WebSphere Application Server Network Deployment, Version 6.1   
             オペレーティング・システム: AIX , HP-UX, Linux, Solaris, Windows, Windows Vista

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複数のネットワーク・インターフェース・サポートの構成

デフォルトでは、使用可能なすべてのネットワーク・ インターフェースを使用するようアプリケーション・サーバーが構成されます。 この構成を変更して、アプリケーション・サーバーが特定のネットワーク・ インターフェースのみを使用するようにすることができます。ただし、 インターフェースのサブグループを使用するよう構成することはできません。 例えば、イーサネット・アダプターが 3 つある場合、3 つのアダプターの うち 2 つを使用するようアプリケーション・サーバーを構成することは できません。

このタスクについて

アプリケーション・サーバーがすべての ネットワーク・インターフェースを使用するよう構成されており、TCP/IP アドレスが 2 つあるマシンのポート 9901 でソケットを開く場合、両方の IP アドレスでポート 9901 を開きます。

[Windows] Microsoft Windows オペレーティング・ システムでは、netstat 出力の「Local Address」フィールドに *.9901 と表示 されますが、これはポート 9901 がシステムのすべてのネットワーク・ インターフェースにバインドされていることを示します。

アプリケーション・サーバーが特定のネットワーク・インターフェースを 使用するよう構成されている場合、その 1 つのネットワーク・インターフェース のみで通信します。例えば、Windows オペレーティング・システムでは、 アプリケーション・サーバーがイーサネット・アダプターのポート 7842 でソケットを開き、アドレスが 192.168.1.150 の場合、netstat 出力の「Local Address」フィールドには 192.168.1.150.7842 と表示され、ポート 7842 が 192.168.1.150 のみにバインドされていることを示します。

ネットワーク・インターフェースが複数あり、それぞれ別々に使用する場合、 各インターフェースに対して別の構成プロファイルを設定する必要があります。 ネットワーク・インターフェースが別々に使用される場合、アプリケーション ・サーバーが実行中の各ネットワーク・インターフェースに対して、個別の ノード・エージェントが必要です。同じマシン上の別の 2 つのネットワーク・ インターフェースにバインドされている 2 つのアプリケーション・サーバーは、 TCP/IP アドレスが異なるため、同じノードに入れることができません。

重要:
  • 特定のアプリケーション・サーバーで単一のネットワーク・ インターフェースを使用する場合、そのアプリケーション・サーバーに対して 以下のステップを実行します。
  • ノード全体で単一のネットワーク・インターフェースを使用する場合、 ノード・エージェントおよびそのノードのすべてのアプリケーション・サーバー に対して以下のステップを実行します。
  • セル全体で単一のネットワーク・インターフェースを使用する場合、 デプロイメント・マネージャー、ノード・エージェント、およびそのノードの すべてのアプリケーション・サーバーに対して以下のステップを実行します。
  • 以下のステップを実行するとき、localhost、127.0.0.1 などの ループバック・アドレス、または * (アスタリスク) を TCP/IP アドレスに 対して指定しないようにする必要があります。

プロシージャー

  1. com.ibm.CORBA.LocalHost および com.ibm.ws.orb.transport.useMultiHome オブジェクト・リクエスト・ ブローカー (ORB) のカスタム・プロパティーを更新します。
    1. 管理コンソールで、指示されたページに移動します。
      • アプリケーション・サーバーでは、「サーバー」> 「アプリケーション・サーバー」>「server」とクリックします。 次に、「コンテナー 設定」の下で、「コンテナー・サービス」>「ORB サービス」 とクリックして、「追加プロパティー」の下で、「カスタム・ プロパティー」をクリックします。
      • デプロイメント・マネージャーでは、「システム管理」> 「デプロイメント・マネージャー」とクリックして、「追加プロパティー」の下 で、「ORB サービス」をクリックします。 次に、「追加プロパティー」の下で、「カスタム・プロパティー」を クリックします。
      • ノード・エージェントでは、「システム管理」> 「ノード・エージェント」>「nodeagent」とクリックして、 「追加プロパティー」の下で、「ORB サービス」をクリックします。 次に、「追加プロパティー」の下で、「カスタム・プロパティー」を クリックします。
    2. com.ibm.CORBA.LocalHost カスタム・プロパティーを選択 して、「値」フィールドで IP アドレスまたはホスト名を指定します。 このプロパティーを localhost または * に設定しないでください。

      com.ibm.CORBA.LocalHost プロパティーが既に定義済みのカスタム・ プロパティーのリストにない場合は、「新規」をクリックして、 「名前」フィールドに com.ibm.CORBA.LocalHost を入力し、 「値」フィールドで IP アドレスまたはホスト名を指定します。

    3. com.ibm.ws.orb.transport.useMultiHome カスタム・ プロパティーを選択して、「値」フィールドで false を指定 します。 com.ibm.ws.orb.transport.useMultiHome プロパティー が既に定義済みのカスタム・プロパティーのリストにない場合は、 「新規」をクリックして、「名前」フィールドに com.ibm.ws.orb.transport.useMultiHome を入力し、 「値」フィールドで false を指定します。
  2. ディスカバリーおよび SOAP 接続のために、Java 仮想マシン (JVM) com.ibm.websphere.network.useMultiHome カスタム・プロパティーを 更新します。
    1. 管理コンソールで、指示されたページに移動します。
      • アプリケーション・サーバーでは、「サーバー」> 「アプリケーション・サーバー」>「server」>「Java および プロセス管理」>「プロセス定義」>「Java 仮想マシン」> 「カスタム・プロパティー」とクリックします。
      • デプロイメント・マネージャーでは、「システム管理」> 「デプロイメント・マネージャー」>「Java およびプロセス管理」> 「プロセス定義」>「Java 仮想マシン」>「カスタム・ プロパティー」とクリックします。
      • ノード・エージェントでは、「システム管理」>「ノード・ エージェント」>「nodeagent」>「Java およびプロセス 管理」>「プロセス定義」>「Java 仮想マシン」> 「カスタム・プロパティー」とクリックします。
    2. com.ibm.websphere.network.useMultiHome カスタム・ プロパティーを選択して、「値」フィールドで false を指定 します。 com.ibm.websphere.network.useMultiHome プロパティー が既に定義済みのカスタム・プロパティーのリストにない場合は、 「新規」をクリックして、「名前」フィールドに com.ibm.websphere.network.useMultiHome を入力し、 「値」フィールドで false を指定します。
  3. TCP/IP 接続のホスト名を更新します。
    1. 管理コンソールで、指示されたページに移動します。
      • アプリケーション・サーバーでは、「サーバー」> 「アプリケーション・サーバー」>「server」とクリックして、 「通信」の下で、「ポート」をクリックします。
      • デプロイメント・マネージャーでは、「システム管理」> 「デプロイメント・マネージャー」とクリックして、「追加プロパティー」の下 で、「ポート」をクリックします。
      • ノード・エージェントでは、「システム管理」> 「ノード・エージェント」>「nodeagent」とクリックして、 「追加プロパティー」の下で、「ポート」をクリックします。
    2. 最初のステップで com.ibm.CORBA.LocalHost ORB カスタム・プロパティーに対して指定された値に、リストされた各ポートの 「ホスト」フィールドを更新します。 終了時に、 「ホスト」列にリストされたエントリーには、* (アスタリスク) を含む ものがないようにする必要があります。
  4. 各 JMS サーバーの「初期状態」設定を 「停止済み」に変更します。
    1. 管理コンソールで、「サーバー」>「JMS サーバー」とクリックします。
    2. リストされた JMS サーバーの 1 つをクリックして、 「初期状態」フィールドに指定された値を「停止済み」に変更します。
    3. リストされたすべての JMS サーバーの「初期状態」設定が 「停止済み」になるまで、前のステップを繰り返します。
  5. 各リスナー・ポートの「初期状態」設定を 「停止済み」に変更します。
    1. 管理コンソールで、「サーバー」> 「アプリケーション・サーバー」>「server」をクリックします。
    2. 「通信」の下で、「メッセージング」> 「メッセージ・リスナー・サービス」>「リスナー・ポート」と クリックします。
    3. リストされたリスナー・ポートから 1 つクリックして、 「初期状態」フィールドに指定された値を「停止済み」に変更 します。
    4. リストされたすべてのリスナー・ポートの「初期状態」設定が 「停止済み」になるまで、前のステップを繰り返します。
  6. 変更を保管します。
    1. 管理コンソールで、「システム管理」>「変更を マスター・リポジトリーに保管」とクリックします。
    2. 「ノードと変更を同期化」を選択し、 「保管」をクリックします。
  7. 影響があるすべてのサーバー、ノード・ エージェント、およびデプロイメント・マネージャーを停止して再始動します。

結果

WebSphere Application Server のインストールを、複数の ネットワーク・インターフェースを持つマシンで 1 つのみのネットワーク ・インターフェースを使用して通信するよう構成しました。

この例では、2 つのノードを作成し、それぞれ 別のネットワーク・インターフェースを、少なくとも 2 つのネットワーク・ インターフェースを持つマシンで使用します。

  1. プロファイル管理ツールを使用して、 アプリケーション・サーバーを作成し、目的のセルにフェデレートします。
  2. プロファイル管理ツールを使用して、 アプリケーション・サーバー・プロファイルを作成し、以前に作成された アプリケーション・サーバーで使用されているのとは異なるホスト名を指定 します。 このアプリケーション・サーバーを目的のセルにフェデレートします。
  3. 最初のネットワーク・インターフェースに構成されているノード・ エージェントおよびアプリケーション・サーバーを始動します。この アプリケーション・サーバーを構成したときに、ノード・エージェントおよび アプリケーション・サーバーにこのノードを指定したネットワーク・ インターフェースで通信するように準備させるには、前のステップ を実行します。
  4. 2 番目のノード・エージェントおよびアプリケーション・サーバーを始動 します。2 番目のアプリケーション・サーバーを構成したときに、 ノード・エージェントおよびアプリケーション・サーバーにこのノードを指定 したネットワーク・インターフェースのみで通信するように準備させるには、 前のステップを実行します。
  5. この例で作成したすべてのノード・エージェントおよびアプリケーション ・サーバーを停止します。
  6. これらのノード・エージェントおよびアプリケーション・サーバーをすべて 再始動します。

2 つの別のノードが 2 つの異なるネットワーク・インターフェース で実行されています。

次の作業

スタンドアロン Java クライアントまたはサーバーを使用して WebSphere Application Server と通信し、WebSphere Application Server Software Development Kit (SDK) を使用している場合、以下のプロパティーを Java コマンドに追加して ORB を使用可能にし、アプリケーションが特定の ネットワーク・インターフェースと通信できるようにします。
-Dcom.ibm.ws.orb.transport.useMultiHome=false 
-Dcom.ibm.CORBA.LocalHost=host_name

host_name は、TCP/IP アドレスまたは使用する ORB のネットワーク・インターフェースの ホスト名 です。

重要: host_name に、 localhost、127.0.0.1 などのループバック・アドレス、または * (アスタリスク) を指定しないようにする必要があります。
タスク・トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 7:44:53 PM EST
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wasinfo/v6r1/index.jsp?topic=/com.ibm.websphere.nd.doc/info/ae/ae/trun_multiplenic.html