このタスクを使用して、トランザクション・ログのプロパティーの変更、トランザクション・ログの新規ロケーションへの移動、
またはサーバーのトランザクション・ログのパラメーターの更新を行います。
このタスクについて
ログを別のストレージ・デバイスに移動する必要が発生することがあります。
トランザクション・ログを移動する準備ができたら、またはパラメーターに変更を加える必要がある場合は、
このタスクを実行します。構成の変更を有効にするには、アプリケーション・サーバーを再始動する必要があります。
プロシージャー
- 管理コンソールを開始します。
- ナビゲーション・ペインで、「サーバー」->「アプリケーション・サーバー
」->「server_name」と選択します。
コンテンツ・ペインに、アプリケーション・サーバー server_name のプロパティーが表示されます。
- 「コンテナー設定」の下で「コンテナー・サービス」を展開してから、
「トランザクション・サービス」をクリックして、このトランザクション・サービスのプロパティー・ページを 2 つの
ノートブック・ページとして表示します。
- 構成
- 構成ファイルに定義されるプロパティーの値。
これらのプロパティーを変更すると、新しい値はアプリケーション・サーバーの次回の始動時に適用されます。
- ランタイム
- プロパティーのランタイム値。これらのプロパティーを変更すると、新しい値は即時に適用されますが、
アプリケーション・サーバーの次回の始動時には Configuration の値で上書きされます。
- トランザクション関連の構成プロパティーを検討する場合は、構成ページが表示されていることを確認します。
- オプション:
トランザクション・ログの書き込み先ディレクトリーを変更する場合は、「Transaction
log directory」フィールドにディレクトリーの絶対パス名を入力します。 「ランタイム」タブをクリックすると、「Transaction log directory」の現行値を確認できます。
このフィールドを未設定のままにする
と、アプリケーション・サーバーは、適切なプロファイル・ディレクトリー内のデフォルトの場所を想定します。
また、トランザクション・ログのサイズを、以下で説明する手順で指定することもできます。
注: トランザクション・ログ・ディレクトリーを変更する場合、
できるだけ早く変更を適用してアプリケーション・サーバーを再始動し、
アプリケーション・サーバーを再始動するまでの問題発生のリスクを最小限にする必要があります。例えば、問題が発生して (トランザクションが実行途中の状態で) サーバーがエラーを生じた場合、
このサーバーが次に始動するときには新規のログ・ディレクトリーが使われるため、
古いログ・ディレクトリーに記録される実行途中のトランザクションを自動的に解決できなくなります。
- オプション:
トランザクション・ログ・ファイルのデフォルトのファイル・サイズを変更したい場合は、
以下の形式で、「Transaction log directory」フィールドを変更して、
ファイル・サイズの設定を含めるようにします。
directory_name;file_size
各部の意味は、次のとおりです。
- directory_name はトランザクション・ログ・ディレクトリーの名前です。
- file_size は新しいデフォルト・サイズ (バイト単位で指定) です。
nK または nM 修正は、KB または MB を示すために使用します。
ファイル・サイズの値を指定しない場合、デフォルトの値 1M が使用されます。
例えば (Windows システムの場合)、c:¥tranlogs;2M は、ファイルが 2 MB バイトのサイズで作成され、
ディレクトリー c:¥tranlogs に保管されることを示しています。
非実稼働環境では、トランザクション・ログ・ディレクトリーの値 ;0 を使用すると、トランザクション・ロギングを使用不可にすることができます。
(サイズ・エレメント 0 の前にディレクトリー名エレメントを置くことはできません。)
実稼働環境では、トランザクション・ロギングを使用不可にしないでください。
使用不可にすると、システム障害後のリカバリーが行えなくなり、
データの整合性が保証できなくなります。
- オプション: トランザクション・タイムアウト・プロパティーの値を検討または変更します。
- 合計トランザクション存続時間タイムアウト
- このサーバーで開始されたトランザクションに許可される、
トランザクション・サービスがタイムアウト完了を開始するまでの秒数を入力します。
このタイムアウトが発生する前に完了処理を開始しないトランザクションは、
ロールバックされます。値 0 (ゼロ) は、このタイムアウトが適用されず、したがって代わりに最大トランザクション・タイムアウトが使用されることを示しています。
アプリケーション・コンポーネントは、トランザクションの合計トランザクション存続時間タイムアウトを、独自のタイムアウト値を設定することによってオーバーライドできます。
- 最大トランザクション・タイムアウト
- このアプリケーション・サーバー内に伝搬されたトランザクションが、非アクティブになってからトランザクション・サービスにより終了されるまでの秒数を入力します。
関連アプリケーションがトランザクション・タイムアウトを設定せず、また合計トランザクション存続時間タイムアウトが 0 に設定されているときには、この値はこのサーバー内で開始されたトランザクションにも適用されます。
この値は合計トランザクション存続時間タイムアウトと同じか、それ以上にする必要があります。
値 0 (ゼロ) は、このタイムアウトを適用しないことを示します。
このケースでは、このタイムアウトに影響されたトランザクションは、絶対にタイムアウトしません。
- クライアント非活動タイムアウト
- クライアントが非アクティブであると見なされ、トランザクション・サービスが
そのクライアントに関連するすべてのトランザクションを終了するまでの秒数を入力します。
0 (ゼロ) を指定すると、タイムアウト制限は設けられません。
- オプション: ヒューリスティック関連プロパティーを検討または変更します。
- ヒューリスティックな再試行制限
- コミットやロールバックなどの完了シグナルを、アプリケーション・サーバーが
再試行する回数。再試行が行われるのは、リソース・マネージャーまたはリモート・パートナー
からの一時的な例外の後、または、すべての Web Services Atomic Transaction (WS-AT) パートナーが
応答する前に、構成済みの非同期応答タイムアウトの有効期限が切れた場合です。
- ヒューリスティックな再試行待ち
- リソース・マネージャーまたはリモート・パートナーからの一時的な例外の後、
コミットまたはロールバックなどの完了シグナルを再試行する前に、アプリケーション・サーバーが待機する秒数。
- ヒューリスティック・レポートのロギングの使用可能化
- このプロパティーを選択すると、アプリケーション・サーバーは、1 フェーズ・コミット・リソースおよび
2 フェーズ・コミット・リソースに関係のあるトランザクションの中の "about to commit one-phase resource" イベントの記録が可能になります。
- ヒューリスティックな完了指示
- ヒューリスティックな結果を伴うトランザクションの完了に使用する指示を選択します。
アプリケーション・サーバーによってトランザクションをコミットまたはロールバックするか、
管理者が手動で完了するかのいずれかを選択します。
- 他の構成プロパティーを検討または変更して、ご使用の要件に合わせます。
トランザクション・サービスのプロパティーの詳細については
、トランザクション・サービス設定を参照してください。
- 「OK」をクリックし、保管します。
- アプリケーション・サーバーを停止してから再始動します。
トランザクション・ログ・ディレクトリー構成プロパティーを誤ったディレクトリー名に変更した場合、
アプリケーション・サーバーを再始動してもトランザクション・ログを開けません。
構成プロパティーを正しいディレクトリー名に変更してから、
アプリケーション・サーバーを再始動する必要があります。
root 以外のユーザーとしてアプリケーション・サーバーを実行している場合、
新規トランザクション・ログ・ロケーションで許可を変更します。
root 以外のユーザーが共用装置上のトランザクションのピア・リカバリーを使用する場合は、
root 以外のユーザーおよびグループがマシン間で一致する識別番号を持つことを確認してください。