WebSphere Application Server - Express, Version 6.0.x   
             オペレーティング・システム: AIX , HP-UX, Linux, Solaris, Windows

             目次と検索結果のパーソナライズ化

国際化対応コンテキスト

国際化対応コンテキスト は、ロケールおよび単一時間帯の番号付きリスト、すなわちチェーンを含む国際化対応情報の配布可能なコレクションで、ロケールおよび時間帯は、それぞれ java.util.Locale および java.util.TimeZone Java SDK 型のインスタンスです。 ロケール・チェーンは、ユーザーの設定に従って並べられます。

国際化対応サービスは、呼び出し元のローカリゼーション環境を表す呼び出し元コンテキスト、およびビジネス・メソッドが実行されるローカリゼーション環境を表す起動コンテキスト という 2 種類の 国際化対応コンテキストを管理し、使用可能にします。サーバー・アプリケーション・コンポーネントは、 呼び出し元国際化対応コンテキストおよび起動国際化対応コンテキストのエレメントを使用して、 ロケールや時間帯に依存する計算について調整を行います。

国際化対応サービスは、Java SDK に含まれている java.util.SimpleTimeZone 型以外の時間帯の型をサポートしません。 サポートされない時間帯型は、国際化対応コンテキストの API メソッドへ渡されるときに、JVM の デフォルト時間帯へ自動的にマップされます。java.util.Locale、java.util.TimeZone および java.util.SimpleTimeZone 型の完全な説明については、Java SDK API 資料を参照してください。

呼び出し元コンテキスト

呼び出し元国際化対応コンテキストには、 着信 EJB ビジネス・メソッドおよびサーブレット・サービス・メソッドの起動時に受信した ロケール・チェーンおよび時間帯が含まれます。これは、呼び出しプロセスから伝搬した国際化対応コンテキストです。 サーバー・アプリケーション・コンポーネント内で、呼び出し元コンテキスト・エレメントを使用し、 呼び出しコンポーネントへの計算をローカライズします。呼び出し元コンテキストは、読み取り専用で、国際化対応コンテキスト API の Internationalization インターフェースを使用することによって、 すべてのアプリケーション・コンポーネントがアクセスすることができます。

呼び出し元コンテキストは、次の方法で計算されます。EJB ビジネス・メソッドまたは サーブレット・サービス・メソッドの起動時に、 国際化対応サービスは着信要求から国際化対応コンテキストを抽出し、 このコンテキストを呼び出し元コンテキストとしてメソッドにスコープ宣言します。 コンテキスト・エレメントがないかヌルである場合、 サービスは JVM の対応するデフォルト・エレメントを挿入します (例えば、java.util.Locale.getDefault() または java.util.TimeZone.getDefault())。Web サービス対応の Stateless Session Bean の呼び出し時に、 呼び出し元コンテキスト・エレメントが欠落しているかヌルの場合、サービスは同様の挿入を実行します。

正式には、 呼び出し元コンテキストとは、呼び出しビジネス・メソッドまたはアプリケーション・コンポーネントの起動コンテキストのことです。

起動コンテキスト

起動国際化対応コンテキストには、EJB ビジネス・メソッドおよびサーブレット・サービス・メソッドが実行されるロケール・チェーンおよび時間帯が含まれています。 このコンテキストは、適用できる国際化対応ポリシーに応じて、 ホスト・コンテナーまたはアプリケーション・コンポーネントによって管理されます。 発信ビジネス・メソッド要求では、これはターゲット・プロセスに伝搬するコンテキストです。起動コンテキスト・エレメントを使用して、 現行アプリケーション・コンポーネントの指定された設定の下で計算をローカライズします。

起動コンテキストは、次の方法で計算されます。着信ビジネス・メソッドまたはサーブレット・サービスの起動時に、 国際化対応サービスは関連するコンテキスト管理ポリシーを照会します。ポリシーがコンテナー管理国際化対応 (CMI) である場合、コンテナーはポリシーで指定されたコンテキストを起動にスコープ宣言します。そうではなく、ポリシーがアプリケーション管理国際化対応 (AMI) である場合、コンテナーはメソッドのインプリメンテーションによって変更できる空のコンテキストを起動にスコープ宣言します。

アプリケーション・コンポーネントは、国際化対応コンテキスト API の Internationalization および InvocationInternationalization の両方のインターフェースを介して、起動コンテキスト・エレメントにアクセスできます。 起動コンテキスト・エレメントは、 アプリケーション管理国際化対応ポリシーの下に限って設定 (上書き) できます。

発信ビジネス・メソッド要求では、 サービスは、現在スコープ宣言されている起動コンテキストを入手し、それを要求に付加します。 このエクスポート済み発信コンテキストは、ターゲット起動の呼び出し元コンテキストになります。 起動コンテキスト・エレメントを発信要求時のエクスポートに提供するか、または API を介して提供する場合、国際化対応サービスはこの API を使用して、常に最新のエレメント・セットを提供します。また、サービスは、起動コンテキスト・エレメントがヌルの場合には、JVM の対応するデフォルト・エレメントを提供します。

Web サービス (SOAP) 要求を介して伝搬された国際化対応 コンテキストには、java.lang.SimpleTimeZone オブジェクト全体の状態ではなく、時間帯 ID が 含まれているため、Web サービス対応クライアント・プログラムまたは Session Bean がリモート・ビジネスの 計算に関与している場合、時間帯情報は失われる可能性があります。




関連概念
国際化対応コンテキスト: 伝搬および有効範囲
関連タスク
国際化対応コンテキスト API の使用
関連資料
国際化対応コンテキスト API: プログラミング・リファレンス
概念トピック    

ご利用条件 | フィードバック

最終更新: Jan 21, 2008 11:31:28 PM EST
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wasinfo/v6r0/index.jsp?topic=/com.ibm.websphere.express.doc/info/exp/i18n/concepts/cin_i18ncontext.html