サンプル・シナリオ 2: ビジネス・オブジェクトの
転送
サンプル・シナリオ 2 は、DynamicMetaObject を使用して、WebSphere MQ で定義されたさまざまなキューへ BO を転送する方法を示します。
要約
このシナリオでは、Sample_WebSphereMQ_LegacyContact 内の子メタオブジェクトの属性を作成します。ビジネス・オブジェクトを WBI Adapter for WebSphere MQ に送信する場合、この子メタオブジェクト内の outputQueue の値を変更して、Sample_WebSphereMQ_LegacyContact ビジネス・オブジェクトを、選択したさまざまなキューへ転送します。
前提事項
サンプル・シナリオをインストールおよび実行するには、以下の要件を満たす必要があります。
- WebSphere ICS 4.2.x 以降の製品をインストール済みであり、その運用経験をもっていること。
- IBM WebSphere MQ 5.1 以上をインストール済みであり、その運用経験をもっていること。
- WebSphere MQ client libraries for Java をインストール済みであること。
- WBI Adapter for WebSphere MQ をインストール済みであること。
- WebSphere MQ キュー・マネージャーの名前が「crossworlds.queue.manager」 (インストール時のデフォルト値) であること。キュー・マネージャーが他の名前の場合には、この文書で「crossworlds.queue.manager」と記載された個所を、使用しているキュー・マネージャーの名前で置き換えてください。
- WebSphere MQ アダプターおよび PortConnector がセットアップ済みで、セクションサンプル・シナリオのインストールおよび構成で説明されているように、すべてのサンプル・コラボレーションおよびサンプル・オブジェクトがロードされていること。
動的メタオブジェクトのサンプル・シナリオのインストール
以下のステップに従って、動的メタオブジェクトのサンプル・シナリオをインストールします。
重要:
サンプル・シナリオ 2 をインストールする前にサンプル・シナリオ 1 をインストールする必要があります。
- アプリケーション固有の情報を追加して、動的メタオブジェクトを含む属性を識別します。
Sample_WebSphereMQ_LegacyContact ビジネス・オブジェクトで、ビジネス・オブジェクト・レベルのアプリケーション固有情報に、「cw_mo_conn=DynMO」というエントリーを追加します。これにより属性が識別されます。
- 実際の属性を親オブジェクトに追加します。以下のステップに従って、これを実行します。
- WebSphere Business Integration System Manager を使用して、以下のオブジェクトを開きます。
- Sample_WebSphereMQ_DynMO_Config.xsd
- Sample_WebSphereMQ_LegacyContact.xsd
- 「Sample_WebSphereMQ_LegacyContact Object」ウィンドウで、名前が「DynMO」でタイプが「Sample_WebSphereMQ_DynMO_Config」の属性を追加します。
- 新規ターゲット・キューを定義します。
WebSphere MQ で一時キュー「REROUTE.IN」を定義します。
これは、作成した Sample_WebSphereMQ_LegacyContact ビジネス・オブジェクトを転送する場所です。
必要なキューを作成するには、コマンド行から「RUNMQSC crossworlds.queue.manager」と入力してから、以下のコマンドを発行します。
DEFINE QL('REROUTE.IN')
動的メタオブジェクトのサンプル・シナリオの実行
以下のステップに従って、動的メタオブジェクトのサンプル・シナリオを実行します。
- WBI Adapter for WebSphere MQ がまだ稼働していない場合は始動します。
- Visual Test Connector がまだ稼働していない場合は始動します。
- ポート・コネクターをシミュレートします。以下のステップに従って、これを実行します。
- VTC を使用して、「PortConnector」のプロファイルを定義します。以下のステップに従って、これを実行します。
- VTC メニューから、「ファイル」>「プロファイルを作成/選択」を選択します。
- 次に、「コネクター・プロファイル」メニューから「ファイル」>「新規プロファイル」を選択します。
- %SAMPLES% ディレクトリーで ポート・コネクター構成ファイル「PortConnector.cfg」を選択します。
- 「Connector Name」および「Broker Type」を構成し、「OK」を選択します。
- 作成したプロファイルを選択してから、「OK」を選択します。
- 「ファイル」>「接続」を選択して、コネクター・エージェントのシミュレートを開始します。
- 親ビジネス・オブジェクトおよび子メタオブジェクトのインスタンスを作成します。
Test Connector を使用してビジネス・オブジェクト「Sample_WebSphereMQ_LegacyContact」の新規インスタンスを作成します。必要に応じてデフォルト値を変更します。DynMO 属性を右クリックして、そのインスタンスを作成することにより、Sample_WebSphereMQ_DynMO_Config のインスタンスも作成します。
- 新規ターゲット・キュー (REROUT.IN) を設定します。
DynMO 属性の横にある + 符号をクリックして、この属性を展開します。outputQueue という名前の属性に、BO の行き先とするキューの名前を入力します。このサンプルの場合、新規の「REROUTE.IN」キューです。以下のように完全な URI を入力してください。
queue://<queue manager>/REROUTE.IN?targetClient=1
- ビジネス・オブジェクトを送信します。
- メッセージが送達されたことを確認します。
WebSphere MQ Explorer または同様のアプリケーションを使用してキュー
「queue://<queue manager>/REROUTE.IN」を開き、アダプターから新規連絡メッセージが到着したかどうかを確認します。
実行の結果
新しいメッセージがアダプターから REROUTE.IN」というキューに届いていれば、転送が成功したことを示しています。WebSphere MQ で各種のキューを作成し、ビジネス・オブジェクトにこれらのキュー名を指定して送信できるようになりました。その場合、キュー名はビジネス・オブジェクトの動的メタオブジェクトに指定します。
