インストール・タスク

MQ 相互通信をインプリメントするには、以下のタスクを実行する必要があります。

インストールの計画

Remote Agent をインストールおよび構成する前に、以下に示すような、インストールの計画に関係するさまざまな考慮事項を解決する必要があります。

Remote Agent の構成

Remote Agent は、Native WebSphere MQ プロトコルまたは HTTP/HTTPS プロトコルのいずれかを使用して、インターネット経由で通信できるように構成する必要があります。Native WebSphere MQ オプションは、製品に同梱されているソフトウェアのみを使用して構成します。HTTP オプションには、WebSphere MQ Internet Pass-Thru が必要となりますが、これは同梱されていないため、別途で入手する必要があります。このセクションでは、両方の構成について説明します。

注:
JMS は、両方の構成で唯一サポートされるトランスポートです。

Native WebSphere MQ

この構成オプションでは、 セキュア・ソケット・レイヤー (SSL) とともに WebSphere MQ プロトコルを使用して、インターネットを介したセキュアな通信を確保します。この構成を使用すると、より優れたパフォーマンスが実現します。ただし、WebSphere MQ がファイアウォールを横断できるようにするには、ポートがファイアウォール上で開かれている必要があります。図 2 に、この構成を示します。

ブローカーとアダプター間に双方向通信のための WebSphere MQ チャネルを構成する必要があります。2 つのチャネル (それぞれの方向に 1 つずつ) が必要です。

注:
次のステップは、MQ1 と MQ2 がポート 1414 を listen しているものと想定します。
Native WebSphere MQ 用のチャネルを構成するには

  1. チャネル 1 (MQ1 が送信側、MQ2 が受信側の場合):
    1. MQ1 に送信側チャネル CHANNEL1 を作成します。
    2. MQ2 に受信側チャネル CHANNEL1 を作成します。
  2. チャネル 2 (MQ2 が送信側、MQ1 が受信側の場合):
    1. MQ2 に送信側チャネル CHANNEL2 を作成します。
    2. MQ1 に受信側チャネル CHANNEL2 を作成します。
  3. ポート 1414 でトラフィックを MQ1 に転送するファイアウォール 1 を構成します。また、ポート 1414 でトラフィックを MQ2 に転送するファイアウォール 2 を構成します。
    注:
    MQ1 と MQ2 はポート 1414 を listen し、ファイアウォールはポート転送に基づくネットワーク・トラフィックを許可するものと想定します。実際の構成は、使用するファイアウォールのタイプによって異なる場合があります。
  4. 送信側チャネル 1 の IpAddress をファイアウォール 2 の接続名に設定します。
  5. 送信側チャネル 2 の IpAddress をファイアウォール 1 の接続名に設定します。
Native WebSphere MQ 用のキューを構成するには

  1. MQ1 (Q1 をハブ・サイトからスポーク・サイトへの通信に使用):
    1. Q1 をリモート・キューとして、Q2 をローカル・キューとして設定します。
    2. MQ2 を Q1 のリモート・キュー・マネージャーとして設定します。
  2. MQ2 (Q2 をスポーク・サイトからハブ・サイトへの通信に使用):
    1. Q2 をリモート・キューとして、Q1 をローカル・キューとして設定します。
    2. MQ1 を Q2 のリモート・キュー・マネージャーとして設定します。
  3. 各キュー・マネージャーに伝送キューをセットアップします。
  4. 各キュー・マネージャーに送達不能キューをセットアップします。
  5. 障害キューが各キュー・マネージャーに対してローカルであることを確認します。

ProductDir¥mqseries に配置されている RemoteAgentSample.mqsc および RemoteServerSample.mqsc サンプル・スクリプトを参照し、キュー・マネージャーを構成します。

図 2. Native WebSphere MQ の構成

HTTP/HTTPS

この構成オプションは、WebSphere MQ Internet Pass-Thru を使用し、インターネット経由で HTTP を介した情報の受け渡しを行います。図 3 に、この構成を示します。

経路を定義して、ポート、IP アドレス、および SSL の詳細を指定する必要があります。ハブ・サイトとスポーク・サイト間に双方向通信のための経路を 2 つ構成する必要があります。各サイトに 2 つの経路 (それぞれの方向に 1 つずつ) が必要です。

ハブ・サイトとスポーク・サイト間に双方向通信のためのチャネルを構成する必要があります。2 つのチャネル (それぞれの方向に 1 つずつ) が必要です。

注:
次のステップは、MQ1 と MQ2 がポート 1414 を listen しているものと想定します。
HTTP/HTTPS 用のチャネルを構成するには

  1. チャネル 1 (MQ1 が送信側、MQ2 が受信側の場合):
    1. MQ1 に送信側チャネル CHANNEL1 を作成します。
    2. MQ2 に受信側チャネル CHANNEL1 を作成します。
  2. チャネル 2 (MQ2 が送信側、MQ1 が受信側の場合):
    1. MQ2 に送信側チャネル CHANNEL2 を作成します。
    2. MQ1 に受信側チャネル CHANNEL2 を作成します。
  3. CHANNEL1 の ConnectionName を MQIPT1 の IpAddress および ListenerPort に設定します。
  4. CHANNEL2 の ConnectionName を MQIPT2 の IpAddress および ListenerPort に設定します。
  5. ListenerPort ですべてのトラフィックが MQIPT1 に転送されるようにファイアウォール 1 を設定します。
  6. ListenerPort ですべてのトラフィックが MQIPT2 に転送されるようにファイアウォール 2 を設定します。
HTTP/HTTPS 用のキューを構成するには

  1. MQ1 (Q1 をハブ・サイトからスポーク・サイトへの通信に使用):
    1. Q1 をリモート・キューとして、Q2 をローカル・キューとして設定します。
    2. MQ2 を Q1 のリモート・キュー・マネージャーとして設定します。
  2. MQ2 (Q2 をスポーク・サイトからハブ・サイトへの通信に使用):
    1. Q2 をリモート・キューとして、Q1 をローカル・キューとして設定します。
    2. MQ1 を Q2 のリモート・キュー・マネージャーとして設定します。
  3. 各キュー・マネージャーに伝送キューをセットアップします。
  4. 各キュー・マネージャーに送達不能キューをセットアップします。
  5. 障害キューが各キュー・マネージャーに対してローカルであることを確認します。

ProductDir¥mqseries に配置されている RemoteAgentSample.mqsc および RemoteServerSample.mqsc サンプル・スクリプトを参照し、キュー・マネージャーを構成します。

MQIPT1 用の経路を構成するには

MQIPT2 用の経路を構成するには

図 3. HTTP/HTTPS の構成

コネクターとの対話を目的としたアプリケーションの使用可能化

この特定の通信モデルを使用して必要な操作を実行できるようにするには、コネクターに対応するいくつかのアプリケーションで構成タスクを実行する必要があります。このような構成タスクが必要であるかどうかを判断するには、ご使用のアダプターのガイドを参照してください。

Remote Agent コンポーネントの開始

Remote Agent を開始するには、以下のコンポーネントが稼働している必要があります。

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