ECI の概説 |
Electronic Customer Interface (ECI) は、IBM の電子呼び出し追跡とサービスを行うディスパッチ・システムです。ユーザーのヘルプ・デスクの顧客用のサービスの ECI 要求、または ECI コールを入れるために Tivoli Problem Management を使用することができます。 ECI は、ユーザーまたはユーザーのヘルプ・デスクの顧客が、サービスの中心的な担当者と直接会話する必要を省き、サービスの電子要求を処理および自動化します。
IBM との調整次第で、非コンピューター機器と同様に、コンピューターについてのサービスも要求できます。 詳細については、Tivoli Problem Management 使用者の手引きの付録 C を参照してください。 次のことに注意してください。
- Tivoli Problem Management を ECI と共に使用する予定がない場合には、このヘルプ・トピックを無視してください。
- 現在 ECI システムは、Windows ベースのシステムでしか動作しません。
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ゴースト・コール |
ECI は、Tivoli Problem Management と関係のない問題である保守装置に関する情報を送信する場合があります。この情報は Tivoli Problem Management からは生成しないため、このコールは ゴースト・コールとして参照されます。 たとえば、IBM 技術員が、ネットワーク・プリンターを保守するためにディスパッチすると、データベース・サーバー上のサービスも実行します。データベース・サーバー・サービスに関する情報は、ゴースト・コールとして Tivoli Problem Management に送信されます。
Tivoli Problem Management をゴースト・コールの受信時にコールおよび問題記録を作成しないように構成することができます。TPM パラメーターの構成を参照してください。 |
構成の前提条件 |
ECI と共に使用するために Tivoli Problem Management を構成する前に、ECI システムへのアクセスするために IBM との調整を持たなければなりません。
さらに、IBM から次の情報を入手する必要があります。
- ECI ID およびパスワード
- ECI 待ち行列管理プログラム名、およびサービス要求情報を送受信するための ECI 待ち行列名。
- IBM とのフリーダイヤル番号の調整 (IBM 技術員が連絡場所としてヘルプ・デスク分析者の使用を計画している場合 (オプション))
Tivoli Problem Management を ECI と共に使用するために構成する ECI システム・アドミニストレーターによって使用されるプロファイルに ECI システム・アクションまたは ECI 統合アクション・グループの構成を追加する必要があります。 プロファイルの構成およびメニュー・アイテムの構成を参照してください |
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Tivoli Problem Management を ECI と共に使用する前に、Tivoli Problem Management を構成しなければなりません。これを行うには「ECI 構成」ダイアログ・ボックスを使用します。 Tivoli Problem Management for ECI を構成するには、次のタスクを実行しなければなりません。
- Tivoli Problem Management の ECI との通信方法に関連したログオン・パラメーター (たとえば、 ECI へのログオンを試みる前に待ち行列に入れるメッセージの数、ログオン間隔、および ECI への接続の試みが失敗した後に接続を再試行する回数など) を指定します。
- Tivoli Service Desk パラメーター (たとえば、デフォルトの電話番号、デフォルトの連絡先電話番号、およびデフォルトのコール・ソート順など) を指定します。
- 自動的にクローズがクリアされた問題、自動的にクローズが取り消された問題、および問題履歴の更新などの Tivoli Problem Management パラメーターを指定します。これらのパラメーターは Tivoli Problem Management テーブルに影響を与えます。
- Tivoli Problem Management がサービス要求情報を送受信するために使用する待ち行列管理プログラムおよび待ち行列の名前を指定します。
さらに、ヘルプ・デスク分析者の ECI 関連コマンドへのアクセス方法を決定しなければなりません。
ECI コマンドを Tivoli Service Desk のメニュー・バーの 1 つのメニューに置くことを考慮してください。この方法によって、ユーザーが 1 つの場所からすべての ECI 関連コマンドに迅速にアクセスできます。詳細については、プロファイルの構成および メニュー・アイテムの構成を参照してください |
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Tivoli Problem Management for ECI は、「ECI 構成」ダイアログ・ボックスを使用して構成します。 「ECI 構成」ダイアログ・ボックスには以下のタブがあります。
タブ |
機能 |
ログオン |
Tivoli Problem Management の ECI ログオン・パラメーターを指定します。詳しくは、 "ログオン・パラメーターの構成"を参照してください。 |
TSD |
ECI と共に Tivoli Service Desk を使用するためのパラメーターを指定します。詳しくは、"アプリケーション・パラメーターの構成"を参照してください。 |
TPM |
ECI と共に Tivoli Problem Management を使用するためのパラメーターを指定します。詳しくは、 "TPM パラメーターの構成"を参照してください。 |
ECI |
サービス要求情報を送受信する待ち行列の名前、およびこれらの待ち行列の管理プログラムの名前を指定します。詳しくは、"ECI パラメーターの構成 "を参照してください。 |
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ECI ID およびパスワードの構成 |
ユーザーは、IBM との ECI 調整を妥当性検査するために、ECI に ID およびパスワード情報を提供しなければなりません。 ECI ID およびパスワード情報の構成方法は次のとおりです。
- Windows のメモ帳またはその他のテキスト編集プログラムを開始します。
結果: テキスト編集プログラムが表示されます。
- ID=xxx と入力し、Enter を押します。
xxx はユーザーの ECI ID です。
- PW=yyy と入力し、Enter を押します。
yyy はユーザーの ECI パスワードです。
- 「ファイル」メニューから、「保管」を選択します。
結果: 「別名保管」ダイアログ・ボックスが現れます。
- 「ファイル名」ボックスで、ecisec.id と入力します。
注: ecisec.id は SAI_ROOT ディレクトリーに保管してください。
- 「了解」を選択します。
結果: ecisec.id は SAI_ROOT ディレクトリーに保管されます。
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ユーザーは、Tivoli Problem Management ログオン・パラメーターを指定しなければなりません。 Tivoli Problem Management ECI ログオン・パラメーターを構成するには、次のようにしてください。
- 「ECI 構成」ダイアログ・ボックスから、「ログオン」タブを選択します。
結果: ログオン・タブが表示されます。
- 「待ち行列の最大サイズ」ボックスに、Tivoli Problem Management が ECI にメッセージを送信しようとする前に待ち行列に入れるメッセージの最大数を入力します。
ヒント: すべての出力要求で即時にログオンさせたい場合には、「待ち行列の最大サイズ」を 0 に設定します。
- 「ログオン間隔」ボックスに、メッセージを ECI に送信する間の分数を入力します。
- 「再試行間隔」ボックスに、 Tivoli Problem Management が ECI への接続に失敗してからメッセージの送信を試みるまでの分数を入力します。
- 「猶予期間」ボックスに、 Tivoli Problem Management がメッセージ待ち行列の最大サイズに達してからメッセージの送信を試みるまでの分数を入力します。
- 「最終ログオン・アラート」ボックスに、Tivoli Problem Management が ECI との最後の正常な接続からアラート・メッセージを表示するまでの分数を入力します。ログオン間隔より大きい値を指定してください。
- 「即時再試行回数」ボックスに、最初の試みが失敗した後で Tivoli Problem Management が ECI への接続を即時に再試行する回数を入力します。
注: 指定された再試行回数の後で正常な接続が行なわれない場合には、 Tivoli Problem Management はその次にスケジュールされた試行か、ユーザーが試行するか、あるいは再び待ち行列の最大サイズに達するまで待機します。
- 「ログオン除外間隔」ボックスに、Tivoli Problem Management が ECI への接続を試みない時間間隔 (存在する場合) を軍用時刻形式で入力します。複数の間隔を区切るには 2300-0430, 1130-1300 のようにコンマを使用してください。
- Tivoli Problem Management に ECI 電話番号をダイヤルさせたい場合には、「接続時ダイヤル・コール」を選択してください。
- Tivoli Problem Management に ECI 電話番号を切断させたい場合には、「ハングアップ切断」を選択してください。
- 次の 1 つを実行してください。
- 別の「ECI 構成」ダイアログ・ボックス・タブを選択して、Tivoli Problem Management の構成を続行します。
- 「受諾」を選択します。
結果: パラメーターが保管されて「ECI 構成」ダイアログ・ボックスがクローズされます。
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TSD パラメーターの構成 |
ユーザーは、Tivoli Problem Management アプリケーション・パラメーターを指定しなければなりません。 Tivoli Problem Management アプリケーション・パラメーターを構成するには、次のようにしてください。
- 「ECI 構成」ダイアログ・ボックスから、TSD タブを選択します。
結果: TSD タブが表示されます。
- 「デフォルト ( ) 番号」ボックスに、「ECI サービス・コール実行」ダイアログ・ボックスに表示されるデフォルトの電話番号を入力します。
ヒント: 「デフォルト ( ) 番号」とは、「ECIサービス・コール実行」ダイアログ・ボックスに表示されるデフォルトの電話番号で、拡張子だけが異なります。拡張子は、TPM 場所 ID の番号を使用します。デフォルトの番号を使用しない場合には、このボックスはブランクのままにしておきます。
- 「デフォルト連絡先電話番号」ボックスに、「ECI サービス・コール実行」ダイアログ・ボックスに表示されるデフォルトの連絡先電話番号を入力します。
- 「クローズされたコールの保留日数」ボックスに、 Tivoli Problem Management がクローズされたコールを削除するまで保持する日数を入力します。
- 「取り消されたコールの保留日数」ボックスに、 Tivoli Problem Management が取り消したコールをアーカイブするまで保存する日数を入力します。
- 「表示されるコール日数」ボックスに、 Tivoli Problem Management の「処理」ダイアログ・ボックスで表示するデフォルトのコール日数を入力します。
- 「オープン / クローズ済みコールの表示」リストで、Tivoli Problem Management「処理 」ダイアログ・ボックスに表示したいコールのデフォルト状態を選択します。
注: このオプションは TPM オープン / クローズ済みコールには適用されません。
- デフォルトの電話番号を使用していて (ステップ 2)、Tivoli Problem Management に拡張子が 5 桁未満の場合にゼロを埋めたい場合には、「拡張子をゼロを埋め込む」を選択します。
ヒント: このボックスを選択しないことを強くお勧めします。拡張子を埋め込まない場合には、Tivoli Problem Management データベース (埋め込まれた拡張子付き、または拡張子なしのレコード) での項目の重複のリスクを避けてください。
- 「ECI サービス・コール実行」ダイアログ・ボックスのアクティブな Tivoli Problem Management コールからのデータを使用したくない場合には、「空のコールを入れる」ダイアログを選択してください。
注: このボックスは、オープンされて、そこにオープン TPM コールがある場合に「ECI サービス・コール実行」ダイアログ・ボックスに影響を与えるだけです。
- 次の 1 つを実行してください。
- 別の「ECI 構成」ダイアログ・ボックス・タブを選択して、Tivoli Problem Management の構成を続行します。
- 「受諾」を選択します。
結果: パラメーターが保管されて「ECI 構成」ダイアログ・ボックスがクローズされます。
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TPM パラメーターの構成 |
ユーザー は、Tivoli Problem Management と ECI との対話方法を指定しなければなりません。 TPM パラメーターを構成するには、次のようにしてください。
- 「ECI 構成」ダイアログ・ボックスから TPM タブを選択します。
結果: TPM タブが表示されます。
- ECI コールがクリアされたときに対応する TPM 問題をクローズしたい場合には、「消去された問題の自動クローズ」を選択します。
- ECI コールが取り消されたときに対応する TPM 問題をクローズしたい場合には、「取り消された問題の自動クローズ」を選択します。
- ECI コールが受信されたがローカルに発生していないときに TPM 問題を作成したい場合には、「ゴースト問題の自動作成」を選択します。このボックスを選択すると「ゴースト・コールの自動作成」も選択されます。
- デフォルトの連絡先を指定したい場合には、「デフォルト連絡先」ボックスの横にある「ブラウズ」ボタンを選択し、「クィック連絡先」ダイアログ・ボックスから名前を選択します。
- ECI コールが受信されたがローカルに発生していないときに TPM コールを作成したい場合には、「ゴースト・コールの自動作成」を選択します。
- 対応する ECI コールの状況が更新されたときに TPM 問題履歴を更新したい場合には、「問題履歴の更新」を選択します。
- ECI データベースに有効な顧客レコードが見つかった場合でも TPM からの顧客情報だけを使用したい場合には、「顧客情報のオーバーライド」を選択します。
- 対応する TPM コールの接続場所からの ECI 顧客電話番号の拡張子を使用したい場合には、「TPM 電話の内線が ECI と同一」を選択します。通常はこのボックスを選択してください。
- 「マシン・タイプのマップ先」リストから、TPM SCIM 階層でマシン・タイプを分類するためにシステム、コンポーネント、アイテム、モジュール、または問題タイプを選択します。
- 「モデルのマップ先」リストから、TPM SCIM 階層でモデルを分類するためにシステム、コンポーネント、アイテム、モジュール、または問題タイプを選択します。
- 「障害要素のマップ先」リストから、TPM SCIM 階層で障害のある要素を分類するためにシステム、コンポーネント、アイテム、モジュール、または問題タイプを選択します。
- 「パーツ番号のマップ先」リストから、TPM SCIM 階層でパーツ番号を分類するためにシステム、コンポーネント、アイテム、モジュール、または問題タイプを選択します。
- 「システム・タイプのマップ先」リストから、TPM SCIM 階層でシステム・タイプを分類するためにシステム、コンポーネント、アイテム、モジュール、または問題タイプを選択します。
- 次の 1 つを実行してください。
- 別の「ECI 構成」ダイアログ・ボックス・タブを選択して、Tivoli Problem Management の構成を続行します。
- 「受諾」を選択します。
結果: パラメーターが保管されて「ECI 構成」ダイアログ・ボックスがクローズされます。
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ECI パラメーターの構成 |
ユーザー は、ECI から情報を個別に受信、または ECI へ情報を個別に送信するために Tivoli Problem Management が使用する待ち行列を指定しなければなりません。これらの待ち行列の待ち行列管理プログラムも指定しなければなりません。 ECI パラメーターの構成方法は次のとおりです。
- 「ECI 構成」ダイアログ・ボックスから ECI タブを選択します。
結果: 「ECI タブ」が表示されます。
- 「待ち行列管理プログラム名」ボックスで、「PUT 待ち行列名」および「GET 待ち行列名」の待ち行列管理プログラムの名前を入力します。
- 「PUT 待ち行列名」ボックスで、Tivoli Problem Management が ECI に情報を送信するために使用する待ち行列の名前を入力します。
- 「GET 待ち行列名」ボックスで、Tivoli Problem Management が ECI から情報を受信するために使用する待ち行列の名前を入力します。
- 次の 1 つを実行してください。
- 別の「ECI 構成」ダイアログ・ボックス・タブを選択して、Tivoli Problem Management の構成を続行します。
- 「受諾」を選択します。
結果: パラメーターが保管されて「ECI 構成」ダイアログ・ボックスがクローズされます。
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