このトピックを使用して、オブジェクト・リクエスト・ブローカー (ORB) サービスの拡張設定をサポートします。
ワークロード・プロファイルは、サーバーのワークロード・プロファイルを指定します。プロファイルは
ISOLATE、IOBOUND、CPUBOUND、LONGWAIT のいずれかです。
このタスクについて
ワークロード管理 (WLM) はサービス・ポリシーに基づいて作業をディスパッチするだけではなく、
使用可能なワーカー・スレッドが存在する限り、サーバントに作業をディスパッチします。WLM ワーカー・スレッドは通常のスレッドで、特に作業の受信側として WLM に登録されているものです。WebSphere Application Server for z/OS の実装では、このスレッド・プールは静的です。アドレス・スペース内のプールは、増大も縮小もしません。
ワーカー・スレッド数によって、WLM で受け入れる 1 サーバント内の最大同時要求数が決まります。
ただし、これは HTTP、IIOP、および Java Message Service (JMS) 駆動型の要求にのみ適用されます。このスレッド・プールでは非同期 Bean の処理は行われません。このプールに割り振られるスレッドの数は、ORB Workload プロファイルという外部オブジェクトによって決まります。
プロシージャー
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管理コンソールでワークロード・プロファイルを構成するには、「サーバー」>「アプリケーション・サーバー」>「server_name」>「コンテナー・サービス」>「ORB サービス」>「z/OS 追加設定」をクリックします。
- ISOLATE: スレッド数は 1 です。サーバントが単一のアプリケーション・スレッドに制限されるように指定します。ISOLATE を使用して、
並行ディスパッチ・アプリケーションが、同一のサーバントで実行されないようにします。
同一のサーバントで 2 つの要求を処理すると、いずれか一方の要求が欠落することがあります。
- IOBOUND: デフォルト - スレッド数は 3 × CPU 数になります。z/OS オペレーティング・システムで入出力集中の処理を行うアプリケーションに、
さらに多くのスレッドを指定します。スレッド数の計算は、CPU の数に基づいて行われます。IOBOUND は、CPU 指向とリモート操作呼び出しのバランスがとれたほとんどのアプリケーションで使用します。
IOBOUND プロファイルを使用するジョブの例としては、バッチ・ジョブが挙げられます。
- CPUBOUND: スレッド数は CPU 数と同じになります。アプリケーションが、z/OS オペレーティング・システム上でプロセッサー指向の操作を実行し、
このため、CPU の数を超えるスレッドを持つ利点がないことを指定します。スレッド数の計算は、CPU の数に基づいて行われます。計算主体 (CI) のジョブ、XML 構文解析および XML 文書構築などの CPU 集中型のアプリケーションでは、CPUBOUND プロファイル設定を使用します。これらのアプリケーションでは、応答時間の大半が CPU の使用時間で占められています。
- LONGWAIT: スレッド数は 40 です。アプリケーション処理のために、IOBOUND よりも多くのスレッドを指定します。LONGWAIT は、
ほとんどの時間をネットワークまたはリモート操作の完了待ちで使用します。
この設定は、顧客情報管理システム (CICS) スクリーン・スクレーパーなどのアプリケーションが、
他のアプリケーション・システムを頻繁に呼び出す場合で、そのアプリケーション自体では処理をほとんど行わない場合に使用します。
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管理コンソールを使用して WebSphere Application Server サーバント・インスタンスの最小数と最大数を変更するには、「サーバー」>「server_name」を選択します。「サーバー・インフラストラクチャー」>「Java およびプロセス管理」>「サーバー・インスタンス」をクリックします。「複数インスタンス使用可能」にチェック・マークを付け、サーバント・インスタンスの最小数と最大数を入力します。
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最小サーバント数 <= サービス・ポリシーの許容数 <= 最大サーバント数
結果
CPU 数とは、コントローラーの始動時にオンラインの CPU の数です。コントローラー・ジョブ・ログ内のメッセージ BBOO0234I を確認すると、ワーカー・スレッド数を検査できます。