カウンター・キャッシュの構成


概説

タスク

組み込み先

Tivoli Problem Management

概説

カウンターおよびカウンター・キャッシュ

カウンターは、Tivoli Problem Management が Tivoli Problem Management データベース中のテーブルの多くに対して固有の レコード ID を決定するために使用する値です。 キャッシングは、クライアント・ワークステーション上で、カウンター数字のバッチがメモリーに保管またはキャッシュされるプロセスです。 データベース・サーバーが、クライアント・ワークステーションからの要求に応じてカウンター数字のバッチを戻した場合に、これをカウンター・キャッシュと呼びます。 (使用可能なカウンター・キャッシュのリストが 「アプリケーション」ダイアログ・ボックスの 「カウンター」タブに表示されます。)

Tivoli Problem Management でのカウンター・キャッシュの使用法

ユーザーは、Tivoli Problem Management がカウンター数字のバッチを検索してそれらをメモリーに保管するように構成することができます。 ユーザーが新規のレコードを作成すると、カウンター・キャッシュ中の次の数字がそのレコード ID として使用され、その後で、その数字はカウンター・キャッシュから除去されます。 キャッシュが空の場合は、Tivoli Problem Management はデータベース・サーバーからカウンターの新規のバッチを検索します。

Tivoli Problem Management は、ユーザーが新規レコードを作成するたびにデータベース・サーバーにアクセスする必要がないので、カウンター・キャッシングによって、データベース・サーバーとの通信に要する時間が大幅に削減され、全体のパフォーマンスが向上します。

カウンター・キャッシュを使用して作成されたレコードは、それらが割り当てられた時間に基づいていないレコード IDをもつ可能性があります。 これらのレコード ID は、レコードが作成されたシステム全体の順序を表していません。 たとえば、二人のユーザーが両方とも新規の問題レコードを作成していると仮定します。 最初のクライアント・ワークステーションはデータベース・サーバーに対して GetNextNumber コマンドを出します。 データベース・サーバーは最初のクライアントに対して、1 - 5 の問題 ID をもつカウンターを戻します。 2 番目のクライアントはサーバーを呼び出すと、51 - 100 のカウンターを獲得します。 これらの二人のユーザーが同時に作業をする場合には、2 番目のユーザーがカウンター 51 を使用している間に、最初のユーザーはカウンター 1 を使用します。以下同様です。

「カウンターの編集」ダイアログ・ボックス

クライアント・ワークステーションがカウンター・キャッシュを頻繁に要求しなくてもよいように、「カウンターの編集」ダイアログ・ボックスで、カウンター・キャッシュのサイズを変更します。 カウンター・キャッシングによって、データベース・サーバーとの通信に要する時間が大幅に削減され、全体のパフォーマンスが向上します。 詳しくは、カウンター・キャッシュ・サイズの編集を参照してください。

「カウンターの編集」ダイアログ・ボックスにアクセスするためには:

  1. 「アプリケーション」ダイアログ・ボックスで、 カウンター・タブを選択します。
  2. カウンター・リストからカウンター・キャッシュ名を選択して、「編集」 を選択します。
    結果: 「カウンターの編集」ダイアログ・ボックスが現れます。

「カウンターの表示」ダイアログ・ボックス

「カウンターの表示」ダイアログ・ボックスで、任意のカウンター・キャッシュの現行サイズを表示します。 詳しくは、カウンター・キャッシュ・サイズの表示を参照してください。

「カウンターの表示」ダイアログ・ボックスにアクセスするためには:

  1. 「アプリケーション」ダイアログ・ボックスで、 カウンター・タブを選択します。
  2. カウンター・リストからカウンター・キャッシュ名を選択して、「表示」 を選択します。
    結果: 「カウンターの表示」ダイアログ・ボックスが現れます。

タスク

最適なキャッシュ値の決定

カウンターのキャッシュ値はサイズで異なります。ユーザーがカウンター・キャッシュを頻繁に要求しなくてもよいように、十分な大きさのキャッシュ値を選択しなければなりません。 キャッシュ値を決定するためには、1 期間に各タイプの新規レコードが作成される数を知る必要があります。 次の手順はこの情報を得るための 1 つのメソッドについて記述したものです。

最適なキャッシュ値を決定するためには:

  1. 週の始めに次の SQLステートメントを実行して、その結果を保管します:
    SELECT COUNTER_NAME, NEXT_NUMBER FROM COUNTERS
  2. 1 週間後に、同じコマンドを実行し、いろいろなカウンターの変更の結果を比較します。
  3. 各カウンターごとに最良のキャッシュ・サイズを概算します。
    ヒント: Tivoli で推奨される設定値は、一人の分析者によって 1 時間に使用される平均的なカウンターの数です。 たとえば、各ヘルプ・デスク分析者が 1 日当たり平均で 80 のコール・レコード (1 時間当たり 10 回のコール) を作成する場合には、キャッシング値を少なくとも 10 に設定します。 この推奨平均値よりも大きいキャッシュ・サイズを設定することができます。 キャッシング・サイズが大きいほど、クライアント・ワークステーションがカウンターの新規バッチを要求する回数が少なくなります。 ただし、分析者が Tivoli Problem Management を終了すると、カウンター・キャッシュ中の未使用の ID は廃棄されます。 大きいキャッシュ・サイズにより、レコード ID の番号付け順序のギャップが大きくなる可能性があります。
ここに、Tivoli Problem Management で最も頻繁に使用される アクションの一部のテーブルがあります: すなわち、アクション時に使用されるカウンター、およびアクション時にカウンターが使用される回数です。
アクション 使用されるカウンター 使用回数
コールの登録 CALL 1
PROBLEM 1
PROBLEM HISTORY 1
問題のフリーズ PROBLEM HISTORY 1
ESCALATION LOG 1
問題の再開 PROBLEM HISTORY 1
コールの転送 ALARM 1
ESCALATION LOG 1
DISPATCH 1
PROBLEM HISTORY 1
問題の転送 PROBLEM HISTORY 1
WORK HISTORY 1
ESCALATION LOG 1
ALARM 1
コールのピックアップ PROBLEM HISTORY 1
問題のピックアップ PROBLEM HISTORY 1

カウンター・キャッシュ・サイズの編集

カウンター・キャッシュ・サイズに対して行なった すべての変更は、Tivoli Problem Management ユーザーが次回に Tivoli Problem Management を開始した時にそのすべてのユーザーに影響します。 各ユーザーごとの各ワークステーションにカウンター・キャッシュ・サイズを設定する必要はありません。

カウンター・キャッシュ・サイズを編集するためには:

  1. 「カウンターの編集」ダイアログ・ボックスの「キャッシュ・サイズ」ボックスに、新規のカウンター・キャッシュ・サイズを入力します。
  2. 「了解」を選択します。
    結果: 「アプリケーション」ダイアログ・ボックスの 「カウンター」 タブの中の 「キャッシュ・サイズ」 欄にこの新規の値が表示されます。

カウンター・キャッシュ・サイズの表示

いずれかの「カウンターの表示」ダイアログ・ボックスで、カウンター・キャッシュの設定値を検査します。
  1. 「カウンターの表示」ダイアログ・ボックスで、このカウンター・キャッシュの設定値を表示します。表示された情報の詳細については、カウンター・キャッシュ・サイズの編集を参照してください。
  2. 「クローズ」 を選択します。