管理コンソールを使用して Web サーバーを管理したり、運用するには、
WebSphere Application Server のリポジトリーに Web サーバー定義またはオブジェクトを作成する必要があります。
このオブジェクトの作成は、Web サーバーを実際にインストールするとき以外に行います。
WebSphere Application Server リポジトリー内の Web サーバー・オブジェクトは、
管理コンソールから Web サーバーを管理して、運用するための Web サーバーを表します。
Web サーバー・オブジェクトには、以下の Web サーバーのプロパティーがあります。
- インストール・ルート
- ポート
- 構成ファイルのパス
- ログ・ファイルのパス
Web サーバー・プロパティーのほかに、Web サーバーにはプラグイン・オブジェクトも含まれています。
プラグイン・オブジェクトには、
plugin-cfg.xml ファイルを定義するプロパティーが含まれています。
Web サーバー・オブジェクトの定義は、wsadmin コマンドまたは管理コンソールを使用して行われます。
インストール時に、プロファイル作成スクリプト (.jacl スクリプト) を使用し、
管理コンソール・ウィザードを使用して、
Web サーバー・オブジェクトを WebSphere Application Server リポジトリーに定義することもできます。
Web サーバーを作成できる WebSphere Application Server ノードのタイプは 3 つあります。
このタイプは、WebSphere Application Server のバージョンによって異なります。
以下に例を示します。
- 管理対象ノード。
ノード・エージェントが含まれているノード。
このノードは、デプロイメント・マネージャー環境にのみ存在します。
管理対象ノード上に Web サーバーを定義することの重要性は、
Web サーバーの管理と構成が管理コンソールからノード・エージェントを介して処理されるという点にあります。
管理コンソールを介した管理と構成に対するサポートは、IBM HTTP Server に限定されます。
IBM 以外の HTTP Server の Web サーバーは、プラグイン管理機能と plugin-cfg.xml ファイルの生成と伝搬を処理するために、
管理対象ノード上に置く必要があります。
IBM HTTP Server for WebSphere Application Server (Apache で稼働) on z/OS の場合、および バージョン 5.3 HTTP Server for z/OS
の場合、管理対象ノードでの管理機能は以下のようになります。
- Web サーバー・コレクション・パネルまたは serverStatus.sh での Web サーバーの状態
- plugin-cfg.xml の生成
- plugin-cfg.xml の伝搬
- Web server for z/OS の始動および停止
- ログの構成ファイル・ビューの表示および編集
- スタンドアロン・ノード。
ノード・エージェントが含まれていないノード。
通常、このノードは、
ベースまたは Express WebSphere Application Server 環境内に存在します。
スタンドアロン・ノードは、デプロイメント・マネージャー環境でノードを統合後に管理対象ノードにすることができます。
スタンドアロン・ノードには、ノード・エージェントが含まれていないため、
IBM HTTP Server を運用して管理するには、IBM HTTP Server 管理サーバーがインストール済みで、
ノードが表すスタンドアロン・マシン上で稼働している必要があります。
IBM HTTP Server は、IBM HTTP Server 管理サーバーに同梱されており、デフォルトでインストールされます。
管理コンソールを介した管理と構成に対するサポートは、IBM HTTP Server に限定されます。
- 管理対象外のノード。
WebSphere Application Server ノード・エージェントと関連していないノード。
このノードは、統合できません。
一般に、管理対象外ノードは、WebSphere
Application Server がインストールされていないリモート・マシンを意味しています。
ただし、WebSphere Application Server がインストールされているマシン上で、
管理対象外ノードを定義することは可能です。
このノードは、WebSphere Application Server - Express、
ベース、またはデプロイメント・マネージャー環境に置くことができます。
管理対象外ノードには、ノード・エージェントが含まれていないため、
IBM HTTP Server を管理するには、IBM HTTP Server 管理サーバーが
インストールされていて、
ノードが表すスタンドアロン・マシン上で稼働している必要があります。
管理コンソールを介した管理と構成に対するサポートは、IBM HTTP Server に限定されます。
IBM HTTP Servers for WebSphere Application Server 以外の Web サーバーは、WebSphere Application
Server 管理コンソールから完全に管理されるわけではありません。Web サーバー (IBM HTTP
Servers for WebSphere Application Server 以外のサーバー) の管理機能は以下のとおりです。
- 管理対象ノード:
- Web サーバー・コレクション・パネルまたは serverStatus.sh での Web サーバーの状態
- plugin-cfg.xml の生成
- plugin-cfg.xml の伝搬
- 管理対象外ノード:
- Web サーバー・コレクション・パネルまたは serverStatus.sh での Web サーバーの状態
- plugin-cfg.xml の生成
IBM HTTP Server for z/OS (Apache で稼働) のための特別な考慮事項: IBM HTTP Server for z/OS は、バージョン 6.1
WebSphere Application Server の PTF で提供されます。IBM HTTP Server
for z/OS のリモート管理および構成をサポートするには、Web サーバー・タイプ
IHSZOS を WebSphere Application Server のリポジトリーで定義する必要があります。バージョン
6.1 PTF の適用後、テンプレート・ファイルにはカスタマー・プロファイルで更新が必要なものがあります。以下のファイルは
installroot/profileTemplates/ からコピーする必要があります。
- serverindex.xml
- template-metadata.xml
- IHSZOS/server.xml
バージョン 6.1 をインストールした後で、カスタマー・プロファイルを作成する前に、バージョン 6.1 のサービス・レベル (IBM HTTP Server for z/OS のサポートを提供)
を適用すると、これらのテンプレート・ファイルの手動コピーは必要なくなります。
重要: プロファイル作成 (z/OS PMT を使用) 時に、「拡張プロファイルの作成」および「Web
サーバー定義の作成」チェック・ボックスを選択した場合、Web サーバー・タイプである「IBM HTTP
Server」と、Web サーバーのオペレーティング・システムである「z/OS」の組み合わせを選択することができなくなります。
しかし、z/OS PMT を使用してプロファイルを作成した後で、管理コンソール・ウィザードの createWebServerDefintion.jacl、または
wsadmin コマンドから IBM HTTP Server on z/OS の Web サーバー・タイプを作成することができます。
IBM HTTP Server
for z/OS (Apache で稼働) を提供する使用可能なサービス・レベルについて詳しくは、サポート・サイトを参照してください。