ヘルス管理の概要

WebSphere Extended Deployment は、ヘルス・モニターおよび管理サブシステムを 提供します。このサブシステムは、ソフトウェアの誤動作に関連した機能低下を検出するため、 サーバーの操作を継続してモニターします。ヘルス管理サブシステムは、 ヘルス・ポリシーとヘルス・コントローラーという 2 つの主なエレメントで構成されます。 ヘルス・ポリシーは「動作ポリシー」> 「ヘルス・ポリシー」を選択すると、コンソールでアクセスすることができます。ヘルス・コントローラーは「動作ポリシー」>「オートノミック・マネージャー」>「ヘルス・コントローラー」を選択すると、管理コンソールでアクセスすることができます。

ヘルス・ポリシーは、ユーザーが作成し、定義するものです。ヘルス・ポリシーは WebSphere Extended Deployment で解釈される一連の条件を、サーバー機能の低下として 定義します。ヘルス・ポリシーの条件には 4 つの異なるカテゴリーがあります。これらのポリシー条件は、 メモリー使用量超過 (メモリー・リークを示すことがある)、応答時間超過 (ハングしたサーバー を示すことがある)、サーバーにより実行される作業ボリュームと、サーバーの存続期間に 関係します。ヘルス・ポリシーのターゲットは、シングル・サーバー、クラスター内 またはセル内のすべてのサーバーです。さらに、1 つのサーバーは、複数のヘルス・ポリシーに より同時にモニターされることができます。検索条件の集合を携えて、 WebSphere Extended Deployment は、動的クラスター、アプリケーション・サーバーおよびクラスター を問題が検出されるまでモニターし、続いてアクションが実行されます。

ヘルス・コントローラー設定は、デフォルトで作成されるグローバル・パラメーター です。ユーザーは、必要に応じてこれらのグローバル・パラメーターを変更することができます。ヘルス・コントローラー は特定の条件を確認するためのポリシーに作用します。例えば、システム上に多くの ヘルス・ポリシーを定義したままでも、ヘルス・コントローラーを使用して ヘルス管理を使用不可または使用可能に設定することができます。また、特定の期間中 再始動の頻度の制限を適用したり、完全に再始動を禁止する こともあります。

ヘルス管理サブシステムは、サーバーの状態とサーバーによって実行される作業を継続的に モニターします。このデータは、ヘルス・ポリシーで定義された条件と 比較されます。収集されたデータが、ヘルス・ポリシーで定義された条件に一致またはこれを 超過した場合、サーバーの状況は「障害」と見なされます。

ヘルス管理サブシステムは、WebSphere Extended Deployment が、自動または監視操作モード である場合に機能します。自動モードで実行中に ヘルス・ポリシー違反が検出されると、ヘルス管理システムは、サーバーを再始動します。監視モードでは、 ヘルス管理システムは、サーバーの再始動を提案するランタイム・タスクを作成します。システム管理者は、この提案された 再始動アクションを承認することもあれば、リジェクトすることもあります。