Installation Manager の応答ファイルを使用して、WebSphere® Application
Server Liberty Core を旧バージョンにロールバックできます。
始める前に
ロールバック処理中には、Installation Manager は、前のバージョンのパッケージのファイルにアクセスする必要があります。
デフォルトでは、これらのファイルは、パッケージのインストール時にコンピューターに保管されます。
デフォルトの設定値を変更した場合、または保存されたファイルを削除した場合、Installation Manager では、前のバージョンのインストールで使用したリポジトリーへのアクセスが必要となります。
手順
- オプション: リポジトリーにユーザー名とパスワードが必要な場合は、このリポジトリーにアクセスするためのクレデンシャル・ストレージ・ファイルを作成します。
ヒント: クレデンシャル・ストレージ・ファイルを作成するときに、指定されたリポジトリーの URL を imutilsc コマンドで検出できない場合には、リポジトリーの URL のロケーションの末尾に /repository.config を追加します。
注: Installation Manager バージョン 1.6.2 以降では、
-secureStorageFile および
-masterPasswordFile オプションを使用して、クレデンシャル・ストレージ・ファイルにクレデンシャルを保管する必要があります。Installation Manager バージョン 1.6.2 より前のバージョンでは、
-keyring および
-password オプションを使用して、鍵リング・ファイルのクレデンシャルにアクセスしていました。これらのオプションは、バージョン 1.6.2 で非推奨となりました。ファイル構造が異なるため、鍵リング・ファイルからストレージ・ファイルへのマイグレーション・パスはありません。
-secureStorageFile および
-masterPasswordFile オプションを使用してクレデンシャル・ストレージ・ファイルにクレデンシャルを保管する方法については、
Installation Manager バージョン 1.6 インフォメーション・センターを参照してください。
-keyring および
-password オプションを使用して鍵リング・ファイルにクレデンシャルを保管する方法について詳しくは、
Installation Manager バージョン 1.5 インフォメーション・センターを参照してください。
- *ALLOBJ および *SECADM 特殊権限のあるユーザー・プロファイルを使用して、IBM® i システムにサインオンします。
- ロールバックされるインストール済み環境で、すべてのサーバーおよびアプリケーションを停止します。
- CL コマンド行で STRQSH コマンドを
実行して、Qshell コマンド・シェルを開始します。
- 応答ファイルを使用して、この製品をロールバックします。
Installation Manager をインストールしたディレクトリーの
eclipse/tools サブディレクトリーに移動して、この製品をロールバックします。以下に例を示します。
./imcl
input $HOME/WASFiles/temp/rollback_response_file.xml
-log $HOME/WASFiles/temp/rollback_log.xml
-secureStorageFile $HOME/WASFiles/temp/credential.store -masterPasswordFile $HOME/WASFiles/master_password_file.txt
注: プログラムが重要なポストインストール指示を標準出力に書き込むことがあります。
Installation Manager の使用について詳しくは、IBM Installation Manager インフォメーション・センターを参照してください。
- オプション: 以下により、すべてのインストール済みパッケージをリストしてロールバックを確認します。
./imcl listInstalledPackages -long
例
以下に、製品を前のバージョンにロールバックする応答ファイルの例を示します。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<agent-input>
<server>
<repository location='https://www.ibm.com/software/repositorymanager/com.ibm.websphere.liberty.v85'/>
</server>
<profile id='WebSphere Liberty V8.5' installLocation='/QIBM/ProdData/WebSphere/AppServer/V85/LibertyCore'>
</profile>
<rollback>
<offering profile='WebSphere Liberty V8.5' id='com.ibm.websphere.liberty.v85' version='8.5.5.20101025_2108'/>
</rollback>
</agent-input>
ヒント: - プロファイル ID (<profile . . . id='profile_ID'
. . . .> および <offering . . . profile='profile_ID'
. . . .>) は、Installation Manager をインストールしたディレクトリーの eclipse/toolsサブディレクトリーから imcl listInstallationDirectories -verbose コマンドを実行すると表示されます。これは、パッケージ・グループの名前と同じです。
- オファリング ID (<offering . . . id='offering_ID'
. . . .>) は、『サポートされるオペレーティング・システム用の WebSphere Application
Server の製品オファリング』に記載されています。
- version は、ロールバック対象のオファリングの特定のバージョンです (例えば、8.5.5.20101025_2108)。
この指定はオプションです。
- version が指定されていない場合、インストール済み環境は前にインストールされていたバージョンのオファリングにロールバックされ、そのバージョンのすべてのインテリム・フィックスがインストールされます。
- version が指定されている場合、インストール済み環境は指定された前のバージョンのオファリングにロールバックされ、そのバージョンのインテリム・フィックスはなにもインストールされません。