この使用パターンでは、メーカーは提携ディーラーのネットワークを通じて製品を販売します。このメーカーは、自社の小売り組織と、最大手かつ最重要の 6 つのディーラー間で IT 統合を進めるための、パイロット・プロジェクトを開始しました。
歴史的に、企業間の「e-commerce」は電子データ交換 (EDI) を使用して実施されてきました。 EDI は、企業間メッセージのコンテンツと形式の一連の標準です。 これらの標準およびメッセージについては、United Nations Directories for Electronic Data Interchange を参照してください。
通信パートナーの ID がわかっており、変更されていない場合は、業界標準のメッセージ定義の使用は厳密には必要ありません。企業間の e-commerce では他の XML ベースの標準 (OASIS Electronic Business using eXtensible Markup Language (ebXML) 仕様など) が使用できますが、メーカーは Web サービス技術の使用法を調査することを決定し、さまざまなソースの WSDL 文書を使用してサービス・インターフェースを定義しています。
初期パイロット・プロジェクトでのメーカーとディーラー間の対話は、2 つのカテゴリーに分かれます。
メーカーは、SOAP over HTTP および SOAP over JMS を使用した情報の要求を実装するために、WebSphere Application Server を使用します。 ディーラーは独自の実装技術を自由に選択できます。WebSphere Application Server を使用する必要はありません。
メーカーは 2 つの異なる方法で更新の要求を実行します。
メッセージは、2 つの企業間で送信されるメッセージの保全性と機密性を確保するために、また、送信側の ID を確立する一環として、仮想私設網を介して送信されます。
メーカーとディーラーの両方が情報の要求サービスの実装に満足していても、更新の要求の場合には多くの問題があります。
WebSphere Application Server の WS-ReliableMessaging サポートでは、メーカーが既存の、高信頼性片方向メッセージングのカスタム再試行ソリューションを、標準的な SOAP over HTTP 片方向メッセージングと取り替えることができます。アプリケーションの再試行論理を除去することでアプリケーション・コードが簡素化され、より単純で迅速なアプリケーション開発が可能になります。
WS-ReliableMessaging では、ディーラーとメーカーはメッセージを送信するために接続されている必要はありません。
WS-ReliableMessaging 標準は SOAP over HTTP メッセージングに信頼性を付加し、SOAP over JMS を使用する必要性を低減します。
SOAP over HTTP による WS-ReliableMessaging は相互運用可能な標準なので、ディーラーのネットワークは共通のソフトウェア・プラットフォームを使用する必要がありません。