アプリケーションは作業域をネストして、作業域をアプリケーションのすべての部分から 使用可能にすることなく、特定のタスクに合うようにプロパティーを定義し、スコープ化できます。
アプリケーションが作業域を作成する際、 作業域コンテキストが作成用スレッドと関連付けられます。 このアプリケーション・スレッドが他の作業域を作成する場合、 新しい作業域は既存の作業域内にネストされ、現行の作業域となります。 元の、囲んでいる作業域の中で定義されているすべてのプロパティーは、 ネストされた作業域に対しては可視です。 アプリケーションは、追加のプロパティーを、 囲む側の作業域の一部とせずに、ネストされた作業域の中に設定できます。
ネスティングは、プロパティーの明確な設定に影響します。 プロパティーは、そのプロパティーを設定した作業域の中から削除でき、 またその作業域内でのみ直接変更できます。しかし、プロパティーを変更しなくても、 ネストされた作業域を使用して、プロパティーの情報を一時的にオーバーライドすることもできます。 囲んでいる作業域のプロパティーと関連付けられたモード次第で、 その作業域のモードとキー値を、ネストされた作業域内でオーバーライドすることができます。
囲んでいる作業域がプロパティーを、 オーバーライド可能なモードの 1 つに定義した場合、 ネストされた作業域は、キーの新しい値またはプロパティーの新しいモードを指定できます。 新しい値またはモードは、その後にネストされた作業域によって認識される 値またはモードになります。 モードの変更については、モードの変更で説明している制限事項により管理されます。 囲んでいる作業域がプロパティーを、オーバーライドできないモードの 1 つに設定した場合、 ネストされた作業域はキーの新しい値を指定できません。
ネストされた作業域は、その外側の作業域からプロパティーを削除できますが、 この変更は、ネストされた作業域の存続期間のみ有効です。 ネストされた作業域が完了すると、 その作業域に追加されていたプロパティーはすべて消滅し、 ネストされた作業域から削除されたプロパティーはすべて復元されます。