Content Based Routing のクイック・スタート構成

このクイック・スタートの例では、Caching Proxy と共に Content Based Routing (CBR) を 使用して 2 つの Web サーバー間で Web トラフィックのロード・バランスを取るように 3 つの ローカル接続ワークステーションを構成する方法を示します。

始める前に

重要: 簡潔にするため、この例では、 サーバーはすべて同じ LAN セグメント上にありますが、CBR では同じ LAN 上で サーバーを使用することについての制限はありません。
このクイック・スタートの例には、3 つの ワークステーションと 4 つの IP アドレスが必要です。ワークステーションの 1 つは CBR マシンで、 他の 2 つは Web サーバーです。 各 Web サーバーには IP アドレスが 1 つずつ必要です。CBR ワークステーションには、実アドレスが 1 つと、ロード・バランシングが行われるアドレスが 1 つ必要です。
単純なローカル CBR 構成単純なローカル CBR 構成

Load Balancer の セットアップに使用できる各種の方法について詳しくは、トポロジー設計に役立つ『Content Based Routing のクラスター、ポート、およびサーバー構成 のタイプ』トピックを参照してください。

CBR を使用するために、Caching Proxy を 同じサーバー上にインストールする必要があります。CBR 用に Caching Proxy を 構成するには、『Content Based Routing コンポーネントのセットアップ』トピック を参照してください。

このタスクについて

サーバー と CBR マシンの間の接続を迅速に確立するには、 この構成方式を使用してください。この方式には、advisor の構成と パフォーマンスの調整は含まれません。完全な構成については、 『Load Balancer マシンの構成 (Configuring the Load Balancer machine)』トピックおよび『サーバー・マシンの構成』トピックを参照してください。

手順

  1. サーバーを準備します。
    1. この例では、ワークステーションを同じ LAN セグメント上でセットアップします。 3 つのマシンの間のネットワーク・トラフィックが、ルーターやブリッジを一切通過する必要がないようにします。
    2. 3 つのワークステーションのネットワーク・アダプターを構成します。 この例では、以下のネットワーク構成を仮定しています。
      表 1. ネットワーク構成のサンプル
      ワークステーション 名前 IP アドレス
      1 server1.mywebsite.com 9.27.27.101
      2 server2.mywebsite.com 9.27.27.102
      3 server3.mywebsite.com 9.47.47.103
      ネットマスク = 255.255.255.0
      各ワークステーションには、標準のイーサネット・ネットワーク・インターフェース・カードが 1 つだけ装備されています。
    3. すべてのサーバーが相互に通信できることを確認します。
      1. server1.mywebsite.comserver2.mywebsite.com および server3.mywebsite.com の 両方を ping できるようにします。
      2. server2.mywebsite.com および server3.mywebsite.comserver1.mywebsite.com を ping できるようにします。
    4. server2.mywebsite.com および server3.mywebsite.com にある Web サーバーが 作動可能であることを確認します。 Web ブラウザーを使用して http://server2.mywebsite.com (.../member/index.html など) および http://server3.mywebsite.com (.../guest/index.html など) から直接ページを要求します。
    5. この LAN セグメント用に別の有効な IP アドレスを取得します。 これは、サイトにアクセスしたいクライアントに与えるクラスター・アドレスです。 この例では、以下を使用します。
      Name= www.mywebsite.com
      IP=9.27.27.104
  2. コマンド行、GUI、または構成ウィザードを使用して、CBR を構成します。

    CBR の場合は、コマンド行、構成ウィザード、または グラフィカル・ユーザー・インターフェース (GUI) を使用して構成を作成できます。 このクイック・スタートの例では、コマンド行を使用して構成ステップを説明します。

    重要: パラメーター値は、英字で入力する必要があります。例外は、ホスト名およびファイル名のパラメーター値である場合だけです。
    • コマンド行による構成:
      1. cbserver を開始します。
        • [AIX][HP-UX][Linux][Solaris] <install_root>/cbr/servers/bin ディレクトリーに移動し、 root ユーザーとして以下のコマンドを実行します。
          cbserver
        • [Windows] 「サービス」パネルから cbrserver (Content Based Routing) を開始します (「スタート」>「設定」(Windows 2000) >「コントロール パネル」>「管理ツール」>「サービス」)。
      2. CBR の executor 機能を開始します。次のコマンドを入力します。
        cbrcontrol executor start
      3. Caching Proxy を開始します。executor 機能を開始した後、いつでも Caching Proxy を開始できます。
        • [AIX][HP-UX][Linux][Solaris] 次のコマンドを実行します。
          ibmproxy
        • [Windows] 「サービス」パネルから開始します (「開始」>「設定」(Windows 2000 の場合) >「コントロール パネル」>「管理ツール」>「サービス」)。
      4. クラスター (クライアントが接続するホスト名および Web サイト) を CBR 構成に追加します。
        cbrcontrol cluster add www.mywebsite.com
      5. Web サイトのクラスター・アドレス (9.27.27.104) を CBR マシンの ネットワーク・インターフェース・カードに追加します。
      6. http プロトコル・ポートを CBR 構成に追加します。
        cbrcontrol port add www.mywebsite.com@80
      7. Web サーバーをそれぞれ CBR 構成に追加します。
        cbrcontrol server add www.mywebsite.com@80@server2.mywebsite.com cbrcontrolserver add www.mywebsite.com@80@server3.mywebsite.com
      8. コンテンツ・ルールを CBR 構成に追加します。 コンテンツ・ルールは、URL 要求を区別してサーバーまたはサーバー・セットの いずれかに送る方法を定義します。
        cbrcontrol rule add www.mywebsite.com@80@memberRule type content pattern uri=*/member/*
        cbrcontrol rule add www.mywebsite.com@80@guestRule type content pattern uri=*/guest/*

        この例では、www.mywebsite.com へのクライアント要求は、コンテンツ・ルールを使用して、その URI 要求パス内の ディレクトリーに基づいた別のサーバーに送信されます。

      9. サーバーをルールに追加します。
        cbrcontrol rule useserver www.mywebsite@80@memberRule server2.mywebsite.com
        cbrcontrol rule useserver www.mywebsite@80@guestRule server3.mywebsite.com

        これで、CBR は コンテンツ・ベースのルールに基づいたロード・バランシングを行うようになります。/member/ を含む URL 要求を持つクライアントは、server2.mywebsite.com に送信されます。 /guest を含む URL 要求を持つクライアントは、server3.mywebsite.com に送信されます。

      10. CBR の manager 機能を開始します。
        cbrcontrol manager start
      11. CBR の advisor 機能を開始します。
        cbrcontrol advisor start http 80
        これで CBR はクライアント要求が失敗 Web サーバーに送信されないようにします。

        ローカル接続サーバーの基本構成はこれで完了です。

  3. 構成をテストします。
    1. Web ブラウザーから、http://www.mywebsite.com/member/ index.htm を入力します。ページが表示されれば、構成は機能しています。
    2. このページを Web ブラウザーで再ロードします。
    3. 次のコマンドの結果を調べます。
      cbrcontrol  server report   www.mywebsite.com@80@

      2 つのサーバーを加算した合計接続数の欄が 2 になります。

次のタスク

グラフィカル・ユーザー・インターフェース (GUI) および構成ウィザードを 使用して CBR を構成することもできます。詳しくは、『Content Based Routing の構成の方法』トピックを参照してください。
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Last updated: May 28, 2013 08:30 AM EDT
File name: tcfg_quickstrt_cbr.html