インストール済みアプリケーションは、データ・ソース を使用して、リレーショナル・データベースとの接続を取得します。データ・ソースは、他のタイプのエンタープライズ情報システム (EIS) との接続を提供する J2EE Connector Architecture (JCA) 接続ファクトリーに類似しています。
データ・ソースは 特定のベンダーのデータベースとの JDBC 接続に必要なドライバー・インプリメンテーション・クラスを提供する JDBC プロバイダーに関連付けられています。アプリケーション・コンポーネントはデータ・ソースを直接処理して、データベースとの接続インスタンスを取得します。各データ・ソースに対応する接続プールは、接続管理を提供します。
異なる設定のデータ・ソースを複数作成して、同じ JDBC プロバイダーに関連付けることができます。
例えば、複数のデータ・ソースを使用して、同一のベンダーのデータベース・アプリケーション内の異なるデータベースにアクセスする場合があります。
WebSphere Application Server は、Sun Microsystems が定義している、以下のデータ・ソース・インターフェースのいずれかまたはその両方を、JDBC プロバイダーがインプリメントしていることを要求します。
これらのインターフェースにより、
アプリケーションは単一フェーズまたは 2 フェーズのトランザクション・プロトコルで実行することができます。
- ConnectionPoolDataSource - 2 フェーズ・コミット・トランザクション以外の、
アプリケーションによるローカル・トランザクションおよびグローバル・トランザクションへの
参加をサポートするデータ・ソース。
接続プール・データ・ソースがグローバル・トランザクションに関与している場合、トランザクション・リカバリーはトランザクション・マネージャーでは行われません。
複数のリソース・マネージャーが関与している場合に、
バックアップ・リカバリー・プロセスを行うのはアプリケーションです。
- XADataSource - 単一フェーズまたは 2 フェーズ・トランザクション環境へのアプリケーションによる参加をサポートするデータ・ソース。
このデータ・ソースがグローバル・トランザクションに関与している場合、
トランザクション・リカバリーは WebSphere Application Server トランザクション・マネージャー担当します。
バージョン 5.0 以前の WebSphere Application Server リリースでは、
データ・アクセスの機能は、単一の接続マネージャー (CM) アーキテクチャーによって提供されていました。
この接続マネージャー・アーキテクチャーは、J2EE 1.2 アプリケーションを今までどおりサポートしますが、新規 J2EE 1.3 アプリケーション・スタイル
(J2EE 1.4 用でもある) をサポートする JCA アーキテクチャーに基づく別の接続マネージャー・アーキテクチャーが提供されています。
これら 2 つの別々のアーキテクチャーは、2 つのタイプのデータ・ソースによって表されます。
正しいデータ・ソースを選択するには、
管理者は、管理しているアプリケーション、EJB モジュール、
およびエンタープライズ Bean の性質を理解していなければなりません。
- データ・ソース (WebSphere Application Server V4) - このデータ・ソースは、オリジナルの CM アーキテクチャーのもとで実行されます。
このデータ・ソースを使用するアプリケーションは、
バージョン 4.0 で実行している場合と同様に振る舞います。
- データ・ソース - このデータ・ソースは、JCA 標準アーキテクチャーを使用して、
J2EE バージョン 1.3 および 1.4 のアプリケーションをサポートします。
これは、JCA 接続マネージャーおよびリレーショナル・リソース・アダプターのもとで実行されます。
データ・ソースの選択
- J2EE 1.2 アプリケーション - すべての EJB 1.1 エンタープライズ Bean、JDBC アプリケーション、
またはサーブレット 2.2 のコンポーネントは、
4.0 データ・ソースを使用する必要があります。
- J2EE 1.3 (および以降のリリース) アプリケーション -
- EJB 1.1 モジュール - すべての EJB 1.x Bean は、4.0 データ・ソースを使用する必要があります。
- EJB 2.0 (および以降のリリース) モジュール - コンテナー管理パーシスタンス (CMP) バージョン 1.x、2.0 以降を含めたエンタープライズ Bean は、新規データ・ソースを使用する必要があります。
- JDBC アプリケーションおよびサーブレット 2.3+ コンポーネント - 新規データ・ソースを使用する必要があります。