コールの登録


概説

タスク

組み込み先

Tivoli Problem Management

概説

コール登録とは?

コールの登録は、Tivoli Problem Management ワークフローの最初のフェーズです。

コール登録は、コール元についての情報、およびコール元がヘルプ・デスクに連絡する時に、問題の詳細を収集するために使用されるプロセスです。ユーザーがコールを登録する時には、コール元の場所、名前、問題のタイプ、およびその他の各種の情報についてコール元に尋ねます。この情報は「コール登録」ダイアログ・ボックスに記録します。

注: ユーザーは、ヘルプ・デスクに連絡してくるすべてのコールを登録しなければなりません。

コール登録の定義

コール登録は詳細かつ柔軟なプロセスです。新規の問題については、「コール登録」ダイアログ・ボックスで、次の順序で情報を完成させます。
  1. 連絡先情報を指定します。
    ユーザーは、コール元を識別するために、名前、連絡先 ID、電話番号、場所、および組織を使用します。
  2. コールを記述します。
    ユーザーは、コール・コードを使用してコールを分類し、重大度コードを使用してコールの緊急度を評価します。
    Tivoli Problem Management には、コールを分類するための一組のデフォルトのコール・コードが組み込まれています。 システム・アドミニストレーターは、ユーザーの組織のコール分類システムに反映されるカスタマイズされたコール・コードを作成することができます。
    重大度は 、コールの重要性または緊急度を示します。ユーザーは、重大度に基づいてコールおよび問題を追跡します。自動調整機能も重大度に関連します。一般的に、重大度は 1 (最も重大) からそれより高い何らかの数値 (最も低い重大度) の範囲の数字で表します。
  3. コンポーネント情報を識別するか、あるいはインベントリー ID を指定します。
    Tivoli Problem Management は、ユーザーの会社がサポートする製品をコンポーネントの階層に編成します。この階層は、システム、コンポーネント、アイテム、およびモジュールの 4 つのレベルから構成されます。追加の情報である問題タイプは、コンポーネント・レベルに関連しています。
    各問題のコンポーネント情報は、診断エイドでソリューションを検索するために使用することができます。「システム」はコンポーネント情報セクションの中の唯一の必須ボックスです。ただし「コンポーネント」、「アイテム」、および「モジュール」ボックスを完成すると、 Tivoli Problem Management がコール元の問題に対して最良のソリューションを見つけるために役立ちます。より正確な SCIM は、 Tivoli Problem Management がより正確なソリューションを見つけるのに役立ちます。
    ヘルプ・デスクがそうすることを選択した場合には、ユーザーは、特定の場所でサポートされるすべてのシステムのリストを保守したり、それらにインベントリー ID に割り当てることができます。インベントリー ID を指定すると、インベントリー ID に関連した SCIM 情報が自動的に「コール登録」ダイアログ・ボックスに提供されます。
  4. 問題を記述します。
    ここが、コール元の問題についての情報を入力する場所です。この記述は、ソリューションを検索するために、アダプティブ・ラーニング診断エイドによって使用されます。
  5. 解決を確定します。
    ユーザーは自分自身でソリューションを提供するか、診断エイドを使用するか、あるいはソリューションを別の分析者に転送することができます。

コール・レコードおよび問題レコード

コール登録時に収集した情報により、 コール・レコードおよび問題レコードの両方が作成されます。他の分析者は、コール元の問題を再検査したい場合には、このコール・レコードを使用することができます。 Tivoli Problem Management は、問題レコードからの情報を使用して、ソリューションを検索します。

コールのディスパッチ

ディスパッチャーはコールに応答してそれらを登録し、次にコールを分析者または分析者のグループに転送します。ユーザーが、コールを登録する意図はあるが、そのコール元の問題を解決しようとしない場合には、「コール・ディスパッチ」ダイアログ・ボックスを使用するよう選択することができます。

その他のコール登録方法

コールを既存の問題に接続できます。これは、同じ問題について多くのコールを受信する時に時間を節約します。詳細については、問題へのコールの接続 を参照してください。

過去にレポートされ解決された問題からの情報を新規のコールにコピーすることもできます。 既存の問題を新規のコールにコピーを参照してください。

コールを登録する前に問題について作業を行なう場合には、「コール登録」ダイアログ・ボックスでワーク・ヒストリー・ノーツを追加できます。 ワーク・ヒストリーを新規のコールに追加を参照してください。

問題リストの使用

問題履歴は「コール登録」ダイアログ・ボックスの 2 番目のタブです。このタブは、ユーザーが指定する場所またはコンポーネント情報と一致する問題のリストをアセンブルするために使用します。問題履歴タブを使用すると、ヘルプ・デスク・データベース内の 1 つ、一部、またはすべての問題についての問題履歴を検索することができます。 詳しくは、コール登録時に問題リストを使用を参照してください。

ボタン

「コール登録」ダイアログ・ボックスのコール登録タブには、次のボタンがあります。
選択... 宛先...
ワーク・ヒストリー ワーク・ヒストリー」ダイアログ・ボックス内で問題について行なった記録作業。
取消 「コール登録」ダイアログ・ボックスをクローズして、「コール登録」ダイアログ・ボックス中の情報を保管しません。
消去 「コール登録」ダイアログ・ボックスを消去します。
診断 診断エイドにアクセスして、コール元の問題に対するソリューションを検索するのに役立てます。
完了

コール登録の完了

「コール登録」ダイアログ・ボックスで必要なすべてのフィールドを完成した後で、 ユーザー自身でソリューションを提供するか診断エイドを使用するか、 問題をフリーズするか、あるいはコールおよび問題を別の分析者に転送することができます。

タスク

連絡先情報の指定

ユーザーは、誰がヘルプ・デスクを呼び出したかを識別するための連絡先情報を指定します。
  1. 「名」、「姓」、「ID」、および 「電話番号」 ボックスで、次の 1 つを実行します。
  2. 場所リストから場所を選択します。
  3. 組織リストから組織を選択します。

コールの記述

コールについて記述するためには、次のステップを実行します。
  1. 問題コード・リストから問題コードを選択します。
  2. コール・コード・リストから、コール・コードを選択します。
  3. 重大度リストから、重大度コードを選択します。
  4. 原因リストから、原因コードを選択します。
    注: システム・アドミニストレーターは、「コール・コード」と「重大度」ボックスの両方にデフォルトの値を設定することができます。

コンポーネント情報の識別

コールについて記述した後で、ポインターは、ユーザーが問題に内包されているコンポーネントを識別するセクションに移動します。コンポーネントを識別する方法は 2 つあります。
  • SCIM (システム、コンポーネント、アイテム、およびモジュール) 情報をアイテム別に指定するか、あるいは「インベントリー」ボックスに移動してインベントリー ID を入力します。
    注: コンポーネントのセットアップは階層になっているので、SCIM を指定する場合には、トップダウン方式 (システム・レベルからモジュール・レベルまで) でコンポーネントを識別しなければなりません。
  • システム・アドミニストレーターがサポートされるアイテムのリストを特定の場所で保守する場合には、ユーザーは、コール元に対して、システムのインベントリー ID を知っているかどうかを質問することができます。
    ヒント: コール元がインベントリー ID 番号を知っている場合には、インベントリー ID の指定手順に進んでください。

コンポーネント情報を識別するために、次のステップを実行します。

  1. システム・リストから、システムを選択します。
    注: システムを選択することにより、選択されたシステムのパーツであるすべてのコンポーネントでコンポーネント・リストが満たされます。
  2. コンポーネント・リストから、コンポーネントを選択します。
    注: コンポーネントを選択することにより、選択したコンポーネントのパーツであるすべてのアイテムでアイテム・リストが満たされます。コンポーネントを選択すると、問題タイプが自動的に記入されます。
  3. アイテム・リストから、アイテムを選択します。
    注: アイテムを選択することにより、そのアイテムを構成しているすべてのモジュールでモジュール・リストが満たされます。
  4. モジュール・リストから、モジュールを選択します。
  5. コンポーネントを選択した時に「問題タイプ」ボックスが自動的に記入されていない場合には、問題タイプ・リストから問題タイプを選択します。

注: コンポーネント (SCIM) の詳細については、SCIM 階層の保守を参照してください。

インベントリー ID の指定

インベントリー ID は各ユーザーごとに設定します。コール元のインベントリー ID がある場合には、インベントリー・ボックスを使用してください。インベントリー ID がない場合には、問題に内包されているコンポーネントについての情報を SCIM に入力します。詳しくは、コンポーネント情報の識別を参照してください。

注: インベントリー ID は、ユーザーが Tivoli Asset Management を実行する場合にのみ使用可能です。

インベントリーを指定するために、次のステップを実行します。

  1. 「インベントリー・ブラウズ」 ボタンを選択します。
    結果: 「資産のクィック検索」ダイアログ・ボックスが現れます。
  2. 検索パラメーターを入力して、「検索」を選択します。
    注: 詳しくは、検索および照会を参照してください。
  3. 資産を選択して、「選択」を選びます。
    結果: Tivoli Problem Management は自動的に、「コール登録」ダイアログ・ボックスの「システム」、「コンポーネント」、「アイテム」、「問題タイプ」、および「インベントリー ID」ボックスを完成させます。

問題の記述

問題について記述するためには、次のステップを実行します。
  1. 「記述」ボックスに、コール元がかかえている問題の記述を入力します。この記述は、ソリューションを検索するために、アダプティブ・ラーニング診断エイドによって使用されます。
    注: 必要な長さの記述を入力することができます。 このボックスには、ワード・ラップ機能があります。