WebSphere Virtual Enterprise, Version 6.1.1
             オペレーティング・システム: AIX , HP-UX, Linux, Solaris, Windows,


クロス・セル通信用に WebSphere Virtual Enterprise を構成

WebSphere® Virtual Enterprise 管理セルに、他の WebSphere Application Server 管理セルにルーティングするオンデマンド・ルーター (ODR) によって使用可能になっているサーバーが含まれている場合、クロス・セル通信を使用可能にできます。

始める前に

互いに通信する必要があるセルを構成して、オンデマンド・ルーターを 作成します。

このタスクについて

ODR が別のセル内にあるサーバーに作業をルーティングする必要がある場合、コア・グループ・ブリッジを作成することでクロス・セル通信を構成できます。

通信する WebSphere Virtual Enterprise セルを構成するには、crossCellCGBCfg コマンドを使用する必要があります。管理コンソールでコア・グループ・ブリッジを 作成しないでください。

crossCellCGBCfg コマンドは、以下の構成アクションを実行します。
  • ODR を実行するセルと別の WebSphere Application Server 管理セル間で、コア・グループ・ブリッジ・サービスを使用可能にします。
  • 両方のセルのすべてのノード・エージェントでコア・グループ・ブリッジを構成します。
  • セル間で WebSphere Virtual Enterprise オーバーレイ通信機能を使用可能にします。
crossCellCGBCfg を実行しても、既存のコア・グループ・ブリッジ構成は除去されません。このスクリプトの実行後、環境のコア・グループ・ブリッジ構成を更新できます。

プロシージャー

  1. クロス・セル通信に関与するノード・エージェントおよびデプロイメント・マネージャーを始動します。
  2. セルごとに XD-CGB-EXPORT ファイルが作成されていることを確認します。 XD-CGB-EXPORT ファイルは、install_root/profiles/deployment_manager_profile_name/config/cells/cell_name ディレクトリーにあります。 ファイアウォールを使用している場合は、通信をサポートするために、XD-CGB-EXPORT ファイルにリストされているポートの ファイアウォールが開いていることを確認してください。
  3. セルごとに overlaynodes.config ファイルが 作成されていることを確認します。 overlaynodes.config ファイルは、install_root/profiles/deployment_manager_profile_name/config/cells/cell_name ディレクトリーにあります。ファイアウォールを使用している場合は、 通信をサポートするために、overlaynodes.config ファイルにリストされているポートの ファイアウォールが開いていることを確認してください。
  4. セキュリティーが有効になったセル間の通信の使用可能化

    クロス・セル通信に使用しているセルで、Lightweight Directory Access Protocol (LDAP) 管理セキュリティーなど、ある形式のセキュリティーが有効になっている場合、セル間の通信をセットアップします。

  5. それぞれのセルで crossCellCGBCfg コマンドを実行してください。
    1. コマンド・プロンプトで、ODR セルのルーティング先であるそれぞれの バックエンド・セルについて、ODR デプロイメント・マネージャー・プロセスに対して 次のコマンドを入力します。

      crossCellCGBCfg create deployment_manager_host deployment_manager_SOAP_port path_to_external_cell_XD-CGB-EXPORT path_to_external_cell_overlaynodes.config_file

      crossCellCGBCfg コマンドでセキュリティーが有効である場合は、次のように追加のパラメーターとしてユーザー ID およびパスワードを含めます。 crossCellCGBCfg create deployment_manager_host deployment_manager_SOAP_port path_to_external_cell_XD-CGB-EXPORT path_to_external_cell_overlaynodes.config_file user_name password

      このコマンドは、XD-CGB-EXPORT および overlaynodes.config ファイルによって表わされる外部セルを ODR が識別できるようにします。XD-CGB-EXPORT ファイルは、serverindex.xml ファイルのサブセットで、 ランタイム環境でクロス・セルの HA マネージャー通信に必要なエンドポイントを 分離します。serverindex.xml ファイルの内容を直接、または管理コンソールでノード・エージェントのエンドポイント・マネージャーを使用して検査する場合、クロス・セル機能で使用されるエンドポイントは P2P_CGBS_UNICAST_ADDRESS です。 ODR セルとバックエンド・セルの間に設けられたファイアウォールでは、ODR と バックエンド・セルのそれぞれのノード上のこのエンドポイントで表されるポートを 通ってトラフィックが流れることができる必要があります。

    2. 各バックエンド・セルで、そのセルのデプロイメント・マネージャー・プロセスに対して crossCellCGBCfg コマンドを実行し、 ODR セルの XD-CGB-EXPORT ファイルおよび overlaynodes.config ファイル をインポートします。2 つのバックエンド・セル間のファイルのインポートはサポートされません。
  6. 各セル内のすべてのプロセスを停止します。
  7. 各セルを再開します。

結果

オンデマンド・ルーターは、別のセル内にあるサーバーに作業を ルーティングします。

図 1. クロス・セル通信トポロジーのダイアグラム. このトポロジーは、それぞれ複数のサーバーを実行している 2 つのセル間の論理分割を示します。それぞれのノード・エージェントは、セル間のピア・アクセス・ポイント・ブリッジを実行し、ピア・アクセス・ポイント・グループのブリッジ部分を形成しています。
クロス・セル通信

次に実行する作業

前のインポートをクリアして再開する場合は、次のコマンドを実行します。
crossCellCGBCfg clear deployment_manager_host deployment_manager_SOAP_port
あるいは、クロス・セル通信で Secure Sockets Layer (SSL) を使用する場合、ODR とバックエンド・セルの各サーバー で CGBS_USE_SSL システム・プロパティーを非ヌル値に設定します。



サブトピック
セキュリティーが有効になったセル間の通信の使用可能化
関連概念
要求フロー優先順位付けの概要
関連タスク
ODR の作成
動的操作のためのホスト環境の準備
ODR の作成と構成
新規コア・グループの作成
関連資料
coregroupsplit.py スクリプト
タスク・トピック    

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最終更新: 2009/09/17 16時30分32秒EDT
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