RPG、COBOL、および Java プログラムのビジネス・オブジェクト構造

Adapter for iSeries のビジネス・オブジェクトは、フラット・ビジネス・オブジェクトです。各属性は、入力、出力、または入出力パラメーターになります。属性の 1 つは、Business Object Designer 用のキーになっている必要があります。

図 3. iSeries の親ビジネス・オブジェクト
iSeries の親ビジネス・オブジェクト

また、タイプが Connection の子属性もあります。これには、AS/400 マシンへの接続に関する情報である HostName、UserName、および Password が含まれています。これらの属性はすべて必須であるため、すべての属性について is Required が true に設定されます。この接続ビジネス・オブジェクトは、すべての iSeries ビジネス・オブジェクトの子属性です。

注:
iSeries ビジネス・オブジェクトでは、 接続ビジネス・オブジェクトのアプリケーション固有の情報をブランクにすることができます。 これは、ビジネス・オブジェクト ASI がアダプターによって処理されないためです。

図 5の大括弧内の情報は、 ビジネス・オブジェクトのアプリケーション固有の情報を表しています。

注:
動詞名には、大/小文字の区別はありません。 例えば、動詞 getqueue は、GETQUEUE や GetQueue と入力しても構いません。
図 4. iSeries の子ビジネス・オブジェクト
iSeries の子ビジネス・オブジェクト

図 5. RPG ビジネス・オブジェクトの例
RPG ビジネス・オブジェクトの例

RPG ビジネス・オブジェクトは動詞 CALLRPG または CALLPGM のいずれかで構成され、 プログラム名 (IFSFile の絶対パス) は動詞の ASI として設定されます。 CALLRPG は RPG プログラムを呼び出すために使用され、 CALLPGM は PGM (RPG、COBOL、および Java プログラムを含む) を呼び出すために使用されます。 接続関連の子属性とは別に、RPG ビジネス・オブジェクトには RPG プログラム・パラメーターに対応する属性があります。属性の名前は、ソース・プログラムに指定された対応するパラメーターの名前と同じです。属性の MaxLength プロパティー (RPG パラメーターを表す) は、ソース・プログラムの PARM 仕様に指定された対応するパラメーター長から導出されます。パラメーターが数値である場合は、対応する小数部の長さも、ASI で DecimalPositions=n および packedDec=true のように使用されます。

アダプターを使用すると、複数インスタンスを持つ単一要求ビジネス・オブジェクトによって、PGM を複数回呼び出すことができます。図 6 に例を示します。

図 6. 複数インスタンスを持つ単一要求ビジネス・オブジェクト
複数インスタンスを持つ単一要求ビジネス・オブジェクト

図 7 に接続情報を持つ親ビジネス・オブジェクトおよび PGM のパラメーター情報を持つ 子ビジネス・オブジェクトを示します。接続情報は、接続ビジネス・オブジェクトに含まれ、Verb ASI は呼び出されるプログラムのパスと同じです。

図 7. 接続情報を持つ親ビジネス・オブジェクト
接続情報を持つ親ビジネス・オブジェクト

図 8 に、子ビジネス・オブジェクトとそのプログラムのパラメーター情報に対応する属性を示します。

図 8. 子ビジネス・オブジェクトとその対応するパラメーター情報
子ビジネス・オブジェクトとその対応するパラメーター情報

図 9 の例のビジネス・オブジェクトは、子が複数のビジネス・オブジェクトの 2 つのインスタンスを持つことから、プログラムは 2 回実行されます。複数レコードの検索には、該当する XSD ファイルを使用してください。

図 9. 子が複数のビジネス・オブジェクトの 2 つのインスタンスを持つビジネス・オブジェクト
子が複数のビジネス・オブジェクトの 2 つのインスタンスを持つビジネス・オブジェクト

コネクター・ビジネス・オブジェクトの処理

コネクターは、統合ブローカーと AS/400 システムの間で、ビジネス・オブジェクトを受け渡します。

コネクターは、統合ブローカーからビジネス・オブジェクトを渡されると、以下の処理を実行します。

  1. 接続関連の子属性の情報を使用して、AS/400 システムに接続します。
  2. ビジネス・オブジェクトの属性に基づいて、RPG プログラムのパラメーター・リストを作成します。
  3. ビジネス・オブジェクトに対応する RPG プログラムを実行します。
  4. プログラムの実行結果 (成功または失敗) を戻します。

ビジネス・オブジェクトを作成するには、Business Object Designer ODA を使用します。ビジネス・オブジェクト定義を作成してから、必須の属性を追加します。その後で、ビジネス・オブジェクトがサポートされるようにコネクターを構成します。 Business Object Designer ODA の詳細については ビジネス・オブジェクトの作成および変更 を参照してください。

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