Cisco CSS Controller の構成

この章のステップを実行する前に、Cisco CSS Controller の計画を 参照してください。この章では、Load Balancer の Cisco CSS Controller コンポーネントのための基本構成を 作成する方法について説明します。

構成作業の概説

本章の構成方式のいずれかを開始する前に、以下を行ってください。

  1. Cisco CSS スイッチおよびすべてのサーバー・マシンが正しく構成されていることを確認します。
  2. Cisco CSS Switch のアドレスおよび SNMP コミュニティー名が Cisco CSS スイッチで対応している属性と必ず一致するようにして、Cisco CSS Controller を構成します。コンサルタントの構成については、ccocontrol コンサルタント - コンサルタントの構成と制御を参照してください。

表 8. Cisco CSS Controller コンポーネントの構成タスク
タスク 説明 関連情報
Cisco CSS Controller マシンをセットアップする。 要件を探します。 Controller for Cisco CSS Switches マシンのセットアップ
構成のテスト 構成が作動中であることを確認します。 構成のテスト

構成方法

Load Balancer の Cisco CSS Controller コンポーネントのための基本構成を作成するには、以下の 3 つの方式があります。

コマンド行

これは、Cisco CSS Controller を構成するための最も直接的な方法です。 本書の手順では、コマンド行の使用を想定しています。コマンド・パラメーター値は、英字で入力する必要があります。 唯一の例外は、ホスト名 (例えば、consultant add コマンドで使用される) およびファイル名です。

コマンド行から Cisco CSS Controller を開始するには、次のようにしてください。

  1. コマンド・プロンプトから ccoserver コマンドを実行します。 サーバーを停止するには、ccoserver stop のように入力します。
    注:
    1. Windows システムの場合は、「スタート」>「コントロール パネル」>「管理ツール」>「サービス」をクリックします。 「IBM® Cisco CSS Controller」を右マウス・ボタンでクリックし、「開始」を選択します。サービスを停止するには、同様のステップに従って、「停止」を選択します。
    2. Windows システムの場合、ブート中に ccoserver を自動的に開始することができます。
      1. スタート」>「設定」>「コントロール パネル」>「管理ツール」>「サービス」をクリックします。
      2. IBM Cisco CSS Controller」を右マウス・ボタンでクリックしてから、「プロパティ」を選択します。
      3. スタートアップ」タイプ・フィールドの矢印を右マウス・ボタンでクリックし、「自動」を選択します。
      4. OK」をクリックします。
  2. 次に、構成をセットアップするために必要な Cisco CSS Controller 制御コマンドを実行します。 本書の手順では、コマンド行の使用を想定しています。コマンドは ccocontrol です。コマンドの詳細については、Cisco CSS Controller のコマンド解説を参照してください。

ccocontrol コマンド・パラメーターの省略バージョンを入力できます。 入力する必要があるのは、パラメーターの固有文字だけです。例えば、file save コマンドに関するヘルプを表示するには、ccocontrol help file の代わりに ccocontrol he f を入力することができます。

コマンド行インターフェースを始動するには、ccocontrol を実行して、ccocontrol コマンド・プロンプトを表示します。

コマンド行インターフェースを終了するには、exit または quit を実行します。

注:
Windows プラットフォームでは、Dispatcher コンポーネントの dsserver が自動的に開始されます。Cisco CSS Controller だけを使用中で、Dispatcher コンポーネントを使用中ではない場合は、次の方法で dsserver が自動的に開始しないようにできます。
  1. Windows の「サービス」を形式し、「IBM Dispatcher」を右マウス・ボタンでクリックします。
  2. プロパティ」を選択します。
  3. 始動タイプ」フィールドで、「手作業」を 選択します。
  4. 了解」をクリックし、「サービス」ウィンドウをクローズします。

XML

現行定義の構成は XML ファイルに保存することができます。 この操作によって、後で構成を素早く再作成する必要があるときに、構成をロードすることができます。

XML ファイル (例えば、myscript.xml) の コンテンツを実行するには、以下のコマンドのいずれかを使用します。

XML ファイルは次のディレクトリーに保存されます。

GUI

グラフィカル・ユーザー・インターフェース (GUI) の一般的な説明と例については、図 38 を参照してください。

GUI を開始するには、以下のステップに従ってください。

  1. ccoserver がまだ実行中でない場合は、以下をルートとして実行することによってすぐに開始してください。

    ccoserver

    .
  2. 次に、以下のいずれかを行います。

Cisco CSS Controller コンポーネントを GUI から構成するには、以下を行います。

  1. ツリー構造で Cisco CSS Controller を右マウス・ボタンでクリックします。
  2. ホストに接続します。
  3. 必要な ownercontents とそれに関連するメトリックを含む 1 つ以上のスイッチ・コンサルタントを作成します。
  4. コンサルタントを開始します。

GUI を使用して、ccocontrol コマンドで行うあらゆる処理を実行できます。以下に例を示します。

GUI からコマンドを実行するには、以下のステップに従います。

  1. ホスト」ノードを右マウス・ボタンでクリックし、「コマンドの送信...」を選択します。
  2. コマンド入力フィールドで実行したいコマンド、例えば、consultant report と入力します。
  3. 「送信」をクリックします。

現在のセッションで実行したコマンドの結果とヒストリーは「結果」ボックスに表示されます。

ヘルプ」にアクセスするには、Load Balancer ウィンドウの右上隅の疑問符 (?) アイコンをクリックします。

GUI の使用に関する詳細については、付録A. GUI: 一般的な説明を参照してください。

Controller for Cisco CSS Switches マシンのセットアップ

Cisco CSS Controller マシンをセットアップする前に、root ユーザー(AIX、HP-UX、Linux、または Solaris システムの場合) か、管理者 (Windows システムの場合) にならなければなりません。

Consultant は Cisco CSS Switch 管理者として Cisco CSS Switch に接続できなければなりません。

コンサルタントを構成するときは、アドレスと SNMP コミュニティー名が Cisco CSS Switch 上の対応する属性と一致するように構成する必要があります。

この手順で使用するコマンドのヘルプについては、Cisco CSS Controller のコマンド解説を参照してください。

ステップ 1. サーバー機能の開始

ccoserver がまだ実行されていない場合は、ccoserver と入力して、これをルートとして開始します。

注:
Windows システムの場合は、「スタート」>「コントロール パネル」>「管理ツール」>「サービス」をクリックします。 「IBM Cisco コントローラー」を右マウス・ボタンでクリックし、「開始」を選択します。

ステップ 2. コマンド行インターフェースの開始

ccocontrol と入力してコマンド行インターフェースを開始します。

ステップ 3. コンサルタントの構成

スイッチ・アドレスおよび SNMP コミュニティー名を構成しなければなりません。これらの値は、Cisco CSS Switch で対応している属性と一致していなければなりません。

コンサルタントを追加するには、次のように入力します。

consultant add switchConsultantID address switchIPAddress 
community communityName

ステップ 4. ownercontent の構成

ownercontent は所有者のコンテンツ・ルールを表現したもので、Cisco CSS Switch で定義されています。所有者名とコンテンツ・ルールはスイッチでの定義方法が一致している必要があります。

ownercontent を追加するには、次のように入力します。

ownercontent add switchConsultantID:ownercontentID ownername ownerName 
contentrule contentRuleName

ステップ 5. サービスが適性に構成されていることを確認

ownercontent を定義するとき、コンサルタントはスイッチに構成されているサービスを検索することで構成を完了します。 スイッチ上の構成をコンサルタントの構成と比較し、サービスが一致していることを確認します。

ステップ 5. メトリックの構成

メトリックとは、サービスの重みとそれに関連付けられた割合 (別のメトリックと比較した、それぞれの メトリックの重要性) を判別するために使用される測定値のことで、接続データ・メトリック、アプリケーション advisor メトリック、および メトリック server メトリックの任意の組み合わせが可能です。割合の合計は常に 100 でなければなりません。

ownercontent が構成されるとき、デフォルトのメトリックは activeconn および connrate と定義されます。追加のメトリックが必要な場合、またはデフォルトと完全に異なるメトリックが必要な場合、次のように入力します。

ownercontent metrics switchConsultantID:ownercontentID metric1 proportion1 
metric2 proportion2...metricN proportionN

ステップ 6. コンサルタントの開始

コンサルタントを開始するには、次のように入力します。

consultant start switchConsultantID

これにより、メトリック・コレクターが開始し、重みの計算が始まります。

ステップ 8. Metric Server の始動 (オプション)

ステップ 5 でシステム・メトリックが定義される場合、Metric Server はサービス・マシンで始動される必要があります。 Metric Server の使用の詳細については、Metric Serverを参照してください。

ステップ 8. 高可用性の構成 (オプション)

高可用性を構成するには、次のように入力します。

highavailability add address IPaddress partneraddress IPaddress port 80 
role primary

高可用性環境では、複数スイッチを構成できます。 あるスイッチが別のスイッチを引き継ぐときに重み情報が常に使用できるように、Cisco CSS Controller を、すべてのスイッチとそのバックアップの重みを提供する構成にする必要があります。

コントローラー高可用性の使用法と構成についての詳細は、Cisco CSS Controller と Nortel Alteon Controller の拡張機能を参照してください。

構成のテスト

構成が機能するかどうかを調べるためにテストを行います。

  1. consultant loglevel を 4 に設定します。
  2. サーバーを Cisco CSS Switch から 1 分間だけ切断するか、あるいはアプリケーション・サーバーを 1 分間だけシャットダウンします。
  3. サーバーを再接続するか、あるいはアプリケーション・サーバーを再始動します。
  4. consultant loglevel を所要レベル (1) にもどします。
  5. 以下のディレクトリーにある consultant.log ファイルを表示して、setServerWeights setting service を探します。