WebSphere Application Server Network Deployment, Version 6.1   
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Web コンテナーの最適化された通信に対する Web サービス・クライアント

パフォーマンスを改善するために、同じアプリケーション・サーバー・プロセスに配置された Web サービス・クライアント・アプリケーションと Web コンテナーとの間に、最適化された通信パスがあります。 通常、ネットワーク接続を使用して Web コンテナーに送信される Web サービス・クライアントからの要求は、 最適化されたローカル・パスを使用して Web コンテナーに直接配布されます。 Web サービス・クライアント・アプリケーションと Web コンテナーが同じプロセスで稼働しているため、 ローカル・パスは使用可能です。

この直接通信によって、同じプロセスにあるクライアントと Web コンテナーがネットワーク経由で 通信する必要がなくなります。 例えば、Web サービス・クライアントはアプリケーション・サーバーで稼働している場合があります。 Web サービス・クライアントは、Web コンテナーと通信するためにネットワークにアクセスする代わりに、 最適化されたローカル・パスを使用して Web コンテナーと通信することができます。 この最適化されたローカル・パスによって、 Web サービス・クライアントと Web コンテナーはネットワーク・トランスポートを使用せずに通信することができ、 アプリケーション・サーバーのパフォーマンスが向上します。

通常、クラスター環境には、着信クライアント要求を処理し、 クラスターの正しいアプリケーション・サーバーにその要求を配布する HTTP サーバー (IBM HTTP server など) があります。 HTTP サーバーは要求されたアプリケーションと定義された仮想ホストに関する情報を使用し、 要求を受け取るアプリケーション・サーバーを決定します。 Web サービス・クライアントも、定義された仮想ホストの情報を使用して、 ローカル Web コンテナーが要求を処理できるかどうかを判断します。 各アプリケーション・サーバーでホストおよびポートに固有値を定義する必要があります。 Web サービス・アプリケーションと Web コンテナー間で最適化された通信を使用可能にする場合、 ホストおよびポートの値をアスタリスク記号 (*) で表されるワイルドカードで定義することはできません。 ワイルドカードの使用は、ローカル Web コンテナーがすべての宛先向けの Web サービス要求を処理できることを示します。

最適化されたローカル通信パスは、デフォルトで使用不可です。 enableInProcessConnections カスタム・プロパティーを使用して、 ローカル通信パスを使用可能にすることができます。 このカスタム・プロパティーを構成する前に、 ご使用の Web コンテナー・エンドポイントのホスト名にワイルドカードを使用していないことを確認してください。 Web コンテナーでこのプロパティーを true に設定して、最適化されたローカル通信パスを使用可能にします。 使用不可になっている場合、Web サービス・クライアントと Web コンテナ ーはネットワーク・トランスポートを使用して通信します。

enableInProcessConnections カスタム・プロパティーの 構成方法の詳細については、 Web コンテナーのカスタム・プロパティー を 参照してください。

最適化されたローカル通信パスを使用可能にすると、 ローカル・パスを介した要求のロギングは、Web コンテナーのネットワーク・チャネル・チェーンと同じログ属性を使用します。 プロセス要求でネットワーク要求とは異なるログ・ファイルを使用するには、 トランスポート・チェーンの HTTP インバウンド・チャネルにあるカスタム・プロパティーを使用します。 localLogFilenamePrefix カスタム・プロパティーを使用すると、 ネットワーク・ログ・ファイル名の最初に追加されるストリングを指定して、 固有のファイル名を作成することができます。 ローカル・プロセス・パスを介した要求は、この指定されたファイルに記録されます。 例えば、ネットワーク・チェーンの ログ・ファイル名が ../httpaccess.log で、localLogFilenamePrefix カスタム・プロパティーが、 そのトランスポート・チェーンの HTTP チャネルで「local」に設定されている場合、 そのチェーンに関連したホストに対する 要求のローカル・ログ・ファイル名は、/localhttpaccess.log になります。

重要: localLogFilenamePrefix カスタム・ プロパティーの値を指定する場合は、accessLogFileName HTTP チャネル・ カスタム・プロパティーを、 プロセス要求で使用するログ・ファイルの完全修飾名に設定することも必要です。 $(SERVER_LOG_ROOT) などの変数は、 このカスタム・プロパティーの値に指定できません。



関連タスク
アプリケーション・サーバーの管理
関連資料
HTTP トランスポート・チャネルのカスタム・プロパティー
参照トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 7:44:53 PM EST
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wasinfo/v6r1/index.jsp?topic=/com.ibm.websphere.nd.doc/info/ae/ae/rrun_inbound.html