問題の処理


概説

タスク

組み込み先

Tivoli Problem Management

概説

なぜ問題を処理するのか?

ヘルプ・デスク分析者は別の理由で問題にアクセスします。 ユーザーは、問題をオープンして、それを解決したり、情報を更新したり、あるいはそれを別のヘルプ・デスク分析者に転送することができます。

問題の処理方法は?

問題は、その問題のライフ・サイクル中のいろいろな個所で解決することができます。 多くの方法で問題にアクセスし解決することができます:
  • コール登録時に問題を解決する
  • オープン、クローズ、またはフリーズされた問題の作業を再開する
  • 転送されるコールまたは問題をピックアップする
  • 問題について実行された作業を検討する

問題を処理する場所は?

次のダイアログ・ボックスは、問題にアクセスしたり解決するために使用される開始点となります:

問題の所有権

Tivoli Problem Management では、問題を解決する責任のあるヘルプ・デスク分析者が問題の所有者となります。 最初は、「コール登録」ダイアログ・ボックスでコールを登録したヘルプ・デスク分析者が問題を所有しています。 複数のヘルプ・デスク分析者が 1 つの問題の解決作業を行なっている場合には、問題の所有権を変更することができます。

ヘルプ・デスク分析者が別の分析者によって所有されている問題について作業を再開する時には、システム・アドミニストレーターがその問題を誰が所有するかをコントロールします。 ユーザーが他の誰かが所有している問題について作業を再開する時には、次の 4 つの中の 1 つが起こることがあります:

  • 元のヘルプ・デスク分析者が問題の所有者として残る
  • ユーザーが直ちに問題の所有者となる
  • ユーザーが直ちに問題の所有者となるが、ユーザーは所有者を拒否することができる
  • ユーザーが所有権を取ることを決心しない限り、元のヘルプ・デスク分析者が問題の所有者として残る

ユーザーが所有権を受け入れるか拒否するかを選択できる場合には、システム・アドミニストレーターは「問題状況」ダイアログ・ボックスの中の 「所有権の獲得」 ボックスを使用可能にします。 ユーザーは次のアクションの 1 つを選択することができます:

  • 「所有権の獲得」 チェック・ボックスを選択して、新規の問題の所有者となる。
  • 「所有権の獲得」 チェック・ボックスを消去して、問題の所有権を拒否する。 問題の元の所有者であるヘルプ・デスク分析者が問題の所有者として残ります。

転送されるコールおよび問題

転送されるコールまたは問題とは、ユーザー側の別のヘルプ・デスク分析者によってユーザーに渡されるものです。 コールを転送することによって、ヘルプ・デスク分析者は作業負荷を共用することができ、個々の専門知識の領域を利用することができます。 ヘルプ・デスク分析者がコールを登録する時に、その分析者はそのコールをユーザーに転送する前に、問題の解決を試みる場合もあるし、試みない場合もあります。 ユーザーは、転送されるコールまたは問題をピックアップすることにより、転送されるコールまたは問題に関する作業を開始します。 問題の再開またはディスパッチまたは転送されるコールのピックアップを参照してください。

転送される問題の所有権

システム・アドミニストレーターは、ヘルプ・デスク分析者が他のヘルプ・デスク分析者に問題を転送する時に、誰がその問題を所有するかをコントロールします。 次の 2 つのアクションのどちらが行なわれるかについて、システム・アドミニストレーターに相談してください:
  • ヘルプ・デスク分析者は直ちに、自分に転送されてくるすべての問題の所有者となる。
  • 2 番目のヘルプ・デスク分析者が問題をピックアップするまでは、元のヘルプ・デスク分析者が問題の所有者として残る。

コールと問題の相違点は?

Tivoli Problem Management では、コールはユーザーがコール登録プロセス時に収集する情報の記録です。 問題は、一人または複数のコール元が体験する障害についての Tivoli Problem Management データベース中の記録です。 数人のコール元が同じ問題をかかえることもあるし、一人のコール元が複数の問題をかかえることもあります。

コールまたは問題をピックアップする時期を知る方法は?

コールまたは問題がユーザーに転送されると、ユーザーはアラームを受け取るか、あるいは通知によって転送が知らされます。 通知は、ビーパーのように、外部装置で送信される通知です。 アラームは、Tivoli Problem Management によって内部的に送信される通知です。 ユーザーが受け取る通知のタイプは、送信側が通知をユーザーに受け取ってほしい方法によって異なります。

注: 詳しくは、通知およびアラームを参照してください


タスク

連絡先に通知

ユーザーがコール登録時に問題を解決する時には、問題が解決されたことをコール元に通知するためのオプションがあります。 同様に、「問題状況」ダイアログ・ボックスで、いつ問題を解決するかを、問題をレポートしたすべてのコール元に通知することができます。

これらの通知は、別の取引先のソフトウェアまたはシステム (電子メール、ネットワーク・メッセージ、ファクシミリ、ページャー、またはビーパーなど) によって Tivoli Problem Management の外部に配布されます。

問題を解決する時に連絡先に通知する機能は次の場合によって異なります:

  • ユーザーのオフィスが必要なソフトウェアまたはシステムを備えているかどうか
  • システム・アドミニストレーターが Tivoli Problem Management に通知機能を実装しているかどうか
  • システム・アドミニストレーターがこの連絡先に対して通知メソッドを割り当てているかどうか

ソリューションのアクティブ化

システム・アドミニストレーターは、ヘルプ・デスク分析者がソリューション・テーブルにアクティブ・ソリューションを追加できるかどうかをコントロールします。

オプションが使用可能な場合には、「コール登録」ダイアログ・ボックスの 「アクティブ・ソリューションの作成」 チェック・ボックスを選択することにより、ユーザーのソリューションがソリューション・テーブルに追加されます。 ソリューションがアクティブとなり、他の分析者が使用することもできます。 ソリューションをいつアクティブにするかのガイドラインについては、システム・アドミニストレーターと一緒に検討してください。

注: 「アクティブ・ソリューションの作成」チェック・ボックスが使用可能と なっていない時には、ヘルプ・デスク分析者によって作成されたアクティブ・ソリューションが非アクティブ・ ソリューションとしてソリューション・テーブルに追加されて、システム・アドミニストレーターがこれをアクティブ化することができます。

ユーザーがソリューションを提供した時の、「コール登録」ダイアログ・ボックスにおける問題の解決

ユーザーは「コール登録」ダイアログ・ボックスで問題を解決することができます。 「コール登録」ダイアログ・ボックスで問題を解決するためには、コールを登録してから、ソリューションを適用します。 ユーザーは、自分自身でソリューションを提供するか、あるいは診断エイドを使用することによって、「コール登録」ダイアログ・ボックスで問題を解決することができます。

ユーザーがソリューションを提供する場合は、「コール登録」ダイアログ・ボックスで問題を解決するためには、次のステップを実行します:

  1. 「コール登録」ダイアログ・ボックスで、連絡先情報コンポーネント情報、および問題記述を指定します。
  2. 「解決」 ボックスに、問題に対するソリューションを入力します。
  3. 問題が解決されたことをコール元に通知するためには、「クローズ時に連絡先に通知」 チェック・ボックスを選択します。
    注: システム・アドミニストレーターが連絡先への通知を設定していない場合には、この設定は無視されます。 詳しくは、連絡先に通知を参照してください。
  4. ソリューション・テーブルにアクティブ・ソリューションを追加するためには、「アクティブ・ソリューションの作成」 チェック・ボックスを選択します。
    注: システム・アドミニストレーターが、このチェック・ボックスを使用可能にするかどうかをコントロールします。 使用可能な場合には、ユーザーが 「ソリューション」 ボックスにソリューションを入力して、このテキスト・ボックスの外側の任意の点をクリックした後でのみ、そのチェック・ボックスが現れます。
    詳しくは、ソリューションのアクティブ化を参照してください。
  5. 「実行」 を選択します。

診断エイドがソリューションを提供した時の、「コール登録」ダイアログ・ボックスにおける問題の解決

ユーザーは「コール登録」ダイアログ・ボックスの 「診断」 ボタンを使用して、現在の問題に対するソリューションを見つけて適用することができます。

診断エイドがソリューションを提供する場合は、「コール登録」ダイアログ・ボックスで問題を解決するためには、次のステップを実行します:

  1. 「コール登録」ダイアログ・ボックスで、連絡先情報コンポーネント情報、および問題記述を指定します。
  2. 「診断」 ボタンを選択します。
    結果: 「診断エイド」ダイアログ・ボックスが現れます。
  3. 使用したい診断エイドのタブを選択します。
  4. リストから該当するソリューションを選択して、「アクティブ化」 を選択します。
  5. 問題が解決されたことをコール元に通知するためには、「コール登録」ダイアログ・ボックスで、 「クローズ時に連絡先に通知」 チェック・ボックスを選択します。
    注: システム・アドミニストレーターが連絡先への通知を設定していない場合には、この設定は無視されます。 詳しくは、連絡先に通知を参照してください。
  6. このソリューションをソリューション・テーブルに追加するためには、「アクティブ・ソリューションの作成」チェック・ボックスを選択します。
    注: システム・アドミニストレーターが、このチェック・ボックスを使用可能にするかどうかをコントロールします。 使用可能な場合には、ソリューションをアクティブ化した後でのみチェック・ボックスが表示されます。 詳しくは、ソリューションのアクティブ化を参照してください。
  7. 「実行」 を選択します。

問題の再開

問題がコール登録時に解決されない場合には、その問題はフリーズされるか転送されます。 ヘルプ・デスク分析者は、問題に関する作業を中断して、後でその問題を解決する予定の場合は、問題をフリーズします。 あるいは、特定の問題を解決するのにより適格な他の分析者が居る場合には、問題をそのヘルプ・デスク分析者に転送します。

クローズされた問題は、解決された問題です。 解決が思うように機能しない時、または新しい情報を問題履歴に追加したい時には、クローズされた問題について作業を再開することができます。

このセクションでは、「問題状況」ダイアログ・ボックスで、問題についての作業を再開する方法について述べます。

問題を再開するためには、次のステップを実行してください:

  1. 「問題の処理」ダイアログ・ボックスで、問題リストから問題を選択して、「再開」を選択します。
    結果: 「問題状況」ダイアログ・ボックスの「問題」タブが、問題情報とともに表示されます。
    注: オープン、転送、およびクローズされた問題を再開することができます。

ここで、ユーザーは次のことができます:

  • 問題の解決
  • ワーク・ヒストリー・ノーツの追加
  • この問題について作成されたコールの検討
  • 問題履歴の印刷
  • この問題を解決するために、これまでに実行されたことの記録をチェックする

ユーザーがソリューションを提供した時の、「問題状況」ダイアログ・ボックスにおける再開された問題の解決

ユーザーは「問題状況」ダイアログ・ボックスで問題を解決することができます。 そのためには、問題についての作業を再開し、「コール登録」ダイアログ・ボックスで実行した方法と同じ方法で問題を解決します。 ユーザーはソリューションを自分自身で提供するか、あるいは診断エイドを使用することができます。

問題に対するソリューションが分かっている場合には、「問題状況」ダイアログ・ボックスの 「状況」 ボックスにそのソリューションを入力することによって、問題を解決することができます。

ユーザーがソリューションを提供する場合に、「問題状況」ダイアログ・ボックスで、再開された問題を解決するためには、次のステップを実行してください:

  1. 「問題の処理」ダイアログ・ボックスで、問題リストから問題を選択し、「再開」を選択します。
    注: オープンおよびクローズされた問題の両方を再開することができます。
  2. 「問題状況」ダイアログ・ボックスの「問題」タブの「状況」 ボックスに、問題に対するソリューションを入力します。
  3. この問題をレポートしたすべてのコール元に、問題が解決されたことを通知するためには、「すべての連絡先に通知」 チェック・ボックスを選択します。
    ユーザーは「問題状況」ダイアログ・ボックスのコール・タブを選択して、これらのコール元のリストを見ることができます。
    注: システム・アドミニストレーターが連絡先への通知を設定していない場合には、この設定は無視されます。 詳しくは、連絡先に通知を参照してください。
  4. このソリューションをソリューション・テーブルに追加するためには、「アクティブ・ソリューションの作成」チェック・ボックスを選択します。
    注: システム・アドミニストレーターが、このチェック・ボックスを使用可能にするかどうかをコントロールします。 使用可能な場合には、ユーザーが 「ソリューション」 ボックスにソリューションを入力して、このテキスト・ボックスの外側の任意の点をクリックした後でのみ、そのチェック・ボックスが現れます。 詳しくは、ソリューションのアクティブ化を参照してください。
  5. 別のヘルプ・デスク分析者が所有している問題について作業を再開する場合には、次のアクションの 1 つを選択することができます:
    • 問題の所有者となるために、「所有権の獲得」 チェック・ボックスを選択する。
    • 問題の所有者を、問題の作業を再開する前と同じに保つために、「所有権の獲得」チェック・ボックスを消去する。
      注: システム・アドミニストレーターが、このチェック・ボックスを使用可能にするかどうかをコントロールします。 詳しくは、問題の所有権を参照してください。
  6. 問題の解決処理と関連した問題コードを選択する。
    注: デフォルトは「終了」です。
  7. 「実行」 を選択します。
    結果: 問題履歴が更新され、問題がクローズされます。

診断エイドがソリューションを提供した時の、再開された問題の解決

ユーザーは「問題状況」ダイアログ・ボックスの「問題」タブの 「診断」ボタンを使用して、現在の問題に対するソリューションを見つけて適用することができます。

診断エイドがソリューションを提供する場合に、「問題状況」ダイアログ・ボックスで、再開された問題を解決するためには、次のステップを実行してください:

  1. 「問題の処理」ダイアログ・ボックスで、問題リストから問題を選択して、「再開」を選択します。
    注: オープンおよびクローズされた問題の両方を再開することができます。
  2. 必要な場合には、「問題状況」ダイアログ・ボックスの「問題」タブ の情報を更新して、問題とその現在の状況についてより良く記述してください。
  3. この問題をレポートしたすべてのコール元に、問題が解決されたことを通知するためには、「すべての連絡先に通知」 チェック・ボックスを選択します。
    「問題状況」ダイアログ・ボックスの「コール」タブを選択して、これらのコール元のリストを見ることができます。
    注: システム・アドミニストレーターが連絡先への通知を設定していない場合には、この設定は無視されます。 詳しくは、連絡先に通知を参照してください。
  4. このソリューションをソリューション・テーブルに追加するためには、「アクティブ・ソリューションの作成」チェック・ボックスを選択します。
    注: システム・アドミニストレーターが、このチェック・ボックスを使用可能にするかどうかをコントロールします。 使用可能な場合には、ソリューションをアクティブ化した後でのみチェック・ボックスが表示されます。 詳しくは、ソリューションのアクティブ化を参照してください。
  5. 別のヘルプ・デスク分析者が所有している問題について作業を再開する場合には、次のアクションの 1 つを選択することができます:
    • 問題の所有者となるために、「所有権の獲得」 チェック・ボックスを選択する。
    • 問題の所有者を、問題の作業を再開する前と同じに保つために、「所有権の獲得」チェック・ボックスを消去する。
      注: システム・アドミニストレーターが、このチェック・ボックスを使用可能にするかどうかをコントロールします。 詳しくは、問題の所有権を参照してください。
  6. 「診断」 を選択します。
  7. 使用したい診断エイドタブを選択します。
  8. リストから該当するソリューションを選択します。
  9. 解決するためには、「アクティブ化」 を選択します。
  10. 「実行」 を選択します。

ディスパッチまたは転送されるコールのピックアップ

ユーザーに対して、コールがディスパッチ、転送、または送信された場合には、ユーザーはそのコールをピックアップし、コール登録プロセスを完成させます。 すると、ユーザーがそのコールを最初に取り出して登録したかのように、問題を解決する作業を行なうことができます。

ディスパッチまたは転送されたコールをピックアップするためには、次のステップを実行してください:

  1. 「ディスパッチ・コールの処理」ダイアログ・ボックスにアクセスするためには、次の 1 つを実行してください:
    • Tivoli Problem Management Analyst プロファイルを使用する場合には、コール・メニューから「ディスパッチ / コール転送のピックアップ」 を選択します。
    • ヘルプ・メニューから 「システム・プロファイル」 を選択して、ディスパッチ・コールの処理のもとの指示に従ってください。
  2. ディスパッチ・リストから、コールを選択します。

    次の表は、「ディスパッチ・コールの処理」ダイアログ・ボックスの列を説明したものです。 これらの説明を使用して、ピックアップしたいコールを識別してください。
  3. 説明
    場所 コール元の場所。たとえば、コール元の場所を企業会計とすることができます。
    コール元の名前 コールを行なう担当者の名前。
    ユーザー ヘルプ・デスク分析者のユーザー ID。
    グループ ヘルプ・デスク分析者のグループ ID。
    ディスパッチャー ID コールをディスパッチしたヘルプ・デスク分析者。
    発信側 ディスパッチされたコールの発信元。
    コール番号 Tivoli Problem Management によって割り振られたコール番号であり、問題 ID と類似したもの。
    コール日付 コールが登録された日付。
    コール時刻 コールが登録された時刻。
    重大度 コールの重大度であり、これはコール登録時にコールが登録される際に指定されます。
    ディスパッチ ID Tivoli Problem Management によって割り振られたディスパッチ ID であり、これはコール番号と類似したもの。
  4. 「選択」を選択します。
    結果: コール情報を表示した「コール登録」ダイアログ・ボックスが現れます。これで、コール登録を完了することができ、問題を解決することができます。