応答ファイルを使用した分散オペレーティング・システムでの Liberty のインストール

Installation Manager の応答ファイルを使用して、WebSphere® Application Server Liberty Core のインストールを行うことができます。

始める前に

オファリングをインストールする各システムを、Installation Manager のインストールおよび Liberty のインストールの準備 の説明に従って準備します。

このタスクについて

Installation Manager を使用して、オファリングをインストールするための応答ファイルをさまざまな方法で処理できます。以下の手順で説明するように GUI を使用して応答ファイルを記録するか、新しい応答ファイルを作成するか、または、既存の応答ファイルをコピーして変更を加えることができます。

[8.5.5.4 以降]バージョン 8.5.5.4 以降の Liberty プロファイルをインストールするには、IBM Installation Manager バージョン 1.6.2 以降が必要です。

手順

  1. オプション: オファリングをインストールするための応答ファイルを記録します。

    ご使用のシステムのいずれかで以下の操作を実行して、オファリングをインストールできる応答ファイルを記録します。

    1. コマンド行で、Installation Manager をインストールしたディレクトリーの eclipse サブディレクトリーに移動します。
    2. -record オプションを使用して、コマンド行から Installation Manager を開始します。
      以下に例を示します。
      • Windows プラットフォームの場合 管理者または非管理者:
        IBMIM.exe -skipInstall "C:¥temp¥imRegistry"
          -record C:¥temp¥install_response_file.xml
      • AIX プラットフォームの場合HP UNIX プラットフォームの場合LINUX プラットフォームの場合Solaris プラットフォームの場合管理者:
        ./IBMIM -skipInstall /var/temp/imRegistry 
          -record /var/temp/install_response_file.xml
      • AIX プラットフォームの場合HP UNIX プラットフォームの場合LINUX プラットフォームの場合Solaris プラットフォームの場合非管理者:
        ./IBMIM -skipInstall user_home/var/temp/imRegistry 
          -record user_home/var/temp/install_response_file.xml
      ヒント: 新しい応答ファイルを記録する際に、 -skipInstall パラメーターを指定することができます。このパラメーターには、以下の利点があります。
      • ファイルはインストールされないので、記録の速度が速くなります。
      • -skipInstall パラメーターを指定して一時データ・ロケーションを使用すると、Installation Manager は、記録する際に、インストール・レジストリーを指定されたデータ・ロケーションに書き込みます。-skipInstall パラメーターを指定せずに Installation Manager を再度開始すると、応答ファイルを使用して実際のインストール・レジストリーにインストールすることができます。

        Installation Manager によって使用されるエージェント・データ・ロケーションに -skipInstall 操作を使用しないでください。この操作はサポートされていません。クリーンで書き込み可能なロケーションを使用し、今後の記録セッションの際にはこのロケーションを再利用してください。

      詳しくは、IBM® Installation Manager の資料を参照してください。

    3. GUI を使用した分散オペレーティング・システムでの Liberty のインストール』に記載されている説明に従います。
  2. オプション: インストール用のクレデンシャル・ストレージ・ファイルを作成します。認証されたリモート・リポジトリーを使用する場合、 認証を必要とする URL (リモート・リポジトリーなど) 用のクレデンシャルをクレデンシャル・ストレージ・ファイルに保管できます。 IBM Installation Manager バージョン 1.6.2 以降では、-secureStorageFile オプションと -masterPasswordFile オプションを使用して、 クレデンシャルをクレデンシャル・ストレージ・ファイルに保管します。それより前のバージョンの Installation Manager では、 鍵リング・ファイル内のクレデンシャルにアクセスするために -keyring オプションと -password オプションが使用されます。これらのオプションは、 バージョン 1.6.2 で非推奨となりました。ファイル構造が異なるため、鍵リング・ファイルからストレージ・ファイルへのマイグレーション・パスはありません。
    • -secureStorageFile および -masterPasswordFile オプションを使用してクレデンシャル・ストレージ・ファイルにクレデンシャルを保管する方法については、Installation Manager バージョン 1.6 の資料を参照してください。
    • -keyring および -password オプションを使用して鍵リング・ファイルにクレデンシャルを保管する方法について詳しくは、Installation Manager バージョン 1.5 の資料を参照してください。
  3. 応答ファイルを使用してオファリングをインストールします。

    オファリングをインストールする各システムのコマンド行で、Installation Manager をインストールしたディレクトリーの eclipse/tools サブディレクトリーに移動し、 オファリングをインストールします。

    以下に例を示します。
    • Windows プラットフォームの場合 管理者または非管理者:
      imcl.exe -acceptLicense 
        input C:¥temp¥install_response_file.xml
        -log C:¥temp¥install_log.xml
        -secureStorageFile C:¥IM¥credential.store -masterPasswordFile C:¥IM¥master_password_file.txt
    • AIX プラットフォームの場合HP UNIX プラットフォームの場合LINUX プラットフォームの場合Solaris プラットフォームの場合管理者:
      ./imcl -acceptLicense 
        input /var/temp/install_response_file.xml 
        -log /var/temp/install_log.xml 
        -secureStorageFile /var/IM/credential.store -masterPasswordFile /var/IM/master_password_file.txt
    • AIX プラットフォームの場合HP UNIX プラットフォームの場合LINUX プラットフォームの場合Solaris プラットフォームの場合非管理者:
      ./imcl -acceptLicense 
        input user_home/var/temp/install_response_file.xml 
        -log user_home/var/temp/install_log.xml 
        -secureStorageFile user_home/var/IM/credential.store -masterPasswordFile user_home/var/IM/master_password_file.txt
    注:
    • 関連する使用許諾条件、注意事項、およびお知らせは、このオファリングのインストール・イメージまたはリポジトリーの lafiles または offering_name/lafiles サブディレクトリーにある使用許諾契約書のファイルで提供されています。
    • プログラムが重要なポストインストール指示を標準出力に書き込むことがあります。

    詳しくは、IBM Installation Manager の資料を参照してください。

Windows プラットフォームの場合以下に、オファリングのインストールを行う応答ファイルの例を示します。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<agent-input clean="true" temporary="true">
<server>
<repository location="http://www.ibm.com/software/repositorymanager/com.ibm.websphere.liberty.v85" />
</server>
<install modify='false'>
<offering id='com.ibm.websphere.liberty.v85' 
  profile='WebSphere Liberty V8.5' 
  features='embeddablecontainer' installFixes='none'/>
</install>
<profile id='WebSphere Liberty V8.5' 
  installLocation='C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥Liberty'>
</profile>
</agent-input>
AIX プラットフォームの場合LINUX プラットフォームの場合Solaris プラットフォームの場合Windows プラットフォームの場合重要: 64 ビット・システムにインストールする場合は、 IBM Software Development Kit 用のオプションの 1 つを組み込む必要があります。
  • cic.selector.arch プロパティー鍵および関連する値を使用して、インストールするアーキテクチャー (32 ビットまたは 64 ビット) を指定します。
    以下は、32 ビットのアーキテクチャーを指定する場合の例です。
    <profile>
    ...
    <data key='cic.selector.arch' value='x86'/>
    ...
    </ptofile>

    この鍵に何も指定しなくても、ご使用のシステムに合わせて正しく設定されます。64 ビット・システムの場合、インストールはデフォルトで、64 ビットのインストールとなります。

    ここでの選択は、パッケージ・グループにインストールされたすべてのパッケージに適用されます。cic.selector.key キーとしてサポートされている値について詳しくは、Installation Manager の資料内にある「Values cic.selector.key の値」の表を参照してください。

応答ファイルで更新のリモート検索を使用不可にするには、次の設定を false に設定します。
  • offering.service.repositories.areUsed

    インストールされたオファリングの更新についてリモート・リポジトリーを検索するために使用

  • com.ibm.cic.common.core.preferences.searchForUpdates

    Installation Manager の更新を検索するために使用

以下に例を示します。
<preference value='false' name='offering.service.repositories.areUsed'/>
<preference value='false' name='com.ibm.cic.common.core.preferences.searchForUpdates'/>
サイレント設定鍵について詳しくは、IBM Installation Manager の資料を参照してください。
以下の例は、 別のアクションを実行するための応答ファイルの変更方法を示します。
  • このオファリングの複数のコピーをインストールするには、各インストールに対して異なるインストール・ロケーションと新規パッケージ・グループを指定します。 例えば、オファリングの 2 番目のコピーを C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥Liberty_2 ディレクトリーにインストールして WebSphere Liberty V8.5_2 パッケージ・グループを作成するには、次のようにします。
    <profile id='WebSphere Liberty V8.5' 
      installLocation='C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥Liberty'>
    これを以下の内容で置き換えます。
    <profile id='WebSphere Liberty V8.5_2'
      installLocation='C:¥Program Files¥IBM¥WebSphere¥Liberty_2'>
  • オプションのフィーチャーを追加するには、それらをコンマ区切りリストの項目として追加します。以下に例を示します。
    <offering id='com.ibm.websphere.liberty.v85' 
      profile='WebSphere Liberty V8.5'
      features='embeddablecontainer' installFixes='none'/>
    • 組み込み可能 EJB コンテナーと JPA クライアント (embeddablecontainer)

      このオプションは、組み込み可能 EJB コンテナーと JPA クライアントをインストールします。

      組み込み可能 EJB コンテナーは、 スタンドアロンの Java™ Platform, Standard Edition (SE) 環境でエンタープライズ Bean を実行するのに使用できる Java Archive (JAR) ファイルです。この組み込み可能コンテナーを使用して、アプリケーション・サーバーの外部でエンタープライズ Bean を実行できます。組み込み可能 EJB コンテナーは、EJB 3.1 仕様の一部であり、主に単体テストのエンタープライズ Bean のビジネス・ロジックに使用されます。

      組み込み可能 EJB コンテナーと共に JPA クライアントを使用すると、Java SE 環境で Java Persistence API 機能を使用できるようになります。

    フィーチャーを指定しない場合は、デフォルトのフィーチャー (embeddablecontainer) がインストールされます。
  • Liberty リポジトリー[8.5.5.2 以降]Liberty Repository からインストールする追加のアセットを指定することができます。 Liberty Repository アセットのリストについては、WASdev.net のダウンロード・ページを参照してください。

    Liberty Repository アセットをインストールするには、インターネットへのアクセスと IBM Installation Manager バージョン 1.6.2 以降が必要です。Installation Manager の以前のバージョンには、Liberty Repository アセットをインストールするオプションがありません。応答ファイルを使用する場合に、Installation Manager をバージョン 1.6.2 以降に更新していないと、応答ファイルに指定されたアセットはインストール中に無視されます。

    追加のフィーチャーをインストールする場合は、応答ファイルに 2 つの追加の data key エレメントを 指定します。シンボル名またはショート・ネームのいずれかを使用することができます。

    以下の例は、シンボル名を使用して ポートレット・コンテナー・フィーチャーとポートレット・サービス・フィーチャーをインストールします。
    <data key='user.feature' value='com.ibm.websphere.appserver.portlet-2.0,,com.ibm.websphere.appserver.portletserving-2.0'/>
    <data key='user.accept.license' value='true'/>
    以下の例は、ショート・ネームを使用して ポートレット・コンテナー・フィーチャーとポートレット・サービス・フィーチャーをインストールします。
    <data key='user.feature' value='portlet-2.0,,portletserving-2.0'/>
    <data key='user.accept.license' value='true'/>
    [8.5.5.5 以降]バージョン 8.5.5.5 以降の場合、user.accept.license=true は不要です。
    Liberty リポジトリー[8.5.5.4 以降]バージョン 8.5.5.4 以降、extprogmodels フィーチャーは使用可能でなくなりました。 代わりに、 extendedPackage-1.0 アドオンをインストールするか、Liberty Repository から必要なフィーチャーを個別にインストールしてください。 詳しくは、以下のトピックを参照してください。
    以下の例は、user.addon パラメーターを使用して拡張プログラミング・モデルをインストールし、ショート・ネームを指定した user.feature パラメーターを使用してポートレット・コンテナー・フィーチャーとポートレット・サービス・フィーチャーをインストールします。
    <data key='user.addon' value='extendedPackage-1.0'/>
    <data key='user.feature' value='portlet-2.0,,portletserving-2.0'/>
    <data key='user.accept.license' value='true'/>
    [8.5.5.5 以降]バージョン 8.5.5.5 以降の場合、user.accept.license=true は不要です。
    Liberty リポジトリー[8.5.5.6 以降]アセットのインストールは、 Liberty Asset Repository Service のインスタンスから、またはローカル・ディレクトリー・ベースのリポジトリーから行うことも可能です。 詳細については、『Installation Manager を使用したアセットのインストール』を参照してください。repository エレメントにリポジトリーの URL またはディレクトリーを追加します。 Installation Manager がリポジトリーを認識しない場合は、 repository.config ファイルを直接指し示してください。 アセットをインストールするとき、リポジトリーは、指定した順序でアクセスされます。 次の例で、アセットは、まず、Liberty Asset Repository Service の https://your_onprem_asset_repo_url のインスタンスからインストールされ、 その後、D:¥IBM¥LocalAssetRepo のディレクトリー・ベース・リポジトリーからインストールされます。
    <server>
    <repository location="http://www.ibm.com/software/repositorymanager/com.ibm.websphere.liberty.v85" />
    <repository location="https://your_onprem_asset_repo_url" />
    <repository location="D:\IBM\LocalAssetRepo" />
    </server>
    デフォルトでは、Liberty Repository は、 インストール中にアクセスされるリポジトリーのうち最後のリポジトリーです。Liberty Repository へのアクセスを使用不可にするには、user.useLibertyRepository パラメーターを false に設定します。
    <data key='user.addon' value='extendedPackage-1.0'/>
    <data key='user.feature' value='portlet-2.0,,portletserving-2.0'/>
    <data key='user.useLibertyRepository' value='false'/>

    Liberty Repository と含まれるアセットについて詳しくは、『Liberty Repository』を参照してください。

  • Installation Manager では、以前のバージョンのパッケージを保存して、後で問題が発生したときにロールバックできるようにします。 Installation Manager が以前のバージョンにパッケージをロールバックする際は、現行バージョンのファイルはアンインストールされて、以前のバージョンが再インストールされます。ロールバック用にファイルを保存しない選択の場合は、応答ファイルで以下の設定を変更することによりファイルが保存されないようにできます。
    <preference name='com.ibm.cic.common.core.preferences.preserveDownloadedArtifacts' value='true'/>
    これを以下のようにします。
    <preference name='com.ibm.cic.common.core.preferences.preserveDownloadedArtifacts' value='false'/>

    Installation Manager 設定の設定方法について詳しくは、IBM Installation Manager の資料を参照してください。

    ヒント: このオプションを指定して、ロールバック用にファイルをローカルに保存しない場合でも、適切な製品リポジトリーにアクセスして、 引き続き前の任意のインストール済みレベルにロールバックすることができます。

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タイム・スタンプ・アイコン 最終更新: 2015 年 6 月 17日
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