケーション配置の構成
関連情報
動的クラスター・カスタム・プロパティー
参照トピック    

ご利用条件 | フィードバック

最終更新: 2009/09/17 16時33分25秒EDT
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wxdinfo/v6r1m1/index.jsp?topic=/com.ibm.websphere.ops.doc/info/reference/rodplacecustprop.html