WebSphere Application Server - Express, Version 6.0.x   
             オペレーティング・システム: AIX , HP-UX, Linux, Solaris, Windows

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DB2 アクセスのための WebSphere Application Server の構成

このトピックでは、Linux または UNIX ベースのプラットフォームで WebSphere Application Server バージョン 6.0.x を構成し、複数の バージョン 8.1 DB2 クライアントを使用する方法を説明します。

始める前に

WebSphere Application Server 6.0.x は、インストール中に DB2 データベースにアクセスするための環境変数を構成しません。 データベースは、前提条件ではありません。 このため、バージョン 6.0.x のインストールおよび構成では、 データベースの構成は行われません。

同じ Linux または UNIX マシンに複数の DB2 バージョン 8.x インスタンスをインストールすることができます。 このトピックでは、Linux または UNIX ベースのプラットフォームで、 複数のバージョン 8.x DB2 クライアントを使用するためのバージョン 6.0.x の構成を説明します。

DB2 に必要なパッチについては、IBM WebSphere Application Server supported hardware, software, and APIs Web site を参照してください。

このタスクについて

ご使用の WebSphere Application Server バージョン 6.0.x のマシンに バージョン 8.x クライアントのみがインストールされており、WebSphere Application Server で 定義されているすべての DB2 データ・ソースがこのクライアントから DB2 データベースにアクセスする場合、db2profile ファイルをバージョン 6.0.x インスタンス所有者のログイン・プロファイルから取得し、デフォルトの JDBC1 ドライバーではなく JDBC2 ドライバーを使用するために、db2_home/java12/usejdbc2 スクリプトを 起動して、java.library.path 変数中に DB2 lib ディレクトリーを配置します。

たとえば、次の値が true であるとします。
WebSphere Application Server インスタンス所有者 (WebSphere Application Server を始動する管理ユーザー) adm00001
DB2 クライアント・インスタンス所有者 db2inst1
DB2 クライアント・インスタンス・ホーム /export/home/db2inst1

プロシージャー

  1. ユーザー adm0001 の .profile を更新します。
    次の行を追加します。
    . /export/home/db2inst1/sqllib/db2profile

    WebSphere Application Server の setupCmdLine.sh スクリプトにこの行を追加することもできます。

  2. JDBC プロバイダー・クラスパスを指定します。
    WebSphere Application Server の管理コンソールの 「DB2 JDBC プロバイダー定義 (DB2 JDBC provider definition)」パネルで、JDBC プロバイダー・クラスパスを指定します。
    1. デフォルト値 (${DB2_JDBC_DRIVER_PATH}/db2java.zip) を使用します。
    2. 管理コンソールで、「環境」>「WebSphere 変数」をクリックします。
    3. DB2_JDBC_DRIVER_PATH 変数の値を /export/home/db2inst1/sqllib/java12 に設定します。

    Windows プラットフォームでは、サポートされる DB2 システムは 1 つだけです。DB2 環境変数は、システム環境に自動的に組み込まれます。WebSphere Application Server では、これらの環境変数を設定する必要はありません。

  3. 特定のアプリケーション・サーバー用に DB2 の必要な環境変数を設定します。
    1. WebSphere Application Server の管理コンソールを開く。
    2. サーバー」 > 「アプリケーション・サーバー」 > 「server_name」をクリックします。 次に「構成」タブをクリックして、「サーバー・インフラストラクチャー」の下で 「Java およびプロセス管理」 > 「プロセス定義」 > 「カスタム・プロパティー」 > 「新規」をクリックします。
    3. DB2INSTANCE エントリーを作成します。

      名前」フィールドに DB2INSTANCE と入力し、「」フィールドに db2v8 などのインスタンス名を入力して、「適用」をクリックします。

    4. ライブラリー・パス・エントリーを作成します。
      適当なライブラリー・パスを作成します。
      • AIX: LIBPATH エントリー
      • Linux: LD_LIBRARY_PATH エントリー
      • Solaris: LD_LIBRARY_PATH エントリー
      • HP-UX: SHLIB_PATH エントリー

      DB2 ネイティブ・ライブラリー・パスの値 (バージョン 8.x クライアントには /export/home/db2v8/sqllib/lib、または 別のバージョン 8.x クライアントには /export/home/db2v8B/sqllib/lib) を使用します。

      DB2 lib ディレクトリーは、java.library.path にある必要があります。 そうでない場合、アプリケーション・サーバーは、db2jdbc.so ライブラリーをロード できず、DB2 と連動することができません。 java.library.path パスに DB2 lib ディレクトリーがある場合でも、 アプリケーション・サーバーを始動する前に、/home/db2inst1/db2profile 環境をルート・シェルに設定しておく必要があります。

  4. WebSphere Application Server 製品を、バージョン 8.1 の両方の クライアントを使用できるように構成します。

    WebSphere Application Server バージョン 5.x マシンに、複数の バージョン 8.1 クライアントがインストールされていて、バージョン 6.0.x アプリケーション・サーバーで複数のクライアントを使用する場合は、 前述のようにグローバルに設定する代わりに、アプリケーション・サーバーごとに DB2 環境変数を設定することができます。

    DB2 UDB バージョン 8 では、 分散リレーショナル・データベース・アーキテクチャーに基づいたクライアントとサーバー間の新しい通信メカニズムが使用されています。 この新しい通信メカニズムには、数多くの利点がありますが、DB2 バージョン 7 製品と バージョン 8 製品の間での通信機能には制限があります。

    バージョン 8 クライアントを使用して バージョン 7 サーバーと通信を行う場合には数多くの制限があるため、この構成はお勧めしません。 しかし、バージョン 7 クライアントが、 バージョン 8 にアクセスすることは困難ではありません。

    バージョン 7 サーバー (WebSphere Application Server バージョン 5.x マシン上で) とバージョン 8 サーバー (WebSphere Application Server バージョン 6.0.x マシン上で) の両方にアクセスする WebSphere Application Server アプリケーションがある場合、 バージョン 7 サーバーと バージョン 8 DB2 サーバーの両方にアクセスするために、WebSphere Application Server バージョン 5.x マシン上の DB2 バージョン 7 クライアントを使用します。

    WebSphere Application Server バージョン 6.0.x は、DB2 バージョン 8.x をサポートしますが、 バージョン 7 をサポートしません。

    バージョン 7 サーバーにはバージョン 7 クライアントを使用してアクセスし、バージョン 8 サーバーにはバージョン 8 クライアントを使用してアクセスすることを選択できます。 この選択の結果、2 つのバージョンの DB2 クライアントが存在することになります。

    (WebSphere Application Server バージョン 5.x マシン 上にある) バージョン 7 クライアントを使用して バージョン 8 サーバーにアクセスする場合は、 明示的に バージョン 7 パッケージをバージョン 8 サーバーにバインドする必要があります。 バージョン 7 クライアント環境でパッケージをバインドするには、 バージョン 8 サーバーに接続して、db2cli.lst ファイルと db2ubind.lst ファイルの両方をバインドします。 以下に例を示します。
    cd /home/db2inst1/sqllib/bnd
    db2 connect to v8server
    db2 bind @db2cli.lst
    db2 bind @db2ubind.lst
    db2 terminate

    1 つの WebSphere Application Server ノードでは、複数のアプリケーション・サーバー・インスタンスがサポートされます。それぞれのアプリケーション・サーバーは、基本的には単一の Java ランタイム環境であり、1 つの Java 仮想マシン (JVM) です。 各 JVM は、他のアプリケーション・サーバー・インスタンスと異なる独自の環境変数セットを持ちます。

    DB2 環境変数をアプリケーション・サーバー・インスタンスごとに設定し、各アプリケーション・サーバー・インスタンスが、単一の DB2 クライアント・インスタンスと通信を行うようにできます。クライアント・インスタンスでは、複数のデータベースをカタログできます。

    このような構成では、1 つのアプリケーション・サーバー・インスタンスが Version 7 クライアントと バージョン 8.1 クライアントの両方と通信することはできません。 ただし、アプリケーション・サーバー・インスタンスをもう 1 つ作成することにより、別の DB2 クライアントとの通信を行うことができます。

  5. 該当するデータ・ソースとアプリケーション・コンポーネントを一致させます。

    アプリケーション・コンポーネントにデータ・ソースをマッピングする場合は、異なる DB2 クライアント・インスタンスによるデータ・ソースの不一致がないようにしてください。

    例えば、server1 アプリケーション・サーバー・インスタンスを DB2 バージョン 7 クライアント・インスタンスで実行するよう設定した場合、server1 アプリケーション・コンポーネントは、 同じ バージョン 7 クライアントの JDBC ドライバーで定義されたデータ・ソースのみを使用します。

    WebSphere Application Server バージョン 6.0.x では、異なるスコープ (セル、クラスター、ノード (デフォルト)、およびサーバー) での JDBC プロバイダーの定義もサポートされています。 異なる DB2 クライアント・インスタンスがある場合は、 これをノードまたはクラスター・レベルでなくサーバー・レベルで定義するようにしてください。サーバー・レベルでの定義を行うことにより、データ・ソースと各種 DB2 JDBC プロバイダー間のミスマッチを避けることができます。

結果

WebSphere Application Server で使用するために DB2 を構成できます。テストの際に 、WebSphere Application Server の環境を調整します。再デプロイしたアプリケーションはすべて、運用に移す前にテストしてください。

次の作業

タスクの概説: インストール に戻って、 作業を続行します。



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最終更新: Jan 21, 2008 11:31:28 PM EST
http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/wasinfo/v6r0/index.jsp?topic=/com.ibm.websphere.express.doc/info/exp/ae/tins_DB2.html