共通問題の保守


概説

タスク

組み込み先

Tivoli Problem Management

概説

共通問題とは?

共通問題診断エイドによって、ヘルプ・デスク分析者は次のような頻繁に起こる問題に対するソリューションを見つけることができます:
  • 電話に自動ダイヤル番号をプログラムする方法
  • プリンターのトナー・カートリッジの取り替え方法

共通問題レコードを見つける方法

ヘルプ・デスク分析者が共通問題診断エイドを使用すると、Tivoli Problem Management は次の情報を使用して、考えられる共通問題レコードを見つけます:
  • コンポーネント情報
  • 場所
  • 問題タイプ

共通問題データベース

共通問題レコードの効果的なリストを作成するためには、以下のことを実行します:
  • Tivoli Problem Management データベース中の問題およびソリューションの記述を検討する
  • 類似のレコードを一つにまとめる
  • どのレコードが共通問題レコードであるかを判別する
  • 共通問題レコードを階層グループに編成する

共通問題レコード

個々の共通問題レコードを階層にグループ分けすることによって、共通問題レコードの組織的な階層を作成します。 グループ分けすることにより、ヘルプ・デスク分析者は共通問題レコードを迅速に見つけることができます。

共通問題レコードには次の 2 つのタイプがあります:

  • グループ・レコード は、共通問題レコードの論理的に編成されたグループ・ラベルが付いています。 グループ・レコードは階層を作成するためにネストされます。 グループ・レコードは、問題のソリューションとしてヘルプ・デスク分析者がアクティブ化することはできません。
  • 個々のレコード は、独立型であるか、あるいはグループと関連することのできる共通問題レコードです。 個々のレコードは、グループ・レコードのリストに組み込むことはできますが、他の共通問題をそれらに付加することはできません。 個々のレコードは、問題のソリューションとしてヘルプ・デスク分析者がアクティブ化することができます。

「共通問題の処理」ダイアログ・ボックス

このダイアログ・ボックスにより、ユーザーは共通問題レコードを検索、変更、追加、および表示することができます。

「共通問題の処理」ダイアログ・ボックスにアクセスするには、次の 1 つを実行してください。

  • Problem Management アドミニストレーター・プロファイルまたは Problem Management 分析者プロファイルを使用している場合には、診断メニューから「共通問題」を選択します。
  • Tivoli Service Desk アドミニストレーター・プロファイルまたは Tivoli Service Desk ユーザー・プロファイルを使用している場合には、Problem Management 診断メニューから「共通問題」を選択します。
  • ヘルプ・メニューからシステム・プロファイルを選択して、共通問題の処理の下にある指示に従ってく ださい。

「共通問題の追加」ダイアログ・ボックス

「共通問題の追加」ダイアログ・ボックスにより、ユーザーは次のことができます:
  • グループおよび個々の共通問題レコードを追加する
  • 現在の共通問題レコードに情報を追加する

「共通問題の追加」ダイアログ・ボックスにアクセスするには、

ダイアログ・ボックスには以下のタブがあります:

タブ 機能 / フィールド
「一般」タブ 「一般」タブにより、ユーザーはタイトル、システム、コンポーネント、アイテム、モジュール、問題タイプ、重大度、記述、組織、問題 ID、場所、およびソリューションを追加することができます。
拡張タブ このタブは次の場合に使用します:
  • グループまたは個々の問題を指定する場合
  • 共通問題レコードを共通問題グループと関連づける場合
  • 保守情報を入力する場合

「拡張」タブには、主として、ノード ID、追加された日付、追加された時刻、追加するユーザー、診断エイドのタイプ (個別またはグループ)、親、アクション、およびハイパー・ツリー・ノードが含まれます。

「共通問題の選択」ダイアログ・ボックス

このダイアログ・ボックスにより、ユーザーは共通問題レコードを共通問題グループと関連づけることができます。

「共通問題の選択」ダイアログ・ボックスにアクセスするには:

「共通問題の編集」ダイアログ・ボックス

このダイアログ・ボックスにより、ユーザーはグループおよび個々の共通問題レコードの両方を変更することができます。

「共通問題の編集」ダイアログ・ボックスにアクセスするには:

「共通問題の表示」ダイアログ・ボックス

「共通問題の表示」ダイアログ・ボックスにアクセスするには、

タスク

共通問題レコードについての照会

個々の共通問題レコードを検討、編集、および削除することができます。 特定の共通問題レコードを検索するためには、「共通問題の照会」ダイアログ・ボックスを使用して、照会を実行します。

共通問題レコードについて照会するには:

  1. 「共通問題の処理」ダイアログ・ボックスで、「照会」を選択します。
  2. 「共通問題の照会」ダイアログ・ボックスで、検索したい共通問題レコードの検索基準を指定するための任意のボックスにデータを入力します。
  3. 「了解」を選択します。適合するレコードのリストを表示した「共通問題の処理」ダイアログ・ボックスが現れます。

照会」ダイアログ・ボックスの使用法については、検索および照会を参照してください。

グループ共通問題レコードの追加

グループ・レコードは、本質的にはユーザーがさらに階層中に移動できるようにするためのラベルであるので、個々のレコードの場合に追加するのと同じ量の情報 (問題を解決するために使用できる) を追加する必要はありません。

グループ共通問題レコードを追加するには:

  1. 「共通問題の処理」ダイアログ・ボックスで、「追加」を選択します。
  2. 「共通問題の追加」ダイアログ・ボックスの「タイトル」ボックスに、グループ共通問題レコードのタイトルを入力します。
    注: ボックスのいくつかは必須として表示されますが、これがグループ共通問題レコードとなっている拡張タブで指定する時には、「一般」タブ上のほとんどのボックスの場合、必須フィールド・インディケーターは消えてなくなります。
  3. 「記述」ボックスに、グループの記述を入力します。
  4. 「拡張」タブを選択します。
  5. 共通問題のタイプのもとで「グループ」を選択します。
  6. 「了解」を選択します。

ハイパーメディア・リンクの追加、更新、および削除の方法については、ハイパーメディア・リンクを参照してください。

個々の共通問題レコードの追加

個々の共通問題レコードを追加することができます。

個々の共通問題レコードを追加するには:

  1. 「共通問題の処理」ダイアログ・ボックスで、個々のレコードを追加したい共通問題リストが現れるまで、グループ共通問題レコードをダブルクリックします。
    注: グループ・レコードと個々のレコードを区別する明白なインディケーターはありませんが、通常、共通問題レコードのタイトルおよび記述を読むことによって、それがグループ・レコードであるか個々のレコードであるかを見分けることができます。 たとえば、"ワールド・ワイド・ウェブ (WWW) の問題"という記述は問題のグループを示し、"IP アドレスが脱落している" という記述は個々の問題を示します。
  2. 「追加」を選択します。
  3. 「共通問題の追加」ダイアログ・ボックスの「タイトル」ボックスに、共通問題レコードのタイトルを入力します。
  4. 「システム」、「コンポーネント」、「アイテム」、および「モジュール」の各リストから適切なコンポーネント情報を選択します。
    注: 個々のレコードをグループ・レコードの子として追加する場合には、グループ・レコードからのコンポーネント情報はすでにこれらのボックスの中に表示されています。
    指定する SCIM 階層情報が多いほど、ヘルプ・デスク分析者がこの共通問題を検索するために指定する必要のある情報が少なくなります。
  5. 問題タイプ・リストから、問題タイプを選択します。
    「問題タイプ」ボックスをブランクのままにすると、この共通問題レコードがすべての問題タイプに適用されることを指示することになります。
  6. 重大度リストから、重大度を選択します。
  7. 「記述」ボックスに、問題の記述を入力します。
    問題について記述する症状または形容詞を組み込んで、それらのワードがアダプティブ・ラーニング・シソーラスの中にあることを確認してください。
  8. 次の 1 つを実行してください。
    • 「組織」ボックスに、この共通問題レコードと関連のある組織の正確な名前を入力します。
      注: 「組織」ボックスに無効な組織名を入力すると、組織はこの共通問題レコードと関連づけられません。
    • 「組織」ボックスの横の「組織」ボタンを選択します。 「組織」ダイアログ・ボックスで、組織を選択してから「選択」を選択します。 「組織」ボックスの中に選択した組織が表示された「共通問題の追加」ダイアログ・ボックスが現れます。
  9. 次の 1 つを実行してください。
    • 「問題 ID」ボックスに、この共通問題レコードと関連する問題 ID の正確な名前を入力します。
      注: 「問題 ID」ボックスに無効な問題 ID 名を入力すると、問題 IDはこの共通問題レコードと関連づけられません。
    • 「問題 ID」ボックスの横の「問題の処理」ボタンを選択します。 「問題の処理」ダイアログ・ボックスで、問題 ID を選択してから「選択」を選択します。 「問題 ID」ボックスの中に選択した問題 ID が表示された「共通問題の追加」ダイアログ・ボックスが現れます。
  10. 次の 1 つを実行してください。
    • 「場所」ボックスに、この共通問題レコードと関連する場所の正確な名前を入力します。
      注: 「場所」ボックスに無効な場所の名前を入力すると、場所はこの共通問題レコードと関連づけられません。
    • 「場所」ボックスの横の「ブラウズ」ボタンを選択します。 「場所」ダイアログ・ボックスで、場所を選択してから「選択」を選択します。 「場所」ボックスの中に選択した場所が表示された「共通問題の追加」ダイアログ・ボックスが現れます。
  11. 「ソリューション」ボックスに、ソリューションの記述を入力します。
    問題を解決するために必要なステップを必ず組み込んでから、拡張タブを選択します。
  12. 「共通問題のタイプ」のもとの拡張タブで、「個別」を選択します。
  13. この共通問題レコードを共通問題グループと関連づけたい場合には、「親ブラウズ」ボタンを選択してください。
  14. 「共通問題の選択」ダイアログ・ボックスで、グループ・タイトルを選択してから、「選択」を選択します。
  15. ヘルプ・デスク分析者がこの共通問題レコードをソリューションとしてアクティブ化する時に実行する TSD Script または外部プログラムを指定するためには、そのプログラムのコマンドを「アクション」ボックスに入力してください。
  16. TSD Script プログラムの構文は次のいずれかです:

    • module:procedure ()
    • または

    • module:function()

    例:

      INCIDENT:QUICKSOLUTION ()

    外部コマンドの構文は次の通りです:

      D:\directory\filename.ext

    例:

      WINHELP.EXE HELPFILE.HLP

    注: アクションを指定する時には、引き数を必要とするコマンドは使用できません。 実行可能プログラムおよびコマンド・プログラムの場合は、拡張子 (.exe、.com、.cmd など) を組み込む必要があります。

  17. ヘルプ・デスク分析者がこの共通問題レコードをアクティブ化する時にハイパーツリー・ノードを表示するためには、次の 1 つを実行してください:
    • 「ハイパーツリー・ノード」ボックスにノード ID を入力します。 ステップ 17 から続行します。
    • 「ハイパーツリー・ノード」ボックスの横の「ブラウズ」ボタンを選択します。 「診断ノードの選出」ダイアログ・ボックスが現れます ノードを選択してから、「選択」を選択します。
    • 注: ハイパーツリー・ノードを指定すると、そのノードの記述が、「一般」タブの「ソリューション」ボックスに入力されているテキストに上書きされます。

  18. 「了解」を選択します。
  19. 拡張タブが現れたら、「了解」を選択します。
ソリューションからの個々の共通問題レコードの追加 すでにデータベース中にあるソリューション・レコードから、個々の共通問題レコードを作成することができます。

ソリューション・レコードから共通問題レコードを作成するには:

  1. 「共通問題の処理」ダイアログ・ボックスで、ソリューション・レコードから個々のレコードを追加したい共通問題リストが現れるまで、グループ共通問題をダブルクリックします。
  2. 「追加」を選択します。
  3. 「共通問題の追加」ダイアログ・ボックスの「タイトル」ボックスに、共通問題のタイトルを入力します。
  4. 「ソリューションの検索」を選択します。
  5. 「ソリューションの照会」ダイアログ・ボックスで、表示したいソリューション・レコードの検索基準を指定します。
  6. 「了解」を選択します。
  7. 「ソリューションの処理」ダイアログ・ボックスのソリューション・リストから、共通問題を作成したいソリューション・レコードを選択します。
  8. 「選択」を選択します。
  9. 「共通問題の追加」ダイアログ・ボックスで、レコードに対する追加の情報を追加してから、「了解」を選択します。

共通問題レコード階層のナビゲート

共通問題レコードの階層内を上下に移動することができます。 「共通問題の処理」ダイアログ・ボックスでは、レコード・タイトルまたは記述に特別な規則を使用していない限り、個々のレコードとグループ・レコードの間には目に見える違いはありません。

階層を下方に移動するには:

  1. 「共通問題の処理」ダイアログ・ボックスで、共通問題リストからグループ・タイトルを選択します。
  2. 「アクティブ化」を選択します。

階層を上方に移動するには:

  1. 「共通問題の処理」ダイアログ・ボックスから、共通問題レコードを選択します。
  2. 「バックアップ」を選択します。

共通問題レコードの表示

共通問題レコードを容易に検索および表示することができます。 ただし、表示モードでは、レコードに対して変更を加えることはできません。

共通問題レコードを表示するには:

  1. 「共通問題の処理」ダイアログ・ボックスで、共通問題リストから共通問題レコードを選択します。
  2. 表示したい共通問題レコードが「共通問題の処理」ダイアログ・ボックスにリストされるまで、「アクティブ化」を選択します。
  3. 表示したい共通問題レコードを選択します。
  4. 「表示」を選択します。

グループ共通問題レコードの編集

グループおよび個々の共通問題レコードの両方を編集することができます。 以下の手順は、グループ共通問題レコードの編集方法を説明したものです。

グループ共通問題レコードを編集するには:

  1. 「共通問題の処理」ダイアログ・ボックスで、共通問題リストから共通問題レコードを選択します。
  2. 編集したい共通問題レコードが共通問題リストにリストされるまで、「アクティブ化」を選択します。
  3. 編集したい共通問題グループ・レコードを選択します。
  4. 「編集」 を選択します。
  5. 「共通問題の編集」ダイアログ・ボックスで、共通問題レコードを編集します。 「共通問題の編集」ダイアログ・ボックスの中のボックスおよびオプションは、「共通問題の追加」ダイアログ・ボックスに提供されているものと同じです。
  6. 注: 拡張タブに関する以下の情報は履歴の目的で各レコードとともに保管されるので、編集することはできません:

    • ノード ID
    • 追加された日付
    • 追加された時刻
  7. 「了解」を選択します。

ハイパーメディア・リンクの追加、更新、および削除の方法については、ハイパーメディア・リンクを参照してください。

個々の共通問題レコードの編集

グループおよび個々の共通問題レコードの両方を編集することができます。 以下の手順は、個々の共通問題レコードの編集方法を説明したものです。

個々の共通問題レコードを編集するには:

  1. 「共通問題の処理」ダイアログ・ボックスで、共通問題リストから共通問題レコードを選択します。
  2. 編集したい共通問題レコードが共通問題リストにリストされるまで、「アクティブ化」を選択します。
  3. 編集したい共通問題レコードを選択します。
  4. 「編集」 を選択します。
  5. 「共通問題の編集」ダイアログ・ボックスで、共通問題レコードを編集します。 「共通問題の編集」ダイアログ・ボックスの中のボックスおよびオプションは、「共通問題の追加」ダイアログ・ボックスに提供されているのものと同じであり、これはこの章の最初の方で説明されています。
  6. 注: 拡張タブに関する以下の情報は履歴の目的で各レコードとともに保管されるので、編集することはできません:

    • ノード ID
    • 追加された日付
    • 追加された時刻
    • ユーザーの追加
  7. 「了解」を選択します。

ハイパーメディア・リンクの追加、更新、および削除の方法については、ハイパーメディア・リンクを参照してください。

共通問題レコードの削除

共通問題グループ・レコードを削除する時に、そのグループ中のすべての個々の共通問題レコードも削除します。
問題を解決するために使用された共通問題レコードは削除できません。

共通問題レコードを削除するには:

  1. 「共通問題の処理」ダイアログ・ボックスで、共通問題リストから共通問題レコードを選択します。
  2. 削除したい共通問題レコードが共通問題リストにリストされるまで、「アクティブ化」を選択します。
  3. 削除したい共通問題レコードを選択します。
  4. 「削除」 を選択します。
    • 選択した共通問題レコードがグループ・レコードである場合には、次の警告メッセージが現れます: "この診断エイドに関連したノードがある可能性があります。 削除することによって、すべてのノードが除去されます。 この診断レコードをほんとうに削除してもよろしいですか?"
    • 選択した共通問題レコードが個々のレコードである場合には、次の警告メッセージが現れます: "この診断レコードをほんとうに削除してもよろしいですか?"
  5. 「Yes」を選択します。
    結果: Tivoli Problem Management が、共通問題レコードを共通問題リストから除去します。
  6. 「クローズ」を選択します。

共通問題リストの最新表示

しばらくの間共通問題レコードを処理していて、他のユーザーがデータベース中のデータを更新している場合には、「共通問題の処理」ダイアログ・ボックスの中の共通問題リストを定期的に最新表示する必要があります。

共通問題レコードのリストを最新表示するためには、「共通問題の処理」ダイアログ・ボックスで「最新表示」を選択します。 このリストが更新され、オープン以降に行われた変更を反映します。