VMware ESX 用の仮想イメージのインストール

仮想イメージ製品をインストールし、オペレーティング・システムを構成し、 アプリケーション・サーバー製品を構成することができます。

始める前に

IBM® WebSphere® Application Server Hypervisor Edition をよく理解するため、IBM WebSphere Application Server Hypervisor Edition 概説をお読みください。

WebSphere Application Server Hypervisor Edition イメージを 実行するための適切なバージョンの VMware ESX または VMware ESXi がなければなりません。

このタスクについて

IBM WebSphere Application Server Hypervisor Edition 仮想イメージには、以下の製品が含まれています。
表 1. 含まれている製品とその説明
製品 説明
Novell SLES または RedHat Enterprise Linux オペレーティング・システム
  • / にマウントされます
  • 12 GB SCSI ディスク
  • root ユーザーおよび virtuser オペレーティング・システム ID
  • 追加ドライブ (例えば、CD-ROM または DVD など) は、構成されていませんが、 VMware ESX Server コンソールを介して追加できます。
IBM バイナリー・ディスク
  • /opt/IBM にマウントされます
  • 13 GB SCSI ディスク
WebSphere Application Server バージョン 8.5.x /opt/IBM/WebSphere/AppServer にインストールされます
IBM HTTP Server for WebSphere Application Server バージョン 8.5.x /opt/IBM/HTTPServer にインストールされます
IBM HTTP Server plug-in for WebSphere Application Server バージョン 8.5.x /opt/IBM/Plugins にインストールされます
IBM Installation Manager /opt/IBM/InstallationManager にインストールされます
WebSphere Application Server バージョン 8.5.x の事前作成プロファイル /opt/IBM/WebSphere/Profiles にインストールされます
IBM WebSphere Application Server Web 2.0 and Mobile Toolkit /opt/IBM/WebSphere/Web20Mobile にインストールされます
WebSphere eXtreme Scale バージョン 8.5.x クライアント /opt/IBM/WebSphere/AppServer にインストールされます

仮想イメージは、1.5 GB の使用可能な RAM 用に設定されていますが、 大きくすることができます。仮想イメージでは NAT ネットワーキングが使用可能になっています。 これは、ブリッジに変更したり、あるいはホストのみに変更したりすることができます。

以下の 手順に従って、仮想イメージ製品をインストールし、オペレーティング・システムを構成し、 アプリケーション・サーバー製品を構成します。

手順

  1. .ovf イメージをハイパーバイザーにアップロードします。 IBM WebSphere Application Server Hypervisor Edition 仮想システム・ディスクをターゲットのハイパーバイザーに転送する必要があります。
    1. 圧縮パッケージの内容をローカル・システムに解凍します。 各パッケージ に対して tar -xzf コマンドを実行してください。
      表 2. 仮想イメージ・ファイル名
      製品 ファイル
      VMware ESX
      • was.85xx.nd.linux.vmware.ovf.binary.sles.x86.tgz
      • was.85xx.nd.linux.vmware.ovf.metadata.sles.x86.tgz
      • was.85xx.nd.linux.vmware.ovf.sles.x86.os.tgz
    2. ファイルを ESX ハイパーバイザーにアップロードします。 解凍したファイル を VMware Infrastructure Client を使用して VMware ESX ハイパーバイザーに転送します。 「ファイル」>「OVF テンプレートのデプロイ」をクリックします。 ウィザードの最初のパネルで、「参照」をクリックし、 前のステップで抽出した WebSphere_V8.ovf ファイルを見つけます。イメージに名前を付け、 適切なデータ・ストアを選択し、使用するネットワークを 選択します。ウィザードが完了すると、ディスクがハイパーバイザーに転送され、 VM が登録された状態になります。
  2. 詳細については、VMware イメージに関するその他の注記を お読みください。
  3. パワー オン (POWER ON)」ボタンをクリックして、 VMware Infrastructure Client または Web ベースのクライアントで仮想イメージを起動します。 VMware イメージが開始し、コマンド行のログイン入力画面が表示されます。
  4. 仮想マシンが始動し、コマンド行インターフェースが表示されます。 デフォルトの root クレデンシャルを使用してオペレーティング・システムにログインします。
    • wasvmx ログイン: root
    • パスワード: password
    ヒント: コマンド行インターフェースでの入力時に入力を誤った場合は、 Ctrl+h キーの組み合わせをバックスペースとして使用します。
  5. Novell と WebSphere 製品の両方についての ライセンス・ステートメントおよびご使用条件を読み同意します。 すべてのライセンスを受け入れないと、仮想イメージのインストールが停止します。 ご使用条件を読み、「同意します (I understand)」を選択し、 Enter キーを押して続行します。
  6. ライセンス・ステートメントに同意すると、言語およびキーボードの選択パネル が表示されます。ご使用の値を指定して、「同意 (Accept)」を選択し、 Enter キーを押します。 オペレーティング・システムは追加言語をサポートしますが、 インストール・パネルは WebSphere Application Server Hypervisor Edition でサポートされる言語でのみ使用可能です。サポートされる言語は次のとおりです。
    表 3. WebSphere Application Server Hypervisor Edition でサポートされる言語
    ロケール 言語 (UTF-8)
    en_US 米国 英語
    de_DE ドイツ ドイツ語
    ja_JP 日本 日本語
    ko_KR 韓国 韓国語
    zh_CN 中国 中国語 (簡体字)
    zh_TW 中国 中国語 (繁体字)
    fr_FR フランス フランス語
    it_IT イタリア イタリア語
    es_ES スペイン スペイン語
    pt_BR ブラジル ポルトガル語
    cs_CZ チェコ共和国 チェコ語
    hu_HU ハンガリー ハンガリー語
    pl_PL ポーランド ポーランド語
    ru_RU ロシア ロシア語
  7. 「ネットワーク構成」画面が表示されます。 静的 または動的ホスト構成プロトコル (DHCP) ネットワーク・プロトコルのいずれかを 指定するため、選択する項目の横に x を入力します。

    DHCP を選択する場合には、「ホスト名 (Host name)」および「ドメイン (Domain)」フィールドに値を入力します。

    固定アドレス指定 (static) を選択する場合には、「IP アドレス (IP address)」、「サブネット・マスク (Subnet mask)」、 「デフォルト・ゲートウェイ (Default gateway)」(オプション)、 および「DNS サーバー (DNS server)」(オプション) の各フィールドに値を入力します。 DNS サーバーの値は、IP アドレスとして入力する必要があります。

    次へ」 を選択して Enter キーを押します。

  8. root ユーザーの「パスワード」構成画面が表示されます。 root ユーザーの新規パスワードを入力します。このパスワードをデフォルト値から 変更してください。「次へ」 を選択して Enter キーを押します。
  9. virtuser ユーザーの「パスワード」構成画面が表示されます。 virtuser ユーザーの新規パスワードを入力します。 virtuser は、インストール用のデフォルトの非 root ユーザーです。このパスワードをデフォルト値から変更します。「次へ」 を選択して Enter キーを押します。
  10. ネットワークおよびパスワードの選択が構成され、構成結果画面が表示されます。 結果情報を検討し、「終了 (End)」を選択して Enter キーを押します。
  11. Linux の構成の完了後、 WebSphere プロファイル構成が起動され、 環境選択画面が表示されます。事前に構成されている WebSphere Application Server プロファイルから 1 つを選択するか、 あるいは、仮想イメージの始動後に プロファイル管理ツール または manageprofiles コマンドを使用してプロファイルを作成したい場合は 「なし (None)」を選択します。 次の表で示されている、事前に構成された WebSphere プロファイル・タイプから 1 つを選択します。
    表 4. WebSphere 環境タイプ
    プロファイル・タイプ 説明
    アプリケーション・サーバー スタンドアロン・アプリケーション・サーバー・プロファイルを作成します。
    カスタム・プロファイル デプロイメント・マネージャー・セルに属するカスタム・プロファイルを作成して、インターネットまたはイントラネットにおいて、デプロイメント・マネージャーの管理下でアプリケーションを使用できるようにします。使用するためには、このノードを統合する必要があります。
    デプロイメント・マネージャー 複数の統合ノードに対する管理機能を提供するデプロイメント・マネージャーを作成します。 ノードおよびデプロイメント・マネージャーは、セル を構成します。
    ジョブ・マネージャー 複数の基本サーバー、複数のデプロイメント・マネージャーを管理し、 ジョブの実行依頼を非同期的に行うための単一のコンソールを提供するジョブ・マネージャーを作成します。
    管理エージェント + n アプリケーション・サーバー・プロファイル 統合されていない複数のアプリケーション・サーバーを管理するための単一のインターフェースを提供する管理エージェントを作成します。
    セル 2 つのプロファイル (デプロイメント・マネージャーおよび既にデプロイメント・マネージャー・セルに統合されているアプリケーション・サーバー・ノード) を持つセルを作成します。 これは有用な開発環境です。
    IBM HTTP Server IBM HTTP Server プロファイルを作成します。ブルー・スクリーンで IBM HTTP Server プロファイルが選択されると、デフォルトで、 IBM HTTP Server および 管理サーバー用に SLES init.d サービスが作成されて開始されます。
    Liberty プロファイル・サーバー Liberty プロファイル・サーバーを作成します。
    なし プロファイルを作成しません。ただし、この時点でプロファイルを作成しない場合は、 インストール後にプロファイルを作成して、製品を操作可能にする必要があります。

    次へ」 を選択して Enter キーを押します。

  12. 「プロファイル」構成画面が表示されます。選択したプロファイルのセル名および ノード名を変更できます。選択したプロファイルがアプリケーション・サーバー・プロファイル、 カスタム・プロファイル、または IBM HTTP Server プロファイルである場合は、 プロファイルをデプロイメント・マネージャーに統合するように選択できます。 選択したプロファイルが管理エージェントである場合には、 必要な基本プロファイルの数を選択し、オプションでプロファイルをジョブ・マネージャーに登録することができます。

    また、構成完了時に、作成したサーバーを自動的に始動するオプションを選択することもできます。

  13. 構成プロセスが実行され、構成進行画面が表示されます。 構成ログのロケーションは、結果画面に示されます。「終了 (End)」を 選択して Enter キーを押します。
  14. 仮想イメージによるロードが完了し、virtuser 用のデスクトップが表示されます。 デスクトップは、WebSphere Application Server 管理コンソール、ファースト・ステップ、および プロファイル管理ツール のアイコンを使用して事前構成されています。また、デスクトップには、選択したプロファイルに応じて、事前構成されているデプロイメント・マネージャー またはアプリケーション・サーバーを開始するためのアイコンもあります。
  15. 仮想イメージで、Network Time Protocol (NTP) サーバーを構成するか、または手動で 現在の日付、時刻、および時間帯を設定します。 仮想システム時刻は、フェデレーションが正しく行われるように同期化する必要があります。 NTP サーバーをセットアップする方が好ましい方法ですが、代替の方法として、システム時刻を手動で 同期化する方法もあります。

タスクの結果

これで、WebSphere 仮想イメージのインストールおよび構成が完了しました。まだプロファイル環境を開始していない 場合は、使用可能なデスクトップ・アイコンを使用してプロファイル環境を開始します。アクティベーション中に 問題が起こる場合、/opt/IBM/AE/AR/ConfigWAS.traceout および /opt/IBM/WebSphere/Profiles/.ibm/ConfigWAS.summary にあるアクティベーション・ログを参照してください。

イメージのリセット:

WebSphere Application Server Hypervisor Edition の構成後にイメージをリセットするには、以下の操作を行います。
  • su - root
    /var/adm/ibmvmcoc-postinstall/resetvm.sh -notools –resetip
  • イメージを停止して、.tgz ファイルを解凍したディレクトリーを削除します。 オリジナルの .tgz ファイルは削除しないでください。この文書の冒頭のインストールの 説明に従って、インストールを再開します。

次のタスク

プロファイル環境がまだ始動されていない場合は、使用可能なデスクトップ・アイコンを使用してこの環境を始動してください。Websphere 管理コンソールのアイコンをクリックして、管理コンソールを開きます。前に構成した virtuser ユーザー ID とパスワードを使用してログインします。

Update Installer for WebSphere Software を使用するか、または IBM によって更新された仮想イメージ により、アプリケーション・サーバーにメンテナンスを適用します。 アプリケーション・サーバーのメンテナンスについて詳しくは、インフォメーション・センター で、集中インストール・マネージャー (CIM) の説明を参照してください。ダウンロード可能なパッケージまたは IBM によって更新された仮想イメージを使用して、 オペレーティング・システムのメンテナンスを仮想イメージに適用してください。

タスク・トピック    

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最終更新: June 09, 2013 01:45 PM EDT
http://www14.software.ibm.com/webapp/wsbroker/redirect?version=v850hyperv&product=was-nd-mp&topic=tins_virt_install_vmware_esx
ファイル名: tins_virt_install_vmware_esx.html