始める前に
このインストールでは、InstallShield MultiPlatform (ISMP) ウィザードを使用します。
このウィザードのグラフィカル・インターフェースを使用することができます。
また、サイレント・モードでウィザードを使用することもできます。
サイレント・モードは、オプション応答ファイルを識別するパラメーターの使用によるコマンド行呼び出しです。
インストールする前に、オプション応答ファイルを編集します。
バージョン 6.1 では、
インストール・ウィザードおよびサイレント・インストールの両方において、
非 root によるインストールがサポートされるようになりました。
一時スペースをさらに必要とする、または
オペレーティング・システム上に前提条件パッケージがないなどの問題が発生した場合は、
インストールをキャンセルし、必要な変更を行ってからインストールを再開します。
このタスクについて
オペレーティング・システムの準備作業には、
ディスク・スペースの割り振りやパッチのオペレーティング・システムへのインストールなどが含まれます。
IBM は WebSphere Application Server 製品を各オペレーティング・システム・プラットフォームでテストします。
このようなテストによって、WebSphere Application Server 製品が正常に実行されるようにするためにオペレーティング・システムの変更が必要かどうかを確認しています。
必要な変更を行わなければ、WebSphere Application Server 製品は正常には実行されません。
このトピックには、
すべての Linux ディストリビューションに共通のステップが多数リストされていますが、
特定の Linux ディストリビューションでは追加のステップが必要な場合があります。
すべての共通のステップ、およびご使用のディストリビューションに必要な
追加のステップを実行してください。ご使用のディストリビューションがこのトピック内に
リストされていなくても、WebSphere Application Server でサポートされている場合は、
ご使用のオペレーティング・システムに関するリリース後の技術情報を入手できるかどうかを
製品サポート・サイト (http://www.ibm.com/software/webservers/appserv/was/support/) で
確認してください。
ご使用のディストリビューションの技術情報がない場合は、追加のステップは
必要ない可能性があります。
追加のステップが必要になるのは、ディストリビューションの
デフォルト・インストールで必要なライブラリーまたはオペレーティング・システム・
フィーチャーが提供されない場合が一般的です。
ディストリビューションのデフォルト・インストールで提供されるパッケージと
大きく異なるパッケージがインストールされているカスタマイズ Linux インストールに
WebSphere Application Server をインストールする場合は、カスタマイズ・
インストールに、WebSphere Application Server を実行するために必要な
パッケージがあることを確認してください。WebSphere Application Server は、
それぞれの Linux ディストリビューションまたはそれぞれのディストリビューションの
更新に必要なパッケージのリストを保持しません。
WebSphere Application
Server を適切に実行するには、Linux インストールに以下のアイテムが必要です。
- カーネルおよび C ランタイム・ライブラリー
- 現行バージョンおよびすべての互換バージョンの C++ ランタイム・ライブラリー
- X Window ライブラリーおよびランタイム
- GTK ランタイム・ライブラリー
- オペレーティング・システムにログオンします。
root または root 以外のインストーラーとしてログオンできます。
オーナーが
ファイルの読み取り/書き込みを行うことができ、その他のユーザーが現行の
システム・ポリシーに従ってファイルにアクセスできるようにする、umask を選択します。
root の場合は、022 の umask を推奨します。非 root ユーザーの場合は、
グループを共用しているかどうかによって異なりますが、002 または 022 の
umask を使用できます。
umask 設定を確認するには、以下のコマンドを実行します。
umask
umask 設定を 022 に設定するには、以下のコマンドを実行します。
umask 022
- 製品ディスク上のランチパッド・アプリケーションおよび
WebSphere Application Server 用の Gnome
および KDE のショートカット・メニューのエントリーを使用できるように
、Mozilla Firefox Web ブラウザーをダウンロードおよびインストールします。
Firefox ブラウザーがない場合は、http://www.mozilla.org/products/firefox/
からブラウザーをダウンロードおよびインストールします。
注: Firefox が
インストールされているディレクトリー以外のディレクトリーから
>firefox &url を実行して、Firefox がそのパスに存在することを
確認しなければならないことがあります。次のように入力して、
/opt/bin ディレクトリーに
シンボリック・リンクを追加することができます。
>ln -s /locationToFirefox/firefox firefox
- オプション: サポートされるブラウザーのロケーションをエクスポートします。
ブラウザーの実際のロケーションを識別するコマンドを使用して、サポートされるブラウザーのロケーションをエクスポートします。
例えば、Mozilla パッケージが
/opt/bin/mozilla ディレクトリーにある場合、以下のコマンドを使用します。
export BROWSER=/opt/bin/mozilla
- 製品をインストールしているマシン上で、すべての WebSphere Application Server 関連の Java プロセスを停止します。
- IBM HTTP Server などの Web サーバー・プロセスはすべて停止します。
- 十分なディスク・スペースを提供します。
重要:
WebSphere Application Server 基本製品で必要なディスク・スペースは、次のとおりです。
- /opt/IBM/WebSphere/AppServer ディレクトリー
用に 930 MB
インストール・ルート・ディレクトリーには、コア・プロダクト・ファイルがあります。
このサイズには、サンプル・アプリケーションが含まれています。このサイズには、server1 プロセス用の
デフォルト・アプリケーション・サーバー・プロファイルのスペースが含まれています。
この要件には、ユーザーがインストールする可能性があるアプリケーションのスペースは含まれていません。
各アプリケーション・サーバー・プロファイルには、
約 200 MB のほかに 40 MB の一時スペース、および開発とデプロイを行うアプリケーション用のスペースが必要です。
- /tmp ディレクトリー用に 100 MB
一時ディレクトリーは、インストール・プログラム用の作業ディレクトリーです。
- 合計要件 1030 MB
この容量は、ディスクから製品をインストールする際に必要な合計スペース所要量です。
IBM HTTP Server 製品に必要なスペースは次のとおりです。
- /opt/IBM/HTTPServer ディレクトリー用に 110 MB
このスペースは、IBM HTTP Server 製品に必要です。
- /opt/ibm/gsk7 ディレクトリー用に 25 MB
このスペースは、IBM Global Security Kit (GSKit) に必要です。
ランタイム・モジュールは、Linux 分散プラットフォーム
では gsk7bas.i386.rpm、Linux for S/390 プラットフォームでは gsk7bas.s390.rpm です。
スペースが以下のようになっている場合、WebSphere
Application Server の Web サーバー・プラグインには、次の最大容量が必要です。
- /opt/IBM/WebSphere/plugins ディレクトリー用に 200 MB
このスペースは、Web サーバー・プラグインに必要です。
- /opt/ibm/gsk7 ディレクトリー用に 25 MB
このスペースは、IBM Global Security Kit (GSKit) に必要です。
ランタイム・モジュールは gskkm.rte です。
IBM WebSphere Application Server クライアント製品に
必要なスペースは次のとおりです。
- app_client_root ディレクトリー用に 150 MB
アプリケーション・クライアントのインストールに必要なスペース容量は、実際は 150 MB より少なくなります。
スペース容量は、フィーチャーとしてインストールするクライアントに依存します。
アップデート・インストーラーに必要なスペースは次のとおりです。
- /opt/IBM/WebSphere/UpdateInstaller ディレクトリー用に 200 MB
-
Application Server Toolkit に必要なスペースは次のとおりです。
- /opt/IBM/WebSphere/AST ディレクトリー用に
最大 550 MB
Application Server Toolkit には、統合テスト環境がありません。
WebSphere Application Server 製品をインストールして、テスト環境を作成します。
コンポーネントごとのインストール・ウィザードは、
製品ファイルおよび選択したフィーチャーをインストールする前に、確認パネルに必要なスペースを表示します。 また、
製品のインストールに必要なスペースがない場合には、インストール・ウィザードにより警告が表示されます。
アプリケーションおよび構成を以前のバージョンから
マイグレーションする計画がある場合は、
アプリケーション・オブジェクトに十分なディスク・スペースがあることを検証します。 以下の場合に大まかなガイドラインとして、アプリケーション・オブジェク
トのサイズの 110% に相当するスペースを見込んでおいてください。
- バージョン 4.0.x の場合: エンタープライズ・アーカイブ (EAR) ファイルのサイズ
- バージョン 5.0.x の場合: EAR ファイルのサイズ
- 前提条件および相互前提条件が、必要なリリース・レベルであることを確認します。
インストール・ウィザードは、prereqChecker アプリケーションを
使用して、前提条件となるオペレーティング・システム・パッチを検査しますが、
前提条件をまだ検討していない場合は、Supported hardware and software Web site で
前提条件を参照してください。
サポートされているバージョンへのマイグレーションについては
、IBM 以外の前提条件および相互に必要な製品の資料を参照してください。
- bash コマンド・シェルで ulimit 設定を
増やし、addNode および importWasprofile の問題を回避します。
addNode コマンド・スクリプトはノードの追加時に
、importWasprofile コマンドは構成アーカイブの
インポート時に失敗する場合があります。
importWasprofile コマンドは、カスタマイズ・
インストール・パッケージ (CIP) にカスタマイズ・プロファイルが含まれている
場合の CIP のインストール時に失敗する場合があります。
bash シェル・プロファイル・スクリプトのカーネルの ulimit 設定を高くし
ます。この値は、セッションのログイン時にロードされます。
コマンドをシェル・プロファイル・スクリプトに追加して、Linux コマンド・
シェルで ulimit を設定します。シェル・プロファイル・スクリプトは、
通常、ホーム・ディレクトリーに存在します。
- cd ~
- vi .bashrc
- ulimit -n 8192
詳しくは、http://www.ibm.com/support/docview.wss?uid=swg21223909を参照してください。
- etc/issue ファイルが変更されている場合は、このファイルのオリジナル・コピーを復元します。
インストール・ウィザードの prereqChecker プログラムは、そのファイルを使用し、オペレーティング・システムのバージョンを確認します。 オリジナル・バージョンを復元できない場合は、サポートされていないオ
ペレーティング・システムに関するオペレーティング・システム・レベル・チェックのメッセージを無視してください。
警告が表示されても、インストールは正常に継続されます。
- emacs やその他のフリーウェアを使用する際に、システム cp コマンドを検査します。
ご使用のオペレーティング・システムに、emacs やその他のフリーウェアがインストール済みである場合は、
システム
cp コマンドが使用されているかどうかを検証します。
- WebSphere Application Server 製品用のインストール・プログラムを実行する前に、
コマンド・プロンプトで which cp と入力します。
- その結果表示されるディレクトリー出力に freeware が含まれている場合は
、PATH から freeware ディレクトリーを除去します。
例えば、メッセージが .../freeware/bin/cp のように出力されるとします。
その場合は、PATH からこのディレクトリーを除去します。
- WebSphere Application Server 製品をインストールします。
- freeware ディレクトリーを PATH に追加します。
フリーウェア・パッケージの一部である cp コマンドを指定してインストールする場合、
インストールが正常に完了したように見えても、本製品がインストールする Java 2 SDK で、app_server_root/java ディレクトリーに欠落ファイルがある場合があります。
ファイルが欠落していると、
必要なシンボリック・リンクが壊れる可能性があります。PATH からフリーウェア cp コマンドを除去すると、
アプリケーション・サーバー製品を正常にインストールできます。
- ディストリビューション固有のセットアップを実行します。
ご使用のディストリビューション用のステップを実行します。
上にリストされているディストリビューション以外のサポートされる
ディストリビューションを使用している場合は、WebSphere Application Server サポート・
サイトで、ご使用のディストリビューション用に公開されている技術情報の有無を
確認してください。技術情報が公開されている場合は、修正を適用します。
- 独自のディスクを作成した場合は、インストール・イメージ・ディスク上の Java 2 SDK が正常に機能していることを確認します。
例えば、パスポート・アドバンテージからインストール・イメージをダウンロードした場合や、インストール・イメージをバックアップ・ディスクにコピーした場合です。 いずれの場合でも、以下のステップを実行して、
ディスクに有効な Java 2 Software Development Kit (SDK) があることを確認します。
- ディレクトリーを、製品 CD-ROM または DVD 上の
/JDK/jre.pak/repository/package.java.jre/java/jre/bin ディレクトリーに
変更します。
以下に例を示します。
cd /JDK/jre.pak/repository/package.java.jre/java/jre/bin
- Java 2 SDK のバージョンを確認します。
以下のコマンドを入力します。
./java -version
Java 2 SDK が完全であれば、
コマンドはエラーを伴わずに正常に完了します。
- 非ルート・インストーラー ID に適切な
ファイル・アクセス権を付与して、Gnome および KDE でメニュー・エントリー
を作成します。
インストールの前に、root ユーザーは非
root ユーザーに、/etc/xdg/menus/applications-merged
ディレクトリーに対する書き込み許可を付与することができます。
次に、インストール・ウィザードが非ルート・インストール時にメニュー・
エントリーを作成します。
作成されない場合は、WebSphere Application
Server のインストール時にメニュー・エントリーを作成および除去
するためのスクリプトを実行する必要があります。詳しくは、非ルート・インストーラーの制限
を参照してください。