WebSphere Virtual Enterprise, Version 6.1.1
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オートノミック要求フロー・マネージャーのカスタム・プロパティー

次のカスタム・プロパティーを使用すると、 オートノミック要求フロー・マネージャー (ARFM) の動作を変更できます。一部のカスタム・プロパティーは、 デプロイメント・ターゲットに設定されます。

AC5.BurstFactor

この値を設定すると、メモリー過負荷防止 (MOP) がトラフィックのバーストに対してどれだけ許容しうるかを変更することができます。最大レートが毎秒 1 単位で、バースト係数が 1 の場合、直前秒で非アフィニティー・トラフィックを受け入れなかった場合、1 単位の非アフィニティー・トラフィックが受け入れられることになります。しかし、バースト係数が 3 の場合は、3 秒ごとに 3 単位受け入れることになります。

表 1. AC5.BurstFactor カスタム・プロパティー
有効範囲 オンデマンド・ルーター
有効な値 整数
デフォルト 3
arfmIgnoreHttpSessionsForCpu

このカスタム・プロパティーを true に設定すると、ARFM が CPU の過負荷防止のための HTTP ダイアログ構造を無視します。すべての着信 HTTP メッセージはアドミッション制御の対象になります。

表 2. arfmIgnoreHttpSessionsForCpu カスタム・プロパティー
有効範囲 セル
有効な値 ブール
デフォルト False
arfmIgnoreSipDialogsForCpu

このカスタム・プロパティーを true に設定すると、ARFM がプロセッサーの過負荷防止のための Session Initiation Protocol (SIP) ダイアログ構造を無視します。すべての着信 SIP メッセージは アドミッション制御の対象になります。

表 3. arfmIgnoreSipDialogsForCpu カスタム・プロパティー
有効範囲 セル
有効な値 ブール
デフォルト False
arfmManageCpu

デフォルトで CPU 過負荷防止がオンになります。このカスタム・プロパティーの値を false に設定すると、CPU 過負荷防止および要求の優先順位付けは使用不可になります。

表 4. arfmManageCpu カスタム・プロパティー
有効範囲 セル
有効な値 ブール (true または false)
デフォルト true
arfmManualAllocation

カスタム・プロパティー arfmMode が手動に設定されていない場合に、 このカスタム・プロパティーをデプロイメント・ターゲットで指定して、ARFM を手動モードに設定できます。プロパティーの値は、割り振りの式が許可される構文のストリングです。

表 5. arfmManualAllocation カスタム・プロパティー
有効範囲 デプロイメント・ターゲット (サーバー、動的クラスターなど)
有効な値 ストリング
デフォルト デフォルトなし
arfmMode

このカスタム・プロパティーを使用すると、ARFM の操作モードを指定できます。自動モードでは、ARFM はオンデマンド・ルーターから サーバーへの要求のディスパッチング優先順位を調整する オートノミック・コントローラーを備えており、 さまざまな動的クラスターの計算ニーズについての配置コントローラー情報を 送信します。手動モードでは、 管理用設定値でオートノミック・コントローラーをオーバーライドできます。

表 6. arfmMode カスタム・プロパティー
有効範囲 セル
有効な値 手動、自動
デフォルト 自動
CPUAdjustment

このカスタム・プロパティーは、ハイパー・スレッド・コンピューター上にあるノードに対して設定できます。ノードに CPUAdjustment カスタム・プロパティーが指定されると、そのノードに、プロセッサー使用率の読み取りに適用される修正機能が 指定されます。この機能は、オペレーティング・システムによって報告されるプロセッサーの使用率に適用され、 より正確に使用率が測定されるようになります。

表 7. CPUAdjustment カスタム・プロパティー
有効範囲 ノード
有効な値 ストリング
デフォルト デフォルトなし
goodServiceTimeLimitSpec

goodServiceTimeLimitSpec カスタム・プロパティーは、ARFM を構成する場合に使用します。goodServiceTimeLimitSpec、または timeoutFactor のいずれも設定されない場合、タイムアウトを判別するデフォルト値として 1 分が使用されます。デフォルトをオーバーライドするには、このカスタム・プロパティーを設定して、異なるレベルの細分度に値をカスタマイズしてください。例えば、サービス・クラス、アプリケーション、または、モジュールにします。5 分という一般ルールを作成する場合は、カスタム・プロパティーを作成して値を「*:*:*:*:*=300」に設定します。最後の部分は、タイムアウト値 300 秒を示しています。タイムアウト値は 10 進数で必ずしも整数でなくてもかまいません。単位は秒単位になります。

表 8. goodServiceTimeLimitSpec カスタム・プロパティー
有効範囲 セル
有効な値 秒単位の 10 進数
デフォルト timeoutFactor が設定されていない場合は 60。そうでない場合は、デフォルトなし。
magicNMode

このカスタム・プロパティーは、ARFM が自動モードの場合に設定できます。自動モードの場合、並行性制限は、magicNMode カスタム・プロパティーが有効であれば、2 つの基準のいずれかで実行されます。 magicNMode カスタム・プロパティーが有効な場合は、 任意の時刻に同時に実行されている要求の総数は、 ある決められた合計に制限されます。通常モードでは、 要求の総数は、ノード上でのプロセッサー能力の使用によって決まります。

表 9. magicNMode カスタム・プロパティー
有効範囲 セル
有効な値 ブール
デフォルト false
magicN

このカスタム・プロパティーは、ARFM で magicNMode カスタム・プロパティーが有効に設定されている場合に、同時要求の総数の制限値に使用できます。このプロパティーが定義されていない場合は、 その他のデータから妥当な制限値が推定されます。

妥当な制限値の推定を使用する場合、あるセルに対する同時要求の総数の制限値は、そのセルの各ノードからの寄与分の合計です。 ノードの寄与分は、そのノードで実行中のアプリケーション・サーバー 全体について、そのアプリケーション・サーバー上にある Web コンテナーの スレッド・プールの最大サイズの平均です。

表 10. magicN カスタム・プロパティー
有効範囲 セル
有効な値 正整数は同時要求の数を明示します。 妥当な推定値を使用するには、プロパティー値を負の数値に設定するか、 またはカスタム・プロパティーを削除します。
デフォルト -1
maxHttpLiveRequests

このカスタム・プロパティーを使用すると、特定のセル (セル内の任意の場所) をターゲットにした要求の最大数を定義できます。それは ODR のキューに入っているか、もしくは指定された時間にアプリケーション・サーバー上で実行しています。

表 11. maxHttpLiveRequests カスタム・プロパティー
有効範囲 セル
有効な値 整数
デフォルト デフォルトなし
MOP.AveragingWindowInMS

MOP によって使用される平均化時間枠 (ミリ秒)。この時間間隔は、少なくとも HTTP セッション、SIP ダイアログ、およびアプリケーション・セッションの 95% の存続時間の長さである必要があります。時間間隔が短すぎると、MOP がメモリー過負荷に対して保護しない可能性があります。時間間隔が、これらのオブジェクトの存続時間よりはるかに長い場合は、MOP で、メモリー過負荷にならないように保護されるものの、最大レートを識別するため、MOP の起動が長くかかることになります。

表 12. MOP.AveragingWindowInMS カスタム・プロパティー
有効範囲 セル
単位 ミリ秒
デフォルト 180000 ミリ秒
MOP.InitialMaxRatePerSec

持続する最大レート値がない場合、このカスタム・プロパティーの値が初期最大レートとして使用されます。

表 13. MOP.AveragingWindowInMS カスタム・プロパティー
有効範囲 セル
デフォルト 1
node.speed

このプロパティーを使用してノード速度を MHz の単位で定義できます。値は、プロセッサー速度にマルチ・プロセッサー・ノード上のプロセッサー数を乗じて設定します。 このカスタム・プロパティーをそのノードに設定します。ノード・エージェントを実行中に、ミドルウェア・エージェントが同じノードに存在する場合、node.memory 値をオーバーライドすることができます。両方のエージェントにこのカスタム・プロパティーを定義して、等しい値に設定してください。

表 14. node.speed カスタム・プロパティー
有効範囲 ノード
有効な値 浮動小数点数。 リファレンス命令セットの MHz の数を表します。
デフォルト デフォルトなし
node.memory

このプロパティーを使用すれば、ノードに対してメガバイト単位で定義された使用可能な RAM を指定できます。 このカスタム・プロパティーをそのノードに設定します。この値は自動的に決定されますが、オーバーライドできます。

表 15. node.memory カスタム・プロパティー
有効範囲 ノード
有効な値 メガバイトの数
デフォルト デフォルトなし
node.numCPUs

このカスタム・プロパティーを使用すると、マルチプロセッサー・ノード上のプロセッサー数を指定できます。この値は自動的に決定されますが、オーバーライドできます。 このカスタム・プロパティーをそのノードに設定します。

表 16. node.numCPUs カスタム・プロパティー
有効範囲 ノード
有効な値 プロセッサーの数を表す整数
デフォルト デフォルトなし
timeoutFactor

timeoutFactor カスタム・プロパティーは、応答時間しきい値を乗じて精度の高いタイムアウトしきい値を決定するための値を指定することができます。timeoutFactor カスタム・プロパティーを使用して ARFM を構成します。timeoutFactor の値は、精度の高いタイムアウトしきい値を得るために、応答時間しきい値で乗算されています。

この高精度タイムアウトしきい値は、ARFM が実行中の要求がタイムアウトになったことを判別するために使用する 3 つの異なる要因の 1 つです。実行中の要求は、次の要因のいずれかが真になるとタイムアウトになります。
  • プロキシー・フレームワークが、要求がタイムアウトになったことを示す。
  • 要求応答に内部アプリケーションがタイムアウトになったことを示す特殊な HTTP ヘッダーが含まれる。
  • サービス時間が、高精度タイムアウト値を超える。
表 17. timeoutFactor カスタム・プロパティー
有効範囲 セル
有効な値 浮動小数点数の 10 進表記
デフォルト デフォルトなし
useODRs

作業プロファイラーおよび配置コントローラーが ODR サーバーのサービスに依存するかどうかを指定します。

表 18. useODRs カスタム・プロパティー
有効範囲 セル
有効な値 ブール
デフォルト true



関連概念
動的操作環境
関連タスク
オートノミック要求フロー・マネージャーの構成
オートノミック・マネージャーの構成
関連情報
オートノミック要求フロー・マネージャーの拡張カスタム・プロパティー
参照トピック    

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最終更新: 2009/09/17 16時33分25秒EDT
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