このタスクについて
カスタマイズ・インストール・パッケージ (CIP) を作成するには、最初にビルド定義ファイルを作成します。
このファイルは、Installation Factory が CIP を生成するために使用します。
ビルド定義ファイルは、Installation Factory が CIP に組み込むものを正確に記述します。
これにより、必要なインストールのカスタマイズを行うことができます。
ターゲット・オペレーティング・システムのプラットフォームで、コンソールを使用できない場合があります。
この場合、以下の 2 つのオプションがあります。
- サポートされたマシン上でコンソールを切断モードで使用して、別のマシン上のターゲット・オペレーティング・システムのビルド定義ファイルを作成します。
次に、そのファイルをターゲット・オペレーティング・システムへコピーし、コマンド行インターフェースを使用してカスタマイズ・インストール・パッケージを作成します。
このトピックでは、以下のような手順について説明します。
- あるプラットフォーム上でそれと類似した別のプラットフォーム用のビルド定義ファイルを作成し、IIP を生成することができます。
すなわち、任意の UNIX スタイルのプラットフォーム上で他の UNIX スタイルのプラットフォーム用の IIP を作成、生成したり、
任意の Windows プラットフォーム上で他の Windows プラットフォーム用の IIP を作成、生成することができます。
- 検証用の XML エディターを使用して、ビルド定義の XML 文書を作成します。
始めに、IF_root/samples/was
ディレクトリーからビルド定義文書のサンプルの 1 つをコピーします。
変更を行ったあとで、妥当性検査 XML パーサーまたはエディターを使用して、XML スキーマ (Commom.xsd、BaseBuildDefinition.xsd、および BuildDefinition.xsd ファイル) でビルド定義文書を検証します。
次に、コマンド行インターフェースを使用して、処理エンジンを開始し、カスタマイズ・インストール・パッケージを作成します。
この手順は、ビルド定義ウィザードがターゲット・システムと同じマシン上にない構成を説明します。
ビルド定義ウィザードがターゲット・オペレーティング・システム上のインストール・イメージおよび保守パッケージにアクセスできなくても、手動で情報を入力することができます。
そのターゲット・オペレーティング・システム上にあるディレクトリー・パスとファイル名を使用します。
サポート対象の任意のオペレーティング・システム上で「ビルド定義」ウィザードを実行し、別のサポート対象のシステム向けに、
ビルド定義ファイルを作成できます。
例えば、ターゲットの AIX システムにアクセスできない RHEL 3 システム上でコンソールを実行していると仮定します。
ビルド定義ウィザードはターゲット・システム上のファイル場所を参照できません。
ただし、Network Deployment インストール・イメージおよびその他の CIP エレメントの AIX ロケーションのディレクトリー・パスを入力できます。
ビルド定義ウィザードは、AIX システム上のディレクトリーにアクセスできないので、インストール・イメージを検証することができません。
検証はあとで、ターゲット・オペレーティング・システム上で実行されている処理中エンジンが、カスタマイズ・インストール・パッケージを構築するときに行われます。
インストール・イメージまたは保守パッケージが有効でない場合は、処理中のエンジンが問題をログに記録します。
以下の手順を使用して、カスタマイズ・インストール・パッケージを作成し、インストールします。
- ビルド定義のオペレーティング・システムに適切な Installation Factory のコードをダウンロードします。
IBM Installation Factory for WebSphere Application Server のダウンロード・ページからコードをダウンロードします。
ビルド定義マシン上でコードをアンパックします。
- ターゲットの処理中エンジン・システムに適切な Installation Factory のコードをダウンロードします。
IBM Installation Factory for WebSphere Application Server のダウンロード・ページからコードをダウンロードします。
ターゲット・オペレーティング・システム上でコードをアンパックします。
ターゲット・オペレーティング・システムは、カスタマイズ・インストール・パッケージを作成するために Installation Factory の処理中エンジンを実行しているところにあります。
- Installation Factory を使用するオペレーティング・システムを準備します。詳しくは、Installation Factory 入門
を参照してください。
- ターゲットの処理エンジン・システムで、CIP に組み込まれる製品インストール・イメージをマウントするか、そのイメージにアクセスします。
ローカル・マシン上で、リモート・システム上にあるイメージを参照するビルド定義ファイルを作成する必要があるため、
そのイメージのロケーションを把握しておかなければなりません。
- ターゲット処理エンジン・システムに保守パッケージをダウンロードします。
Recommended fixes for WebSphere Application Server Web サイトから
WebSphere Application Server 製品のバージョン 6.x 用ダウンロード・パッケージを見つけます。
ローカル・マシン上で実行する「ビルド定義」ウィザードにロケーションを提供できるように、ダウンロードした
保守パッケージの保管場所を書き留めておきます。
- AIX または Linux などのサポート対象のシステムに
おいて、IF_root/bin/ifgui.sh スクリプトを
使用して、Installation Factory コンソールを開始します。
または、Windows システム上の IF_root¥bin¥ifgui.bat スクリプトで Installation Factory コンソールを開始します。
- 新規のビルド定義を作成するかまたは既存のビルド定義を編集します。
新規カスタマイズ・インストール・パッケージのボタンをクリックして、2 つのウィザードを順番に開始します。
2 つのウィザードとは、製品選択ウィザードとビルド定義ウィザードです。
ビルド定義ファイルを開くボタンをクリックします。
既存のビルド定義を開くことで、ビルド定義ウィザードのみが開始します。
製品を変更しなければならない場合は、新規カスタマイズ・インストール・パッケージを開始します。
- 別のマシン用のビルド定義を作成しているので、切断モード処理のチェック・ボックスを選択します。
- 製品、インストール・イメージ、保守パッケージ、構成アーカイブ・ファイル、エンタープライズ・アーカイブ・ファイル、その他のファイルやディレクトリー、スクリプト、ビルド定義ファイルの出力ロケーション、および CIP の出力ロケーションを識別する、すべての必須パラメーターを指定します。
これらすべてのロケーションは、ターゲット処理エンジン・システム上のロケーションを参照するものでなければなりません。
制約事項: ディレクトリー・パスでは、英語以外のロケール固有の文字の使用はサポートされていません。
ディレクトリー名に使用する文字は、印刷可能な US ASCII 文字に制限されています。
重要: CIP の作成中に、保守パッケージが製品に対応しているかどうかが検証されることはありません。
したがって、CIP を作成し、保守パッケージをバンドルするときに、その保守パッケージが製品に対応していることを確認してください。
例えば、WebSphere Application Server CIP を作成しており、保守パッケージをバンドルしたい場合は、
その保守パッケージが他の製品ではなく、WebSphere Application Server を対象としていることを確認してください。
Feature Pack for Web Services CIP を作成しており、保守パッケージをバンドルしたい場合は、その保守パッケージが他の製品ではなく、Feature Pack for Web Services を対象としていることを確認してください。
アプリケーション・サーバーを、すべてのフィーチャー・パック保守パッケージが要求するバージョン以上にしておいてください。
そうでなければ、CIP が正しくインストールされず、追加の保守の適用を求めるプロンプトが出されます。
ビルド定義ウィザードは、切断モードで入力されたインストール・イメージ、保守パッケージ、またはその他のファイルやスクリプトを検証することができません。常に、ビルド定義を作成するために使用しているマシンではなく、ターゲット・オペレーティング・システム・マシンと関連するディレクトリー・パスとファイル名を入力します。
- 「終了」をクリックして、ビルド定義マシンでビルド定義ファイルを保管します。
- ビルド定義ファイルを、ビルド定義マシンからターゲット・オペレーティング・システムのプラットフォームへコピーします。
- ターゲット・オペレーティング・システムのプラットフォーム上のコマンド行呼び出しツール (ifcli) を使用して、ターゲット・オペレーティング・システム上で CIP を作成する処理中エンジンを起動します。
CIP を生成するために必要な時間は、パッケージ内に含まれる保守パッケージの数およびフィーチャーの数によります。
処理エンジンは、その終了時に、
IF_home/logs/log.txt ファイル内に完了メッセージを記録します。
- CIP に含まれている InstallShield for Multiplatforms (ISMP) インストール・ウィザードを使用して、カスタマイズ・インストール・パッケージをインストールします。
CIP インストール・ウィザードのパネルは、ユーザーがインストールする製品に応じて異なります。
WebSphere Application Server 製品 CIP のインストール・ウィザードを使用するには、CIP_directory/WAS ディレクトリーで install コマンドを実行します。
Feature Pack for Web Services が組み込まれている CIP では、
CIP_directory/WEBSV ディレクトリーで install コマンドを実行します。