WebSphere Application Server Community Edition への Manager の WAR ファイルのデプロイ

Manager を使用する前に、Manager の Web アーカイブ (WAR) ファイルをアプリケーション・サーバーにデプロイする必要があります。このタスクを使用して、WAR ファイルを 英語バージョンの WebSphere® Application Server Community Edition にデプロイします。

WAR ファイルをアプリケーション・サーバーにデプロイすると、 アプリケーション・サーバーは optimConsoleDB という名前の Apache Derby データベースを作成します。 アプリケーション・サーバーは、optimConsoleDB データベースと OptimConsoleDB データベース・プールを関連付けます。

Manager とともに提供される WebSphere Application Server Community Edition のバージョンは、英語でのみ使用可能です。 このバージョンの WebSphere Application Server Community Edition は、英語のユーザー・インターフェースを使用して構成する必要があります。ただし、 Manager を使用する場合、ブラウザーの言語設定により、Manager のユーザー・インターフェースの言語が 決定されます。また、ブラウザーの言語設定により、 Management Server および Proxy から受け取るメッセージの言語が決定されます。

WebSphere Application Server Community Edition の管理コンソールを使用して、WAR ファイルをデプロイします。 管理コンソールのデフォルト・ロケーションは、http://hostname:8080/console です。ここで、hostname は WebSphere Application Server Community Edition が インストールされたコンピューターのホスト名です。

WebSphere Application Server Community Edition の管理コンソールを使用して Manager の WAR ファイルをデプロイするには、以下のようにします。

  1. Deploy New」をクリックします。
  2. WAR ファイルの場所を「Archive」に入力して、「Install」をクリックします。 WAR ファイルは shared_installation_directory/console/app/optim.war です。 ここで、shared_installation_directory は、 IBM Optim 共有パッケージ・グループ用に指定したインストール・ディレクトリーです。 例えば Microsoft Windows の場合、WAR ファイルのデフォルトの場所は C:¥Program Files¥IBM Optim¥shared¥console¥app¥optim.war です。 必要に応じて、 「Browse」をクリックして WAR ファイルを参照することもできます。 WAR ファイルのデプロイには数分間かかることがあります。
  3. Manager の WAR ファイルをアップグレードする場合は、アップグレード版の Manager をデプロイしたことをすべてのユーザーに通知します。 ユーザーは、アップグレード版の Manager を取得するために、ブラウザーを最新表示するか、ブラウザーのキャッシュを消去する必要がある場合があります。 ユーザーは、Manager のインターフェースで「ヘルプ」 > 「IBM Optim Manager について」をクリックすることで、ブラウザーにアップグレード版の Manager があるかどうかを確認することができます。
アプリケーション・サーバーに Manager の WAR ファイルをデプロイした後で、 Manager のプロパティーを構成できます。Manager のプロパティーを構成するには、 アプリケーション・サーバーの始動に使用するスクリプトを編集します。 このスクリプトは、以下の場所にあります。 ここで shared_installation_directory は、 Optim Manager のインストール・パッケージ用に指定したインストール・ディレクトリーです。
  • Windows コンピューターの場合: shared_installation_directory¥WebSphere¥AppServerCommunityEdition¥bin¥startup.bat
  • Linux または UNIX コンピューターの場合: shared_installation_directory/WebSphere/AppServerCommunityEdition/bin/startup.sh
java.lang.OutOfMemoryError: PermGen space エラーが原因で WAR ファイルのデプロイに失敗した場合は、 アプリケーション・サーバーの Java 仮想マシン (VM) で、 オブジェクトに使用可能な Permanent Generation メモリー容量を増やします。 Permanent Generation メモリーの使用可能量を増やすには、 アプリケーション・サーバーの起動スクリプトを編集します。 テキスト・エディターでこのスクリプトを開き、 スクリプトの JAVA_OPTS パラメーターの末尾に以下の引数を追加します。 NNN は Permanent Generation メモリーの初期量 (MB)、MMM は Permanent Generation メモリーの最大量 (MB) です。JAVA_OPTS パラメーターは、単一行に収める必要があります。 もしくは、行連結文字を使用して連結された連続行でなければなりません。 行連結文字は、 Windows バッチ・スクリプトの場合は脱字記号 (^)、 Linux スクリプトまたは UNIX スクリプトの場合はバックスラッシュ (\) です。
-XX:PermSize=NNNm -XX:MaxPermSize=MMMm
例えば、以下の Windows バッチ・スクリプトの JAVA_OPTS パラメーターは、 Permanent Generation メモリーの初期容量として 128 MB、 Permanent Generation メモリーの最大容量として 256 MB を指定しています。
@set JAVA_OPTS=%ADDITIONAL_JAVA_OPTS% %JAVA_OPTS% ^
               -Djavax.net.ssl.keyStore="%GERONIMO_HOME%\var\security\keystores\optim-management-server.jks" ^
               -Djavax.net.ssl.trustStore="%GERONIMO_HOME%¥var¥security¥keystores¥optim-management-server.jks" ^
               -Djavax.net.ssl.keyStorePassword=manager -Djavax.net.ssl.trustStorePassword=manager ^
               -XX:PermSize=128m -XX:MaxPermSize=256m
以下の Linux または UNIX スクリプトの JAVA_OPTS パラメーターは、Permanent Generation メモリーの初期量として 128 MB を、 Permanent Generation メモリーの最大量として 256 MB を指定しています。
JAVA_OPTS=-Djavax.net.ssl.keyStore=$GHOME/../var/security/keystores/optim-management-server.jks \
          -Djavax.net.ssl.trustStore=$GHOME/../var/security/keystores/optim-management-server.jks \
          -Djavax.net.ssl.keyStorePassword=manager -Djavax.net.ssl.trustStorePassword=manager \
          -XX:PermSize=128m -XX:MaxPermSize=256m \
          $JAVA_OPTS
デフォルトでは、Manager は 64 MB の Permanent Generation メモリーを使用します。メモリー・サイズを マシン上で使用可能な物理メモリー量より大きい値に設定すると、 パフォーマンスが大幅に低下します。
アプリケーション・サーバーが 2 バイト文字の使用を必要とする言語に設定されたコンピューター上にある場合、アプリケーション・サーバーでログ・ファイルに UTF-8 エンコードを使用するように構成します。UTF-8 エンコードを使用するようにアプリケーション・サーバーを構成するには、以下の引数を アプリケーション・サーバー起動スクリプトの JAVA_OPTS パラメーターの末尾に追加します。 JAVA_OPTS パラメーターは、単一行に収める必要があります。 もしくは、行連結文字を使用して連結された連続行でなければなりません。 行連結文字は、 Windows バッチ・スクリプトの場合は脱字記号 (^)、 Linux スクリプトまたは UNIX スクリプトの場合はバックスラッシュ (\) です。
-Dfile.encoding=UTF-8
Linux コンピューターへの WAR ファイルのデプロイが、IOException: too many open files エラーが原因で失敗した場合は、そのコンピューター上で開くことができるファイルの最大数を増やします。開くことができるファイルの最大数を増やすには、 スーパーユーザーとしてサインオンし、以下のステップを実行します。
  1. 次のコマンドを入力します。
    /sbin/sysctl -w fs.file-max=100000
  2. この設定がシステムのリブート後もそのまま残るように、以下の行を /etc/sysctl.conf ファイルに 追加します。
    fs.file-max = 100000
  3. /etc/sysctl.conf ファイルの変更が有効になるように、 以下のコマンドを入力します。
    /sbin/sysctl -p
  4. 以下のコマンドを入力して、設定を確認します。
    /sbin/sysctl fs.file-max
  5. 以下のコマンドを入力して、プロセスの最大数を 20,048 に増やします。
    ulimit -n 20048
  6. アプリケーション・サーバーを始動すると常にこの設定になるように、以下の行を shared_installation_directory/WebSphere/AppServerCommunityEdition/bin/startup.sh スクリプトの 先頭に追加します。
    ulimit -n 20048