契約の条件 (Business Edition)

条件は、契約が顧客組織に対して契約をインプリメントする方法を定義します。 契約では、契約で販売されるもの、販売されるアイテムの価格、 オーダーの支払い方法、アイテム返品の処理方法、オーダーの承認方法、およびオーダーの配送元が定義されます。

契約条件は、条件 と呼ばれることもあります。

ストアの操作の多くの局面はビジネス・ポリシーによって定義されているので、 契約条件の多くはビジネス・ポリシーを参照します。 条件には、その条件が参照するビジネス・ポリシーの標準のパラメーターがいくつか用意されています。 ビジネス・ポリシーにパラメーターが用意されているので、契約ごとにビジネス・ポリシーの性質を変更することができます。 ビジネス・ポリシーを参照する条件は、このページではアスタリスク (*) で示されます。

WebSphere Commerce は、以下の条件をサポートしています。

配送センター
オプションのこの条件により、 契約で発行されたオーダーを入力するために使用する配送センターのリストを指定することができます。 このリストは、ストアに対して定義された配送センターのサブセットでなければなりません。 配送センターの優先順位はストアで定義され、契約条件によって指定変更することはできません。
オーダー承認
この条件は、オーダーを入力する前に顧客組織によってオーダーが承認される必要があるかどうかを指定します。 税と配送料金を含む金額をオプションで指定することができますが、 これによって、その金額を下回る値を持つオーダーは、顧客組織からの承認なしで入力されます。 オーダー合計がこの金額を超える場合は、承認が必要となります。 バイヤーが複数の契約のもとにあるオーダー・アイテムを含むオーダーを発行し、 そのオーダーの中の 1 つがこの条件を指定する契約を有する場合、 オーダー全体アイテムに対して適用されるオーダー承認条件に従います。
支払いメソッド
オプションのこの条件は、契約のもとに発行されるオーダーで受け入れられる支払いメソッドを指定します。 支払いメソッドは、クレジット・カード・タイプなどの支払いタイプのように包括的なものにすることもでき、 支払いで使用されるクレジット・カード番号のように個別的なものにすることもできます。 契約で支払いメソッドが指定されない場合、 ストアで受け入れられるすべての支払いメソッドが、契約のもとに発行されるオーダーで受け入れられます。
価格設定条件
価格設定条件は、契約のもとに購入可能な商品、および顧客が商品に対して支払う価格を定義します。 契約には少なくとも 1 つの価格設定条件が必要です。 WebSphere Commerce では以下の価格設定条件が利用できます。
カスタマイズされた価格表
この条件は、販売用商品のリストとその価格の両方が契約で販売用にカスタマイズされること、 そしてその価格がカスタマイズされることを指定します。 アイテムは、ストア・カタログの 1 セクションに限定されません。 アイテムは、ストア・カタログのどこからでも持ってくることができます。
調整付きカタログ全体*
この条件は、販売用ストア・カタログの購入可能な商品すべてに、 ストア・カタログで定義された基本価格からのパーセント調整 (利掛けまたは割引) を提供します。 調整が指定されない場合、アイテムは基本価格で販売されます。
調整付き価格表*
この条件は、販売用価格リストの購入可能な商品すべてに、 ストア・カタログで定義された基本価格からのパーセント調整 (利掛けまたは割引) を提供します。 調整が指定されない場合、アイテムは基本価格で販売されます。 WebSphere Commerce アクセラレーターの「契約」ノートブックを使用して契約を作成する際、 この条件は「価格調整の追加」ダイアログの「カテゴリー全体に価格調整を適用します」を選択することによって作成されます。
選択的調整付き価格表*
この条件は、調整付き価格表と類似していますが、調整が価格表全体に適用されない点が異なります。 調整は、価格表のサブセットに対して行われます。 価格表のサブセットになれるのは、商品セットのビジネス・ポリシーか、カスタマイズされた商品セットのいずれかです。 商品セットのタイプ間の違いについて詳しくは、以下の関連トピックを参照してください。
商品制約条件
商品制約条件は、契約のもとにある販売で組み込まれる商品、または除外される商品を制御します。 商品制約条件は、オプションです。 商品制約条件が契約で指定されない場合、 契約の価格設定条件で指定されたすべての商品が、契約のもとにある販売で購入可能です。 WebSphere Commerce では以下の商品制約条件が利用できます。
カスタマイズされた商品セットの除外
この条件は、カスタマイズされた商品セットのアイテムが契約で販売されないことを示します。
カスタマイズされた商品セットの組み込み
この条件は、カスタマイズされた商品セットのアイテムが契約で販売されることを示します。
商品セットの除外*
この条件は、商品セット・ビジネス・ポリシーのアイテムが契約で販売されないことを示します。
商品セットの組み込み*
この条件は、商品セット・ビジネス・ポリシーのアイテムが契約で販売されることを示します。
除外条件は、組み込み条件よりも優先されます。 つまり、商品が組み込み条件と除外条件の両方がある契約のもとにある場合、 その契約ではその商品を購入できないということです。 カスタマイズされた商品セットと商品セット・ビジネス・ポリシーの違いについて詳しくは、 以下の関連トピックを参照してください。
返品条件
返品条件は、契約のもとで返品が処理される方法を指定します。 返品条件が指定されない場合、返品は作成できません。 返品条件が指定される場合、それは契約全体に適用されるただ 1 つのセットになります。 WebSphere Commerce では以下の返品条件が利用できます。
返品支払いメソッド*
この条件は、リファンドを顧客に支払うために使用される支払いメソッドを指定します。 返品課金条件が指定される場合、少なくともリファンド支払いメソッド条件も 1 つ指定する必要があります。 契約で返品が許可されていないとこの条件は指定できません。
返品課金*
この条件は、返品が自動的に承認される方法、 および返品を処理するために発生するリファンド (補てん料金など) からの差し引きを指定します。
金額単位の購買権
この条件は、契約のもとに置かれたオーダーすべて (税および配送料を含む) の結合値に対して限度を設けます。 契約のもとにあるオーダーすべての値は、指定された金額以下でなければなりません。 オーダーを発行するときにこの限度を超過した場合、オーダーの支払い許可は失敗します。
配送条件
配送条件は、オーダーの配送方法、オーダーの配送先、および配送料金の支払人を指定します。 WebSphere Commerce では以下の配送条件が利用できます。
配送モード*
オプションのこの条件は、契約のもとで作成されたオーダーの配送方法を定義します。 この条件が契約で指定される場合、ストアで利用できるどのモードによってもオーダーを配送できます。 配送モードは、配送業者 とも呼ばれます。 配送業者は、運送会社と配送サービスを組み合わせたものです。 たとえば、「XYZ Courier、翌日配送」で 1 つの配送業者ということになります。
配送先アドレス
オプションのこの条件は、契約のもとで購入された商品の配送先を指定します。 この条件を指定すると、オーダーの配送先を限定することができます。 配送先アドレス条件が指定されない場合、 契約のもとでオーダーが行われるたびに配送先アドレスを指定する必要があります。 この条件が指定される場合、オーダーを発行するときにバイヤーは新規配送先を指定できず、 配送先アドレス・リストから配送先を選択しなければなりません。
配送料タイプ*
この条件は、配送オーダーの支払人を定義します。 以下の配送料タイプがサポートされます。
  • 配送料なし
  • 配送料はバイヤーからセラーに支払われる。 セラーはオーダーを受け取ると配送料を計算し、 配送料金はオーダー合計の一部となります。
  • 配送料はバイヤーから運送会社に支払われる。 運送会社は配送料金を計算し、バイヤーから支払いを受け取る責任を引き受けます。 オーダーを受け取ったときには配送料金は計算されません。

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