WebSphere Extended Deployment Compute Grid, Version 6.1.1
             オペレーティング・システム: AIX , HP-UX, Linux, Solaris, Windows,


エディションのロールアウト

アプリケーション・エディション・マネージャーを使用して Compute Grid アプリケーションをロールアウトするには、WebSphere Extended Deployment Operations Optimization コンポーネントを 所有している必要があります。Compute Grid アプリケーションは、 グリッド・プログラミング・モデルの 1 つに準拠する Java 2 Platform Enterprise Edition (J2EE) アプリケーションです。 エディションをロールアウトすることにより、アクティブ・エディションを新規エディションと置き換えます。

始める前に

このタスクを実行するには、アプリケーション・エディションがインストールされ、開始されている必要があり、さらにコンフィギュレーター または管理者 の管理特権が必要です。
注: 2 つの管理コンソール上の 2 つのユーザー ID が、アプリケーション・エディションを同時にロールアウトしようとすると、アプリケーション・エディションのロールアウトが失敗します。

このタスクについて

新規エディションには、バグ修正などのアプリケーションに対する単純な変更や、より実質的な変更があります。 新規エディションが後方互換である限り、既存のクライアントに影響を与えることなく、ロールアウトしてアクティブのエディションと置き換えることができます。 新規エディションをロールアウトするには、最初に新規のエディション情報のアプリケーション・エディションをインストールする必要があります。

プロシージャー

  1. 新規エディションをインストールします。 新しいエディション情報を指定します。 例えば、「アプリケーション・エディション」フィールドに 2.0 と入力し、「アプリケーション記述」フィールドに Second edition と入力します。現行エディションに使用したものと同じデプロイメント・ターゲットを選択します。
  2. 保存し、ノードを同期します。
  3. ロールアウト設定を指定します。 「アプリケーション」>「エディション・コントロール・センター」>「application_nameをクリックします。 新規エディション (例えば、2.0) を選択し、「ロールアウト」をクリックします。

    エンタープライズ・アプリケーションまたはその他のミドルウェア・アプリケーションの場合は次の設定を指定します。

    1. アトミック」または「グループ化」ロールアウト・タイプを選択します。

      1 グループ内のターゲット・ クラスターのメンバーのエディションを置き換えるには、「グループ・ロールアウト」を使用します。 グループ・ロールアウトは最も標準的な選択で、クラスターが大規模な場合に有用です。代わりに、スクリプトを使用して、指定したグループ・サイズでグループ・ロールアウトを行うこともできます。 詳しくは、アプリケーション・エディション管理の管理用タスクについての資料を参照してください。 グループ・ロールアウト中に新規エディションが使用可能になると、すべての要求は新規エディション に送信されます。

      クラスターの半数で、同時にあるエディションを別のエディションと置き換えるには、「アトミック・ロールアウト」を使用します。 このロールアウト・タイプでは、すべてのユーザー要求が一貫性のあるアプリケーションのエディションで処理されます。 すべてのユーザー要求は一貫性のあるエディションで処理されるため、クラスターは半分のキャパシティーで稼働します。 ご使用のクラスターが大規模である場合は、グループ・ロールアウトを使用することでロールアウトを より小さなグループに分割することを考慮してください。また、アトミック・モードは、単一サーバーのデプロイメント・ターゲットでも使用できます。 単一サーバーのデプロイメント・ターゲットでは、クラスターの残り半分に対して実行されるアクションは省略されます。

    2. リセット・ストラテジーを選択します。 リセット・ストラテジーは、アプリケーション・エディション・マネージャーに対し、 各デプロイメント・ターゲットが実行時のサーバーに新規エディションをロードする方法を指示します。

      ソフト・ストラテジーを使用すると、クラスター内の各サーバーで旧エディションが次のエディションで置き換えられるときに、そのサーバー内のアプリケーションを停止または再始動することによりアプリケーションをリセットします。 ソフト・リセットは、実行中のアプリケーション・サーバーのアプリケーションをリサイクルすることで 新規エディションをロードするので、最も標準的な選択であり、アプリケーションのリセット実行に最適です。サーバーはこのプロセスの間、稼働します。ソフト・リセットの場合、ネイティブ・ライブラリーはメモリーからアンロードされません。 通常、ソフト・リセットは、ネイティブ・ライブラリーを使用していないアプリケーションの場合に安全です。 ソフト・リセットを実稼働環境で使用する場合は、アプリケーション・サーバー・プロセスをモニターして、十分な仮想メモリーがあることを確認してください。

      ハード・リセット・ストラテジーは、サーバーで次のエディションが以前のエディションに置き換えられるときに、アプリケーションにより使用されるプロセス・メモリーおよびネイティブ・ライブラリーをリフレッシュし、そのクラスターのアプリケーション・サーバー全体をリサイクルします。 このストラテジーにより、仮想ストレージを使い果たすことを防ぎ、新規バージョンのネイティブ・ライブラリーをロードできます。 アプリケーション・サーバー全体のリサイクルによってのみ最新表示されるネイティブ・ライブラリーまたは他の依存関係の新規バージョンに依存するアプリケーション・エディションをロールアウトする場合、または「ジャストインタイム」編集 (JIT) に多くのメモリーを消費する大型アプリケーションがある場合は、リセット・ストラテジーとしてハード・リセットを選択してください。

    3. 処理待機間隔 (秒) を設定します。 処理待機間隔は HTTP セッションに対して、アプリケーションまたはサーバーがリセットされる前に完了する時間を提供します。 処理待機間隔で、リセット・ストラテジーが開始される前にアプリケーション・エディション・マネージャーが待機する時間を指定します。

      WebSphere Extended Deployment に知らされていないアフィニティー (トランザクション、アクティビティー、および補償範囲など) およびアクティビティーでは、それらの作業単位が完了するまでサーバーを停止できないため、有効処理待機間隔が延長されます。 Extended Deployment に知らされていないアクティビティーがあるアプリケーションは、トリガーとして AppEditionManager MBean の静止で起動される通知を使用してシャットダウンの処理を開始し、そのシャットダウンが完了するまでの期間として待機処理間隔を活用します。これは、 例えばデータベースで支援され、あるいは DRS で複製されるような持続セッションでは必要ありませんが、一時的な (メモリー内) セッションでは重要です。一時的なセッションの損失を避けるために、アプリケーション・セッション・タイムアウト間隔 を超えるように処理待機間隔を設定します。ロールアウトが開始された後、各サーバーが更新されるとそのサーバーは新規セッションを開始できないというマーク付けがされます。 この値を 0 に設定してセッションの完了を待たないようにします。

    セッション開始プロトコル (SIP) アプリケーションの場合は、次の設定を指定します。
    1. 静止ストラテジーを選択します。 静止ストラテジーは、現在のエディションをホストする古いサーバーまたはクラスター・メンバーを除去する方法を指定します。 この設定は、ロールアウトされている新規エディションには影響しません。
      • すべてのアクティブ・セッションまたはアクティブ・ダイアログが完了してからサーバーまたはクラスター・メンバーを静止します。: そのサーバーまたはクラスター・メンバーのすべてのアクティブ・セッションまたはダイアログが完了すると、サーバーまたはクラスター・メンバーを除去します。
      • 指定した間隔の後、サーバーまたはクラスター・メンバーを静止します: 指定した時間が経過した後で、サーバーまたはクラスター・メンバーを除去します。時間の量は、秒数、分数、または時間数で指定します。
  4. ロールアウトを開始します。OK」をクリックします。このアクションにより、旧エディションと新規エディションとの中断のない置き換えが開始されます。

結果

妥当性検査モードではないエディションについては、ロールアウトの完了後、新規エディションが現行エディションと置き換わります。 妥当性検査モードのエディションは、オリジナルのデプロイメント・ターゲットでロールアウトし、複製された環境は削除されます。 Compute Grid アプリケーションの場合は、処理待機時間が経過した後で、ジョブ・スケジューラーが、静止されたエンドポイント上でまだ実行している (ロールアウト・アプリケーションの) ジョブを取り消します。

次に実行する作業

結果の妥当性検査を行うには、「アプリケーション」>「エディション・コントロール・センター」>「application_nameとクリックします。新規エディションは、デプロイメント・ターゲット上のアクティブ・エディションである必要があります。 新規のエディションは、実行中のエディションを置き換えるため、自動的に開始されます。

妥当性検査モードのアプリケーション・エディションがロールアウトされる場合は、バインディング名を元の値にまた変更する必要があります。 例えば、/clusters/cluster1-validation/jdbc/CustomerData は、/clusters/cluster1/jdbc/CustomerData に戻します。




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最終更新: 2009/09/17 16時38分56秒EDT
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