ディスク・キャッシュ・ガーベッジ・コレクターは、 指定された除去ポリシーに基づいてディスク・キャッシュからオブジェクトを除去します。
ガーベッジ・コレクターは、ディスク上の一定量のスペースを使用可能な状態に維持します。 これは、オブジェクトのキャッシングに使用するディスク・スペースの量を制限する構成属性によって行われます。 除去ポリシーを使用可能にするには、管理コンソールで「ディスク・キャッシュ・サイズ (GB) の制限」および/または「ディスク・キャッシュ・サイズ (エントリー数) の制限」というオプションを使用可能にします。
「ディスク・キャッシュ・サ イズ (GB) の制限」および上限しきい値によって、 除去を起動し、ディスク・キャッシュがほぼいっぱいであることを判断する時期が決まります。 これは、ユーザー指定の制限の関数として計算されます。 指定された制限が 10 GB (最低 3 GB) である場合、 キャッシュ・サブシステムは最初に 3 つのファイルを作成します。 これらのファイルは、キャッシュ・データ、依存関係 ID 情報、およびテンプレート情報でサイズが 1 GB に達する場合があります。 キャッシュ・データ、依存関係 ID 情報、またはテンプレート情報を入れるための追加のスペースが必要になるたびに、 新規ファイルが作成されます。 これらのファイルは、作成されたファイルの総数がディスク・キャッシュのサイズ (GB 単位で、この場合は 10) と同じになるまで、 それぞれが 1 GB ずつ増加します。 新規ファイルの初期サイズは、1 GB よりはるかに小さいですが、動的キャッシュ・サービスによって、常に 1 つ上 の GB に切り上げられます。
除去は、キャッシュ・データ・サイズが上限しきい値に達したときに起動し、 キャッシュ・データ・サイズが下限しきい値に達するまで継続します。 キャッシュ・データ・サイズの計算は動的です。 次の公式は、実際のキャッシュ・データ・サイズの制限を計算する方法を示しています。
キャッシュ・データ・サイズの制限 = ディスク・キャッシュ・サイズ (GB) - GB 当たりの依存関 係ファイル数 - テンプレート・ファイル数キャッシュ・データ・サイズの制限が定義されると、次のようにしてトリガー・ポイントが計算されます。
除去トリガー・ポイント = キャッシュ・データ・サイズの制限 * 上限しきい値 除去されるエントリーのサイズ = キャッシュ・データ・サイズ * (上限しきい値 - 下限しきい値)
キャッシュ・データ・サイズの制限 = 10-(1+1) = 8 GB 除去トリガー・ポイント = 8 * 90% = 7.2 GB 除去されるエントリーのサイズ = 8 * (90% - 80%) = 0.8 GB前述のシナリオでは、 除去は、データ・キャッシュ・サイズが 7.2 GB に達すると開始し、キャッシュ・サイズが 6.4 GB (7.2 - 0.8) になるまで継続します。
キャッシュ・データ・サイズの制限 = 10 - (2+1) = 7GB 除去トリガー・ポイント = 7 * 90% = 6.3GB 除去されるエントリーのサイズ = 7 * (90% - 80%) = 0.7GB前述のシナリオでは、除去は、データ・キャッシュ・サイズが 6.3 GB に達すると開始し、 キャッシュ・サイズが 5.6 GB (6.3 - 0.7) になるまで継続します。
除去トリガー・ポイント = 100000 * 90% = 90000 除去されたエントリー数 = 100000 * (90% - 80%) = 10000このシナリオでは、除去は、キャッシュ・エントリー数が 90000 に達すると起動し、 10000 のエントリーがキャッシュから除去されます。