IBM Runtime Environment for Linux platforms, Java 2 Technology Edition, Version 1.4.2

ユーザー・ガイド


著作権情報

: 本書および本書で紹介する製品をご使用になる前に、『特記事項』に記載されている情報をお読みください。

本書の内容は、新版で特に指定のない限り、 以下のプラットフォーム (入手可能になった場合) と、 それ以降のすべてのリリースならびにモディフィケーションに適用されます。

本マニュアルに関するご意見やご感想は、次の URL からお送りください。今後の参考にさせていただきます。

http://www.ibm.com/jp/manuals/main/mail.html

なお、日本 IBM 発行のマニュアルはインターネット経由でもご購入いただけます。詳しくは

http://www.ibm.com/jp/manuals/ の「ご注文について」をご覧ください。

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原 典:

IBM Runtime Environment for Linux platforms, Java 2 Technology Edition, Version 1.4.2

User's Guide

発 行:
日本アイ・ビー・エム株式会社

担 当:
ナショナル・ランゲージ・サポート

第1刷 2004.5

© Copyright Sun Microsystems, Inc. 1997, 2003, 901 San Antonio Rd., Palo Alto, CA 94303 USA. All rights reserved.

© Copyright International Business Machines Corporation, 1999, 2004. All rights reserved.

© Copyright IBM Japan 2004

まえがき

本書では、すべての Linux プラットフォームの IBM(R) Runtime Environment について説明します。 プラットフォーム固有の情報は、明確に判別できるようにマークされています。 ご使用のプラットフォーム用の資料をお読みください。 特に、Web Start および Plug-in は Intel アーキテクチャーの Linux 用 32 ビット SDK に固有のものです。

IBM Runtime Environment には Java 仮想マシン (JVM)、 コア Sun Microsystems Java クラス、およびそれらをサポートするファイルが含まれています。Runtime Environment に、SDK パッケージにあるすべてのクラスが含まれているわけではありません。

本書には、Runtime Environment についての一般的な情報と、Runtime Environment の Sun のインプリメンテーションと IBM のインプリメンテーションの相違点についての情報を記載しています。 本書は、Sun の Web サイト (http://java.sun.com) の詳細な資料と一緒にお読みください。

IBM JVM について詳しくは、「IBM JVM Diagnostics Guide」を参照してください。

SDK for Linux をテスト済みのディストリビューションのリストについては、http://www-106.ibm.com/developerworks/java/jdk/linux/tested.html を参照してください。

Linux の Runtime Environment は SDK のサブセットであり、Java アプリケーションの実行のみを使用可能にすることに注意してください。 SDK をインストールしている場合には、Runtime Environment が組み込まれています。

用語「Runtime Environment」と「Java 仮想マシン」は、本書を通じて読み替えることができます。

本 Version 1.4.2 ユーザー・ガイドでの技術的な変更は、「1.4.1」から「1.4.2」への更新などの小さい変更や明らかな変更の場合を除き、 HTML やカラー印刷コピーでは赤で示され、変更個所の左側に縦線が表示されています。

目次

著作権情報
まえがき
概要
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規則
バージョンの互換性
| |
Linux PPC64 ユーザーのための情報
Runtime Environment for Linux に含まれているファイル
ご使用条件
just-in-time (JIT) コンパイラー
Java Native Interface および Native Method Interface
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Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 3 でのインストール
Runtime Environment for Linux の構成
Runtime Environment for Linux のアンインストール
インストール可能な Red Hat Package Manager (RPM) パッケージのアンインストール
圧縮 Tape Archive (TAR) パッケージのアンインストール
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JDBC/ODBC ブリッジの復元
Java アプリケーションの起動
コマンドの要約
オプション
標準オプション
非標準オプション
java コマンドのグローバリゼーション
クラスパスの処理
| |
大規模ページのメモリー割り振りの構成
bootclasspath の処理
ガーベッジ・コレクション・ポリシーの指定
休止時間
休止時間の削減
ヒープが満杯の環境
ガーベッジ・コレクションに関する追加情報
JVM によるシグナルの処理方法
JVM が使用するシグナル
ネイティブ・コード・ドライバーをシグナル・チェーニング・ライブラリーにリンクする
| |
RMI の Connection Handler Pool のインプリメント
IBM ビルド番号およびバージョン番号の取得
(Linux IA 32-bit のみ) Java Plug-in の使用
Netscape 6 および Mozilla での Java Plug-in のインストールと構成
Netscape 4 での Java Plug-in のインストールと構成
gcc3.2.x でコンパイルされた Mozilla ブラウザーでの Java Plug-in の使用
DBCS パラメーターの使用
(Linux IA 32-bit のみ) Web Start の使用
Web Start のインストール
浮動スタックの処理
DBCS 言語のインプット・メソッドの切り替え
ユーザー・システムへのアプリケーションのインストール
既知の制限
特に指示がない限りすべての Linux プラットフォームに適用される制限
Linux IA 32 ビットに関する制限
Linux PPC 32 ビットおよび 64 ビットに関する制限
Linux PPC 32 ビットに関する制限
Linux zSeries 64 ビットに関する制限
Linux zSeries 32 ビットおよび 64 ビットに関する制限
特記事項
商標

概要

Runtime Environment for Linux には、Java ランタイム環境の作成と Java プログラムの実行に必要なクラスのサブセットが用意されています。 また、Java 仮想マシン、Java クラス、およびそれをサポートするファイルも用意されています。 Runtime Environment for Linux には、SDK にあるクラスのサブセットだけが入っています。

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規則

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本書では、SDK のデフォルト・インストール・ディレクトリーは /opt/IBMJava2-142/ と示されます。 |以下に示すように、各プラットフォームにはそれぞれに、 |デフォルトのインストール・ディレクトリーがあります。 |/opt/IBMJava2-142/ が記載されている場合は、ご使用のプラットフォームでの適切なディレクトリーに置き換えてください。 |

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バージョンの互換性

一般に、SDK for Linux のバージョン 1.1.8、1.2.2、または 1.3.1 で動作するアプレットまたはアプリケーションは、 このバージョンでも正しく動作します。 Sun の Java 1.4.2 API に依存するアプレットは、Java 1.4.2 API をサポートするブラウザーでのみ機能します。

1.4.2 でコンパイルされたクラスが 1.4.0 より前の Runtime Environment リリースで動作する保証はありません。

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Linux PPC64 ユーザーのための情報

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SLES 8 では Runtime Environment v1.4.2 はサポートされていません。SLES 8 で SDK を実行する場合は、SDK v1.4.1 SR1 を使用してください。

Runtime Environment for Linux に含まれているファイル

Runtime Environment for Linux には、実行時にプログラムをサポートするために必要な、デバッグできない .so ファイルとクラス・ファイルが含まれています。Runtime Environment for Linux には、appletviewer や javac などの開発ツールや、開発システムにのみ関係するクラスは含まれていません。

さらに、Java Communications アプリケーション・プログラミング・インターフェース (API) パッケージが、Runtime Environment for Linux と一緒に使用するように用意されています。 (Linux IA 64 ビットおよび Linux zSeries 31 ビットおよび 64 ビットの場合を除く。)

ご使用条件

LICENSE_xx.html ファイルには、Runtime Environment for Linux ソフトウェアのご使用条件が入っています。(xx は言語の省略形です。)

このご使用条件を表示または印刷するには、このファイルを Web ブラウザーで開いてください。

just-in-time (JIT) コンパイラー

just-in-time (JIT) コンパイラー (libjitc.so) は、Java アプリケーションやアプレットの実行中に、頻繁に使用される バイトコード・シーケンスのマシン・コードを動的に生成します。

Runtime Environment for Linux には JIT (libjitc.so) が 組み込まれていて、デフォルトで使用できます。Java アプリケーション、アプレット、またはコンパイラー自体のいずれに問題があるかを判別するために、JIT を使用しないようにすることができます。

JIT を使用不可にするには、アプリケーションを実行するウィンドウのシェル ・プロンプトで、次のように入力します。

    export JAVA_COMPILER=NONE

JIT を使用可能にするには、シェル・プロンプトで次のように入力します。

    export JAVA_COMPILER=jitc

JIT が使用可能かどうかを確認するには、シェル ・プロンプトで次のように入力します。

    java -version

JIT が使用できる場合には、以下の入ったメッセージが表示されます。

(JIT enabled: jitc)

JIT が使用できない場合には、以下の入ったメッセージが表示されます。

(JIT disabled)

Java Native Interface および Native Method Interface

Runtime Environment には Java Native Interface (JNI) が付属しています。 JNI の使用方法については、Sun の Web サイト (http://java.sun.com) を参照してください。

本リリースでは Native Method Interface はサポートされていません。 アプリケーションでこのインターフェースを使用しないでください。

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Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 3 でのインストール

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Runtime Environment は共用ライブラリー /usr/lib/libstdc++-libc6.2-2.so.3 に依存しています。 |デフォルトでは、このライブラリーは RedHat Enterprise Linux (RHEL) 3.0 にインストールされていません。

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このライブラリーを含む rpm は、compat-libstdc++-7.3-2.96.122.i386.rpm です。 |このライブラリーをインストールするには、シェル・プロンプトで次のように入力します。 |

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rpm -ivh compat-libstdc++-7.3-2.96.122.i386.rpm
|

RHEL 3 のインストール時にこのライブラリーを組み込むには: |

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    |
  1. パッケージ・デフォルト (Package Defaults)」画面に移動したら、 |オプション「インストールするパッケージ・セットの |カスタマイズ (Customize the Set of packages to be installed)」を選択します。
  2. |
  3. パッケージ・グループ選択 (Package Group Selection)」画面の |開発 (Development)」オプションで、「既存のソフトウェア開発 (Legacy Software Development)」を選択します。

Runtime Environment for Linux の構成

Runtime Environment for Linux をインストールしたら、シェル・ログイン・スクリプトを編集して、次のディレクトリーを PATH ステートメントに追加します。

/opt/IBMJava2-142/jre/bin

Runtime Environment for Linux を 別のディレクトリーにインストールしている場合には、/opt/IBMJava2-142/ を、 Runtime Environment を インストールしたディレクトリーに置き換えます。

注:
(Linux IA 32 ビット、中国語のユーザーのみ) RedHat Advanced Server でのフォントのエンコード方式に矛盾があるため、 中国語をデフォルト言語としたい環境用にインストールを行う場合は、 デフォルト言語を英語にしてインストールし、インストールが完了してから中国語に変更するようにしてください。 そうしないと、中国語のフォントが表示されない可能性があります。

Runtime Environment for Linux のアンインストール

Runtime Environment を除去する方法は、 インストール可能な Red Hat Package Manager (RPM) パッケージをインストールしているか、 圧縮 Tape Archive (TAR) パッケージをインストールしているかによって異なります。詳細については、『インストール可能な Red Hat Package Manager (RPM) パッケージのアンインストール』または『圧縮 Tape Archive (TAR) パッケージのアンインストール』を参照してください。


インストール可能な Red Hat Package Manager (RPM) パッケージのアンインストール

インストール可能な RPM パッケージをインストールしている場合に、Runtime Environment for Linux をアンインストールするには:

  1. シェル・スクリプトで次のように入力します。 あるいは、kpackage や yast2 などのグラフィック・ツールを使用することもできます。
  2. PATH ステートメントから、Runtime Environment をインストールしているディレクトリーを除去します。
  3. (Linux IA 32 ビットのみ) Java Plug-in をインストールしていた場合は、Web ブラウザー・ディレクトリーから Java Plug-in のファイルを除去します。

圧縮 Tape Archive (TAR) パッケージのアンインストール

圧縮 TAR パッケージをインストールしている場合に、Runtime Environment for Linux をアンインストールするには:

  1. Runtime Environment ファイルを、 Runtime Environment をインストールしているディレクトリーから除去します。
  2. PATH ステートメントから、Runtime Environment をインストールしているディレクトリーを除去します。
  3. (Linux IA 32 ビットのみ) Java Plug-in をインストールしていた場合は、Web ブラウザー・ディレクトリーから Java Plug-in のファイルを除去します。
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JDBC/ODBC ブリッジの復元

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IBM SDK v1.4.0 で除去された JDBC/ODBC ブリッジは、v1.4.2 で復元されました。

Java アプリケーションの起動

java ツールは Java アプリケーションを起動します。

JVM は、始動クラスと使用されるその他のクラスを、ブートストラップ・クラスパス、インストールされた拡張機能、ユーザー・クラスパスの 3 箇所で検索します。クラス名または JAR ファイル名の後の引き数が main 関数に渡されます。

javaw コマンドは、javaw には関連するコンソール・ウィンドウがないことを除けば、java とまったく同じです。コマンド・プロンプト・ウィンドウを表示したくない場合には javaw を使用してください。 javaw ランチャーは、起動に失敗した場合に、エラー情報を含むダイアログ・ボックスを表示します。

コマンドの要約

java および javaw コマンドの構文は次のとおりです。

java [ options ] class [ arguments ... ]
java [ options ] -jar file.jar [ arguments ... ]
javaw [ options ] class [ arguments ... ]
javaw [ options ] -jar file.jar [ arguments ... ]

大括弧で囲まれている項目はオプショナルです。

options
コマンド行オプション。
class
呼び出すクラスの名前。
file.jar
呼び出す jar ファイルの名前。-jar でのみ使用されます。
argument
main 関数に渡される引き数。

-jar オプションが指定された場合には、指定された JAR ファイルにアプリケーションのクラスおよびリソース・ファイルが入っていて、始動クラスは Main-Class マニフェスト・ヘッダーで示されています。

オプション

ランチャーには、現在の Runtime Environment でサポートされ、将来のリリースでサポートされる標準オプションのセットがあります。 このほかに、非標準オプションのセットがあります。

標準オプション

非標準オプション

以下にリストされている -X オプションは、使用可能なオプションのサブセットです。これらは非標準であり、予告なしに変更されることがあります。

java コマンドのグローバリゼーション

java コマンドやその他の java ランチャー・コマンド (javaw など) によって、クラス名を現行ロケールの文字セット内の任意の Unicode 文字として指定できます。

java エスケープ・シーケンスを使用して、クラス名と引き数に任意の Unicode 文字を指定できます。これを行うには、 -Xargencoding を指定する必要があります。Unicode 文字を指定するには、エスケープ・シーケンスを ¥u#### の形式で使用します。ここで # は 16 進数字 (0 から 9、A から F) です。

クラス名およびコマンド引き数を UTF8 または ISO8859_1 エンコード方式で指定するには、 -Xargencoding:utf8 および -Xargencoding:latin を使用します。

Runtime Environment で英語以外のロケールを使用すると、java および javaw コマンドは、翻訳された出力メッセージを表示します。 これらのメッセージは 1.3.1 バージョンのものとは異なります。また Java が実行されているロケールによっても異なります。java が戻す、エラーの詳細説明やその他のデバッグ情報は、英語で表示されます。初期化中に返されるデバッグ情報は大括弧で囲んで表示されます。

クラスパスの処理

Runtime Environment では、クラス名を、フルパスおよび .class 拡張子を含む完全ファイル名として指定することができます。 SDK の以前のバージョンでは、 CLASSPATH に関連したクラスを指定できただけで、.class 拡張子は使用できませんでした。完全ファイル名を使用すれば、java アプリケーションをデスクトップやファイル・ランチャーから起動することができます。.class ファイルをパスおよび拡張子とともに指定すると、指定したパスが CLASSPATH に組み込まれます。 たとえば、コマンド java ~/myapp/thisapp.class は、java -classpath ~/myapp thisapp を指定した場合と同じ働きをします。

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大規模ページのメモリー割り振りの構成

|

大規模ページは、多くのメモリーを割り振って頻繁にそのメモリーにアクセスする |アプリケーションのパフォーマンスを向上させるために使用するものです。 |大規模ページによるパフォーマンスの向上は、 |主に Translation Lookaside Buffer (TLB) のミスの数を減らすことによって実現します。 |より大きな仮想メモリー範囲をマッピングしている TLB によって、パフォーマンスの向上が行われます。

|

大規模ページのメモリー割り振りを構成するには、 |まず実行されているカーネルが大規模ページをサポートしていることを確認します。 |ファイル /proc/meminfo に以下の行が含まれていることを調べてください。 |

|
HugePages_Total:     4
|HugePages_Free:      4
|Hugepagesize:     4096 kB

これらのフィールドの値は、システムによって異なります。 |カーネルが大規模ページをサポートしていない場合は、大規模ページをサポートしている |新しいカーネルをコンパイルする必要があります。

|

大規模ページに割り振ることができるメモリーの量は、HugePages_Free * Hugepagesize で算出されます。 |システム管理者は、Java のヒープ要件を満たすよう、システムの大規模ページの数を構成する必要があります。 |システム管理者は、ファイル /proc/sys/vm/nr_hugepages を編集することによって、大規模ページの数を構成できます。

|

システムに、使用されていない大規模ページが十分にある場合でも、 |大規模ページのメモリー割り振りを行う shmget() への呼び出しに失敗する場合があります。 |このような失敗が発生するのは、大規模ページが連続していないためです。 |このような失敗を起こさないようにするために、 |システム管理者は、後で /proc を使用するのではなく、 |システムのブート時に hugepages=<n> オプションを指定する必要があります。

|

shmmax を使用する shmget() により、大規模ページのメモリーが割り振られます。 |shmmax の値を変更するには、ファイル /proc/sys/kernel/shmmax を編集します。

|

shmget() が成功するのは、root で実行されている場合のみです。 |大規模ページを使用するには、Java を root で実行するか、 |または Java 実行可能ファイルの SUID ビットを設定します。

bootclasspath の処理

システム・プロパティー ibm.jvm.bootclasspath は、-D オプションを使用して設定することができます (『Java アプリケーションの起動』に説明があります)。 このプロパティーの値は、追加の検索パスとして使用され、-Xbootclasspath/p: で定義された値と bootstrap クラスパスとの間に挿入されます。bootstrap クラスパスは、デフォルトか、または -Xbootclasspath: オプションを 使用して定義されるかのいずれかです。

-Xbootclasspath: または -Xbootclasspath/p: オプションを使用して core.jar、graphics.jar、server.jar、security.jar、xml.jar、tools.jar、 または charsets.jar をオーバーライドするアプリケーションをデプロイしないでください。 そのようなデプロイメントは、Java 2 Runtime Environment バイナリー・コードのライセンス違反になります。

ガーベッジ・コレクション・ポリシーの指定

-Xgcpolicy JVM ランタイム・オプションは、ガーベッジ・コレクション・ポリシーを指定します。

-Xgcpolicy は、値として optthruput (デフォルト) または optavgpause を使用します。このオプションは、ガーベッジ・コレクターの動作を制御して、アプリケーションおよびシステム全体のスループットとガーベッジ・コレクションに起因する休止時間との兼ね合いを図ります。

このオプションの形式と値は次の通りです。

-Xgcpolicy:optthruput

-Xgcpolicy:optavgpause

休止時間

アプリケーションがオブジェクトを作成しようとしてその要求がヒープ内の使用可能スペースから すぐに満たされないとき、ガーベッジ・コレクターには、参照されていないオブジェクト (ガーベッジ) を 識別してそれらを削除し、ヒープの状態を即時および後続の割り振り要求にすぐに応じられるような状態に 戻す役割があります。 そのようなガーベッジ・コレクションのサイクルによって、アプリケーション・コードの実行において予期しない休止が時々起こる場合があります。アプリケーションは大きく複雑になってきており、ヒープもそれに応じて大規模になっているので、このガーベッジ・コレクション休止時間は長さも重要度も増す傾向にあります。デフォルトのガーベッジ・コレクション値である optthruput は、 これらの時々の休止 (ヒープのサイズとガーベッジの質によって数ミリ秒からかなりの秒数まであり得る) を 犠牲にして、非常に高いスループットをアプリケーションにもたらします。

休止時間の削減

optavgpause オプションは、ヒープ・サイズの増加がガーベッジ・コレクション休止の長さに与える影響を制限することに加えて、これらのガーベッジ・コレクション休止に費やされる時間を大幅に削減します。このオプションは、特に大規模ヒープを持つ構成に関係があります。 休止時間は、一部のガーベッジ・コレクションのアクティビティーを、通常のプログラム実行と並行して実行することによって削減されます。休止時間を削減することによって、アプリケーションごとに異なりますが、アプリケーションのスループットがある程度縮小される場合があります。

ヒープが満杯の環境

Java ヒープが満杯に近く、再利用できるガーベッジが少ししかない場合、すぐに使用可能なスペースがないため、新規オブジェクト用の要求がすぐには満たされないことがあります。ヒープが容量いっぱいに近い状態で操作されている場合、上記オプションのどちらが使用されているのかには関係なく、アプリケーション・パフォーマンスは悪くなります。 また、さらにヒープ・スペースの要求が続けば、アプリケーションはメモリー不足例外を受け取り、その例外がキャッチされ処理されなければ、JVM は終了します。この時点で、JVM は 2 つの診断ファイル Heapdump および Javadump を作成します。 詳しくは「Diagnostics Guide for Java 1.4.2」を参照してください。この文書で、Java ヒープの占有率が高くなった原因を判別することができます。 「Diagnostics Guide」は、http://www-106.ibm.com/developerworks/java/jdk/diagnosis/ の developerWorks にあります。このような状態の場合、-Xmx オプションを使用してヒープ・サイズを増やすか、使用中のアプリケーション・オブジェクトの数を減らすことをお勧めします。

ガーベッジ・コレクションに関する追加情報

ガーベッジ・コレクションに関する詳細は、以下を参照してください。

http://www.ibm.com/developerworks/ibm/library/i-garbage1/

http://www.ibm.com/developerworks/ibm/library/i-garbage2/

http://www.ibm.com/developerworks/ibm/library/i-garbage3/

JVM によるシグナルの処理方法

JVM に関係のあるシグナルが生じると、シグナル・ハンドラーが呼び出されます。このシグナル・ハンドラーは、Java スレッドのために呼び出されたのか、または Java 以外のスレッドのために呼び出されたのかを判別します。シグナルが Java スレッドのためのものである場合、JVM がシグナル処理の制御を行います。シグナルが Java 以外のスレッドのためのものであり、インストール済みのアプリケーションに、 以前に JVM がそのシグナル用の独自のハンドラーをインストールしている場合、 制御はそのハンドラーに与えられます。そうでない場合、シグナルは無視されます (これが、そのシグナルのデフォルトのアクションであるかどうかには無関係です)。

例外およびエラーのシグナルの場合、JVM は以下のいずれかを行います。

上記のフックを指定するランチャーを作成する方法に ついて詳しくは、 http://www-106.ibm.com/developerworks/java/library/i-signalhandling/ を参照してください。 この項目は Java V1.3.1 を対象に書かれたものですが、それ以降のバージョンにも適用されます。

割り込みシグナルの場合にも JVM は制御されたシャットダウンに入りますが、この場合は、以下を行う正常終了として扱われます。

このシャットダウンは、Java メソッド System.exit() を呼び出すことによって開始されるシャットダウンと同一です。

JVM が使用するその他のシグナルは内部制御の目的のものであり、終了の原因となることはありません。関係のある唯一の制御シグナルは SIGQUIT であり、Javadump を生成する原因となります。

JVM が使用するシグナル

下記の表 1 は、JVM が使用するシグナルを示したものです。 これらのシグナルは、以下のように、タイプまたは使用法ごとに表内でグループ化されています。

表 1. JVM が使用するシグナル
シグナル名 シグナル・タイプ 説明 -Xrs による使用不可
SIGSEGV 例外 メモリーに対する誤ったアクセス (アクセス不能メモリーへの書き込み) なし
SIGILL 例外 正しくない命令 (不明なマシン・インストラクション呼び出しの試行) なし
SIGFPE 例外 浮動小数点例外 (0 除算) なし
SIGBUS 例外 バス・エラー (存在しないメモリー・ロケーションへのアドレッシングの試行) あり
SIGSYS 例外 正しくないシステム呼び出しの発行 あり
SIGXCPU 例外 CPU 時間制限の超過 (長時間実行し過ぎ) あり
SIGXFSZ 例外 ファイル・サイズの制限超過 あり
SIGABRT エラー 異常終了。JVM が JVM 障害を検出すると、このシグナルを生じさせます。 あり
SIGINT 割り込み 対話式アテンション (CTRL-C)。 JVM は正常に終了します。 あり
SIGTERM 割り込み 終了要求。JVM は正常に終了します。 あり
SIGHUP 割り込み ハングアップ。JVM は正常に終了します。 あり
SIGUSR1 制御 ユーザー定義。内部制御の目的で一部の JVM が使用します。 なし
SIGUSR2 制御 ユーザー定義。内部制御の目的で一部の JVM が使用します。 なし
SIGQUIT 制御 端末用の終了シグナル。JVM は、Javadump を取るためにこれを使用します。 あり
SIGTRAP 制御 dbx または ptrace で使用するための内部用。内部制御の目的で一部の JVM が使用します。 あり
SIGPIPE 制御 読み取りを行っていないパイプへの書き込み。JVM はこれを無視します。 なし

-Xrs (シグナル使用の削減) オプションを使用して、JVM がほとんどのシグナルを処理してしまうのを防止します。 詳しくは、http://java.sun.com/j2se/1.4.2/docs/tooldocs/windows/java.html にある、Sun の Java アプリケーション・ランチャーのページを参照してください。

シグナル 1 (SIGHUP)2 (SIGINT)4 (SIGILL)6 (SIGABRT)7 (SIGEMT)8 (SIGFPE)10 (SIGBUS)11 (SIGSEGV)12 (SIGSYS)15 (SIGTERM)および 24 (SIGXCPU) により、JVM はシャットダウンします。したがって、アプリケーション・シグナル・ハンドラーでは、JVM のサービスを必要としなくなった場合を除き、リカバリーを試みるべきではありません。

ネイティブ・コード・ドライバーをシグナル・チェーニング・ライブラリーにリンクする

Runtime Environment にはシグナル・チェーニング機能が含まれています。シグナル・チェーニングにより、JVM は、独自のシグナル・ハンドラーをインストールするネイティブ・コードとの、より効率的な相互操作が可能となります。

シグナル・チェーニング機能により、アプリケーションでは、 システム・ライブラリーの前に共用ライブラリー libjsig.so にリンクしてロードすることが可能になります。 libjsig.so ライブラリーにより、signal()sigset()、および sigaction() などの 呼び出しが確実にインターセプトされ、 それらのハンドラーが JVM のシグナル・ハンドラーを置き換えることがなくなります。 代わりに、これらの呼び出しは、新しいシグナル・ハンドラーを保管するか、または JVM がインストールしたハンドラーの後にそれらを「チェーニング」します。後で、これらのシグナルのいずれかが生じ、JVM をターゲットとしたものではないことが分かった場合、プリインストールされたハンドラーが起動します。

libjsig.so を使用するには、以下のようにします。

sigaction() を使用するシグナル・ハンドラーをインストールしている場合、JVM がシグナルを使用するときに、一部の sa_flags は見ることができません。これらは、以下のものです。

libjsig.so ライブラリーも、アプリケーションから JVM シグナル・ハンドラーを隠します。このため、JVM が開始した後で行われた signal()sigset()、および sigaction() などの呼び出しでは、JVM のシグナル・ハンドラーへの参照を戻すことがなくなりますが、JVM の開始前にインストールされたハンドラーがあれば、代わりにそれを戻します。

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RMI の Connection Handler Pool のインプリメント

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デフォルトでは、RMI Connection Handlers の スレッド・プーリングは使用可能になっていません

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RMI TCPTransport レベルでインプリメントされた接続プーリングを使用可能にするには、 |以下のオプションを設定します。 |

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-Dsun.rmi.transport.tcp.connectionPool=true (or any non-null value) 
|

このバージョンの Runtime Environment では、接続プール内のスレッド数を制限するために使用できる設定はありません。

IBM ビルド番号およびバージョン番号の取得

IBM ビルド番号およびバージョン番号を確認するには、シェル・プロンプトで以下を入力してください。

java -version

(Linux IA 32-bit のみ) Java Plug-in の使用

Java Plug-in は Web ブラウザー・プラグインです。Java Plug-in を使用すると、アプレットや bean を Web ブラウザーで実行する際に、 ブラウザーのデフォルト JVM をう回して、代わりに Java Runtime Environment を使用するようになります。

Java Plug-in に関する資料は、Sun の http://java.sun.com/j2se/1.4.2/docs/guide/plugin/developer_guide/ にあります。

Java Plug-in は、SDK のこのリリースでは印刷をサポートしません。

Java Plug-in は、ディストリビューションで規定されているとおり、Netscape 4、Netscape 6、および Mozilla でサポートされています。

Netscape 6 および Mozilla での Java Plug-in のインストールと構成

Netscape 6 または Mozilla 用に Java Plug-in をインストールして構成するには、 ライブラリー・ファイル /opt/IBMJava2-142/jre/bin/libjavaplugin_oji.so から ブラウザーの plugins ディレクトリー (/brower-install-path/plugins) への シンボリック・リンクを作成します。

Java Plug-in をすべてのユーザーが使用できるようにするには:

  1. root としてログインします。
  2. ライブラリー・ファイル /opt/IBMJava2-142/jre/bin/libjavaplugin_oji.so への シンボリック・リンクを、Mozilla plugin ディレクトリー または Netscape plugin ディレクトリーに入れます。 (plugin ディレクトリーは、通常 /usr/local/mozilla/plugins/ または netscape ですが、 ディストリビューションによっては異なる場合があります。)
    ln -s /opt/IBMJava2-142/jre/bin/libjavaplugin_oji.so ¥
       /usr/local/mozilla/plugins/
注:
libjavaplugin_oji.so は、コピーでなくシンボリック・リンクされていなければなりません。そうでないと、JVM の位置を見つけることができなくなります。

Netscape 4 での Java Plug-in のインストールと構成

Netscape 4 用に Java Plug-in をインストールして構成するには、 ライブラリー・ファイル /opt/IBMJava2-142/jre/bin/javaplugin.so からブラウザーの plugins ディレクトリー (/brower-install-path/plugins) へのシンボリック・リンクを作成します。

Java Plug-in を現在のユーザーが使用できるようにするには:

  1. $HOME/.netscape ディレクトリーの下に plugins というディレクトリー (まだ存在していない場合) を作成します。
  2. ライブラリー・ファイル /opt/IBMJava2-142/jre/bin/javaplugin.so から /$HOME/.netscape/plugins へのシンボリック・リンクを作成します。

Java Plug-in をすべてのユーザーが使用できるようにするには:

  1. root としてログインします。
  2. ライブラリー・ファイル /opt/IBMJava2-142/jre/bin/javaplugin.so への シンボリック・リンクを、plugin ディレクトリーに入れます。 (通常は /usr/local/netscape/plugins/ですが、ディストリビューションによっては異なる場合があります。)
    ln -s /opt/IBMJava2-142/jre/bin/javaplugin.so ¥
       /usr/local/netscape/plugins/

注:
javaplugin.so は、コピーでなくシンボリック・リンクされていなければなりません。 そうでないと、JVM の位置を見つけることができなくなります。

gcc3.2.x でコンパイルされた Mozilla ブラウザーでの Java Plug-in の使用

gcc3.2.x でコンパイルされた Mozilla ブラウザー (SLES8、Suse8.1) とともに 提供されたディストリビューションを使用している場合は、IBM SDK for Linux, v1.4.2: libjavaplugin_ojigcc3.so および libjavaplugin_jnigcc3.so. とともに 提供された、gcc3 でコンパイルされたプラグイン・ライブラリーを使用する必要があります。 これらライブラリーを使用する場合は、<mozilla_installation_dir>/plugins ディレクトリーの 下にある libjavaplugin_ojigcc3.so へのシンボリック・リンクを作成します。

ln -s <sdkdir>/jre/bin/libjavaplugin_ojigcc3.so libjavaplugin_ojigcc3.so

DBCS パラメーターの使用

Java Plug-in は、2 バイト文字 (たとえば、繁体字中国語 BIG-5、韓国語、日本語) を タグ <APPLET><OBJECT>、および <EMBED> などの パラメーターとしてサポートします。 Java Plug-in がパラメーターを解析できるように、HTML 文書の正しい文字エンコード方式を選択しなければなりません。HTML 文書の文字エンコード方式は、 <HEAD> セクションで <META> タグを使用して次のように指定します。

<meta http-equiv="Content-Type" content="text/html; charset=big5">

この例は、ブラウザーに、中国語 BIG-5 文字エンコード方式を使用して HTML ファイルを解析するように指示するものです。すべてのパラメーターが正しく Java Plug-in に渡されます。しかし、一部の古いバージョンのブラウザーでは、このタグが正しく認識されないことがあります。その場合には、ブラウザーにこのタグを無視するように強制できますが、エンコードを手動で変更しなければならないこともあります。

次のようにして、HTML ファイルの解析に使用するエンコード方式を指定することができます。

(Linux IA 32-bit のみ) Web Start の使用

Java Web Start は、Java テクノロジーをベースにしたアプリケーションの展開手段です。 コンピューターとインターネットを接続して、ユーザーが Web から直接アプリケーションを立ち上げて管理できるようにします。Java Web Start を使えば、マウスをクリックするだけでアプリケーションを活動化することができ、また常に最新のバージョンを実行していることが保証されるので、インストールやアップグレードの手順を省くことができます。Web を介してソフトウェアを配布する場合、通常は Web 上でインストーラーを探してダウンロードして実行することが必要になる場合があります。インストーラーを実行すると、インストール・ディレクトリーや「完全」、「標準」、「最小」などのインストール・オプションを選択するプロンプトが出されます。これは、時間の浪費となり、またソフトウェアのバージョンが更新されるたびに繰り返さなければならない複雑な作業となる場合があります。

これと対比すると、HTML ベースの e-mail クライアントやカレンダーなどの Web アプリケーションは、簡単にインストールして使用できます。Web ブラウザーではプロセスが自動化されています。複雑なダウンロード、セットアップ、構成などのステップはなく、最新のバージョンを実行するように保証されています。Java Web Start は、フル機能のアプリケーションにも同様の利点をもたらします。

Web Start の詳細については http://java.sun.com/products/javawebstart を、またより詳細な資料については http://java.sun.com/j2se/1.4.2/docs/guide/jws/index.html を参照してください。

Web Start のインストール

Web Start インストール・スクリプトは、JRE for Java V1.4.2 と一緒にインストールされます。

このスクリプトは /opt/IBMJava2-142/jre/bin/webstart_install_sdk.sh と呼ばれます。Web Start を使用するには、このスクリプトを実行してください。現行作業ディレクトリーを、Web Start をインストールしたい場所に設定します。インストール・プロセスでは、javaws と呼ばれるサブディレクトリーが現行作業ディレクトリーに作成されます。

また、インストール・プロセスでは、Mozilla や他のブラウザーで使用される mime タイプも更新されます。

Web Start は、以下の 3 つの方法で起動できます。

  1. .jnlp ファイルを参照する Web ページのリンクを選択します。
  2. javaws を上で作成した javaws ディレクトリーから開始して、アプリケーションを選択できる「Web Start」ダイアログを開始します。
  3. シェル・スクリプトで、javaws <URL> と入力します。ここで <URL> は .jnlp ファイルのロケーションです。

これらのアクションを行うと、選択されたアプリケーションを Web Start が開始します。このアプリケーションを初めて使用する場合には、アプリケーションがダウンロードされます。後の呼び出しで、更新が使用可能かどうかを確認するために元の Web サイトが調べられます。Web Start は、アプリケーションが開始される前に、これらの更新をダウンロードします。

jnlp にエラーが発生した場合 (例えば、無効なタグ名など) には、Web Start は、エラー・メッセージを表示しないで処理を中止します。

浮動スタックの処理

非浮動スタック Linux システムでは、-Xss の設定内容に関係なく、 各スレッドに最小ネイティブ・スタック・サイズ 256 KB が提供されます。 浮動スタック Linux システムでは、-Xss 値が使用されます。 したがって、非浮動スタック Linux システムから移行する場合には、-Xss 値が十分大きく、 最小の 256 KB に依存していないことを確認する必要があります。

(Linux IA 32 ビットのみ) 特定の Linux ディストリビューション - たとえば、Red Hat - では、 「浮動スタック」と呼ばれる GLIBC フィーチャーを使用できるようになっています。しかし、Linux のカーネルのレベルが 2.4.10 より下の場合には、制限があり、JVM は、浮動スタックが使用可能な状態の SMP ハードウェア上では稼働しません。この環境では、浮動スタックは、必ず、JVM または JVM を開始するすべてのアプリケーションが開始する前に使用不可になっていなければなりません。Red Hat では、次のコマンドを使用し、環境変数をエクスポートして浮動スタックを使用不可にします。

export LD_ASSUME_KERNEL=2.2.5

DBCS 言語のインプット・メソッドの切り替え

2 バイト文字セット (DBCS) システムでインプット・メソッドを切り替えたい場合には、 IBMJAVA_INPUTMETHOD_SWITCHKEYIBMJAVA_INPUTMETHOD_SWITCHKEY_MODIFIERS 環境変数でなく、java.util.prefs.Preferences クラスを使用してください。 詳細については、Sun の「Input Method Framework Specification」を参照してください。

ユーザー・システムへのアプリケーションのインストール

プロダクトの開発を終えて出荷準備が整ったら、ユーザー・システムにプロダクトをインストールして、ソフトウェアをサポートするように構成し、Runtime Environment を構成する必要があります。

Runtime Environment for Linux を使用する場合、インストール手順で既存のインストール・プロダクトを上書きしないように気を付けてください (既存の Runtime Environment for Linux が古いバージョンでない限り)。

Runtime Environment for Linux を再配布するには、ご使用のシステムにそれをインストールしてから、必要な Runtime Environment ファイルをインストール・セットにコピーします。 この方法をとる場合、Runtime Environment for Linux の全ファイルを組み込む必要があります 。Runtime Environment for Linux ソフトウェアは、すべてのファイルが組み込まれている場合に限って再配布することができます。 その結果、アプリケーションは、出荷時にそれぞれ個別の Runtime Environment for Linux のコピーを含むことになります。

再配布する必要があるファイルに関する特定の情報については、製品に同梱されているご使用条件を参照してください。

既知の制限

以下の節では Runtime Environment for Linux の 既知の制約事項について説明します。

特に指示がない限りすべての Linux プラットフォームに適用される制限

Linux IA 32 ビットに関する制限

Linux PPC 32 ビットおよび 64 ビットに関する制限

Linux PPC 32 ビットに関する制限

Linux zSeries 64 ビットに関する制限

以下の制約事項は、Linux zSeries 64 ビットでの中国語、台湾語、および韓国語のユーザーに適用されます。

Linux zSeries 32 ビットおよび 64 ビットに関する制限

特記事項

本書は米国 IBM が提供する製品およびサービスについて作成したものです。本書に記載の製品、サービス、または機能が日本においては提供されていない場合があります。日本で利用可能な製品、サービス、および機能については、日本 IBM の営業担当員にお尋ねください。 本書で IBM 製品、プログラム、またはサービスに言及していても、その IBM 製品、プログラム、または サービスのみが使用可能であることを意味するものではありません。これらに代えて、IBM の知的所有権を侵害することのない、機能的に同等の 製品、プログラム、またはサービスを使用することができます。 ただし、IBM 以外の製品とプログラムの操作またはサービスの 評価および検証は、お客様の責任で行っていただきます。

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