WebSphere Application Server Network Deployment, Version 6.1   
             オペレーティング・システム: AIX , HP-UX, Linux, Solaris, Windows, Windows Vista

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マルチブローカーとデータ複製ドメインの比較

データ複製ドメインはクラスター内の Application Server 間 でデータ複製のマルチブローカー・ドメインを置換します。

遷移:
前バージョンの WebSphere Application Server で作成された複製ドメインは、マルチブローカー・ドメインである可能性があります。 任意のマルチブローカー・ドメインを新規のデータ複製ドメインにマイグレーションします。 現行バージョンの WebSphere Application Server で既存のマルチブローカー・ドメインを構成することはできますが、デプロイメント・マネージャーの更新後は、管理コンソールでデータ複製ドメインの作成しかできなくなります。

マルチブローカーおよびデータ複製ドメインはいずれも、複製ドメイ ンでコンシューマー間にデータを複製するという、同じ機能を実行します。 同じ複製ドメインで通信する必要があるすべての複製のインスタンスを構成します。 また、別の Application Server で複製を作成したり保管する機能を切り 離すために、両方のタイプの複製ドメインを持つセッション・マネージャー を構成し、ピアツーピアやクライアント/サーバーといったトポロジーを使用することもできます。 複製ドメインの各タイプの複製の冗長度を制御することができます。 データ複製ドメインでは、特定数の複製を指定することができます。

WebSphere Application Server の以前のリリースでマルチブローカー・ドメインを使用していた場合は、 以下の比較表で、V5.x と V6.x のアプリケーション・サーバーが 2 種類の複製ドメインを使用するときの違いを確認してください。

複製ドメインを使用している V5.x Application Server 複製ドメインを使用している V6.x Application Server
複製ドメインのタイプ 複製にはマルチブローカー複製ドメインのみを使用してください。 現行バージョンの WebSphere Application Server を使用してい るサーバーは、複製にマルチブローカー複製ドメインとデータ複製ドメインの両方を使用するように構成できます。 この 2 つのタイプのドメインには、V5.x サーバーで作成されたマルチブ ローカー・ドメインとの後方互換性があります。 マルチブローカー・ドメインはデータ複製ドメインにマイグレーションする必要があります。
データ・トランスポート方式 JMS ブローカーをレプリケーターとして使用する内部 Java Message Service (JMS) プロバイダーの構成情報を含むマルチブローカー・ドメイン・オブジェクトを使用します。 WebSphere Application Server で、高可用性フレームワークを 構成するための構成情報を含むデータ複製ドメイン・オブジェクトを使用します。 トランスポートはもう JMS API には基づいていません。このため、レプリケーターも JMS ブローカーも存在しません。 ローカル、リモート、および代替レプリケーターを構成するという複雑なタスクを行う必要はありません。 前のバージョンの WebSphere Application Server ではデータ複製ドメインをサポートしていませんでした。現行バージョンの WebSphere Application Server は、JMS 特定構成を無視し、高可用性フレー ムワークによる複製を構成するためのその他のパラメーターを使用すること によって、古いマルチブローカー・ドメインを使って複製を実行するように構成することができます。
複製ドメインの構成 前のバージョンの WebSphere Application Server では、セッシ ョン・マネージャーや動的キャッシュといった異なるコンシューマー間で複製ドメインの共有を推奨していました。 現行バージョンの WebSphere Application Server では各コンシューマーについて別々の複製ドメインを作成することを推奨しています。 例えば、 セッション・マネージャーに 1 つの複製ドメインを作成し、動的キャッシュには別の複製ドメインを作成します。 1 つの複製ドメインを構成しなければならない状況は、セッション・マ ネージャーの複製とステートフル・セッション Bean のフェイルオーバーを 構成する場合のみです。 この場合は、単一の複製ドメインを使用することにより、HTTP セッションおよびステートフル・セッション Bean のバックアップ状態情報が、確実に同じアプリケーション・サーバー上に置かれるようになります。
部分的分割化 部分的分割化を構成できます。複製ドメインを区分して、 データを送信するプロセスの数をフィルターに掛けます。 部分的分割化は推奨されません。データ複製ドメインを使用する場合は、特定数 の複製をエントリーごとに指定することができます。 しかし、稼働しているバックアップ Application Server よりも多 い数の複製を指定すると、複製数は稼働している Application Server の数になります。 Application Server の数が構成した複製数を超えるまでに増加したあとは、作成される複製数は指定する数と同じです。
ドメイン共用 複数のデータ複製サービス (DRS) のインスタンスは、マルチブローカー・ドメインを共用しています。 各マルチブローカー・ドメインには少なくとも 1 つのレプリケーター含 まれるため、作成できるマルチブローカー・ドメインの数には制限があります。 1 つのレプリケーターの最大数は、各 Application Server 上に存在することができます。 レプリケーション・ドメインのすべての DRS インスタンスは、同じモードを使用します。各レプリケー ション・ドメインには、クライアントのみのインスタンスとサーバーのみのイ ンスタンス、あるいはクライアントとサーバーのインスタンスのみが含まれる必要があります。 例えば、1 つのインスタンスがクライアントおよびサーバーに構成される と、他のすべてのインスタンスはクライアントとサーバーになければなりません。 複製ドメインの 1 つのインスタンスがクライアントのみに構成された場合 は、クライアントのみ、およびサーバーのみのインスタンスを追加することができますが、クライアントとサーバーのインスタンスは追加できません。



関連概念
複製
関連タスク
クラスター内のアプリケーション・サーバー間でのデータの複製
マルチブローカー複製ドメインからデータ複製ドメインへのサーバーのマイグレーション
参照トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 7:44:53 PM EST
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wasinfo/v6r1/index.jsp?topic=/com.ibm.websphere.nd.doc/info/ae/ae/rrun_drs_replicationmig.html