WebSphere Application Server - Express, Version 6.0.x   
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コンソールを使用したアプリケーションの更新

アプリケーションの更新とは、 新しいファイルまたはモジュールをインストール済みのアプリケーションに追加すること、 またはすでにインストールされているアプリケーション、ファイル、またはモジュールを置き換えたり除去したりすることです。

始める前に

サーバー上のアプリケーション・ファイルを更新する前に、 そのファイルがデプロイ可能モジュール内にアセンブルされていることを確認してください。

次に、アプリケーション・ファイルの更新方法 を参照して、 アプリケーション・ファイルの更新方法を決定してください。 エンタープライズ・アプリケーションまたはモジュールは、 管理コンソール、wsadmin ツール、または Java MBean プログラミングを使用して更新できます。 これらの方法で提供される更新機能は同様のものです。

また、更新したファイルが、 ユーザーのデプロイメント・ターゲットにインストール可能になっていることを確認します。

このタスクについて

このトピックでは、管理コンソールを使用して、 デプロイ済みアプリケーションまたはモジュールを更新する方法について説明します。

プロシージャー

  1. インストールされているアプリケーションをバックアップします。
    1. 管理コンソールの「エンタープライズ・アプリケーション」ページに進みます。 コンソールのナビゲーション・ツリーで、 「アプリケーション」 > 「エンタープライズ・アプリケーション」 をクリックします。
    2. アプリケーションを EAR ファイルにエクスポートします。 アンインストールするアプリケーションを選択して、「エクスポート」をクリックします。 アプリケーションをエクスポートすると、バインディング情報が保存されます。
  2. 「エンタープライズ・アプリケーション」ページでアプリケーションを選択して、「更新」をクリックします。 「Preparing for application update」ページが表示されます。
  3. Specify the EAR, WAR or JAR module to upload and install」で、以下を実行してください。
    1. 更新するアプリケーション」が更新対象のアプリケーションを示していることを確認します。
    2. アプリケーション更新オプション」で、更新するインストール済みアプリケーション、 モジュール、またはファイルを選択します。

      オンライン・ヘルプ、アプリケーションの更新設定の準備で、 このオプションについて詳しく説明しています。簡単に説明すると、 次のようなオプションがあります。

      アプリケーション全体の置換
      サーバー上で、インストール済みの (古い) アプリケーションを、 更新済みの (新しい) アプリケーションで置き換えます。 「アプリケーション全体の置換」を選択した場合は、 新規 .ear ファイルのパスを指定してください。このパスによって、 新規 .ear ファイルのロケーションが、インストール前に提供されます。
      単一モジュールの置換または追加
      インストール済みアプリケーションに新規モジュールを追加するか、 インストール済みアプリケーション内のモジュールを置き換えます。

      新規の Web モジュール (.war)、EJB モジュール (.jar)、 またはリソース・アダプター・モジュール (.rar) のパスを指定してください。このパスによって、 新規モジュールのロケーションが、インストール前に提供されます。

      モジュールを置き換える場合は、「Relative path to module」の値 (またはモジュール URI) が、インストール済みアプリケーション内の更新されるモジュールのパスと一致している必要があります。

      インストール済みアプリケーションに新規モジュールを追加する場合は、「モジュールへの相対パス」の値が、 インストール済みアプリケーション内の更新するモジュールのパスと一致しない ようにする必要があります。 新規モジュールで望ましいパスを値に指定してください。

      スタンドアロンの Web モジュールをインストールする場合は、 「コンテキスト・ルート」の値を指定します。

      単一ファイルの置換または追加
      インストール済みアプリケーションに新規ファイルを追加するか、 インストール済みアプリケーション内のファイルを置き換えます。 新規ファイルのパスを指定してください。 このパスによって、 新規ファイルのロケーションが、インストール前に提供されます。

      ファイルを置き換える場合は、「ファイルへの相対パス」の値が、 インストール済みアプリケーション内の更新するファイルのパスと一致する必要があります。

      インストール済みアプリケーションに新規ファイルを追加する場合は、「ファイルへの相対パス」の値が、インストール済みアプリケーション内のファイルのパスと一致しない ようにする必要があります。 新規ファイルで望ましいパスを値に指定してください。

      アプリケーションのルートからファイルへの相対パスは、 モジュール・パスとそのモジュール内のファイル・パスの連結です。 例えば、ファイルがモジュール foo.jar 内の com/mycompany/abc.class である場合、 相対ファイル・パスは foo.jar/com/mycompany/abc.class となります。

      複数ファイルの置換、追加または削除
      圧縮ファイルのアップロードにより、インストール済みアプリケーションの複数のファイルを更新します。 圧縮ファイルの内容によっては、このオプションを使用するだけで、 インストール済みアプリケーションでのファイルの置換、新規ファイルの追加、およびファイルの削除を行うことができます。 圧縮ファイル内の各項目は単一のファイルとして処理され、圧縮ファイルのルートからのファイルのパスは、インストール済みアプリケーションのファイルの相対パスとして処理されます。

      .zip または .gzip などの有効な圧縮ファイル・フォーマットを指定します。このパスによって、圧縮ファイルのロケーションが、インストール前に提供されます。 このオプションにより、圧縮ファイルが unzip されて、インストール済みアプリケーションのディレクトリーに格納されます。

      ファイルを置き換えるには、圧縮ファイル内のファイルの相対パスが、 インストール済みアプリケーション上の更新されるファイルの相対パスと同じでなければなりません。

      インストール済みアプリケーションに新規ファイルを追加するには、圧縮ファイル内のファイルの相対パスが、インストール済みアプリケーション内のファイルの相対パスと異なっていなければなりません。

      インストール済みアプリケーションからファイルを除去するには、任意のアーカイブ有効範囲で META-INF/ibm-partialapp-delete.props という名前がついたファイルを使用して、圧縮ファイルのメタデータを指定します。 ibm-partialapp-delete.props ファイルは ASCII ファイルでなければなりません。 ASCII ファイルでは、そのアーカイブ内の削除するファイルを、1 行に 1 項目ずつリストします。 この項目には、複数のファイルを識別する正規表現などのストリング・パターンを含めることができます。 削除されるファイルのファイル・パスは、META-INF/ibm-partialapp-delete.props ファイルを持つアーカイブ・パスに対する相対パスでなければなりません。 詳しくは、 アプリケーションの更新設定の準備を参照してください。

    オプションを選択した後、パスを指定します。 ブラウザーとアプリケーション・ファイルが同一マシン上にある場合 (サーバーもそのマシン上にあるかないかにかかわらず) は、 「ローカル・ファイル・システム」を使用します。アプリケーション・ファイルが現行セルのコンテキストのいずれかのノードにある場合は、 「リモート・ファイル・システム」を使用します。ブラウズ中に表示されるのは、 .ear.jar、または .war ファイルのみです。

    アプリケーションの更新中、 アプリケーション・ファイルは通常、ブラウザーを実行しているクライアント・マシンから、そのファイルのデプロイ先となる 管理コンソールを実行しているサーバー・マシンにアップロードされます。 この場合、サーバー・マシンにアップロードする EAR、WAR、または JAR モジュールの選択には、 管理コンソールを稼働する Web ブラウザーを使用します。

    ただし場合によっては、アプリケーション・ファイルが、 セル内の任意のノードのファイル・システム上に常駐していることがあります。 このようなファイルをアプリケーション・サーバーでインストールする場合は、 「リモート・ファイル・システム」オプションを使用してください。

    また、アプリケーション・サーバーを稼働しているマシンにすでに存在するアプリケーション・ファイルを指定する場合にも、 「リモート・ファイル・システム」オプションを使用します。

    [Windows] 例えば、Windows マシンにおけるこのフィールドの値は、 C:¥WebSphere¥AppServer¥installableApps¥test.ear のようになります。

    例えば、Windows マシンにおけるこのフィールドの値は、 C:¥WebSphere¥AppServer¥installableApps¥test.ear のようになります。 スタンドアロンの Web モジュールをインストールする場合は、コンテキスト・ルートも指定してください。

    アプリケーション・ファイルの転送後は、 「リモート・ファイル・システム」の値に、 サーバー・マシン上の 一時ロケーションのパスが表示されます。

  4. アプリケーション全体の置換」または「単一モジュールの置換または追加」オプションを選択した場合は、以下のようにします。
    1. 次へ」をクリックして、アプリケーション・ファイル更新のウィザードを表示します。
    2. 更新ウィザードのステップに従います。

      この更新ウィザードでは、 インストール・ウィザードと同様、アプリケーションのバインディング情報の指定または編集用のフィールドが提供されています。 ガイダンスとして、アプリケーションのインストール、 およびアプリケーション・インストールの設定ページについての情報を参照してください。

      インストールのステップには、新規バージョンと旧バージョンのバインディング情報のマージが 含まれるという点に注意してください。 新規バージョンに、EJB JNDI 名、EJB 参照、または リソース参照のような、アプリケーション成果物のバインディングが含まれている場合、 それらのバインディングはマージ後のバインディング情報に含まれます。新規バインディングが ない場合には、インストール済み (旧) バージョンのバインディングが使用されます。 旧バージョンのバインディングがなく、デフォルトのバインディング生成オプションが使用可能と なっている場合には、デフォルトのバインディングがマージ後のバインディング情報に含まれます。

      旧バージョンまたは新規バージョンのバインディングを無視することを選択することもできます。

  5. 「終了」をクリックします。
  6. 更新ウィザードの「モジュールの管理」ページを使用しなかった場合は、 アプリケーションの更新後、インストール済みのアプリケーションまたはモジュールを サーバーにマップします。

    「エンタープライズ・アプリケーション」ページからアクセスする「モジュールの管理」ページを使用します。

    1. モジュールの管理」ページに進みます。 「アプリケーション」 > 「エンタープライズ・アプリケーション」 > application_name >「モジュールの管理」をクリックします。
    2. アプリケーションに含まれているモジュールのインストール先となるアプリケーション・サーバーを指定して、「 OK」をクリックします。

      シングル・サーバー製品では、J2EE 1.4 モジュールは、バージョン 6.x ノード上のサーバーにのみデプロイできます。

結果

アプリケーション全体を置き換えると、 古いアプリケーションはアンインストールされます。モジュール、ファイル、またはアプリケーションの一部を置き換えると、 インストールされていた古いモジュール、ファイル、またはアプリケーションの一部は、インストール済みアプリケーションから除去されます。

次の作業

アプリケーション・ファイルまたはモジュールが正常にインストールされたら、以下を実行します。
  1. 構成の変更を保管します。

    シングル・サーバー (基本) 製品でアプリケーション全体を更新する場合は、 変更を保管した後、アプリケーションの旧バージョンがアンインストールされ、新規バージョンが構成にインストールされます。 旧バージョンのアプリケーションのバイナリー・ファイルは宛先ディレクトリーから削除され、 新規のバイナリー・ファイルがこのディレクトリーにコピーされます。

  2. 再ロードを使用可能にするために指定した値と、 再ロード間隔を調べます。

    Web モジュールを含むアプリケーションなど、 すべてのアプリケーションで、エンタープライズ・ アプリケーションの設定ページの「クラスの再ロードを有効にする」および 「再ロード間隔」の値を調べます。アプリケーション・ファイルの再ロードが 使用可能で、再ロード間隔がゼロ (0) より大きい場合、 アプリケーションのファイルは、アプリケーションの更新後に再ロードされます。

    アプリケーションの Web モジュールに対する再ロードだけを使用可能にするには、 「クラスの再ロードを有効にする」を選択解除します。次に、アプリケーションの ibm-web-ext.xmi ファイルで、 reloadingEnabled 拡張を true に設定して、 reloadInterval 拡張の値を秒で指定します。アセンブリー・ツールで Web モジュールの拡張デプロイメント記述子を編集する場合は、 reloadingEnabled を true に設定して、reloadInterval に整数を 指定することができます。

    重要:
    • Web モジュールの再ロードだけを使用可能にする場合は、reloadInterval 拡張の 値がゼロ (0) より大きくなければなりません。reloadInterval 拡張に 0 を 指定すると、reloadingEnabled 拡張が true に設定されていても 再ロードは行われません。
    • エンタープライズ・アプリケーションの設定ページで「クラスの再ロードを有効にする」が 選択されていると、ibm-web-ext.xmi ファイルの reloadingEnabled 拡張で 指定した値は無視されます。
  3. 必要に応じて、手動でアプリケーションを再始動し、 変更内容を有効にします。

    アプリケーションが実行中に更新されると、WebSphere Application Server はアプリケーションまたは変更済みコンポーネントのみを 自動的に停止するか、アプリケーション・ロジックを更新して、停止したアプリケーションまたはそのコンポーネントを再始動します。 更新済みアプリケーションの再始動について詳しくは、IBM WebSphere Developer Technical Journal の System management for WebSphere Application Server V6 -- パート 5 Flexible options for updating deployed applications にある 「Fine-grained recycle behavior」を参照してください。

  4. 更新するアプリケーションが、アプリケーション・クラス・ローダー・ポリシーSingle に設定したサーバーにデプロイされている場合は、サーバーを再始動します。



関連概念
アプリケーション・ファイルの更新方法
関連タスク
デプロイメントのトラブルシューティング
J2EE アプリケーションの更新
関連資料
アプリケーション更新の準備設定
タスク・トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 11:31:28 PM EST
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