WebSphere Virtual Enterprise, Version 6.1.1
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緊急スロットルの構成

オンデマンド・ルーター (ODR) と、関連したオートノミック・マネージャーは、 サーバーに入る作業に対して賢明な判断を行い、極度の要求フローがある時にビジネス目標を サポートすることができます。オートノミック要求フロー・マネージャー (ARFM) は、 ODR 内で HTTP 要求の優先順位付けを制御します。センサーがそのような過負荷状態を検出すると、 緊急状態になることがあります。 こうした過負荷状況としては非常に高いノードの使用率、ARFM コントローラーと要求スケジューリング・ゲートウェイ間の断続的通信障害、およびデータ・プロデューサーをモニターしている AsyncPMI とゲートウェイ間の断続的通信障害があります。 これらが発生し、関連して性能の低下が起こった場合、そうした状態が長引くのを防ぐため、 ゲートウェイはバックエンド・ノードへの要求のディスパッチ率を制御し、 保護する緊急スロットル・コントローラーを 装備しています。ARFM は、IIOP/JMS 要求のバックエンド内で処理されます。

ARFM は、コントローラーとゲートウェイの 2 つのパーツを含みます。それぞれの ノード・グループに対して、コントローラーと ODR のゲートウェイのコレクションにより ARFM 機能 が実装されています。ARFM コントローラー (システムで使用可能な場合、eWLM コントローラーにより起動) は、ゲートウェイへの通常のスロットル・ディレクティブを 開始します。通常モードでは、スロットル・ディレクティブは ARFM コントローラーから RatesMessages 経由で 送られ、ゲートウェイでスロットル・コントローラーにより即座に実行されます。

スロットルは、ゲートウェイの各キューに接続しており、デフォルトではスロットルの状態にはなっていません。 緊急事態が発生するか、ARFM コントローラーから速度メッセージが届くと、スロットルは、スロットル・コントローラーからディレクティブを受け取り、スロットル状態に変わります。

通常スロットルにもかかわらず、1 つ以上のセンサーが過負荷状態を検出した場合、 ゲートウェイ・スロットル・コントローラーは緊急モード になります。緊急ブラックアウト・センサーは、ARFM コントローラーと要求スケジューリング・ゲートウェイの間の通信障害、または AsyncPMI モニター・データ・プロデューサーとゲートウェイの間の通信障害を検知します。ブラックアウト という用語は、センサーが予想したメッセージを受信しないことを意味します。緊急モードでは、過負荷センサーが警報を停止するまでスロットル・コントローラーは少しずつ ゲートウェイ・キューのディスパッチ率を低下させます。次に元の設定 (緊急モードに入る前) になるまで率を 少しずつ復元します。これが行われている間、スロットル・コントローラーは、 ARFM コントローラーからの率ディレクティブが限度を超えないようにし、 その結果、他のコントローラーによって行われたスロットル決定の保全性が確保されます。これらのコンポーネントは、一緒に作動することで、 着信要求を適切に制限します。

複数のセンサーが緊急状態を検出すると、 スロットル・コントローラーは緊急モードになります。それぞれのセンサーは、警告発信か警告停止の 2 つの状態の いずれかになります。緊急状態の場合、emergency_throttle と emergency_unthrottle のスロットル・コントローラーの 2 つのフェーズがありますemergency_throttle フェーズの間、 スロットルはセンサーが 1 つでも警告発信していれば、すべてのキュー率を 削減します。emergency_unthrottle フェーズでは、すべてのセンサーは警告停止の状態に戻り、 すべてのキュー率を、緊急モードに入る前の元の値 になるまで少しずつ復元します。

緊急スロットルは、デフォルトで使用可能 (EnableEmergencyThrottlling=true) に設定されていますが、 ODR ホストの構成ファイル arfm.cfg (WAS_HOME/profiles/node/properties/arfm.cfg にある) を変更することにより使用不可に設定できます。 緊急モードを 使用不可にするには、次の操作を行います。
  1. arfm.cfg を編集してください。
  2. EnableEmergencyThrottling=false を追加してください。
ARFM コントローラー (eWLM により起動) からの率ディレクティブの実行は、 デフォルトで使用可能になっています。次のように arfm.cfg を変更することで、これを使用不可にできます。
  1. arfm.cfg を編集してください。
  2. EnableExternalThrottling=false を追加してください。
arfm.cfg に追加できるその他の構成パラメーター:
  1. EmergencyRateChangeStep=x。ここで x は 0 から 100 までの整数で、 スロットル率の段階的減少/増加の各ステップで率の百分率の変更を 指定します。
    • デフォルトは EmergencyRateChangeStep=20
  2. EmergencyRateChangeInterval=x。ここで x は緊急モードで 2 つの連続する率変更ステップの 間の時間 (ミリ秒) です。
    • デフォルトは EmergencyRateChangeInterval=15000
  3. EmergencyBlackoutMultiplier=x。ここで x は緊急ブラックアウト・センサーへの入力として使用される 別の通常メッセージ・サイクルで乗算される乗数です。EmergencyBlackoutMultiplier は、警告発信までの待機時間をセンサーに間接的に知らせる構成パラメーターです。この間隔は、この EmergencyBlackoutMultiplier と、連続したメッセージの間の標準の予想間隔との積 (乗算) で決定されます。
    • デフォルトは EmergencyBlackoutMultiplier=2
  4. EmergencyCPUUtilLimit=x。ここで x はバックエンド・ノードで緊急スロットルを起動するプロセッサー使用効率ウォーターマークを 指定する 0 から 100 までの整数です。
    • デフォルトは EmergencyCPUUtilLimit=100
  5. TokenBucketSizeMillis=x。このパラメーターは、キューのトークン・バケットに累算できるトークン の数を間接的に指定します。
    • デフォルトは TokenBucketSizeMillis=1000



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最終更新: 2009/09/17 16時31分49秒EDT
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