このタスクを使用して、キャッシュ・モニター統計を解釈し、動的キャッシュ・サービスの
パフォーマンスを改善します。
始める前に
動的キャッシュが使用可能になっており、キャッシュ・モニター・アプリケーションが
アプリケーション・サーバー上にインストールされていることを確認します。
このタスクについて
キャッシュ・モニター・アプリケーションを構成するには、キャッシュ情報の表示
を参照してください。
キャッシュ・モニターを使用して、キャッシュ・ヒットとキャッシュ・ミスを監視します。これらの 2 つの値を比較することにより、
動的キャッシュがどの程度アプリケーションに役立っているかを判別したり、
パフォーマンスの向上や、アプリケーション・サーバーの処理コストの削減を目的とした
追加ステップを実行できるかどうかを判別したりできます。
プロシージャー
- キャッシュ・モニターを開始し、「Cache Statistics」をクリックします。
以下のキャッシュ統計を表示することができます。
キャッシュ統計
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説明
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キャッシュ・サイズ |
キャッシュで保持可能なエントリーの最大数。 |
使用されるエントリー数 |
使用されるキャッシュ・エントリーの数。 |
キャッシュ・ヒット |
キャッシュから提供される要求応答の数。 |
キャッシュ・ミスの数 |
キャッシュ可能であるが、キャッシュから提供できない要求応答の数。
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LRU 除去数 |
新規キャッシュ・エントリー用のスペースを作るために除去されるキャッシュ・エントリーの数。 |
明示的除去数 |
キャッシュ・ポリシーに基づいてキャッシュから除去または無効にされたキャッシュ・エントリーの数、
またはキャッシュ・モニターを通じてキャッシュから削除されたキャッシュ・エントリーの数。 |
- 以下のキャッシュ構成値を表示することもできます。
キャッシュ構成値
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説明
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デフォルト優先順位 |
すべてのキャッシュ・エントリーのデフォルト優先順位を指定します。低優先度のエントリーは、
キャッシュが満杯になると、高優先度エントリーより先にキャッシュから移動されます。
キャッシュ・ポリシーで、個々のキャッシュ・エントリーの優先順位を指定することができます。
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サーブレットのキャッシュの使用可能化 |
サーブレットのキャッシュが使用可能である場合は、サーブレットおよび JavaServer
Pages (JSP) ファイルからの結果がキャッシュされます。詳しくは、サーブレット・キャッシングの構成
を参照してください。 |
ディスク・オフロードの使用可能化 |
キャッシュから除去されるエントリーをディスクに保管するかどうかを指定します。
詳しくは、動的キャッシュ・ディスク・オフロードの構成
を参照してください。
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- アプリケーション・サーバーがキャッシュにデータを追加するまで待機します。
キャッシュ・モニターで使用するキャッシュ・エントリー数は、可能な限り多くします。
使用されるエントリーの数が最高である場合、キャッシュは、できるだけ多くの要求に対して
応答を提供することができます。
- キャッシュで使用されるエントリー数が多いときは、統計をリセットします。
キャッシュ・ヒットとキャッシュ・ミスの数を監視します。 ヒットの数がミスの数より
大幅に大きい場合、キャッシュ構成は最適です。
追加のアクションを実行する必要はありません。ヒットの数が少なくミスの数が多い場合、
アプリケーション・サーバーでは、キャッシュされた値を使用して要求に対応するよりも、
応答を生成するほうに重点が置かれています。
アプリケーション・サーバーがデータベース照会を実行しているか、または
要求に応答するためにロジックを実行している可能性があります。
- キャッシュ・ミスの数が大きい場合、要求をキャッシュから提供できる可能性を向上させることによって、
キャッシュ・ヒットの数を増加します。
キャッシュ・ヒットの数を増加するには、キャッシュ・サイズを増加するか、
または追加キャッシュ・ポリシーを構成することができます。キャッシュ・サイズの増加方法については動的キャッシュ・サービスの設定
を、キャッシュ・ポリシーの構成について詳しくはcachespec.xml ファイルによるキャッシュ可能オブジェクトの構成
を参照してください。
結果
キャッシュ・モニター・アプリケーションを使用することによって、動的キャッシュ・サービスのパフォーマンスを
最適化しました。