ヘルス・ポリシーは、ご使用の WebSphere® Virtual Enterprise にプロテクトさせたい特定のヘルス基準の定義です。ヘルス管理機能は、定義されたポリシーを使用して、環境上にソフトウェアの誤動作がないかどうかを
検索します。
始める前に
- ヘルス・ポリシーを作成するには、コンフィギュレーターまたは
管理者の管理特権が必要です。ヘルス・コントローラーは有効になっていなければなりません。
- ヘルス・
ポリシーで定義したヘルス条件に違反した場合にターゲット・サーバーで
カスタム・アクション を実行するには、ヘルス・ポリシーを作成する前に
カスタム・アクションを定義する必要があります。詳しくは、ヘルス・ポリシーのカスタム・アクションの作成
を参照してください。
このタスクについて
ヘルス・ポリシーは、ヘルス・コントローラーと連動して、環境内の各サーバーのオペレーションをモニターします。
ヘルス・コントローラーによって、ご使用のサーバーが定義済みのヘルス・ポリシーを満たしていないことが検出された場合は、
その問題を修正するアクションを実行できます。
管理者に問題を
通知することも、WebSphere Virtual Enterprise で問題を自動的に修正することもできます。
プロシージャー
-
管理コンソールで、「動作ポリシー」>「ヘルス・ポリシー」>「新規」と
クリックします。
-
ヘルス・ポリシーの一般プロパティーを定義してください。
これらのプロパティーには、ヘルス・ポリシー名、説明、およびヘルス条件などがあります。
要確認: 超過要求タイムアウトおよびストーム・ドレーンの条件は、
Java Message Service (JMS) および Inter-ORB Protocol (IIOP) トラフィックには適用されません。
事前定義の条件またはカスタム条件のいずれかを指定できます。
事前定義の条件では、ヘルス・コントローラーがサポートする事前定義の条件リストから選択します。
これらの事前定義の条件は、ユーザーの環境でのポリシーの影響を最小限にするよう最適化されています。
カスタム条件では、セル内のその他のメトリックに対して評価される副次式を作成します。
PMIMetric_FromServerStart$webAppModule$SlamSess.ear¥#SlamSess.war¥/webAppModule.servlets¥/SlamSess¥/responseTime > 100L
この例の SlamSess.ear ファイルは、管理コンソールにアプリケーションをリストする場合に表示されるエンタープライズ・アーカイブ (EAR) の名前です。
EAR ファイルに Web アーカイブ (WAR) が埋め込まれていない場合は、WAR ファイル名を指定します。
EAR ファイルを使用している場合は、EAR ファイル名の後に WAR ファイル名を指定します。
SlamSess の値は、
web.xml ファイルにリストされているサーブレット名です。
responseTime の値は、Performance Monitoring Infrastructure (PMI) モジュール定義にリストされている統計値です。
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ヘルス・ポリシーのヘルス条件プロパティーを定義してください。
ヘルス・ポリシー条件には、以下のプロパティーが含まれています。
- 選択したヘルス条件に関連する設定プロパティー。カスタム・ヘルス条件の作成を
選択した場合は、カスタム条件で評価するメトリックを表す副次式を
指定します。設定できる条件について詳しくは、「構文ヘルプ」をクリックしてください。
ベスト・プラクティス: カスタム条件を定義する場合は、データの収集、データの分析、および必要に応じたヘルス・ポリシーの実施にかかるコストを考慮してください。特にデータを生成するサーバー数の規模が増加する場合は、ネットワーク上のトラフィック量について考慮してください。
新規のヘルス・ポリシーを実稼働環境に導入する前に、カスタム・ヘルス条件の上記の側面について分析を実行してください。
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PMI モジュールを活用するカスタム・ヘルス条件は、特に webAppModules など、サーバーの細分度よりも細分度を高めて、さらに構成できます。
例えば、副次式ビルダーを使用し、開始点として webAppModule ポリシーを作成し、次にその式を編集して以下のように細分度を高めて定義できます。
PMIMetric_FromServerStart$webAppModule$SlamSess.ear¥#SlamSess.war¥/webAppModule.servlets¥/SlamSess¥/responseTime > 100L
この例の SlamSess.ear ファイルは、管理コンソールにアプリケーションをリストする場合に表示されるエンタープライズ・アーカイブ (EAR) の名前です。
EAR ファイルに Web アーカイブ (WAR) が埋め込まれていない場合は、WAR ファイル名を指定します。
EAR ファイルを使用している場合は、EAR ファイル名の後に WAR ファイル名を指定します。
SlamSess の値は、
web.xml ファイルにリストされているサーブレット名です。
responseTime の値は、Performance Monitoring Infrastructure (PMI) モジュール定義にリストされている統計値です。
- リアクション・モードを選択します。
監視モードでは管理者により詳細な制御を提供し、アクションを実行する前にそれを承認または拒否できます。
- ヘルス・ポリシー条件が満たされない場合に実行されるアクションを選択します。
使用可能なアクションは、ヘルス条件のタイプによって決まります。
これらのアクションでは、既存のデフォルト・アクションにするか、または実行可能ファイルを実行するカスタム・アクションを定義できます。
アクションのリストは、ヘルス条件に違反したときの実行順序で表示されます。
このリストからステップを追加または除去できます。
-
メンバーシップを選択し、ご使用のヘルス・ポリシーをモニターします。
論理のレイヤーはモニターされたメンバーシップに適用できます。例えば、
クラスターの各メンバーや、クラスターの外側のアプリケーション・サーバーに、
特定のヘルス・ポリシーを適用できます。
-
ヘルス・ポリシーを確認して、保存します。
結果
ヘルス・ポリシーを作成し、ターゲット環境に適用しました。
ヘルス・コントローラーは、ヘルス・ポリシー・メンバーに対して定義した
条件をモニターして、ヘルス・ポリシーの条件に違反したときに、メンバーで
定義済みのアクションを行います。
次に実行する作業
「監視」リアクション・モードを選択した場合は、
ヘルス状態を改善するための推奨を受け取ります。これらの推奨は、
受け入れるか、拒否するか、またはクローズすることができるランタイム・タスクとして
表示されます。ランタイム・タスクを管理するには、
管理コンソールで「システム管理」>「システム管理」>「ランタイム・タスク」をクリックします。
「自動」リアクション・モードを選択した場合は、環境の正常性を改善するためのアクションが自動的に実行されます。
監視リアクション・モードのランタイム・タスクの場合、デフォルトの承認タイムアウトは 30 分です。
ランタイム・タスクでアクションを実行しない場合、ランタイム・タスクは 30 分で期限切れになります。
そのランタイム・タスクを作成した元のヘルス条件が存在したままである場合は、新規のタスクが生成されます。
デフォルトの承認タイムアウトを変更するには、そのセルのカスタム・プロパティー com.ibm.ws.xd.hmm.controller.approvalTimeOutMinutes を設定します。
このカスタム・プロパティーの値は、承認タイムアウトの分数に設定します。
ヘルス・ポリシーを頻繁に構成する場合は、AdminTask コマンドを使用してプロセスを自動化することを検討してください。