分散オペレーティング・システムでのコマンド行を使用した Liberty フィックスパックのインストール
IBM® Installation Manager のコマンド行を使用して、WebSphere® Application Server Liberty Core で利用できるフィックスパックで、製品を更新することができます。
始める前に
WebSphere Application Server Liberty Core の更新については、IBM ソフトウェア・サポート・センターに連絡してください。最新の情報は、IBM ソフトウェア・サポー ト・センターおよび Fix Central から入手できます。
ローカル・ディレクトリー・ベースのリポジトリー、または
Liberty Asset Repository Service のインスタンスから Liberty アセットをインストールする場合は、リポジトリーを構成します。
Liberty アセット・リポジトリーについて詳しくは、
『Installation Manager を使用したアセットのインストール』を参照してください。
ヒント: Installation Manager では、この項目で説明する手順を実行する代わりに、応答ファイルまたはコマンド行で updateAll コマンドを実行して、すべてのインストール済みパッケージを検索したり更新したりできます。このコマンドは、どのフィックスをどのターゲット・リポジトリーに入れるかに関する完全な管理権限を持つ場合にのみ使用してください。
インストールしたい特定のフィックスのみが含まれた 1 組みのカスタム・リポジトリーを作成してこれをポイントすることができます。サービス・リポジトリーの検索を使用可能に設定している場合、または別のライブ Web ベース・リポジトリーから直接フィックスをインストールする場合は、このオプションは選択しないことをお勧めします。オプションを選択しないと、コマンド行から install コマンドの -installFixes オプションを使用してインストールするフィックスか、または応答ファイルの installFixes 属性を使用してインストールするフィックスのみが選択可能になります。
このタスクについて
バージョン 8.5.5.4 以降の Liberty プロファイルをインストールするには、IBM Installation
Manager バージョン 1.6.2 以降が必要です。
手順
- WebSphere Application Server Liberty Core で利用できるインテリム・フィックスおよびフィックスパックのリスト、および各フィックス固有の情報を入手するには、以下の操作を実行します。
- Fix Central にアクセスします。
- 製品グループで、WebSphere を選択します。
- 製品で、WebSphere Application Server を選択します。
- インストールされているバージョンを選択します。
- プラットフォームで、使用するオペレーティング・システムを選択し、「次へ進む」をクリックします。
- 「フィックスの参照」を選択して、「次へ進む」をクリックします。
- 各フィックスの下の「詳細情報」をクリックすると、フィックスに関する情報が表示されます。
- 推奨: インストールするフィックスパックの名前のメモを作成します。
- 以下のいずれかの手順を使用して、フィックスパックで WebSphere Application
Server Liberty Core を更新します。
- フィックスパックが含まれたライブ・サービス・リポジトリーにアクセスして、Web ベースの更新を使用します。
ローカル・システム上の Installation Manager を使用して、Web ベースのライブ・サービス・リポジトリーからのインテリム・フィックスで、WebSphere Application Server Liberty Core を更新します。
- ライブ・サービス・リポジトリーの場合、インストール時に一般出荷可能な製品オファリング・リポジトリー用に使用される URL と同じものを使用します。
これらの URL は、次のパターンに基づいています。
offering_ID は、『サポートされるオペレーティング・システム用の WebSphere Application Server バージョン 8.5 の製品オファリング』に記載されているオファリング ID です。http://www.ibm.com/software/repositorymanager/offering_ID
- これらのロケーションには、Web ブラウザーを使用してアクセスできる Web ページはありません。 これらは、Installation Manager で製品を保守できるように、これに指定する Web ベースのリモート・リポジトリーのロケーションです。
サービス・リポジトリーからフィックスパックをインストールするには、以下の操作を実行します。- システムにログオンします。
- IBM ソフトウェアのユーザー ID とパスワードが含まれる、
Installation Manager のクレデンシャル・ストレージ・ファイルおよびマスター・パスワード・ファイルを作成します。これらのファイルは、
リポジトリーおよび保護された IBM ソフトウェア Web サイトへのアクセスを可能にします。
クレデンシャル・ストレージ・ファイルを作成するときに、指定されたリポジトリーの URL を imutilsc コマンドで検出できない場合には、リポジトリーの URL のロケーションの末尾に /repository.config を追加します。
注: Installation Manager バージョン 1.6.2 以降では、-secureStorageFile オプションと -masterPasswordFile オプションを使用して、 クレデンシャルをクレデンシャル・ストレージ・ファイルに保管します。それより前のバージョンでは、鍵リング・ファイル内のクレデンシャルにアクセスするために -keyring オプションと -password オプションが使用されます。これらのオプションは、 バージョン 1.6.2 で非推奨となりました。ファイル構造が異なるため、鍵リング・ファイルからストレージ・ファイルへのマイグレーション・パスはありません。- -secureStorageFile および -masterPasswordFile オプションを使用してクレデンシャル・ストレージ・ファイルにクレデンシャルを保管する方法については、Installation Manager バージョン 1.6 インフォメーション・センターを参照してください。
- -keyring および -password オプションを使用して鍵リング・ファイルにクレデンシャルを保管する方法について詳しくは、Installation Manager バージョン 1.5 インフォメーション・センターを参照してください。
- 更新する WebSphere Application Server Liberty Core のインストール済み環境にあるすべてのサーバーとアプリケーションを停止します。
- Installation_Manager_binaries/eclipse/tools ディレクトリーに移動します。 Installation_Manager_binaries は、Installation Manager のインストール・ルート・ディレクトリーです。
- フィックスパックをインストールします。
./imcl install offering_ID_offering_version,optional_feature_ID -repositories source_repository -installationDirectory offering_installation_location -secureStorageFile storage_file -masterPasswordFile master_password_file -acceptLicense
ここで、offering_ID とは、『サポートされるオペレーティング・システム用の WebSphere Application Server の製品オファリング』にリストされているオファリング ID です。imcl.exe install offering_ID_offering_version,optional_feature_ID -repositories source_repository -installationDirectory offering_installation_location -secureStorageFile storage_file -masterPasswordFile master_password_file -acceptLicense
ヒント:- offering_version (オプションで、オファリング ID にアンダースコア付きで追加できる) は、インストールするオファリングの具体的なバージョン (例えば、8.5.5.20110503_0200 など) です。
- offering_version が指定されていない場合、最新バージョンのオファリングとそのバージョンのすべてのインテリム・フィックスがインストールされます。
- offering_version が指定されている場合、指定されたバージョンのオファリングがインストールされ、そのバージョンのインテリム・フィックスはインストールされません。
オファリング・バージョンは、リポジトリーに対して以下のコマンドを実行した場合に、オファリング ID の最後にアンダースコアー付きで追加されています。imcl listAvailablePackages -repositories source_repository
- どのインテリム・フィックスをオファリングと共にインストールするかを示す -installFixes 引数に、none、recommended、または all を指定することもできます。
- オファリング・バージョンが指定されていない場合、-installFixes オプションは、デフォルトの all に設定されます。
- オファリング・バージョンが指定されている場合、-installFixes オプションは、デフォルトの none に設定されます。
- フィーチャーのコンマ区切りリストを追加することができます。
Liberty Repository からインストールする追加のフィーチャーを指定することができます。 Liberty Repository アセットのリストについては、WASdev.net のダウンロード・ページを参照してください。
注: Liberty Repository アセットをインストールするには、インターネットへのアクセスと IBM Installation Manager バージョン 1.6.2 以降が必要です。追加のフィーチャーをインストールするには、 コマンド行に以下のプロパティーを指定します。フィーチャーの短い名前 (例えば FeatureA) は次のように 2 個のコンマで区切られることに注意してください。
バージョン 8.5.5.5 以降の場合、user.accept.license=true は不要です。-properties user.feature=FeatureA,,FeatureB,,FeatureC,user.accept.license=true
バージョン 8.5.5.4 以降、 拡張プログラミング・モデルを extendedPackage-1.0 アドオンとして Liberty Repository からダウンロードできるようになりました。このアドオンは、 Web サービス、JMS (メッセージ駆動型 Bean を含む)、および MongoDB 2.0 など、豊富なプログラミング・モデル一式を提供します。 このアドオンをインストールするには、以下のように、-properties パラメーターの user.addon オプションに extendedPackage-1.0 アドオンを指定します。
imcl install com.ibm.websphere.liberty.ND.v85 -properties user.accept.license=true,user.addon=extendedPackage-1.0 -installationDirectory D:¥IBM¥Liberty -acceptLicense -repositories D:¥IBM¥LibertyRepo -sharedResourcesDirectory D:¥IBM¥IMShared -showProgress
アセットのインストールは、 Liberty Asset Repository Service のインスタンスから、またはローカル・ディレクトリー・ベースのリポジトリーから行うことも可能です。 これらのアセット・リポジトリーについて詳しくは、Installation Manager を使用したアセットのインストールを参照してください。 -repositories パラメーターにリポジトリーの URL またはディレクトリーを追加します。 リポジトリーは、指定された順序でアクセスされます。デフォルトでは、Liberty Repository は、 インストール中にアクセスされるリポジトリーのうち最後のリポジトリーです。Liberty Repository へのアクセスを使用不可にするには、 -properties パラメーターで user.useLibertyRepository オプションを false に設定します。 次の例では、まず、Liberty Asset Repository Service の https://your_onprem_asset_repo_url のインスタンスからアセットをインストールします。 これらのアセットが使用可能でない場合は、 D:¥IBM¥LocalAssetRepo のローカル・ディレクトリー・ベース・リポジトリーからインストールします。 IBM WebSphere Liberty Repository へのアクセスは使用不可です。
imcl install com.ibm.websphere.liberty.v85 -properties user.useLibertyRepository=false,user.addon=extendedPackage-1.0,user.feature=portlet-2.0 -installationDirectory D:¥IBM¥Liberty -acceptLicense -repositories D:\IBM\LibertyProductRepo,https://your_onprem_asset_repo_url,D:\IBM\LocalAssetRepo -sharedResourcesDirectory D:¥IBM¥IMShared -showProgress
Liberty Repository と含まれるアセットについて詳しくは、『Liberty Repository』を参照してください。
注: バージョン 8.5.5.4 に更新する前に拡張プログラミング・モデルをインストールしていない場合、 更新中に以下のエラーが発生することがあります。
この問題を解決するには、 次の例のように、ulimit コマンドを使用してファイル数を増やします。java.io.IOException: Too many open files at java.io.File.createNewFile(File.java:894)
ulimit -n 8192
- offering_version (オプションで、オファリング ID にアンダースコア付きで追加できる) は、インストールするオファリングの具体的なバージョン (例えば、8.5.5.20110503_0200 など) です。
- すべてのインストール済みパッケージをリストしてインストールを検証します。
./imcl listInstalledPackages -long
imcl.exe listInstalledPackages -long
- ライブ・サービス・リポジトリーの場合、インストール時に一般出荷可能な製品オファリング・リポジトリー用に使用される URL と同じものを使用します。
これらの URL は、次のパターンに基づいています。
- Fix Central からフィックスパックが含まれたファイルをダウンロードして、ローカル更新を使用します。
Fix Central からフィックスパックが含まれた圧縮ファイルをダウンロードできます。 圧縮された個々のフィックスパック・ファイルには、フィックスパック用の Installation Manager リポジトリーが含まれており、通常 .zip の拡張子が付いています。 フィックスパック・ファイルをダウンロードして解凍した後、Installation Manager を使用して、WebSphere Application Server Liberty Core をフィックスパックで更新します。
- フィックスパックをダウンロードするには、以下の操作を実行します。
- Fix Central にアクセスします。
- 製品グループで、WebSphere を選択します。
- 製品で、WebSphere Application Server を選択します。
- インストールされているバージョンを選択します。
- プラットフォームで、使用するオペレーティング・システムを選択し、「次へ進む」をクリックします。
- 「フィックスの参照」を選択して、「次へ進む」をクリックします。
- ダウンロードするフィックスパックを選択して、「次へ進む」をクリックします。
- ダウンロード・オプションを選択して、「次へ進む」をクリックします。
- ご使用条件に同意する場合は、「同意します」をクリックします。
- 「今すぐダウンロード」をクリックして、フィックスパックをダウンロードします。
- 圧縮ファイルを、それをインストールするシステムにバイナリー形式で転送します。
- 圧縮されたリポジトリー・ファイルをシステム上の任意のディレクトリーに解凍します。
- ダウンロードしたファイルからフィックスパックをインストールするには、以下の操作を実行します。
- システムにログオンします。
- 更新する WebSphere Application Server Liberty Core のインストール済み環境にあるすべてのサーバーとアプリケーションを停止します。
- Installation_Manager_binaries/eclipse/tools ディレクトリーに移動します。 Installation_Manager_binaries は、Installation Manager のインストール・ルート・ディレクトリーです。
- フィックスパックをインストールします。
./imcl install offering_ID_offering_version,optional_feature_ID -installationDirectory offering_installation_location -repositories location_of_expanded_files -acceptLicense
imcl.exe install offering_ID_offering_version,optional_feature_ID -installationDirectory offering_installation_location -repositories location_of_expanded_files -acceptLicense
ヒント:- offering_ID とは、『サポートされるオペレーティング・システム用の WebSphere Application Server バージョン 8.5 の製品オファリング』にリストされているオファリング ID です。
- offering_version (オプションで、オファリング ID にアンダースコア付きで追加できる) は、インストールするオファリングの具体的なバージョン (例えば、8.5.5.20110503_0200 など) です。
- offering_version が指定されていない場合、最新バージョンのオファリングとそのバージョンのすべてのインテリム・フィックスがインストールされます。
- offering_version が指定されている場合、指定されたバージョンのオファリングがインストールされ、そのバージョンのインテリム・フィックスはインストールされません。
オファリング・バージョンは、リポジトリーに対して以下のコマンドを実行した場合に、オファリング ID の最後にアンダースコアー付きで追加されています。imcl listAvailablePackages -repositories source_repository
- どのインテリム・フィックスをオファリングと共にインストールするかを示す -installFixes 引数に、none、recommended、または all を指定することもできます。
- オファリング・バージョンが指定されていない場合、-installFixes オプションは、デフォルトの all に設定されます。
- オファリング・バージョンが指定されている場合、-installFixes オプションは、デフォルトの none に設定されます。
- フィーチャーのコンマ区切りリストを追加することができます。
- オプション: 以下により、すべてのインストール済みパッケージをリストしてインストールを確認します。
./imcl listInstalledPackages -long
imcl.exe listInstalledPackages -long
- フィックスパックをダウンロードするには、以下の操作を実行します。
- フィックスパックが含まれたライブ・サービス・リポジトリーにアクセスして、Web ベースの更新を使用します。
関連タスク:

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http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=phil&product=was-libcore-mp&topic=twlp_ins_upgrade_cl
ファイル名: twlp_ins_upgrade_cl.html