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アプリケーションの遅延スタート

アプリケーションの遅延スタート とは、アプリケーション要求が着信したときに、非アクティブにあった動的クラスターの第 1 アプリケーション・サーバー・インスタンスをアクティベーションすることです。 非アクティブにして、後で遅延スタートするアプリケーションを決定します。 アプリケーションの遅延スタートを使用するのは、使用している環境において動的クラスター数のノード数に対する比率が高い場合、および長時間アクセスされない動的クラスターが多い場合です。

アプリケーションの遅延スタートは、オンデマンド・ルーター (ODR) を介してルーティングされた要求に対して使用できます。Internet Inter-ORB Protocol (IIOP) および Java™ Message Service (JMS) の要求は ODR を介してルーティングされないため、それらの要求を使用することはできません。 Session Initiation Protocol (SIP) アプリケーションを実行する動的クラスターでは、 アプリケーションの遅延スタートを使用しないでください。

アプリケーションの遅延スタート・プロセス

ODR を経由して要求を送付する環境で、他の動的クラスターに対して貴重なリソースを使用可能にするために、アイドル状態の動的クラスターを一時的に非アクティブ化にし、すべてのサーバー・インスタンスを停止して、他のアクティブなクラスターに貴重なリソースを解放することができます。後で、非アクティブ化にしたクラスターの 1 つに要求が来たときに、 そのクラスターはアクティブ化され、少なくとも 1 つのサーバー・インスタンスが始動します。 その間に、ユーザーがそのサーバーにアクセスしようとすると、HTTP エラー・コード 503 (サーバー使用不能) ページが表示されます。 このエラー・ページでは、要求されたアプリケーションは開始中であり、まもなくその要求が再実行依頼されることが通知されます。 一定時間が経過した後でブラウザーが自動的に要求を再送信できるようにするために、HTTP メタ更新タグを含む特別なエラー・ページを表示するよう、ODR を構成することができます。

遅延スタート・コントローラーは、アイドル状態のときに非アクティブにできる動的クラスターに対する要求アクティビティーをモニターし、要求が来ると遅延スタートします。 非アクティブな動的クラスターに対する要求が ODR に到着すると、 遅延スタート・コントローラーは配置コントローラーを起動して、 サイクルを抜け、そのクラスターのインスタンスを始動します。 遅延スタート・コントローラーは、非アクティブ・クラスターを非アクティブ化にする時期を配置コントローラーに提示します。

次の図は、 遅延スタートと配置コントローラーのアクティビティー・フローを表しています。

図 1. アプリケーションの遅延スタートのアクティビティー・フロー 遅延スタートと配置コントローラーのフロー
ベスト・プラクティス: 自動モードでは、動的クラスターに非アクティブ・タイムアウトを設定できますが、このサーバー・インスタンスをホストしているコンピューターにメモリー競合が発生していない場合は、非アクティブ期間が過ぎてもアプリケーション配置コントローラーは必ずしもインスタンスを停止するわけではありません。 アプリケーション配置コントローラーは、現在のサーバー・インスタンス数を実行し続けるための十分なメモリーがホストにない場合にのみ、非アクティブ・タイムアウトを利用して、動的クラスター・インスタンスを停止します。遅延スタート・コントローラーは、無条件に必要とされる場合、または、proactiveIdleStop が使用されている場合を除いて、インスタンスを停止することはありません。動的クラスター・カスタム・プロパティー の項に記載された proactiveIdleStop カスタム・プロパティーを参照してください。bprac



関連概念
遅延スタート・コントローラー
関連タスク
動的クラスターの作成
アプリケーション遅延スタートの構成
関連資料
動的クラスター管理用タスク
概念のトピック    

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最終更新: 2009/09/17 16時30分32秒EDT
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