アプリケーション内のボトルネック状態を改善するために、
アプリケーション配置コントローラーが動的クラスターの複数のインスタンスを開始できるように垂直スタッキングを構成できます。
始める前に
- 垂直スタッキングを
使用するには、動的クラスター内のノードが、デプロイメント・マネージャーと
同じ製品バージョンか、それ以降のバージョンでなければなりません。
デプロイメント・マネージャーより前のリリースのノードでは、
同じノード上で複数のサーバー・インスタンスを開始することはできません。
- 垂直スタッキングは、完全ライフサイクル管理のノードに対してのみ存在可能です。
手動で定義したクラスター・メンバーの動的クラスターに対しては、垂直スタッキングは構成できません。
このタスクについて
垂直スタッキングを使用して、
アプリケーションでのボトルネック状態を改善します。垂直スタッキングを使用すると、
ノード上で複数のサーバー・インスタンスを開始できます。
複数のサーバー・インスタンスを構成することにより、
アプリケーションで大規模なワークロードが存在する場合に、ノード上で使用可能なすべての能力を使用できます。
プロシージャー
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アプリケーションのプロファイルを作成することによって、アプリケーションに内部ボトルネックがあるかどうかを判別します。
アプリケーション配置コントローラーでは、アプリケーションにあると予想されるリソース・ボトルネックは、プロセッサーまたはメモリーのいずれかのみであると想定します。
それ以外の場合は、アプリケーションに内部ボトルネックがあると思われます。
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各ノードでアプリケーションのインスタンスを実行します。
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アプリケーションに負荷を増やします。
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アプリケーションを実行中のノードのランタイム・レポート、スループット曲線およびプロセッサー使用率グラフを分析します。
「ランタイム操作」>「報告書」とクリックします。
負荷が増加すると同時にスループット曲線が飽和状態になっても、プロセッサー使用率が 100% を十分に下回っている場合は、アプリケーションに内部ボトルネックがあると考えられます。
垂直スタッキングを構成すると、これらのボトルネック状態を改善できます。
サーバー・インスタンスのプロセッサー使用率が 100% 近くに到達する可能性がある場合は、垂直スタッキングを使用可能に設定しないでください。
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適切なスタッキング数を判別します。
スタッキング数は、ノードのすべての機能を使用する必要があるクラスターのアプリケーション・サーバー数です。
スタッキング数の判別について詳しくは、動的クラスターのスタッキング数の決定
を参照してください。
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垂直スタッキングおよびスタッキング数を使用可能にします。
動的クラスターが同種のノードで構成されたノード・グループにデプロイされている場合、管理コンソールでスタッキング数を一度に構成できます。
動的クラスターが異種のノードを持つノード・グループにデプロイされている場合、カスタム・プロパティーを指定することで、スタッキング数を構成する必要があります。
結果
大規模なワークロードが存在する場合、アプリケーション配置コントローラーでは、
各ノード上で複数のクラスター・インスタンスを開始することによって、ノードの能力を十分に使用できます。
ノード上の各インスタンスによって使用されるプロセッサーのパーセンテージを判別する一般的な数式は、100%/maximum_number_of_stacked_instances です。
例えば、3 つのインスタンスがスタックされる場合、それらのインスタンスのいずれも 33% を超えるプロセッサーを使用しないようワークロードが制限されます。
次に実行する作業
アプリケーション配置構成を調整し、モニターします。