WebSphere Application Server - Express, Version 6.0.x   
             オペレーティング・システム: AIX , HP-UX, Linux, Solaris, Windows

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サーブレット、JavaServer Pages、またはエンタープライズ・セッシ ョン Bean のマイグレーション時の接続に関する考慮事項

WebSphere Application Server バージョン 6.x へのアップグ レードを計画し、J2EE 仕様のバージョン 1.2 から、より新しいバー ジョンへマイグレーションする場合、製品により共用可能な接続と 共用不可能な接続が別々に、バージョン 1.2 より新しい アプリケーション・コンポーネントに割り振られることに注意してください。 一部のアプリケーションでは、この違いにより、性能低下が生じることが あります。

悪影響を及ぼす振る舞い変更

WebSphere Application Server は J2EE 1.2 仕様にコーディングされたアプリケーション・モジュールとの 後方互換性を提供するため、アプリケーション・サーバー・バージョン 6.x. にマイグレーションする際に、 バージョン 4 スタイル・データ・ソースを継続して使用することができます。 J2EE 1.2 モジュールにバージョン 4 データ・ソースのみ を構成する限り、 ご使用のデータ・アクセス・アプリケーション・コンポーネントの振る舞いは変更されません。

ただし、アプリケーション・サーバー、バージョン 6.x へのマイグレーションに伴い、 J2EE 仕様のより新しいバージョンを採用すると、ご使用のデータ・アクセス ・コンポーネントの振る舞いが変わる可能性があります。 具体的に、このリスクは、サーブレット、JavaServer Page (JSP) ファイ ル、または共用可能な接続を経由してローカル・トランザクション内で実行す るエンタープライズ・セッション Bean を含むアプ リケーションに起こる可能性があります。 データ・アクセス・コンポーネントの振る舞い変更は、このようなアプリケーションでの接続の使用に悪影響を及ぼす可能性があります。

この変更では、以下のメソッドを含むすべてのアプリケーションに影響が出ます。

問題の症状には、以下のようなものがあります。

注: また、アプリケーション・サーバー、バージョン 6.x 内で J2EE 1.2 モジュールからアップグレードしている場合、 前に記載したコンポーネントおよびメソッドを含むアプリケーションでこれらの症状が起こることがあります。

共用可能な接続と共用不可能な接続の割り振りの切り替え

バージョン 4 データ・ソースを使用する J2EE 1.2 モジュールでは、 WebSphere Application Server は JSP ファイル、サーブレット、およびエ ンタープライズ・セッション Bean に共用不可の接続を実行します。 その他すべてのアプリケーション・コンポーネントには、共用可能接続を実行します。 ただし、J2EE 1.3 および 1.4 モジュールでは、接続を個々のリソース参照で共用不可として指定しない限り、アプリケーション・サーバーは共用可能接続をすべての 論理的に命名されたリソース (個々の参照にバインドされたリソース) に実行します。この状況において共用可能接続を使用すると、以下の影響があります。

接続動作のこの変更をあらかじめ考慮しておかないと、アプ リケーション・コードが過度の接続を使用する構造を持ってしまう可能性があ ります。これは特に JSP インクルード、共用可能な接続を経由してローカル ・トランザクション内で実行するセッション Bean、 RequestDispatcher.include() ルーチン、 RequestDispatcher.forward() ルーチン、あるいはこれらのメソ ッドから他のコンポーネントへの呼び出しなどにおいて起きやすい問題です。 結果的に、セッション停止、セッション・タイムアウト、または接続 障害が生じることがあります。

シナリオの例

サーブレット A は接続を取得して作業を完了すると、接続をコミットした後、 その接続で close() を呼び出します。 次にサーブレット A は RequestDispatcher.include() を呼び出してサーブレット B をインクルードします。そして、サーブレット B においてもサーブレット A と同様のステップが実行されます。 サーブレット A の接続は現行メソッドから戻るまでフリー・プールに戻らないため、 現時点では 2 つの接続がビジーになっています。 このように、アプリケーションではユーザーが意図していたよりも多くの接続が使用されている可能性があります。 接続プールの「最大接続数」設定にこれらの接続の数が算入されていない場合、 この振る舞いによってプール内の接続数が不足し、ConnectionWaitTimeOut 例外が戻されます。 接続待ちタイムアウトが使用可能にされていないか、 接続待ちタイムアウトに大きな数値が設定されている場合、 これらのスレッドはプールに戻されることのない接続を待機していることになり、 ハングしているように見えることがあります。 新規の接続を待機しているスレッドは、新規の接続が利用できない場合、 現在使用している接続を戻しません。

解決方法

以下の方法で、これらの問題を解決します。

  1. 非共用接続を使用する。

    ユーザー・トランザクションの範囲外で非共用接続を使用している場合、 その接続は close() 呼び出しが発行されたときにフリー・プールに戻されます (接続がコミットまたはロールバック されたと見なされます)。

  2. 最大接続数を増やす。

    必要な接続の数を計算するには、構成されたスレッド数に (接続を使用する呼び出しの) コンポーネント呼び出しのネストの最深レベルを乗算します。 呼び出しのネストの説明については、のセクションを参照してください。




関連概念
データ・アクセスに関する例外
共用不可能接続および共用可能接続
関連資料
JDBC トレース構成
関連情報
http://www.ibm.com/support/docview.wss?rs=180&uid=swg27006921
参照トピック    

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最終更新: Jan 21, 2008 11:31:28 PM EST
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wasinfo/v6r0/index.jsp?topic=/com.ibm.websphere.express.doc/info/exp/ae/rdat_conmig.html