WebSphere Application Server バージョン 5 および 6.0.x は、外部セル・バインディングを
サポートしますが、サポートは単一のブートストラップ・アドレスに限定されるため、コンソールで
外部セル・バインディングを構成することはできません。バージョン 5 および 6.0.x で使用された単一の
ブートストラップ・アドレスは非推奨になり、バージョン 6.1 では、ブートストラップ・アドレスのリストに置き換わりました。
このタスクについて
バージョン 5 または 6.0.x セルをバージョン 6.1 以降にマイグレーションする場合、
外部セル・バインディング構成は、最初のうちは、既存の wsadmin スクリプトとの互換性を維持するために
変更されません。バージョン 6.0.x 以降のセルを含め、マイグレーションされたセルのすべてのノードは、
引き続き、単一ブートストラップ・アドレス設定を使用して、ネーム・スペースでバインディングを作成します。
このトピックでは、バージョン 6.1 外部セル・バインディングを使用するように、
バージョン 5 または 6.0.x ブートストラップ・アドレスをマイグレーションする方法を説明します。バージョン 6.1 外部セル・バインディングを使用すると、
複数のブートストラップ・アドレスを指定して、フェイルオーバーのサポートを機能強化することができます。
プロシージャー
- バージョン 5.x または 6.0.x 外部セル・バインディング・スクリプトを編集します。
つまり、bootstrapAddress を、バージョン 6.1 で導入されたリスト・プロパティー
bootstrapAddresses で置き換えます。
ブートストラップ・アドレス・プロパティーは、
ForeignCell クラスのコンテキスト内にあります。現在非推奨のバージョン 5.x または 6.0.x プロパティー
の完全修飾名は以下のとおりです。
topology.cell:Cell/foreignCells/bootstrapAddress
バージョン 6.1 で導入されたブートストラップ・アドレス・リスト・プロパティーの完全修飾名は以下のとおりです。
topology.cell:Cell/foreignCells/bootstrapAddresses
バージョン 6.1 以降の
外部セル・バインディング・スクリプトは、ブートストラップ・アドレス・リスト・プロパティー
bootstrapAddresses を使用する必要があります。
- convertScriptCompatibility コマンドを実行して、
各単一ブートストラップ・アドレス構成を、単一ブートストラップ・アドレスを含む新規の
ブートストラップ・アドレス・リスト構成に変換します。
結果
マイグレーション済みセルでは、バージョン 5 または 6.0.x をまだ実行しているノードは、
ブートストラップ・アドレス・リスト構成のアドレスのうちの 1 つ (特定のアドレスではない) を使用して、
ネーム・スペースで外部セル・バインディングを作成します。
バージョン 6.0.x 以降で実行されているノードは、
ブートストラップ・アドレス・リストを優先して、古い単一ブートストラップ・アドレス設定を無視します。
convertScriptCompatibility コマンドにより、古い単一ブートストラップ・アドレスおよび
新しいブートストラップ・アドレス・リストの両方のセットを持つ外部セル・バインディング構成が検出された場合、
古い単一ブートストラップ・アドレスは除去され、ブートストラップ・アドレス・リストは変更されません。
次の作業
コンソールで、「
環境」> 「
ネーミング」 > 「
Foreign Cell Bindings」 >
「
foreign_cell_binding_name」 > 「
Bootstrap Addresses」とクリックし、
Bootstrap Addresses ページのコレクションを調べて、
単一ブートストラップ・アドレスがブートストラップ・アドレス・リストにマイグレーションされたことを確認します。
バーション 6.1 で追加されたコンソールの外部セル・バインディング・パネルは、
バージョン 6.1 で新規のブートストラップ・アドレス・リストのみを表示および更新します。それらのパネルは、
単一ブートストラップ・アドレス構成設定は変更しません。このコンソールを使用して、
セルが最初にマイグレーションされたときに存在していた外部セル・バインディング構成を編集するときに、
まだ convertScriptCompatibility コマンドを実行していない場合、更新されたバインディング構成には、
元の単一ブートストラップ・アドレスと、コンソールで構成するブートストラップ・アドレスのリストが含まれます。
マイグレーション済みセルでは、まだバージョン 5 または 6.0.x で実行されているノードは、
引き続き、単一ブートストラップ・アドレス構成設定を使用して、ネーム・スペースで外部セル・バインディングをバインド
します。