Web サーバー・プラグインの調整のための 重要なヒントとして、 ストレスの高い環境において、ワークロードのバランスを取り、 パフォーマンスを向上させる方法があります。 Web サーバー・プラグインがフロントとなる ネットワークのアプリケーション・サーバー間で、 ワークロードのバランスを取ることによって、 要求応答時間が改善されます。
通常のオペレーション中に、 アプリケーション・サーバーに保留される接続のバックログはどうしても増えてしまいます。 このため、Web サーバー・プラグインがフロントとなるネットワークのアプリケーション・サーバー間でワークロードのバランスを取ることによって、要求応答時間が改善されます。
この最大接続数に達すると、接続を確立する際に、プラグインは自動的にそのアプリケーション・サーバーをスキップし、
次の使用可能なアプリケーション・サーバーへの接続を試行します。
使用可能なアプリケーション・サーバーがない場合、HTTP 503 応答コードがクライアントに戻されます。
このコードは、サーバーが一時的に過負荷になっていたり、メンテナンスが行われているために、現在要求を処理できないことを示しています。
要求の到着パターンによって、Application_1 に対
するすべての要求が 2 つのアプリケーション・サーバー (例えば Appsvr_1
および Appsvr_2) に転送されます。到着率が処理率より速い場合、Appsvr_1
および Appsvr_2 への保留要求の数は増えていきます。
最終的には、Appsvr_1 および Appsvr_2 はビジー状態で、以降の要求に応答することができません。
通常、この過負荷の状態からリカバリーするには時間がかかります。
2500 の接続を維持し、この例で Application Server を最適に使用するには
、許可する接続最大数を 50 に設定します。 (この値には
、Web サーバーの数で Application Server の数をかけて、その結果で接続数を割ることによって得られます。この例では、2500/(10x5)=50 となります。)
WebSphere Application Server は、z/OS ネイティブのワークロード管理 (WLM) 機能を使用して、
動的に、z/OS HTTP サーバーに定義されたアプリケーション・サーバーのワークロードのバランスを取ります。
詳しくは、z/OS の資料
「HTTP Server Planning, Installing and Using v5.3」を
参照してください。
アプリケーション・サーバーで確立することができる接続数の制限は、プロセス・モデルの代わりにスレッド化モデルに従う Web サーバーで最適に作動し、開始されるプロセスは 1 つのみです。
IBM HTTP Server V6.1 はスレッド化モデルに従います。
IBM HTTP Server が複数のプロセスを開始しないようにするには、Web サーバー構成ファイル (httpd.conf) の以下のプロパティーを、以下に表示した値に変更します。
ServerLimit 1 ThreadLimit 4000 StartServers 1 MaxClients 1024 MinSpareThreads 1 MaxSpareThreads 1024 ThreadsPerChild 1024 MaxRequestsPerChild 0
Microsoft Windows オペレーティング・システムのデフォルト設定を使
用する場合、高ストレス環境で実行すると Web サーバー・プラグインのパフォ
ーマンス問題に遭遇する場合があります。
こうした問題を回避するには
このオペレーティング・システムの TCP/IP 設定を
調整してみてください。
調整する 2
つのキー設定は、TcpTimedWaitDelay および MaxUserPort です。
HKEY_LOCAL_MACHINE¥System¥CurrentControlSet¥Services¥tcpip¥Parameters¥TcpTimedWaitDelayこの入力項目が Windows レジストリーに存在していない場合、 この入力項目を新規の DWORD 項目として編集することにより、これを作成します。
HKEY_LOCAL_MACHINE¥System¥CurrentControlSet¥Services¥tcpip¥Parameters¥MaxUserPortこの入力項目が Windows レジストリーに存在していない場合、 この入力項目を新規の DWORD 項目として編集することにより、これを作成します。
これらの設定について詳しくは Microsoft Web site を参照してください。