ルールの作成


概説

タスク

組み込み先

Tivoli Change Management 管理

概説

業務規則の作成

業務規則 (ルール) によって、貴社の独自の商慣習を Change Management プロセスに組み込むことができます。たとえば、貴社の方針で \500,000 を超える購買に監査役の承認が必要な場合には、承認リストに監査役を自動的に追加するルールを作成することができます。\500,000 を超える購買が組み込まれている変更の処理依頼が行われると、監査役に通知があります。

変更に対して発行するルールを定義することができます。発行された時に、ルールで次のアクションを起こすことができます。

  • 変更に関連して指定されたテキスト・ボックスを更新する
  • 承認要件の追加
  • 追加の担当者に通知する
  • タスクを追加する
  • オペレーティング・システム・コマンドを実行する

ルールは、ユーザーが変更の状況を変更した時に発行するか、あるいは TCM スケジューラーによって発行されます。 「ルールの発行」を参照してください。

注: 単一の変更に対して複数の業務規則を発行することができます。 一般ルールは、最初に昇順に発行され、次に順序内でカテゴリー・ルール別に発行されますが、共にルール ID に基づいています。さらに、前のルールによるアクションは、後のルールの発行に影響を及ぼすことがあります。

「ルール」ダイアログ・ボックス

「ルール」ダイアログ・ボックスは、ルールを追加、編集、または表示するのに使用します。

「ルール」ダイアログ・ボックスには、次のタブが含まれています。

タブ 機能
一般 「一般」タブは、次のような共通情報を指定する場所です。
  • ルール名
  • ルールの変更カテゴリー
  • ルール記述
  • モード (テストまたは実践)
  • 時間依存ルールの発行時刻
  • ルール優先順位
  • ルール発行時の状況タイプ (ある場合)

新規ルールの作成を参照してください。

定義 定義タブは、ルールの基準を定義する場所です。 ルール基準の定義を参照してください。
アクション 「アクション」タブは、ルールが発行する時に起こるイベントを指定する場所です。 「データベース・フィールド値の設定」 「承認者の追加」「追加担当者への通知」「スケジュールへのタスクの追加」、および「アクションの拒否」を参照してください。
テスト 「テスト」タブは、ルールが実践モードであるか、テスト・モードであるかを指定する場所です。「ルールのテスト」を参照してください。

「ルール」ダイアログ・ボックスにアクセスするには、次の 1 つを実行してください。


タスク

新規ルールの作成

貴社における実践を反映するルールを作成することができます。このようにして、商慣習を Change Management プロセスに取り込みます。

新規ルールを作成するには、次のようにします。

  1. 「構成」メニューから「ルールの処理」を選択します。
    結果: 「ルール」ダイアログ・ボックスが現れます。
  2. 「ルール」ダイアログ・ボックスで、「追加」を選択します。
    結果: 「ルール」ダイアログ・ボックスが現れます。
  3. 「名前」ボックスにルールの固有の新規名を入力します。
  4. 1 以外の優先順位が必要な場合には、「優先順位」の下に数値を入力します。
  5. 次の 1 つを実行してください。
    • Tivoli Change Management を無保護モードで使用している場合には、ステップ 6 に進みます。
    • Tivoli Change Management を保護モードで使用している場合には、ステップ 7 に進みます。
  6. 「使用法」の下で、次の 1 つを実行してください。
    • すべての変更に対してルールによって発行したい場合には、「すべて」を選択します。ステップ 10 に進みます。
    • ある変更カテゴリー中の変更に対してだけルールによって発行したい場合には、「カテゴリー」を選択します。 ステップ 9 に進みます。
  7. 「使用法」の下で、次の 1 つを実行してください。
    • サポートするある組織中の変更に対してだけルールによって発行したい場合には、「組織固有」を選択します。ステップ 8 に進みます。
    • サポートするある変更カテゴリー中の変更に対してだけルールによって発行したい場合には、「カテゴリー固有」を選択します。ステップ 9 に進みます。
  8. 「組織」ボックスの横で「組織」を選択します。ステップ 9 に進みます。
  9. 「カテゴリー」ボックスの横で、「ブラウズ」ボタンを選択して、ルールの「変更カテゴリー」を選びます。
  10. 「記述」ボックスにルールの記述を入力します。
    : この記述は、ルールに通知が含まれる場合に、通知メッセージの一部となります。ルールについて正確に説明するメッセージを入力します。
  11. 「メッセージ」ボックスで、ルールが発行する時に、ユーザーに送られるメッセージを入力します。メッセージを送りたくない場合には、デフォルト・メッセージを削除してください。
    注: 「拒否」アクションのあるルールの場合には、メッセージの中にメッセージが拒否された理由を理解して、それに応じてトランザクションを変更できるような情報を組み込んでください。「アクションの拒否」を参照してください。
  12. 次の 1 つを実行してください。
    • ルールの時間依存性を指定するには、「時間依存」チェック・ボックスを選択して、ステップ 8 に進みます。
    • 時間依存性を指定したくない場合には、ステップ 11 に進みます。
  13. 「基礎」の下で、ルールに関連付ける変更イベント日付に対応する次のオプション・ボタンを選択します。
    • 要求された日付
    • 必要な日付
    • スケジュールされた最早日付
    • スケジュールされた最新日付
  14. 「日数」ボックスで、ルールによって発行されるための変更イベント日付の前または後の日数を入力します。
    : 指定された日付でルールの発行するには、「日数」ボックスに 0 (ゼロ) を入力します。
  15. 「時点」の下では、「前」または「後」を選択して、選択された日付より前にルールによって発行するのか、それとも選択された日付より後にルールによって発行するかを示すことができます。
    :
    • 「日数」ボックスに 0 を入力した場合には、「前」または「後」のいずれかを選択することができます。
    • 時間依存ルールは、TCM スケジューラーによって実行されます。 「ルールの発行」を参照してください。
  16. 「モード」の下で「実践」または「テスト」のいずれかを選択します。
  17. 「状況」の下では、ルールによって発行するための 1 つまたは複数の状況タイプを選択します。
  18. ルールの定義を作成したい場合には、「ルール基準の定義」を参照してください。ルールは、定義されるまで保管することができません。
    注意: ルールを実践的なものにし、変更に対してそのルールによって発行すると、ルールの効力を自動的に除去することができなくなります。「ルールのテスト」を参照してください。

ルール基準の定義

ルール基準は、ルールが適用される変更を定義するように構成した 1 つの句または一連の句から構成されます。たとえば、危険性の高い変更に対しては追加の承認者を必要とするようなルールを作成することができます。これを行うには、「定義」タブに基準 (リスク・コード = HIGH) を指定します。

ルール基準を作成するには、「定義」タブの次の 2 つのセクションを使用します。

  • 「句」セクションでルールを定義する単一句を作成
  • 句構造リストに句を挿入

「句構造」セクションには、結合された句が表示されます。演算子と括弧を追加して、句を結合することができます。「句の理解」を参照してください。

ルール基準を定義するには、次のようにします。

  1. 「ルール」ダイアログ・ボックスから、「定義」タブを選択します。
    結果: 「定義」タブが現れます。
  2. テーブル・リストから、データベース・テーブル名を選びます。
  3. 属性リストから、ルールで使用する属性を選びます。
    属性リストには、選択したテーブル中のフィールドだけが含まれています。
  4. 演算子リストから、演算子 (<、>、=、>=、または <>) を選択します。
  5. 「値」ボックスで句を完結する値を入力します。
    : ヌル値を示すには、「値」ボックスに特殊値 TCM_NULL を入力してください。このボックスを空のままにしないでください。テーブルの 1 つにカテゴリー属性を使用する場合には、「値」ボックスにはカテゴリー記述ではなくカテゴリー・コードを入力しなければなりません。
  6. 次の 1 つを実行してください。
    • 最初の句を挿入している場合には、「挿入」を選択します。
      結果: その句がリストに追加されます。
    • すでにリストに句が含まれている場合には、3 つの演算子ボタン (AND、OR、または NOT) の 1 つを選択して、「挿入」を選択します。
      結果: 追加の句を挿入するのに演算子または「挿入」を選択すると、新規テキストが句構造の終わりに追加されます。
  7. 次の 1 つを実行してください。
    • 別の句を定義します。
    • 「了解」を選択して、ルールを保管します。
    • ダイアログ・ボックスの別のタブを選択して、ルールの定義を続けます。

データベース・フィールド値の設定

Tivoli Change Management は、ルールが発行された時に、定義タブに定義されたレコードの指定されたデータベース・フィールドの内容を自動的に更新することができます。たとえば、変更の見積コストが指定金額を超えた時に、変更のリスク・コードを HIGH に設定するルールを作成することができます。

フィールド設定を指定するには、次のようにします。

  1. 「ルール」ダイアログ・ボックスから、「アクション」タブを選択します。
    結果: 「アクション」タブが現れます。
  2. 「アクション」の下で、「フィールド設定」オプション・ボタンを選択します。
    注: 「フィールド設定」を使用して指定したルール・アクションは、記述や理由などの「変更」ダイアログ・ボックス中のテキスト・フィールドに影響しません。
  3. フィールド・リストから、設定するデータベース・フィールドの名前を選択します。
  4. 「値」ボックスで、設定する値を入力します。
    注意: 値がデータベース中のどこか他の場所で定義されている場合には、値を定義通りに正確に入力したかを確認してください。たとえば、カテゴリー・フィールドを選択した場合には、入力する値は、有効な変更カテゴリー・コードでなければなりません。
  5. 「挿入」を選択します。
    結果: アクションがテーブルに追加されます。
  6. 次の 1 つを実行してください。
    • 別のアクションを指定します。
    • 「了解」を選択して、ルールを保管します。
    • ダイアログ・ボックスの別のタブを選択して、ルールの定義を続けます。

承認者の追加

ルールが発行された時に、追加の承認者を追加することができます。追加の承認者は、個人または組織とすることができます。

追加の承認者を指定するには、次のようにします。

  1. 「ルール」ダイアログ・ボックスから、「アクション」タブを選択します。
    結果: 「アクション」タブが現れます。
  2. 「アクション」の下で、「承認者の追加」を選択します。
  3. 「名前」ボックスの横の「ブラウズ」ボタンを選択して、「承認者」ダイアログ・ボックスを表示します。
  4. 「タイプ」の下で、追加したい承認者のタイプに対応するオプションを選択します。 「了解」を選択します。
    結果: 「担当者または組織管理者」ダイアログ・ボックスが現れます。
  5. 承認者として追加するユーザーまたは組織を選んでから、「了解」を選択します。
    結果: 「ルール」ダイアログ・ボックスの 「アクション」タブが現れます。
  6. 「挿入」を選択します。
    結果: 承認者が「アクション」テーブルに追加されます。
  7. 「優先順位の設定」を選択します。
    結果: 「承認優先順位の設定」ダイアログ・ボックスが表示されます。
  8. 「優先順位」ボックスで、承認者に割り当てる承認優先順位を入力します。
  9. 「了解」を選択します。
    結果: 「ルール」ダイアログ・ボックスが現れます。
  10. 次の 1 つを実行してください。
    • 別のアクションを指定します。
    • 「了解」を選択して、ルールを保管します。
    • ダイアログ・ボックスの別のタブを選択して、ルールの定義を続けます。

追加の担当者への通知

Tivoli Change Management は、変更に割り当てられた担当者に自動的に通知を送り、承認状況が継続的にその担当者に通知されるようにします。承認者はまた、変更に承認の判断が必要になった時にも通知を受けます。ルールが発行された時に、追加の担当者に通知するように通知モニターを構成するためのルールを追加することができます。

追加の通知を指定するには、次のようにします。

  1. 「ルール」ダイアログ・ボックスから、「アクション」タブを選択します。
    結果: 「アクション」タブが現れます。
  2. 「アクション」の下で、「通知」を選択します。
  3. 「名前」ボックスの横の「ブラウズ」ボタンを選択して、「通知」ダイアログ・ボックスを表示します。
    結果: 「通知」ダイアログ・ボックスが現れます。
  4. 「タイプ」の下で、追加したい通知のタイプに対応するオプション・ボタンを選択します。
  5. 「了解」を選択します。
    結果: 次のことが起こります。
    以下を選択した場合には、 結果
    個人または CCB 「担当者または CCB 追加」ダイアログ・ボックスが現れます。
    通知したいユーザーまたは CCB を選択して、「了解」を選択します。
    結果: 「ルール」ダイアログ・ボックスの「アクション」タブが現れます。ステップ 7 に進みます。
    組織 「組織」ボックスが現れます。通知したい組織を選択して、「了解」を選択します。
    結果: 質問が現れます。
  1. 次の 1 つを実行してください。
    選択するボタン 目的
    Yes 組織のすべてのメンバーに通知する。
    結果: 組織名および (All) が「名前」ボックスに現れます。
    No 組織のタイトル・ホルダーだけに通知します。
  1. 「挿入」を選択します。
    結果: 通知がアクション・テーブルに追加されます。
  2. 次の 1 つを実行してください。
    • 別のアクションを指定します。
    • 「了解」を選択して、ルールを保管します。
    • ダイアログ・ボックスの別のタブを選択して、ルールの定義を続けます。

    注: CCB のすべてのメンバーが通知を受けます。

タスクの追加

ルールが発行された時に実行されるタスクを追加することができます。

タスクを追加するには、次のようにします。

  1. 「ルール」ダイアログ・ボックスから、「アクション」タブを選択します。
    結果: 「アクション」タブが現れます。
  2. 「アクション」の下で、「タスクの追加」を選択します。
  3. 「タスク」ボックスでタスクの名前を入力します。
  4. 「継続期間」ボックスで、タスクに割り振られた継続期間を表す値を入力します。
    注: 値は、日数を表します。
  5. 「時間数」ボックスで、タスクの予想労働時間数を入力します。
  6. 「挿入」を選択します。
    結果: タスクが「アクション」テーブルに追加されます。
  7. 次の 1 つを実行してください。
    • 別のアクションを指定します。
    • 「了解」を選択して、ルールを保管します。
    • ダイアログ・ボックスの別のタブを選択して、ルールの定義を続けます。

オペレーティング・システム・コマンドの実行

ルールが発行された時に、 Tivoli Change Management はオペレーティング・システム・コマンドを実行することができます。たとえば、ルールでは、ネットワーク全体でソフトウェア・ダウンロードまたはパッチを配布するのにコマンドを実行することができます。アップグレードを含む変更が完了した時に、これを行うことができます。

ルールでオペレーティング・システム・コマンドを実行させるには、次のようにします。

  1. 「ルール」ダイアログ・ボックスから、「アクション」タブを選択します。
    結果: 「アクション」タブが現れます。
  2. 「アクション」の下で、「コール」を選択します。
  3. 「コール」の下で、呼び出すコマンドをコマンド・リストから選択します。
    このコマンドは、「Tivoli Change Management リストの保守」ダイアログ・ボックスの「コマンド」タブからすでにセットアップされていなければなりません。
    : 時間依存でないルールによって実行されるコマンドは、ユーザーのコンピューター・システムで実行されます。時間依存ルールによって実行されるコマンドは、TCM スケジューラーが実行されるシステムで実行されます。
  4. 「挿入」を選択します。
    結果: コマンドがアクション・テーブルに追加されます。
  5. 次の 1 つを実行してください。
    • 別のアクションを指定します。
    • 「了解」を選択して、ルールを保管します。
    • ダイアログ・ボックスの別のタブを選択して、ルールの定義を続けます。
アクションの拒否 アクションを拒否すると、「拒否」ルール条件が True と評価された場合に、ルールを発行したトランザクションが発生できなくなります。たとえば、拒否ルール条件が True と評価されると、次のようになります。
  • ユーザーがトランザクションを開始し、「拒否」ルールを発行したダイアログ・ボックスが表示されます。
  • 「拒否」ルール・メッセージが表示されます。
  • 変更レコードは、トランザクション開始前のその元の状態にリセットされます。このリセットでは、このルールまたは「拒否」アクションのあるルールの前に発行した他のルールに定義された「フィールド設定」アクションもリセットされます。
  • ルールに組み込まれているその他のアクションは、すべて無視されます。

「拒否」アクションを追加するには、次のようにします。

  1. 「ルール」ダイアログ・ボックスから、「アクション」タブを選択します。
    結果: 「アクション」タブが現れます。
  2. 「アクション」の下で、「拒否」を選択します。
    注: 「拒否」アクションが最初に処理されるようにするには、ルール優先順位の値をその変更カテゴリーの最小の値に設定します。通常はこれは 0 です。
  3. 「挿入」を選択します。
    結果: 「拒否」アクションが「アクション」テーブルに追加されます。
  4. 次の 1 つを実行してください。
    • 別のアクションを指定します。
    • 「了解」を選択して、ルールを保管します。
    • ダイアログ・ボックスの別のタブを選択して、ルールの定義を続けます。