WebSphere Virtual Enterprise, Version 6.1.1
             オペレーティング・システム: AIX , HP-UX, Linux, Solaris, Windows


xd_hadmgrAdd コマンド

xd_hadmgrAdd コマンドはセルに新規のデプロイメント・マネージャー・プロファイルを取り込みます。 新規のデプロイメント・マネージャー・プロファイルは、既存のデプロイメント・マネージャー・プロファイルと同一セル内で、 高可用性 (HA) デプロイメント・マネージャー対等機能に変換されます。 このコマンドは、追加された新規デプロイメント・マネージャー・プロファイル内で実行する必要があります。

構文

[For distributed platforms] コマンド構文は以下のとおりです。
xd_hadmgrAdd -hostname (primary_dmgr_host) [-port (primary_dmgr_port)] 
-configRoot(fully_qualified_path_to_shared_configuration)]
-workspaceRoot(fully_qualified_path_to_workspace) 
-proxyServerJmxSoapAddress (JMX_SOAP_host):(JMX_SOAP_host) 
-proxyServerHttpPort (HTTP_port)(HTTP_secure_port) [-uniquePort] [-user (uid)] 
[-password (pwd)] [-quiet] [-logfile (filename)] [-replacelog] [-trace] [-help] 

proxyServerJmxSoapAddress および proxyServerHttpPort パラメーターは、最初の待機のデプロイメント・マネージャーを作成している場合にのみ必要になります。

パラメーター

以下のオプションは、xd_hadmgrAdd コマンドに対して使用可能です。

-hostname <ホスト名>
既存のデプロイメント・マネージャーに接続するために使用するホスト名を指定します。
-port <port>
既存のデプロイメント・マネージャーに接続するために使用するポートを指定します。
-configRoot <完全修飾パス>
完全修飾構成パスを指定します。
-workspaceRoot <完全修飾パス>
完全修飾ワークスペース・パスを指定します。
-proxyServerJmxSoapAddress <ホスト:ポート>
プロキシー・サーバーの Java Management Extensions (JMX) SOAP アドレスを指定します。
-proxyServerHttpPort <ポート> <セキュア・ポート>
プロキシー・サーバーの HTTP ポートを指定します。
-user <user>
既存のデプロイメント・マネージャーに接続するために使用するユーザー名を指定します。
-password <password>
既存のデプロイメント・マネージャーに接続するために使用するパスワードを指定します。
-quiet
xd_hadmgrAdd コマンドが通常モードで印刷する進行情報を抑止します。
-logfile <filename>
情報を書き込むログ・ファイルのロケーションを指定します。 デフォルトでは、hadmgrAdd.log ファイルは、追加されるノードのプロファイルの logs ディレクトリーに作成されます。
-replacelog
現行ログに追加する代わりに、ログ・ファイルを置き換えます。デフォルトで、 xd_hadmgrAdd コマンドは、既存のトレース・ファイルへ追加されます。 このオプションにより、 xd_hadmgrAdd コマンドがトレース・ファイルを上書きします。
-trace
デバッグのために、ログ・ファイルに追加のトレース情報を生成します。
-uniquePort
ポートが競合しているかどうか検査します。新しいポートが既存のポートと競合している場合、 フリーのポートを検出するまで、新規ポートは 1 つ増分します。 デプロイメント・マネージャー・プロファイルが作成されたときに、そのプロファイルに固有のポートが割り当てられた場合は、このプロセスは必要ありません。
-help
構文のヘルプを表示します。

使用法

以下は、正しい構文の例です。

既に存在する Network Deployment セルで開始し、次のディレクトリー構造でインストールおよび構成されます。

説明 名前
WebSphere Application Server ホーム・ディレクトリー /WebSphere/AppServer/
既存のデプロイメント・マネージャー・プロファイル /shared/profiles/PrimaryManagerNode

/shared mountpoint は SAN FS デバイス上にあります。

プロファイル 構成ツールまたは wasprofile コマンド行ユーティリティーを実行して、 この同じ Network Deployment のインストールに関連した別のデプロイメント・マネージャー・プロファイルを作成します。 共有ディスクにこのプロファイルを作成します。/shared mountpoint はその例です。 listen するこのデプロイメント・マネージャーには、正しいホスト名を指定する必要があります。 この例に示しているように、プロファイルの作成時に待機のデプロイメント・マネージャーに明示的なポート番号を指定することも、xd_hadmgrAdd コマンドの実行時に -uniquePort パラメーターを指定することもできます。変換プロセス中に HA デプロイメント・マネージャー対等機能が追加されたセル名に 一致するように変更されたために、セル名には任意の値を指定できます。 HA デプロイメント・マネージャー対等機能が追加されるセルに固有のノード名を指定する必要があります。

プロファイル作成後は、以下のようになります。
説明 名前
WebSphere Application Server ホーム・ディレクトリー /WebSphere/AppServer/
既存のデプロイメント・マネージャー・プロファイル /shared/profiles/PrimaryManagerNode
新規デプロイメント・マネージャー・プロファイル /shared/profiles/StandbyManagerNode
既存のデプロイメント・マネージャー・プロファイルが存在する同一のセル内で、 新規のデプロイメント・マネージャー・プロファイルを HA デプロイメント・マネージャー対等機能に変換するには、xd_hadmgrAdd コマンドを実行します。
xd_hadmgrAdd.bat.sh –hostname a.a.a.a -port 8880
-configRoot /shared/profiles/PrimaryManagerNode/config
-workspaceRoot /shared/profiles/PrimaryManagerNode
-proxyServerJmxSoapAddress x.x.x.x:8880

-proxyServerHttpPort 9060 9043
-user wsadmin
-password ******** 
-uniquePort

集中インストール・マネージャー・リポジトリーを インストールする場合は、2 番目のデプロイメント・マネージャー・プロファイルを作成した後で、 install_root¥properties¥cimgr.props ファイルの CENTRALIZED_INSTALL_REPOSITORY_ROOT プロパティーの値を、c:¥ProgramFiles¥IBM¥WebSphere¥AppServer¥repository_folder から ${WAS_INSTALL_ROOT}/repository_folder に変更します。

xd_hadmgrAdd を使用すると、セル構成に以下の変更が加えられます。

  1. 新規のデプロイメント・マネージャーを構成して、既存のデプロイメント・マネージャーと同一の構成リポジトリー・インスタンスを使用します。 これは、既存のデプロイメント・マネージャーとの共有装置上になければなりません。
  2. 新規のデプロイメント・マネージャーを構成して、同一の指定されたワークスペースの共有ディレクトリーを使用します。これは、既存のデプロイメント・マネージャーとの共有装置上になければなりません。
  3. オンデマンド・ルーター (ODR) は以下を使用して構成されます。
    1. wc_admin および ws_admin_secure HTTP トランスポート・チャネル。
    2. JMX_SOAP_PROXY_ADDRESS エンドポイント。
  4. デプロイメント・マネージャーは、以下のように再構成されます。
    1. JMX_SOAP_CONNECTOR アドレスは ODR の JMX_SOAP_PROXY_ADDRESS を指します。
    2. オリジナルの JMX_SOAP_ADDRESS と同じように構成された ホストまたはポートを持つ JMX_SOAP_PROXY_ADDRESS が追加されます。

xd_hadmgrAdd を使用すると、セル構成に以下の変更が加えられます。

構成変更の結果として、ODR はデプロイメント・マネージャーの論理的エンドポイント およびアクティブなデプロイメント・マネージャーへのデプロイメント・マネージャーのプロキシー通信要求をホストします。

例えば、HA 以外の ODR 構成では、デプロイメント・マネージャーによって構成されたホスト名は ODR を指します。

図 1. 高可用性のない ODR 構成
高可用性以外のデプロイメント・マネージャーを用いた ODR 構成

ODR が Single Point of Failure にならないようにするには、 HA ODR は、インターネット・プロトコルを負荷分散するデバイスからトラフィックを受信すること、少なくとも 2 つの ODR で構成されることが推奨されます。この場合、デプロイメント・マネージャーの JMX_SOAP_ADDRESS 構成済みホスト名はそのデバイスを指します。

図 2. IP スプレイヤーを含む 2 つのオンデマンド・ルーターを備えた高可用性オンデマンド・ルーター構成
IP スプレイヤーが、ポート・マッピングを使用して、2 つのオンデマンド・ルーターのセットにルーティングします。また、デプロイメント・マネージャーも、1 次デプロイメント・マネージャーと待機デプロイメント・マネージャーの 2 つがあります。

HA デプロイメント・マネージャー機能は、 JMX SOAP コネクターの使用のみをサポートします。 JMX RMI コネクターはこの構成ではサポートされません。

  1. 新規のデプロイメント・マネージャーを構成して、既存のデプロイメント・マネージャーと同一の構成リポジトリー・インスタンスを使用します。 これは、既存のデプロイメント・マネージャーとの共有装置上になければなりません。
  2. 新規のデプロイメント・マネージャーを構成して、同一の指定されたワークスペースの共有ディレクトリーを使用します。これは、既存のデプロイメント・マネージャーとの共有装置上になければなりません。
  3. オンデマンド・ルーター (ODR) は以下を使用して構成されます。
    1. wc_admin および ws_admin_secure HTTP トランスポート・チャネル。
    2. JMX_SOAP_PROXY_ADDRESS エンドポイント。
  4. デプロイメント・マネージャーは、以下のように再構成されます。
    1. JMX_SOAP_CONNECTOR アドレスは ODR の JMX_SOAP_PROXY_ADDRESS を指します。
    2. オリジナルの JMX_SOAP_ADDRESS と同じように構成された ホストまたはポートを持つ JMX_SOAP_PROXY_ADDRESS が追加されます。



関連概念
高可用性デプロイメント・マネージャー
関連タスク
高可用性デプロイメント・マネージャー環境の構成
製品のインストール
関連情報
xd_hadmgrRemove コマンド
参照トピック    

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最終更新: 2009/09/17 16時31分49秒EDT
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