WebSphere Application Server Network Deployment, Version 6.1   
             オペレーティング・システム: AIX , HP-UX, Linux, Solaris, Windows, Windows Vista

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バージョン 5.x または 6.0.x とバージョン 6.1 の共存のセットアップ

WebSphere Application Server バージョン 6.1 をインストールして、 バージョン 5.x のインストール・インスタンスと共存させることができます。

始める前に

マイグレーション、共存、およびインターオペラビリティーの概要 および事前マイグレーションの考慮事項 を参照してください。

プロシージャー

  1. WebSphere Application Server の共存の基本ルールに注意してください。

    基本製品の各インストール済み環境は、 独自の固有構成ファイル・セットを備えたスタンドアロン・アプリケーション・サーバーです。

    複数のインストール・インスタンスを使用する理由は、 以下の項目のとおりです。
    • 各 WebSphere Application Server インスタンスを完全に分離できます。 1 つのインスタンスを他のインスタンスから独立してアンインストールできます。
    • 同じマシンに基本 WebSphere Application Server を何度でもインストールできます。
    • Network Deployment バージョン 5.x または 6.0.x 製品と バージョン 6.1 製品を同一のマシンにインストールできます。
    複数のインストール・インスタンスを使用しない理由は、 以下の項目のとおりです。
    • マシンにはハード・ディスク・スペースの制限がある可能性があります。
    • オペレーティング・システム・レジストリーを使用して、 最後にインストールした WebSphere Application Server 製品のインスタンスのみを見付けることができます。

      製品を 2 回目にインストールすると、最後のインストールが レジストリーに表示されます。

    • 最後のインスタンスをアンインストールすると、 レジストリー内の製品の記録はすべて除去されます。

      WebSphere Application Server 基本製品の 3 つのインスタンスがインストールされていると仮定します。 プログラム除去機能を使用して、 基本製品の 3 番目の登録済みコピーをアンインストールします。その他の 2 つのインストール・インスタンスの存在を示すレジストリー記録はもうありません。 他のアプリケーションでは、 オペレーティング・システムのレジストリーの照会を使用して、 いずれかの WebSphere Application Server 基本製品インスタンスの存在を検出することはできません。

    グラフィカル・ユーザー・インターフェースによるプロファイルの作成 では、 WebSphere Application Server 製品を 1 回インストールし、複数のプロファイルを作成することについて 説明しています。

  2. インストール・ウィザードを使用して別のインスタンスをインストールします。

    製品および追加のソフトウェアのインストール を参照してください。

    単一の Web サーバーをインストール間で共用する場合は、WebSphere Application Server 製品ディスクで提供されている スタンドアロン Web サーバーのプラグイン・インストール・ウィザードを使用して、 適切なバージョン 6.1 Web サーバーのプラグインをインストールしてください。

  3. 複数のインストール・インスタンスで 1 つの Web サーバーを共用します。
    1. プラグインのインストール・ウィザードを使用して、Web サーバー・プラグインを選択します。
    2. 管理コンソールを使用して、すべてのインストール・インスタンス用のプラグイン構成ファイルを生成し、 それらを 1 つのマスター構成にマージします。
    3. 管理コンソールを使用して、オリジナルの plugin-cfg.xml ファイルを Web サーバー上のマスター・ファイルで置き換えます。
    サンプルには 1 つのインストール・インスタンスからのみアクセスできます。
  4. ポートの競合が原因で開始できないノードがある場合は、 構成ファイルのポート割り当てを変更します。

    WebSphere Application Server バージョンにおけるポート番号設定 を参照してください。

  5. 共存するバージョン 5.x または 6.0 と バージョン 6.1 ノード・エージェントとの間でポートが競合しないようにしてください。

    バージョン 6.1 の別の管理対象ノードが存在するシステムと 同じシステム上にバージョン 6.1 管理対象ノードを作成する場合、 競合が発生しないように、addNode コマンドを使用して 2 番目の ノード・エージェント・プロセスのポート割り当てを増分します。カスタム・プロファイルの 作成中にカスタム・ノードを統合する場合、プロファイル管理ツールでも ポート割り当てを正常に処理することができます。

    説明したバージョン 6.1 共存シナリオを、バージョン 5.x または 6.0.x 管理対象ノードが存在する 以下のクロス・バージョン・シナリオと対比します。

    バージョン 6.1 管理対象ノードを、バージョン 5.x または 6.0.x 管理対象ノードが存在する システム上に作成すると想定します。addNode コマンドおよび プロファイル管理ツールが、バージョン 5.x または 6.0.x ポート割り当てのレコードを 持たないものとします。2 番目のバージョン 6.1 ノード・エージェント・プロセス上のポート割り当ては 増分されません。競合が発生します。

    この競合により、2 番目のノードは開始できません。バージョン 5.x または 6.0.x ノードを最初に開始した場合は、 バージョン 6.1 ノードは開始できません。バージョン 6.1 ノードを最初に開始した場合は、 バージョン 5.x または 6.0.x ノードは開始できません。

    以下の手順を実行し、ポートに競合のない バージョン 6.1 管理対象ノードを作成します。

    1. バージョン 6.1 アプリケーション・サーバー・プロファイルまたはカスタム・プロファイルを 作成します。

      カスタム・プロファイルを作成する際に、カスタム・ノードを統合しないでください。 「プロファイル管理ツール」パネルのチェック・ボックスを選択し、そのノードを後で統合します。

    2. 使用中のポートをチェックして、バージョン 6.1 ノード・エージェント・プロセスの 開始ポート番号を判別します。

      既存のポート割り当てを 確認するには、netstat -a コマンドを使用します。ポート割り当てを分析して、12 の順次空きポートを判別します。

      この手順では、3320 と 3380 の間 にはポート割り当てが存在しないことが前提とされています。

    3. 新規プロファイルの bin ディレクトリーに 移動します。

      Linux システム上のデフォルト・インストール・ルート・ディレクトリーで V61MngNode という名前の Application Server プロファイルを作成すると想定します。

      cd /opt/IBM/WebSphere/AppServer/profiles/V61MngdNode/bin
    4. addNode コマンドを -startingport パラメーターとともに 使用して、アプリケーション・サーバーまたはカスタム・ノードをデプロイメント・マネージャー・セルに 統合し、ポートを先頭の値から割り当てます。
      デプロイメント・マネージャーには、以下の特性があると想定します。
      • ホスト名はドメイン・ネーム・システム・アドレス: nittany.ibm.raleigh.com
      • JMX コネクター・タイプ: リモート・メソッド呼び出し (RMI)
      • RMI ポート割り当て: 8879
      • セキュリティー状況: 使用可能
      • インストールするアプリケーション: DefaultApplication およびサンプル
      Linux 環境の場合、例えば、以下のコマンドを発行 します。
      ./addNode.sh nittany.ibm.raleigh.com ¥
      -conntype RMI 8879 ¥
      -includeapps ¥
      -user lions44 ¥
      -password PSU
      -startingport 3333

      ¥ 文字は、コマンドをサブミットするために複数の行を使用する場合の 継続文字です。

    -startingport パラメーターは、すべてのノード・エージェント・ポートの基本ポート番号を提供し、 すべてのポート値を開始点から増分します。 バージョン 5.x または 6.0.x ノード・エージェント・プロセスがすでに実行中のときは、ポート割り当てが競合していないため、 新規ノード・エージェントを実行できます。

    この手順により、 バージョン 5.x または 6.0.x ノードと同時に、 バージョン 6.1 ノードを開始することができます。ノード・エージェントは、同じサーバー上で 実行できます。

    addNode コマンド についてさらに理解を深めます。 -portprops パラメーターを使用して、ポートを個々に割り当てることもできます。 このパラメーターは、ユーザーが作成しなければならないキー・ワードおよび ポート番号割り当てのフラット・ファイルを識別します。以下の portprops ファイルの例は、 すべてのキー・ワードおよびそれらのデフォルト・ポート割り当てを示します。
    WC_defaulthost 9081
    WC_adminhost 9062
    WC_defaulthost_secure 9444
    WC_adminhost_secure 9045
    BOOTSTRAP_ADDRESS 2810
    SOAP_CONNECTOR_ADDRESS 8881
    SAS_SSL_SERVERAUTH_LISTENER_ADDRESS 9901
    CSIV2_SSL_SERVERAUTH_LISTENER_ADDRESS 9201
    CSIV2_SSL_MUTUALAUTH_LISTENER_ADDRESS 9102
    ORB_LISTENER_ADDRESS 9900
    CELL_DISCOVERY_ADDRESS 7272
    DCS_UNICAST_ADDRESS 9354

    バージョン 5.x または 6.0.x デプロイメント・マネージャーをバージョン 6.1 デプロイメント・マネージャーにマイグレーションした後で、 バージョン 5.x または 6.0.x の管理対象ノードを追加でマイグレーションできます。詳しくは、バージョン 6.1 の管理対象アプリケーション・サーバーのマイグレーション を参照してください。




関連概念
共存サポート
関連タスク
マイグレーションと共存
バージョン 6.1 共存のセットアップ
グラフィカル・ユーザー・インターフェースによるプロファイルの作成
関連資料
WebSphere Application Server バージョンにおけるポート番号設定
タスク・トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 7:44:53 PM EST
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