WebSphere Extended Deployment Compute Grid, Version 6.1.1
             オペレーティング・システム: AIX , HP-UX, Linux, Solaris, Windows,


サンプル Compute Grid アプリケーション

独自のアプリケーションを実装するための開始点として、 サンプル Compute Grid アプリケーションを 使用します。サンプル・アプリケーションは、ディレクトリー <install_root>/installableApps にあります。

提供されるサンプルは次のとおりです。

SimpleCI.ear

指定の時間に計算主体の数値計算を実行する、単純な数値計算アプリケーションです。
  1. SimpleCI.ear ファイルをインストールする場合は、 「ステップ 1: インストール・オプションの選択」ボックスの「エンタープライズ Bean のデプロイ」がクリアされていること確認してください。
  2. <install_root>/longRunning/SimpleCIxJCL.xml にある xJCL でアプリケーション SimpleCI をテストします。

PostingsSample.ear

アカウント・トランザクション処理を模倣するトランザクション・バッチ・アプリケーションです。
  1. <install_root>/longRunning/postingSampleXJCL.xml にある xJCL でアプリケーション PostingsSample をテストします。
  2. ジョブを実行依頼する前に、ファイルを編集し、 PostingsSample.ear アプリケーションをデプロイした動的クラスターで有効なファイル名を指定します。 ファイル PostingsSample.ear には、エンティティー Bean が含まれています。
  3. PostingsSample アプリケーションをインストールする前に、データベース・テーブルを作成し、そのデータベースのデータソースを定義します。 対応するデータベース・テーブルおよびテーブル・スペースを作成するデータ定義言語 (DDL) のファイルは、<install_root>/longRunning/CreatePostingsTablesXxx.ddl および <install_root>/longRunning/CreatePostingsTablespaceXxx.ddl にあります。 ここで、Xxx は DDL が対象とするデータベース・マネージャーのタイプを示します。 WebSphere Extended Deployment では、Cloudscape、 Derby、DB2、Oracle、および Informix がサポートされています。

Postingv2Sample.ear

これは、バッチ・データ・ストリーム (BDS) フレームワークに基づいて作成された旧 Postings Sample の改訂版です。これは、単純な POJO モデルを使用して作成され、BatchPackager を使用してパッケージされています。
注: WebSphere Extended Deployment Compute Grid バージョン 6.1.0.3 および互換 Network Deployment DB2 または Oracle データベースがなければなりません。このサンプルは、1 ステップ中に複数の同時接続があるため、Derby と共には機能しません。

Postingv2Sample.ear のインストール

  1. 適切な DDL、すなわち、createPostingsV2TableDB2.ddl または CreatePostingsV2TablesOracle.ddl を使用してデータベースを作成します。例えば、DB2 で ACTDB というデータベースを作成し、DB2 コマンド・プロンプトを開いて、db2 -tf <path to the ddl file> を実行します。
  2. WebSphere Application Server 管理コンソールにログオンし、実装タイプとして XA データソースを選択して XA JDBC プロバイダーを作成し、実装タイプとして接続プール・データ・ソースを選択して非 XA JDBC プロバイダーを作成します。
  3. データ・ソースを 2 つ作成します。
    1. XA JDBC プロバイダーを使用し、JNDI 名を jdbc/actdbxa とします。
    2. 非 XA JDBC プロバイダーを使用し、JNDI 名を jdbc/actdbnonxa とします。
    注: テスト接続ボタンを使用して、データ・ソースがデータベースに接続できることを確認します。
  4. ウィザードで以下のステップを実行して、Postingsv2Sample.ear をインストールします。
    • すべてのインストール・オプションおよびパラメーターを表示する (Show me all installation options and parameters)」を選択します。「デフォルト・バインディングの生成 (Generate Default Bindings)」を選択します。
    • ステップ 2: エンドポイント・クラスターを選択します。
    • ステップ 3: データベース・タイプは LREE データベースのものに設定します。 スキーマ名は入力しないでください。
    • ステップ 4 - 6: デフォルトのままにしておきます。
    • ステップ 7: データ・ソース JNDI 名が LREE データベースに使用されているもの (例えば jdbc/lree) であることを確認します。
    • ステップ 8: このステップのエンティティー Bean のデータ・ソース JNDI 名が LREE データベースに使用されているもの (例えば jdbc/lree) であることを確認します。
    • ステップ 9: EJB POSTINGSv2SAMPLECursorHoldableJDBCReader の JNDI 名が jdbc/actdbnonxa に設定されていることを確認します。
    • 最後のステップに進み、「終了」をクリックします。
  5. アプリケーションを開始します。

Postingv2Sample.ear の実行

実行するには、次のようにします。
  1. postingsv2samplexJCL.xml を開き、substitution-props セクションの postingsDataStream の値を有効なパスに更新します。
  2. 保存して終了します。
  3. ジョブ管理コンソールを開き、上記の xJCL を実行依頼します。
問題の回避: この転記ジョブの 2 回目の実行中に、ジョブ・ログにエラーが表示され、前の実行で同じ ID のアカウントが既に作成されているため、アカウントが既に存在しているという内容が指摘されます。これらのエラーは無視してもかまいませんし、あるいは、ジョブを実行する前に ACCOUNT テーブルを削除します。gotcha

XDCGIVT.ear のインストール

  1. Java を必ず PATH 変数に指定します。適切な DDL、すなわち、createFVTTableDB2.ddl などを使用してデータベースを作成します。例えば、Derby で次を実行します。 java -Djava.ext.dirs=C:/WebSPhere/AppServer/derby/lib -Dij.protocol=jdbc:derby: org.apache.derby.tools.ij CreatefvtTablesDerby.ddl
  2. WAS の管理コンソールにログオンし、XA JDBC プロバイダー (実装タイプとして XA データ・ソースを選択) および非 XA JDBC プロバイダー (実装タイプとして接続プール・データ・ソースを選択) を作成します。
  3. データ・ソースを 2 つ作成します。
    1. XA JDBC プロバイダーを使用し、JNDI 名 jdbc/fvtdb を持つ
    2. 非 XA JDBC プロバイダーを使用し、JNDI 名 jdbc/fvtdbxa を持つ
    注: テスト接続ボタンを使用して、データ・ソースがデータベースに接続できることを確認します。
  4. ウィザードで以下のステップを実行して、XDCGIVT.ear をインストールします。
    • すべてのインストール・オプションおよびパラメーターを表示する (Show me all installation options and parameters)」を選択します。「デフォルト・バインディングの生成 (Generate Default Bindings)」を選択します。
    • ステップ 2: エンドポイント・クラスターを選択します。
    • ステップ 3: データベース・タイプは LREE データベースのものに設定します。 スキーマ名は入力しないでください。
    • ステップ 4 - 6: デフォルトのままにしておきます。
    • ステップ 7: データ・ソース JNDI 名が LREE データベースに使用されているもの (例えば jdbc/lree) であることを確認します。
    • ステップ 8: このステップのエンティティー Bean のデータ・ソース JNDI 名が LREE データベースに使用されているもの (例えば jdbc/lree) であることを確認します。
    • ステップ 9: EJB XDCGIVTCursorHoldableJDBCReader の JNDI 名が jdbc/actdbnonxa に設定されていることを確認します。
    • 最後のステップに進み、「終了」をクリックします。
  5. アプリケーションを開始します。

XDCGIVT.ear の実行

このサンプルには、以下のことを実行する 3 つの xJCL が含まれています。
  • テキスト・ファイルを別のテキスト・ファイルにコピーし、2 つの XDCGIVTtxt2txtxJCL.xml を比較する
  • バイト・ファイルを別のバイト・ファイルにコピーし、2 つの XDCGIVTbyte2bytexJCL.xml を比較する
  • テキスト・ファイルをデータベースにコピーし、さらにデータベースのエントリーを別ファイルにコピーしてから、2 つを比較する
実行するには、次のようにします。
  1. 実行依頼する xJCL を開き、substitution-props セクションの inputDatastream および outputDataStream の値を有効なパスに更新します。
  2. 保存して終了します。
  3. ジョブ管理コンソールを開き、上記の xJCL を実行依頼します。

MandelbrotCI.ear

フラクタル・イメージ Mandelbrot を計算およびレンダリングする Web インターフェースがある数値計算アプリケーションです。 MandelbrotCI アプリケーションには、ユーザー・インターフェースを提供する Web モジュール、および数値計算のロジックが含まれる Enterprise JavaBean (EJB) モジュールの 2 つのモジュールが含まれています。
  1. MandelbrotCI.ear ファイルをインストールする場合は、「ステップ 1: インストール・オプションの選択」ボックスエンタープライズ Bean のデプロイ」がクリアされていること確認してください。
  2. ジョブ・スケジューラーと同じ動的クラスターに Web モジュールをデプロイします。
  3. グリッド・エンドポイントの動的クラスターに EJB モジュールをデプロイします。
  4. インストール後に、GUI の URL は http://<hostname>:<port>/mandelbrotci/gui になります。 ここで、hostname および port は、Web モジュールのホスト名およびポート番号を示します。
Web インターフェースでは、以下の表に示されているコントロールを提供します。
表 1. Mandelbrot Web インターフェース・コントロール
コントロール 説明
ズームイン、ズームアウト 現在の表示をズームインまたはズームアウトします。
上方、左方、右方、下方へのパン 現在のイメージ表示を指定されたように移動させます。
最小、最大リアル、仮想値 フラクタルのどの部分を表示するかを正確に制御することができます。 ズームおよびパンのコントロールは、これらの値を変更するショートカットです。
水平方向、縦方向のピクセル 結果として表示されるイメージの大きさを、ピクセルで指定します。
水平方向、縦方向のタイル 計算のために、イメージを分割する際のタイル数を指定します。それぞれのタイルに対して、1 つの長時間実行ジョブが実行依頼されます。
最大反復 計算済みイメージのコントラストを制御する Mandelbrot アルゴリズムのパラメーターです。通常、この値を調整する必要はありません。
繰り返し数 計算を繰り返す頻度を指定します。 デフォルトでは、タイルの計算の反復には、平均的なマシンで約 0.1 秒がかかります。 各ジョブの時間を長くするには、この数値を増やします。
値のリセット フィールド内の数値をリセットします。
計算の再開 指定した計算を開始または再開します。以前の計算で未処理のジョブがある場合、 これらは取り消されます。
計算の取り消し 未解決のジョブを取り消します。
ユーザー ID、パスワード ログイン資格情報を提供します。Mandelbrot アプリケーションにはセキュリティー上の制約はありません。 ただし、ジョブを実行依頼および取り消すユーザー ID を確立する場合には、資格情報が使用されます。

SimpleUtility.jar

SimpleUtility.jar ファイルには、ある数値の階乗を計算し、60 秒をカウントする 2 つの簡単なネイティブ Java アプリケーションが含まれていて、<install_root>/longRunning にあります。
  1. <install_root>/longRunning/FactorialXJCL.xml にある xJCL でアプリケーション Factorial をテストします。 ジョブを実行依頼する前に、ファイルを編集し、<arg line="60"/ > を更新して数値を指定します。
  2. <install_root>/longRunning/SimpleCounterXJCL.xml にある xJCL でアプリケーション SimpleCounter をテストします。



関連概念
数値計算のプログラミング・モデル
Compute Grid ジョブ およびその環境の管理
関連タスク
グリッド・エンドポイント・データベースの作成
概念のトピック    

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最終更新: 2009/09/17 16時38分07秒EDT
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