配送組み込みメッセージを使用したサンプル・シナリオ

配送組み込みメッセージを使用して WebSphere Commerce で配送センター・システムと通信を行うことができます。 これによりサイト管理者は、顧客に提供する商品の使用可能性についての情報を把握することができます。 配送センター・システムと WebSphere Commerce システムが、 配送組み込みメッセージを使って連係する方法を以下のシナリオで説明します。

シナリオ 1 - 予定在庫とバック・オーダー

配送センター・システムが、あるアイテムの在庫レベルが低いことを検出します。 配送センター・システムは取引先にさらに在庫をオーダーし、 Create_WCS_ExpectedInventoryRecord XML メッセージを使って、 新しい在庫の予測受け取りを WebSphere Commerce へレポートします。

WebSphere Commerce は、在庫レベルが低い場合でも、 在庫を増やす予測受け取りに基づいてバック・オーダーを可能にして、 そのアイテムを販売提供し続けることができます。 WebSphere Commerce は、 WCSRaDetailID パラメーターを含む Response_WCS_ExpectedInvRecord メッセージを応答送信します。

配送センターでは、この WCSRaDetailID パラメーターに注目します。 配送センターでは、追加の出荷が到着すると、 参照のための WCSRaDetailID パラメーターを含む Create_WCS_InventoryReceipt XML メッセージを送信します。 追加の在庫に関連した WCSRaDetailID がない場合は、 その WCSRaDetailID は省略することができます。

シナリオ 2 - 在庫の更新

配送センターのスタッフが在庫数を実際に数えているとき、 システムに記録されている在庫レベルと実際にある在庫が矛盾していることに気がつきます。 配送センターでは Update_WCS_InventoryReceipt XML メッセージを使用して、 WebSphere Commerce にその矛盾を知らせることができます。

WebSphere Commerce では、記録されている在庫レベルをそれに従って更新し、 Response_WCS_UpdateInvReceipt メッセージで応答します。

シナリオ 3 - オーダーの実行

配送センターではオーダーに対応するために、 WebSphere Commerce に Create_WCS_PickBatch XML メッセージを送信して実行プロセスを開始します。

WebSphere Commerce では PickBatchID を含む応答メッセージを送信して、 「配送準備完了」アイテムのリストをまとめます。

配送センターでは Inquire_WCS_PickPackListDetail XML メッセージを送信して、 ピック・チケットとパッキング・リスト、そして他の配送情報を要求します。

WebSphere Commerce は、ピックしてパックするもののリストを応答します。

配送センターでは配送の準備をしてそれを顧客に送ります。このときオプションで、 WebSphere Commerce に Create_WCS_ShipmentConfirmation XML メッセージで配送を通知します。 配送センターは、顧客にも E メールで配送を通知することができます。

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