実稼働環境では、Optim™ ソリューションの Manager およびその他のコンポーネントを異なるコンピューターにインストールして、パフォーマンスおよび信頼性を強化することができます。
これらのコンポーネントが連携するように構成するには、多くのさまざまな人の協力が必要となる場合があります。
Manager をその他のコンポーネントとともに構成するために共同作業を行う人として、以下が考えられます。
- アプリケーション・サーバー管理者
- Proxy コンピューターのシステム管理者
- サービス開発者
- Manager への管理者権限を持つユーザー
- Manager へのデータベース管理者権限を持つユーザー
アプリケーション・サーバー管理者
アプリケーション・サーバー管理者は、Manager および Management Server の初期セットアップを担当します。
Manager および Management Server の初期セットアップを完了するために、アプリケーション・サーバー管理者は以下のタスクを行う必要があります。
- IBM® Installation Manager を使用して、Manager と Management Server をインストールします。
Installation
Manager を使用して、Manager とともに提供される IBM WebSphere® Application Server
Community Edition のバージョンをインストールすることができます。テストおよび評価目的で、Manager と Management Server を WebSphere Application Server Community Edition にデプロイできます。
- Manager および Management Server をデプロイするアプリケーション・サーバーを開始します (まだ開始していない場合)。
- データ・ソース (またはデータベース・プール) を、
Management Server をデプロイするアプリケーション・サーバー上に作成します。このデータ・ソースのデータベース名として OptimServerDB を使用します。
このデータ・ソースは、
Manager とともに提供される WebSphere Application Server Community
Edition のバージョンをインストールするときに、事前構成されます。
- データ・ソース (またはデータベース・プール) を、
Manager をデプロイするアプリケーション・サーバー上に作成します。このデータ・ソースのデータベース名として optimConsoleDB を使用します。
このデータ・ソースは、
Manager とともに提供される WebSphere Application Server Community
Edition のバージョンをインストールするときに、事前構成されます。
- Management Server および Manager の Web アーカイブ (WAR) ファイルをアプリケーション・サーバーにデプロイします。
アップグレードを
行っている場合は、新しいバージョンの WAR ファイルをデプロイする前に、前のバージョンの Management Server と Manager WAR ファイルを
削除します。
WAR ファイルの場所は以下のとおりです。
ここで、
shared_installation_directory は、IBM Optim 共有パッケージ・グループ用に指定したインストール・ディレクトリーです。
- Manager の WAR ファイル: shared_installation_directory/console/app/optim.war
- Management Server の WAR ファイル: shared_installation_directory/server/app/management-server.war
例えば
Microsoft Windows の場合、Manager WAR ファイルのデフォルトの場所は
C:¥Program Files¥IBM Optim¥shared¥console¥app¥optim.war です。
アップグレードを行っている場合は、
Manager がアップグレードされたことをユーザーに通知する必要があります。ユーザーは、アップグレード版の Manager を取得するために、ブラウザーを最新表示するか、ブラウザーのキャッシュを消去する必要がある場合があります。
- Manager のユーザー・アカウントを構成します。
optimConsoleRealm と呼ばれるセキュリティー・レルムは、
Manager とともに提供される WebSphere Application Server
Community Edition のバージョンをインストールするときに、事前構成されます。事前構成された optimConsoleRealm セキュリティー・レルムでは、optimConsoleDB データベースの OOB_ROLE テーブル、OOB_USER テーブル、および OOB_USER_ROLE テーブルにセキュリティー情報を保管します。OOB_USER テーブルおよび OOB_USER_ROLE テーブルのユーザー情報を変更して、
アカウントの追加、除去、またはパスワードの変更を行うことができます。
- 別々のコンピューター上にある Management Server と Proxy 間のセキュア接続を確立するには、Management Server と Proxy 間の信頼関係を追加します。この信頼関係を追加するため、Proxy コンピューターのシステム管理者と連携した作業が必要となる場合もあります。
- サービスの実行に Executor が使用される場合は、任意のデータベース上に置換データ表およびサンプル・データ表を作成して
構成します。
Installation Manager を使用して、Optim 置換データ・データベースを
Management Server とともにインストールできます。または、
Optim 置換データ・データベース
からのデータをコンマ区切り形式でインストールできます。このデータは、データ定義言語 (DDL) コードで
インストールされます。DDL コードを使用して、任意のデータベース上に
置換データ表およびサンプル・データ表を作成して構成します。
アプリケーション・サーバー管理者は、ユーザーのニーズに応じて、その他のアプリケーション・サーバーに Management Server および Manager の追加インスタンスをデプロイすることもできます。
Proxy コンピューターのシステム管理者
システム管理者は、Proxy および Proxy が使用するサービス実行コンポーネントの初期セットアップを担当します。コンポーネントの初期セットアップを完了するために、システム管理者は以下のタスクを行う必要があります。
- Installation Manager を使用して Proxy をインストールします。
- ソリューションに含まれるサービス実行コンポーネント (複数可) をインストールします。例えば、ソリューションに Executor が含まれる場合、Installation Manager を使用して Executor をインストールします。
- ソリューションに含まれるサービス実行コンポーネント (複数可) を使用するように Proxy を構成します。
- 別々のコンピューター上にある Management Server と Proxy 間のセキュア接続を確立するには、Management Server と Proxy 間の信頼関係を追加します。この信頼関係を追加するため、Management Server をデプロイしたアプリケーション・サーバーの管理者と連携した作業が必要となる場合もあります。
システム管理者は、ユーザーのニーズに応じて、その他のコンピューター上に Proxy およびサービス実行コンポーネントの追加インスタンスをインストールすることができます。
サービス開発者
サービス開発者は Manager を使用することにより、リポジトリーへのサービスの公開と、サービスのテストを担当します。サービス開発者は IBM Optim Designer を使用してサービスを設計し、サービスの初期テストを実行し、リポジトリーにサービスを公開します。サービス開発者は Manager (ユーザー・ロール Designer) を使用して、サービスがリポジトリー上にあるかどうかを検査し、さらにサービスのテストを行うことができます。サービス開発者はテストを完了したら、サービスを別のリポジトリーにプロモートできます。
例えば、企業でテスト・リポジトリーと実動リポジトリーを使用する場合を考えます。その企業のサービス開発者は Optim Designer を使用してサービスを設計し、テスト・リポジトリーにサービスを公開します。そして、サービス開発者はテスト・リポジトリーでサービスをテストします。サービスを実動で使用するための準備ができたら、サービス開発者はそのサービスを実動リポジトリーにプロモートします。
Optim Designer を使用したサービスの設計、テスト、および公開の方法について詳しくは、Optim Designer の資料を参照してください。
Manager への管理者権限を持つユーザー
Manager への管理者権限 (ユーザー・ロール admin) を持つユーザーは、Manager とその他のコンポーネントとの間の接続の構成を担当します。
管理者は、以下のタスクを行う必要があります。
- レジストリーの場所を設定します。
- Management Server および Proxy を Manager に追加します。
サービスの実行に Executor が使用される場合は、
管理者が Management Server にライセンスを追加する必要もあります。
Manager へのデータベース管理者権限を持つユーザー
サービスの実行に Executor が使用される場合、
Manager へのデータベース管理者権限 (ユーザー・ロール dba) を持つ
ユーザーは、リポジトリーへのデータベース・ドライバーの追加を担当します。