エンタープライズ情報システム (EIS) に対するリレーショナル・アクセスおよびプロシージャー型アクセスの接続管理アーキテクチャーは、 J2EE コネクター・アーキテクチャー (JCA) 仕様に基づいています。 アプリケーション・サーバー内の接続をプールおよび管理する接続マネージャー (CM) は、 JCA 仕様で定義されているリソース・アダプター (RA) と Java Database Connectivity (JDBC) 2.0 以上の拡張仕様で定義されているデータ・ソースの両方によって取得される接続を管理できます。
CM によるデータ・ソース接続の管理を可能にするため、WebSphere Application Server には、JDBC データ・ソースを JCA 接続を管理する同じ CM によって管理できるようにするリソース・アダプター (WebSphere リレーショナル・リソース・アダプター) が提供されています。 CM の観点からすれば、JDBC データ・ソースと JCA 接続ファクトリーは同様のものです。 JCA アーキテクチャーを基盤としているため、データ・ソースのユーザーには、アプリケーションにおけるプログラマチックな違いや振る舞いの違いが分からないようになっています。 JDBC ユーザーは、これまでと同様に JDBC プログラミング・モデルに従って、データ・ソースを構成および使用します。
WebSphere Application Server の前のバージョンからマイグレーションされたアプリケーションには、各種の J2EE 要件レベルからの仕様変更により、振る舞いが違うものがあります。 これらの違いは、JCA アーキテクチャーの採用に関連するものではありません。
JDBC API を使用する J2EE 1.2 アプリケーションを WebSphere Application Server 6.0 以上で実行しようとする場合は、 Application Server バージョン 4.0 の JDBC CM が、構成オプションとして、これまでと同様に提供されます。 この構成オプションを使用することにより、J2EE 1.2 アプリケーションを変更せずに実行できるようになります。 最新のマイグレーション・ツールを使用して、バージョン 4.0 のアプリケーションをバージョン 6.0 以上にマイグレーションする場合、 マイグレーション後、アプリケーションは自動的にバージョン 4.0 の接続マネージャーを使用します。 ただし、J2EE 1.3 以降のバージョンのアプリケーションにおける EJB 2.x モジュールでは、WebSphere Application Server バージョン 4.0 の JDBC CM を使用できません。