WebSphere Application Server Version 6.1 Feature Pack for Web Services   
             オペレーティング・システム: z/OS

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このトピックは、z/OS オペレーティング・システムにのみ適用されます。

カスタマイズ・ダイアログ変数

カスタマイズ・ダイアログでは、カスタマイズ・ダイアログの保管ファイルを使用して、 1 つのセッションから次のセッションにダイアログ変数値を保管する方法が用意されています。 ISPF は、1 つのセッションから次のセッションにこれらの変数を保管できます。 さらに、カスタマイズ・ダイアログは WebSphere® Application Server のカスタマイズ変数をデータ・セットに保管できます。 これらのデータ・セットは、後でカスタマイズ・セッション中に再ロードできます。

WebSphere Application Server for z/OS® のカスタマイズ・ダイアログでは、 カスタマイズ値の保管に ISPF 変数を使用します。 これらの値は、 カスタマイズ・ダイアログを使用するたびに再入力できますが、そうすると、 時間がかかり、エラーも発生しやすくなります。

カスタマイズ・ダイアログ保管ファイル

カスタマイズ・ダイアログでは、 ダイアログ変数値の保管および再使用に独自の方法を採用しています。 ほとんどのタスク・メニューから、コマンド行に S と入力することで、 現行のダイアログ変数をファイルに保管し、コマンド行に S と入力することで、 以前に作成した保管ファイルからダイアログ変数を復元します。 これらのファイルは通常の z/OS 順次ファイル (RECFM=VB, LRECL=255) であり、 1 行に変数と値のペアが 1 つ存在します。

保管ファイル内の値は明示的に保管および復元されるため、 別のセルをカスタマイズする際に、ISPF プロファイルに保管されている値以外の値を偶然使用してしまうということは、 まず考えられません。 さらに、保管ファイル名を使用すれば、作成された値を使用する WebSphere Application Server for z/OS のセルまたはノード、 WebSphere Application Server for z/OS のバージョンとリリースなどが確認できます。 カスタマイズ・ダイアログ保管ファイルを WebSphere Application Server for z/OS 製品ファイル とともに使用すれば、WebSphere Application Server for z/OS のカスタマイズ・データ・セット (.CNTL および .DATA) を、 いつでも再作成することができます。

保管ファイルの中でも特に重要なのが、 セキュリティー・ドメイン保管ファイルです。WebSphere Application Server for z/OS の各セキュリティー・ドメインの作成時にセキュリティー・ドメイン値を保管し、 そのセキュリティー・ドメインに、スタンドアロン・アプリケーション・サーバーまたは Network Deployment セルを新し く作成するときに、その値をインポートする必要があります。 セル作成のダイアログ・パネルには、セキュリティー・ドメイン設定を表示することはできますが、 それらを変更することはできません。 このパネルには、新規作成のセキュリティー・ドメイン値の保管、 およびセル作成時のその値の復元のために、特定の番号を付けたオプションが用意されているので、 忘れないようにしてください。

新しいスタンドアロン・アプリケーション・サーバー または Network Deployment セルにカスタマイズ変数値を設定したら、 その変数値を保管してからカスタマイズを進めてください。 こうすることで、カスタマイズ中に誤りに気付いた場合でも、 カスタマイズ・プロセスの再開がより簡単にできるようになります。 また、スタンドアロン・アプリケーション・サーバーの統合、 新規管理対象ノードの作成などのタスクを既存の Network Deployment セル上で実行する場合に、 保管している適切な値をインポートすることもできます。

以下は、 カスタマイズ・ダイアログ保管ファイルを操作する場合の注意点です。
  • カスタマイズ・ダイアログ保管ファイルには、 パスワードその他の機密情報が暗号化されないまま含まれていることがあります。 保管ファイルへのアクセスを制限するようにしてください。
  • S コマンドで作成した保管ファイルには、 セキュリティー・ドメイン変数も含まれています。 したがって、通常の保管ファイルとセキュリティー・ドメイン保管ファイルの両方から 値を復元する必要がある場合は、セキュリティー・ドメイン保管ファイルを最後に復元してください。
  • カスタマイズ・ダイアログの保管ファイルは、直接編集しないでください。 代わりに、カスタマイズ・ダイアログ・セッションで保管ファイルを復元し、 必要な変更を行ってから、その値を再び保管します。
カスタマイズ・ダイアログ保管ファイルは、 ダイアログ変数値を含む列で保管ファイルをソートすることによって、 入力エラーや同様の問題の確認に使用することもできます。 これは、製品データ・セット名などの表記上のミスを見つけるのに役立つと同時に、 特定の構成内でたまたま再使用されたポートまたは UNIX® UID/GID 値を検出するのにも役立ちます。

各構成タスクの説明に、 カスタマイズ・ダイアログ変数値の復元と保管に関する手引きが記載されています。

ISPF 変数プール

変数プールは ISPF の機能の 1 つであり、 これによって、あるアプリケーションのダイアログ変数を、他のアプリケーションのダイアログ変数とは別に 配置することができます。ISPSTART コマンドによってダイアログを開始するときにはいつでも、 NEWAPPL オプションを使用して、 アプリケーションとその変数プールに 1 文字から 4 文字までの名前を割り当てることができます。 変数プール名は、 長さが 1 文字から 4 文字の英数字 (先頭は英字) でなければなりません。 WebSphere Application Server for z/OS カスタマイズ・ダイアログのデフォルトの変数プール名は BBO6 です。

ISPF を正常に終了すると、 現在のエディター設定と、各変数プールのダイアログ変数値が、 ユーザー ID の ISPPROF (ISPF プロファイル) データ・セットの 1 組のメンバー内に保管されます。 ISPPROF データ・セットのデータ・セット名は、通常は、 userid.ISPF.ISPPROF のようになりますが、インストール・システムによって異なる場合があります。 アプリケーション xxxx の設定を保管する場合、 エディター設定はメンバー xxxxEDIT に保管され、 変数設定はメンバー xxxxPROF に保管されます。

WebSphere Application Server for z/OS カスタマイズ・ダイアログの開始時に、 APPL オプションを使用すると、使用するアプリケーション名 (変数プール) を指定することができます。

EXEC 'was_hlq.SBBOCLIB(BBOWSTRT)' 'APPL(xxxx)'

特定のアプリケーション名のカスタマイズ・ダイアログを初めて開始するときには必ず、 最初に製品の著作権ページが表示されてから、メインメニューが表示されます。 各カスタマイズ・ダイアログのタスク・メニュー・パネルには、 右上隅の「Appl:」という項目にアプリケーション名が表示されます。

さまざまなアプリケーション名を使用することで、 WebSphere Application Server for z/OS の各種リリース、ターゲット・システム、またはセルごとに、 変数プールを分けることができます。 WebSphere Application Server for z/OS の特定のカスタマイズ・タスクを処理するためにカスタマイズ・ダイアログを開始する場合には、 いつも同じ APPL 値を指定するようにしてください。 カスタマイズ変数値を長期的に、より簡単にバックアップするためには、 カスタマイズ保管ファイル (後述) も使用する必要があります。

ISPF 変数プールから情報をすべて削除するには、ISPPROF データ・セットから、 xxxxEDIT メンバーと xxxxPROF メンバーを削除します。
注: 削除する場合は、 変数プールを使用する ISPF アプリケーションが非アクティブであることを確認してください。

WebSphere Application Server for z/OS カスタマイズ・ダイアログなどの ISPF ダイアログが異常終了した場合、 ISPPROF データ・セット内の変数プール・メンバーは更新されません。




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最終更新: Jan 21, 2008 4:10:06 PM EST
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