コア・グループは、同じセル内のプロセスのセットで構成される高可用性ドメインであり、 高可用性関係を直接確立することができます。 高可用性コンポーネントは、同じコア・グループ内の別のプロセスにのみフェイルオーバーできます。 また、同じコア・グループのメンバー間でのみ、複製が行われます。
複数のコア・グループがサポートされていますが、 セルには少なくとも 1 つのコア・グループが存在しなくてはなりません。 各コア・グループには、高可用性リレーションシップを管理するコア・グループ・コーディネーターが含まれています。 また、コア・グループ内の高可用性コンポーネントの管理に使用する一連の高可用性ポリシーも含まれています。
デプロイメント・マネージャー、 ノード・エージェント、アプリケーション・サーバー、およびプロキシー・サーバーは、すべてコア・グループのメンバーです。 プロセスは、作成されると自動的にコア・グループに追加されます。 コア・グループ・メンバーシップは、WebSphere Application Server 構成文書に保管されます。 プロセスは、コア・グループ間で移動することができます。 コア・グループ・メンバーシップには、以下のようなルールが適用されます。
コア・グループ・コーディネーターは、 View Synchrony Protocol が確立されるコア・グループ・メンバー間の高可用性アクティビティーを調整します。
コア・グループでは、全メンバー間のネットワーク通信が不可欠です。 ネットワーク環境には高速のローカル・エリア・ネットワーク (LAN) が必要で、 その LAN には、完全なインターネット・プロトコル (IP) の可視性と、 すべてのコア・グループ・メンバー間の双方向通信が備わっていなければなりません。 各コア・グループ・メンバーは、他のコア・グループ・メンバーからの通信を受信できなければなりません。
デフォルトでは、セルには DefaultCoreGroup と呼ばれる単一のコア・グループが含まれています。 セル内のすべてのプロセスは、最初はこのコア・グループのメンバーです。 通常は、単一のコア・グループで十分です。 しかし、一部のトポロジーや特殊な環境では、複数のコア・グループが必要になります。 複数のコア・グループを必要としないトポロジーもありますが、コア・グループが複数あるのは良い実践方法です。 例えば、以下のような場合は、複数のコア・グループを定義する必要があります。
異なるコア・グループのメンバーが、WLM ルーティング情報を 共用する必要がある場合は、コア・グループ・ブリッジ・サービスを使用して、 これらのコア・グループを接続してください。 コア・グループ・ブリッジ・サービスは、アクセス・ポイント・グループを使用して、 コア・グループを接続します。 コア・グループ・アクセス・ポイントは、IP アドレスおよびポートを解決するブリッジ・インターフェースのセットを定義します。 コア・グループ・ブリッジ・サービスは、このブリッジ・インターフェースのセットを使用して、 あるコア・グループのメンバーと別のコア・グループのメンバーとの通信を可能にします。