WebSphere Virtual Enterprise, Version 6.1.1
             オペレーティング・システム: AIX , HP-UX, Linux, Solaris, Windows


アプリケーション・エディション・マネージャー

WebSphere® Virtual Enterprise のアプリケーション・エディション・マネージャーは、実動アプリケーションの中断のないデプロイメントを管理します。中断のないデプロイメントにより、ご使用の環境へのアプリケーション更新のインストール時に、 サービスの損失が起こることを防ぎます。また、Compute Grid コンポーネントを使用していて、Compute Grid アプリケーションをロールアウトする場合も、アプリケーション・エディション・マネージャーを使用できます。これらのアプリケーションは、グリッド・プログラミング・モデルの 1 つに準拠するエンタープライズ・アプリケーションです。

アプリケーション・エディション・マネージャーは、WebSphere Virtual Enterprise セル内の同じアプリケーションの複数のデプロイメントをサポートするアプリケーションのバージョン管理モデルも提供します。各デプロイメントには、固有のエディション名があります。アプリケーション・エディション・マネージャーは、WebSphere Virtual Enterprise クラスター上でアクティブ化するエディションの選択肢を提供します。これにより、アプリケーションの更新をロールアウトするか、前のレベルへ戻ることができます。

アプリケーション・エディション・マネージャーは WebSphere Virtual Enterprise に完全に統合され、オンデマンド・ルーター (ODR)、動的ワークロード・バランシング、およびアプリケーション配置マネージャーと対話します。この統合により、アプリケーション更新を適用する際の予測可能なアプリケーションの動作が保証され、 システムによるアプリケーションのパフォーマンス目標の管理を継続しながら、 アプリケーション・エディション間のスムーズな移行を確実に行えます。 管理コンソールにより、各アプリケーション・サーバー間でのエディションのアクティベーションを含む、アプリケーションの更新プロセスにアクセス することができます。アプリケーション・プログラミング・インターフェースのスクリプトを記述することによって、 エディション管理機能を自動アプリケーション・デプロイメントと統合することが可能になります。

アプリケーション・エディションは、エンタープライズ・アーカイブ (EAR) ファイルを含む Java™ Platform, Enterprise Edition 5 (Java EE 5) アプリケーション、およびグリッド・プログラミング・モデルの 1 つに準拠する Compute Grid アプリケーションに対してサポートされます。以下の表に、サポートされているフィーチャーの概要を示します。これらのフィーチャーは、使用しているアプリケーションのタイプによって異なります。
表 1. アプリケーションに対するアプリケーション・エディション・マネージャーのサポート
アプリケーション・タイプ アプリケーションの複数のエディション アプリケーションのロールアウト ODR および HTTP 通信で動作する中断のないアプリケーションの更新 妥当性検査モード 並行したアクティブ化
PHP Hypertext Preprocessor (PHP) アプリケーションなどの管理 Web アプリケーション サポートあり サポートあり サポートあり サポートあり サポートあり
IIOP、EJB、または JMS アプリケーション サポートあり サポートあり サポートなし1 非サポート 非サポート
非管理 Web アプリケーション サポートあり サポートなし 非サポート 非サポート サポートあり
WebSphere Application Server Community Edition アプリケーション サポートあり サポートあり サポートあり サポートあり サポートあり
Session Initiation Protocol (SIP) アプリケーション サポートあり サポートあり サポートあり2 サポートあり サポートあり
統合 HTTP-SIP アプリケーション サポートあり サポートあり サポートあり2 サポートあり サポートあり

1 ODR は IIOP との通信をサポートしません。外部クライアントから直接呼び出される EJB、JMS、または IIOP コンポーネントはすべて、このフィーチャーを利用することはできません。

2 このフィーチャーは、ODR および HTTP/SIP 通信によって機能します。

WebSphere Application Server には、更新のロールアウト と呼ばれる管理機能が組み込まれています。更新のロールアウトでは、基本的なアプリケーション・アップグレードが提供されますが、 これは中断のない方法ではありません。WebSphere Virtual Enterprise がインストール済みである場合、更新のロールアウト機能は使用可能ですが、 アプリケーションのアップグレードには、アプリケーション・エディション・マネージャーの使用が推奨されます。

アプリケーション・エディション・マネージャーは、アプリケーションのライフサイクル全体をサポートし、 またアプリケーションの更新、およびアプリケーションの実稼働環境へのシームレスで中断のないデプロイメントを可能にします。




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最終更新: 2009/09/17 16時29分17秒EDT
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