WebSphere Application Server - Express for i5/OS, Version 6.1   
             オペレーティング・システム: i5/OS

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ARM アプリケーション・プロパティーおよびトランザクション・コンテキスト・データ

要求メトリックは、トランザクション・フローをモニターする組み込みの計測機能を提供します。 要求メトリックによって収集されたデータは、サポートされるアプリケーション応答測定 (ARM) エージェントに送ることができます。

ARM アプリケーション・プロパティー

以下の表は、要求メトリックが ARM 4.0 エージェントを初期化したときの ARM アプリケーション・プロパティーを示したものです。

ID プロパティー名
セル名 サーバーが属するセル名。
バージョン WebSphere Application Server のバージョン。
アプリケーション・プロパティー
登録済みアプリケーション名 WebSphere:<server_type>

<server_type> は、APPLICATION_SERVER、ONDEMAND_ROUTER、または PROXY_SERVER のいずれかです。

アプリケーション・グループ <server_name>
アプリケーション・インスタンス <node_name>.<server_name>
次のコード・サンプルは、WebSphere Application Server が ARM アプリケーションを作成する方法を示したものです。
String serverType; // the server type like APPLICATION_SERVER
String version; // WebSphere version
String sCellName; // the cell name of dMgr
String sAppInstance. // <short_node_name>.<short_server_name>
String sServerInstance; // short server name
String sWasName = "WebSphere:" + serverType;
String[] IDNAMES = new String[]{"Cell Name", "Version"};
ArmIdentityProperties appIdentity = txFactory.newArmIdentityProperties(IDNAMES, new String[]{sCellName, version}, null);
ArmApplicationDefinition appDef = txFactory.newArmApplicationDefinition( sWasName, appIdentity, null );
ArmApplication app = txFactory.newArmApplication(appDef, sServerInstance, sAppInstance, null );

ARM トランザクション・タイプ

以下のコード・サンプルを使用して、ARM トランザクションのインスタンスを作成できます。
String[] contextNames; // the names for the context data like Port, QueryString, URI, EJBName
String tranIdentityName; // the transaction types shown in the following table like URI, EJB.
String appDef; // defined and created in above code snippet under ARM application properties
String app; // defined and created in above code snippet under ARM application properties
ArmIdentityPropertiesTransaction props = armFactory.newArmIdentityPropertiesTransaction( null, null,  contextNames, null );   
ArmTransactionDefinition atd = armFactory.newArmTransactionDefinition(appDef, identityName, props, (ArmID)null);
ArmTransaction at = txFactory.newArmTransaction(app, atd );
以下のセクションでは、すべての ARM トランザクション・タイプとその対応するコンテキスト名を示しています。 トランザクション・タイプの中には、トレース・レベルが DEBUG に設定されていない限り計測されないものもあります。 また、すべてのトランザクションがすべてのタイプのサーバーで使用できるわけではありません。 すべてのトランザクション・タイプとコンテキスト名で大/小文字が区別されます。

Uniform Resource Identifier (URI)

このトランザクション・タイプは、サーブレット要求および JavaServer Page (JSP) 要求の Uniform Resource Identifier (URI) です。 次のすべてのトランザクション・タイプとコンテキスト名は、すべてのタイプのサーバーで使用可能です。

トランザクション・タイプ: URI

コンテキスト名 説明
ポート 要求が到着する TCP/IP ポート。10 進値のストリング表記で指定されます。

例: 9080

QueryString 疑問符 (?) を除く要求の検索パラメーターを URI ストリングの照会セグメントに含む、動的 URI の一部です。

例: selection=EJB&lookup=GBL&trans=CMT

URI 使用されているサーブレットおよび JSP ファイルの着信要求 URI。

例: /hitcount

Enterprise JavaBeans (EJB)

この EJB トランザクション・タイプとコンテキスト名は、アプリケーション・サーバーでのみ使用可能です。

トランザクション・タイプ: EJB
コンテキスト名 説明
EJBName 完全修飾された EJB クラス名を指定し、 その後ろにピリオド (.) で連結されたメソッド名を指定します。 例えば、com.mypackge.MyEJBClass.mymethod のようになります。

例: com.ibm.defaultapplication.IncrementBean.create

ApplicationName エンタープライズ Bean が 含まれている Java™ 2 Platform, Enterprise Edition (J2EE) アプリケーション名。

例: DefaultApplication

ModuleName エンタープライズ Bean を含む J2EE モジュール名。

例: Increment.jar

Servlet フィルター

Servlet フィルター・トランザクション・タイプは、DEBUG トレース・レベルでのみ使用可能です。 他のレベルでは、Servlet フィルターは計測されません。 このトランザクション・タイプとコンテキスト名は、アプリケーション・サーバーでのみ使用可能です。

トランザクション・タイプ: Servlet フィルター
コンテキスト名 説明
FilterName サーブレットの Servlet フィルター名。

例: ALoginFilter

Java Database Connectivity (JDBC)

JDBC トランザクション・タイプは、DEBUG トレース・レベルでのみ使用可能です。 他のレベルでは、JDBC はブロック呼び出しです。 このトランザクション・タイプとコンテキスト名は、アプリケーション・サーバーでのみ使用可能です。

トランザクション・タイプ: JDBC
コンテキスト名 説明
ClassName JDBC 呼び出しのインターフェース名。 この名前は実際のクラス名ではありません。

例: java.sql.PreparedStatement

MethodName JDBC 呼び出しのメソッド名。

例: executeUpdate()

Java コネクター・アーキテクチャー (JCA)

JCA トランザクション・タイプは、DEBUG トレース・レベルでのみ使用可能です。 他のレベルでは、JCA はブロック呼び出しです。 このトランザクション・タイプとコンテキスト名は、アプリケーション・サーバーでのみ使用可能です。

トランザクション・タイプ: JCA
コンテキスト名 説明
ClassName JCA 呼び出しのクラス名。

例: javax.resource.spi.ManagedConnection

MethodName JCA 呼び出しのメソッド名。

例: getConnection(Subject, ConnectionRequestInfo)

Web サービス・プロバイダー

Web サービス・プロバイダー・トランザクション・タイプは、サーバー・サイド Web サービス要求用です。 このトランザクション・タイプと Wsdlport および Operation コンテキスト名は、すべてのタイプのサーバーで使用可能です。 TransportNameSpace、および InputMessage の各コンテキスト名は、アプリケーション・サーバーでのみ使用可能です。

トランザクション・タイプ: Web サービス・プロバイダー  
コンテキスト名 説明
WsdlPort Web サービスに関連付けられた WSDL ポート名。

例: AccountManager

オペレーション Web サービスに関連付けられたオペレーション名。

例: createNewAccount

トランスポート Web サービスに関連付けられたトランスポート名。

例: http

NameSpace Web サービスに関連付けられたネーム・スペース。

例: http://accountmanager.mycorp.com

InputMessage Web サービスに関連付けられた入力メッセージ名。

例: createNewAccountRequest

Web サービス・リクエスター

Web サービス・リクエスター・トランザクション・タイプは、DEBUG トレース・レベルでのみ使用可能です。 他のレベルでは、Web サービス・リクエスターはブロック呼び出しです。 このトランザクション・タイプとコンテキスト名は、アプリケーション・サーバーでのみ使用可能です。

トランザクション・タイプ: Web サービス・リクエスター
コンテキスト名 説明
WsdlPort Web サービスに関連付けられた Web Services Description Language (WSDL) ポート名。

例: AccountManager

オペレーション Web サービスに関連付けられたオペレーション名。

例: createNewAccount

トランスポート Web サービスに関連付けられたトランスポート名。

例: http

パラメーター Web サービス要求のパラメーター。

例: customerName、addressStreet、addressCity、addressState、addressZip

Java Message Service (JMS)

JMS トランザクション・タイプは、System Integration Bus (SIB) レイヤーおよび MQ を含む、デフォルト・メッセージングのメッセージ駆動型 Bean (MDB) シナリオのみに対応しています。 このトランザクション・タイプとコンテキスト名は、アプリケーション・サーバーでのみ使用可能です。

トランザクション・タイプ: JMS
コンテキスト名 説明
DestinationName Java Message Service (JMS) の宛先キュー名またはトピック名。

例: MyBusiness.Topic.Space

MessageSelector JMS のメッセージ・セレクター。
プロバイダー プロバイダーが、デフォルト・メッセージング、SIB、MQ のいずれかを参照します。

例: デフォルト・メッセージング

JMS 送受信

JMS 送受信トランザクション・タイプは、DEBUG トレース・レベルでのみ使用可能です。 他のレベルでは、JMS 送受信はブロック呼び出しです。 このトランザクション・タイプとコンテキスト名は、アプリケーション・サーバーでのみ使用可能です。

トランザクション・タイプ: JMS 送受信
コンテキスト名 説明
ClassName 呼び出しを行う JMS プロバイダーのクラス名。

例: com.ibm.ws.sib.api.jms.impl.JmsTopicPublisherImpl

MethodName 呼び出しを行う JMS プロバイダーのメソッド名。

例: sendMessage

サービス統合バス (SIB) 送受信

SIB 送受信トランザクション・タイプは、DEBUG トレース・レベルでのみ使用可能です。 他のレベルでは、SIB 送受信はブロック呼び出しです。 このトランザクション・タイプとコンテキスト名は、アプリケーション・サーバーでのみ使用可能です。

トランザクション・タイプ: SIB 送受信
コンテキスト名 説明
ClassName 呼び出しを行う SIB レイヤーのクラス名。

例: com.ibm.ws.sib.processor.impl.ProducerSessionImpl

MethodName 呼び出しを行う SIB レイヤーのメソッド名。

例: send

BusName この呼び出しが行われる、サービス統合バスの名前。
DestinationName この呼び出しが行われる、サービス統合の宛先の名前。

SIB メッセージ駆動型 Bean (MDB)

この SIB MDB トランザクション・タイプは、アプリケーション・サーバーでのみ使用可能です。

トランザクション・タイプ: SIB MDB
コンテキスト名 説明
BusName MDB が listen している宛先が配置されている SIB の名前。
DestinationName この MDB も listen している SIB の名前。
MessageSelector この MDB によって使用されるメッセージ・セレクター。
MdbDiscriminator この MDB によって使用される判別プログラム。
Provider この MDB のプロバイダーのタイプ。

例: デフォルト・メッセージングまたは SIB

SIB 仲介

SIB メディエーション・トランザクション・タイプとコンテキスト名は、アプリケーション・サーバーでのみ使用可能です。

トランザクション・タイプ: SIB 仲介
コンテキスト名 説明
ClassName 呼び出しが行われたクラス名。
MethodName 呼び出しが行われたメソッド名。
MediationName JMS のメディエーション名。

例: myMediation

BusName JMS のサービス統合バス名。

例: thisBusName

DestinationName JMS の宛先名。

例: myMessageQueue

非同期 Bean

非同期トランザクション・タイプは、非同期 Bean タイマー、アラート、および据え置き開始用です。 このトランザクション・タイプとコンテキスト名は、アプリケーション・サーバーでのみ使用可能です。

トランザクション・タイプ: 非同期 Bean
コンテキスト名 説明
Type 非同期 Bean タスクのタイプ。

例: COMMONJ_TIMER

ClassName 非同期 Bean タスクを実行するクラス名。

例: com.mycorp.MyTaskClass

Java Naming and Directory Interface (JNDI)

JNDI トランザクション・タイプは、DEBUG トレース・レベルでのみ使用可能です。 他のトレース・レベルでは、JNDI 呼び出しは計測されません。 このトランザクション・タイプとコンテキスト名は、アプリケーション・サーバーでのみ使用可能です。

トランザクション・タイプ: JNDI
コンテキスト名 説明
JNDIName JNDI ルックアップ名。

例: ejbJndiName

ポートレット

ポートレット・トランザクション・タイプとコンテキスト名は、アプリケーション・サーバーでのみ使用可能です。

トランザクション・タイプ: ポートレット
コンテキスト名 説明
Method 現在使用されているポートレットのメソッド。action または render のいずれかです。
WindowID 現在使用されているポートレットのウィンドウ ID。
URI (これは、ARM トランザクション・コンテキストのプロパティー名です。 WebSphere サーブレット・トランザクションで指定された、明示的 ARM トランザクション URI プロパティーと混同しないでください。 特に Enterprise Workload Manager (EWLM) "EWLM: URI" ポリシー・フィルターと混同しないでください。) 現在のポートレット要求のコンテキスト・パス。

HTTP および SOAP プロトコル経由の ARM 相関関係子

HTTP インバウンドでは、着信 ARM 相関関係子に関して、WebSphere Application Server が大/小文字を区別して HTTP ヘッダー「ARM_CORRELATOR」を検査します。 アプリケーション・サーバーは、HTTP アウトバウンド経由の ARM 相関関係子のフローを許可しません。

SOAP インバウンドでは、WebSphere Application Server が SOAP ヘッダーで次のようにエレメントを検査します。
  • エレメント ="arm_correlator";
  • ネーム・スペース URI = “http://websphere.ibm.com”,
  • プレフィックス = "reqmetrics";
  • アクター URI = "reqmetricsURI";
SOAP アウトバウンドでは、WebSphere Application Server が新しい SOAP ヘッダーを作成し、ARM 相関関係子ストリングをヘッダー内のテキスト・ノードとして渡します。 以下に例を示します。
  • エレメント ="arm_correlator";
  • ネーム・スペース URI = “http://websphere.ibm.com”,
  • プレフィックス = "reqmetrics";
  • アクター URI = "reqmetricsURI";
次に、ARM 相関関係子を含む SOAP ヘッダーの例を示します。 HTTP または SOAP のいずれのプロトコルを使用する場合でも、ARM 相関関係子を ARM 相関関係子バイト配列の 16 進ストリング・フォーマットで渡す必要があることに注意してください。
<soapenv:Header xmlns:soapenv="http://schemas.xmlsoap.org/soap/envelope/" xmlns:soapenc="http://schemas.xmlsoap.org/soap/encoding/" xmlns:xsd="http://www.w3.org/2001/XMLSchema" 
xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance">
<reqmetrics:arm_correlator soapenv:actor="reqmetricsURI" xmlns:reqmetrics="http://websphere.ibm.com">
37000000000000000000
</reqmetrics:arm_correlator>
</soapenv:Header>



関連概念
アプリケーション応答測定
要求メトリックの拡張
関連タスク
要求メトリックからのパフォーマンス・データの取得
参照トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 7:05:28 PM EST
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