これは、開発個別定義書のあり方の 1 つの例です。既にプロセスにある情報を再度説明しても、意味がありません。説明する必要があるのは、プロセスから外れた内容です。プロセスの簡単な説明を集めて開発個別定義書にまとめることもできます。しかし、この種の文書が問題なのは、プロセス・ハンドブックのサイズになるほど膨らむ傾向があることです。
この例は、例えば商用の情報システムのような小規模のプロジェクトで、開発個別定義書をどのようにまとめるかというアイデアを提供することを意図しています。
開発個別定義書、その内容、および概要について詳しくは、
「成果物: 開発個別定義書」を参照してください。
日付 |
バージョン |
説明 |
作成者 |
---|---|---|---|
01/01/2000 |
1.0 | - | トム・スミス |
この文書の目的は、プロジェクト ABC の開発プロセスについて説明することです。
なし
なし
プロジェクトの「ソフトウェア開発計画書」の「プロジェクト計画」というセクションを参照してください。
ここに示す開発個別定義書の例は、 ビジネス・モデリング、要求事項、分析と設計、実装、テスト、配置、構成と変更の管理、プロジェクト管理、および環境という 9 つの作業分野をすべて網羅してあります。
このセクションの目的は、作業分野の構成がどのような働きをするのかを説明することです。これには、各作業を説明するさまざまな表や 「アクティビティー」というタイトルのセクションの目的も含まれます。
このセクションでは、アクティビティーの構造自体に対して行われた変更の詳細を説明します。 一般的な変更には、会社固有の業務方法を説明するタスクの追加や、 アクティビティーからのタスクの削除があります。
このセクションでは、ワーク・プロダクトがどのように使用されるかを表で説明します。必要に応じて、「ローカル」なワーク・プロダクトを表に追加できます。
ワーク・プロダクト | 使用法 | レビュー詳細 | 使用するツール | テンプレート/ 例 |
|||
---|---|---|---|---|---|---|---|
方向づけ | 推敲 | 作成 | 移行 | ||||
列名 | 目的 | 内容/コメント |
---|---|---|
ワーク・プロダクト | ワーク・プロダクトの名前 | RUP (Rational Unified Process) のワーク・プロダクトへの参照、または開発個別定義書の一部として保持されるローカルなワーク・プロダクトの定義への参照。 |
使用法 | ワーク・プロダクトをライフ・サイクルにわたってどのように使用するかを指定します。 | フェーズごとに、次のいずれかを指定します。
これらは、「ガイドライン: ワーク・プロダクトの分類」で定義されます。 |
レビュー詳細 | ワーク・プロダクトに適用されるレビューのレベルとレビュー手順を定義します。 | レビューのレベルについて、次のいずれかに決定します。
追加情報: ガイドライン: レビューのレベル . また、関連するレビュー手順の定義と詳細への参照を追加します。 参照は、RUP、または開発個別定義書の「レビュー手順」というタイトルのセクションのいずれかを指します。 より詳細なレビュー手順については、作業分野の「補足レビュー手順」というサブセクションで定義されます。 |
使用するツール | ワーク・プロダクトを作成するのに使用するツールを定義します。 | ワーク・プロダクトの開発と保守に使用するツールの詳細への参照。 |
テンプレート/例 | 使用するテンプレートと、そのテンプレートを使用するワーク・プロダクトの例を提供します。 | テンプレートと例への参照。 これは、RUP のテンプレートと例、またはローカルなテンプレートと例を指します。この列はまた、 プロジェクト・メンバーに追加のヘルプを提供する実際のワーク・プロダクトへの参照を含む場合があります。 |
このセクションには、主に 3 つの目的があります。
ワーク・プロダクト | 使用法 | 理由 |
---|---|---|
|
|
このセクションでは、使用するレポートをリストします。必要に応じて、「ローカル」のレポートを表に追加できます。
レポート | 使用法 | テンプレート/例 | 使用するツール |
---|---|---|---|
|
|
このセクションには、主に 2 つの目的があります。第 1 に、プロジェクトが使用しない と決定したすべてのレポートと、 それらを使用しないという決定に至った理由をリストにします。第 2 に、開発個別定義書が組織レベルのユースケースの場合、 レポートに関する作業を決定する際に各プロジェクトが検討する必要のある 事項についてのメモを、ここに追加します。
このセクションでは、作業分野で使用するワーク・プロダクトに必要な補足レビュー手順を示します。これらは、 開発個別定義書の「概要」セクションで説明した一般的なレビュー手順を補足します。
このセクションでは、作業分野の構成についての未解決の問題を示します。 このセクションは、開発個別定義書を作成する間、問題リストとして使用できます。
ワーク・プロダクトとは、プロセスの成果物、結果、または納入物です。成果物は 1 つの作業分野内で作成されることが多いのですが、例外もあります。ワーク・プロダクトは、 それが作成される作業分野でまとめられます。ワーク・プロダクトの使用方法を説明するには、 次の分類スキーマを考慮します。 詳しくは「ガイドライン: ワーク・プロダクトの分類」を参照してください。
プロジェクトでは、次のレビューのレベルを使用します。
追加情報: ガイドライン: レビューのレベル .
プロジェクトで後に定義します。
プロジェクトで後に定義します。
プロジェクトで後に定義します。
変更なし。詳しくは、「要求: 概要」を参照してください。
ワーク・プロダクト | 使用法 | レビュー詳細 | 使用するツール | テンプレート/ 例 |
|||
---|---|---|---|---|---|---|---|
方向づけ | 推敲 | 作成 | 移行 | ||||
アクター |
必須 |
必須 |
必須 |
必須 |
非公式 |
|
|
用語集 | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 | 正式に外部公開 | ||
要求属性 | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 | 正式に内部公開 | ||
要求管理計画書 | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 | 公式- 内部 |
||
利害関係者の要望 | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 | 正式に外部公開 | ||
ソフトウェア要求仕様書 | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 | 正式に外部公開 | ||
補足仕様書 | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 | 正式に外部公開 | ||
ユースケース | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 | 正式に外部公開 | ||
ユースケース・モデル | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 | 正式に外部公開 | ||
ユースケース・パッケージ | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 | 非公式 | ||
ユースケースの絵コンテ | なし | 必須 | 任意 | 任意 | 非公式 | ||
ユーザー・インターフェースのプロトタイプ | なし | 必須 | 任意 | 任意 | 正式に外部公開 | ||
開発構想書 | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 | 正式に外部公開 |
ワーク・プロダクトをどのように構成管理するかについては、プロジェクトの 「構成管理計画書」を参照してください。
レポート | 使用法 | テンプレート/例 | 使用するツール |
---|---|---|---|
アクター | 任意 | ||
ユースケース | 任意 |
|
|
ユースケース・モデルの概要 | 任意 |
|
|
ユースケースの絵コンテ | 任意 |
リアルタイム・アプリケーションは開発されません。従ってカプセル 設計者のロールと、カプセル設計のタスクが除去されます。アクティビティーについて詳しくは、 「分析と設計の概要」を参照してください。
ワーク・プロダクト | 使用法 | レビュー詳細 | 使用するツール | テンプレート/ 例 |
|||
---|---|---|---|---|---|---|---|
方向づけ | 推敲 | 作成 | 移行 | ||||
データ・モデル | なし | 任意 | 任意 | 任意 | 非公式 | Rational Rose | |
配置モデル | 任意 | 必須 | 必須 | 必須 | 公式- 内部 |
Rational Rose | |
設計クラス | 任意 | 必須 | 必須 | 必須 | 非公式 | Rational Rose | |
設計モデル | 任意 | 必須 | 必須 | 必須 | 公式- 内部 |
Rational Rose | |
設計パッケージ | 任意 | 必須 | 必須 | 必須 | 公式- 内部 |
Rational Rose | |
設計サブシステム | 任意 | 必須 | 必須 | 必須 | 公式- 内部 |
Rational Rose | |
インターフェース | 任意 | 必須 | 必須 | 必須 | 公式- 内部 |
Rational Rose | |
参照アーキテクチャー | 任意 | 必須 | 必須 | 必須 | 公式- 内部 |
Rational Rose | |
SAD (ソフトウェア・アーキテクチャー説明書) | 任意 | 必須 | 必須 | 必須 | 公式- 外部 |
Rational SoDA Microsoft Word |
|
ユースケースの実現 | 任意 | 必須 | 必須 | 必須 | 非公式 | Rational Rose |
プロジェクトはリアルタイムの製品を開発しません。これはつまり、カプセル、イベント、プロトコル、およびシグナルの各ワーク・プロダクトは作成しないということです。
プロジェクトは分析モデルを保持しないことを決定しました。これはつまり、分析クラスと分析モデルは作成しないということです。
レポート | 使用法 | テンプレート/例 | 使用するツール |
---|---|---|---|
クラス | 任意 | Rational SoDA Microsoft Word |
|
設計モデルの概要 | 任意 | Rational SoDA Microsoft Word |
|
パッケージ/サブシステムの設計 | 任意 | Rational SoDA Microsoft Word |
|
ユースケースの実現 | 任意 | Rational SoDA Microsoft Word |
アクティビティーの変更なし。詳しくは、「実装の概要」を参照してください。
ワーク・プロダクト | 使用法 | レビュー詳細 | 使用するツール | テンプレート/ 例 |
|||
---|---|---|---|---|---|---|---|
方向づけ | 推敲 | 作成 | 移行 | ||||
ビルド | 任意 | 必須 | 必須 | 必須 | 非公式 | Microsoft(R); Visual Basic(R); | |
実装要素 | 任意 | 必須 | 必須 | 必須 | 非公式
コード・レビュー |
Microsoft Visual Basic | |
実装モデル |
任意 |
必須 |
必須 |
必須 |
非公式 |
Microsoft Visual Basic |
|
実装サブシステム |
任意 |
必須 |
必須 |
必須 |
公式- 内部 |
Microsoft Visual Basic |
|
統合ビルド計画書 | 任意 | 必須 | 必須 | 必須 | 公式- 内部 |
Microsoft Word |
非公式なコード・レビューが実行されます。
公式なパフォーマンス・テストは行われません。それ以外はアクティビティーの変更はありません。 プロセスについて詳しくは、「テスト: 概要」を参照してください。
ワーク・プロダクト | 使用法 | レビュー詳細 | 使用するツール | テンプレート/ 例 |
|||
---|---|---|---|---|---|---|---|
方向づけ | 推敲 | 作成 | 移行 | ||||
テスト計画書 | 任意 | 任意 | 必須 | 必須 | 非公式 | Microsoft Word | |
テスト構想リスト | なし | 任意 | 必須 | 必須 | 非公式 | Microsoft Word | |
テスト・ケース |
なし |
任意 |
必須 |
必須 |
非公式 |
Microsoft Word |
|
テスト・データ |
なし |
任意 |
必須 |
必須 |
非公式 |
Rational Rose |
|
作業負荷モデル |
なし |
任意 |
必須 |
必須 |
非公式 |
Rational Rose |
|
テスト・クラス |
なし |
任意 |
必須 |
必須 |
非公式 |
Rational Rose |
|
テスト・コンポーネント | なし | 任意 | 必須 | 必須 | 非公式 | Microsoft Visual Basic | |
テスト結果 | なし | 任意 | 必須 | 必須 | 非公式 | Microsoft Word | |
テスト評価のまとめ | なし | 任意 | 必須 | 必須 | 非公式 | Microsoft Word | |
テスト・セット | なし | 任意 | 必須 | 必須 | 非公式 | Rational Rose | |
テスト・スクリプト | なし | 任意 | 必須 | 必須 | 非公式 | Rational TestStudio | |
テスト環境構成書 | なし | 任意 | 必須 | 必須 | 非公式 | Rational Rose | |
テスト自動化アーキテクチャー | なし | 任意 | 必須 | 必須 | 非公式 | Rational Rose | |
テスト・インターフェース仕様書 | なし | 任意 | 必須 | 必須 | 非公式 | Rational Rose |
作業負荷分析説明書は作成されません。
以前に存在していた配置のアクティビティーは、RUP で提案された ワーク・プロダクトを使用するよう改正されました。 例外はコース材料のワーク・プロダクトです。 この製品には公式なトレーニングは作成されないので、コース材料は除外されます。
ワーク・プロダクト | 使用法 | レビュー詳細 | 使用するツール | テンプレート/ 例 |
|||
---|---|---|---|---|---|---|---|
方向づけ | 推敲 | 作成 | 移行 | ||||
部品構成表 (BOM) |
なし |
なし |
任意 |
必須 |
公式- 内部 |
Microsoft Word |
|
導入計画書 |
なし |
任意 |
必須 |
必須 |
非公式 |
Microsoft Word |
|
配置ユニット |
なし |
任意 |
任意 |
必須 |
非公式 |
Microsoft Word |
|
サポート文書 |
なし |
任意 |
任意 |
必須 |
非公式 |
Microsoft Word |
|
インストールするワーク・プロダクト | なし | 任意 | 任意 | 必須 | 非公式 |
Microsoft Word |
|
製品 | なし | 任意 | 任意 | 必須 | 公式- 外部 |
||
製品アートワーク | なし | 任意 | 任意 | 必須 | 非公式 |
Microsoft Word |
|
リリース・ノート | なし | 任意 | 任意 | 必須 | 公式- 内部 |
Microsoft Word |
製品には公式のトレーニングは必要ないため、トレーニング材料は作成されません。
レポート | 使用法 | テンプレート/例 | 使用するツール |
---|---|---|---|
|
|
アクティビティーの変更なし。プロセスについて詳しくは、「構成と変更 の管理: 概要」を参照してください。
ワーク・プロダクト | 使用法 | レビュー詳細 | 使用するツール | テンプレート/ 例 |
|||
---|---|---|---|---|---|---|---|
方向づけ | 推敲 | 作成 | 移行 | ||||
変更依頼 |
なし |
任意 |
必須 | 必須 | 非公式 |
Rational ClearQuest |
|
構成監査の結果 |
なし |
任意 |
必須 |
必須 |
非公式 |
Microsoft Word |
|
構成管理計画書 | なし | 必須 | 必須 | 必須 | 非公式 |
Microsoft Word |
|
プロジェクト・リポジトリー | なし | 任意 | 必須 | 必須 | なし | Rational ClearCase | |
ワークスペース | なし | 任意 | 必須 | 必須 | なし | Rational ClearCase |
アクティビティーの変更なし。追加情報: プロジェクト管理: 概要 .
ワーク・プロダクト | 使用法 | レビュー詳細 | 使用するツール | テンプレート/ 例 |
|||
---|---|---|---|---|---|---|---|
方向づけ | 推敲 | 作成 | 移行 | ||||
開発企画書 |
必須 |
必須 |
任意 |
任意 |
公式- 外部 |
Microsoft(R); Word(R); | |
反復評価 |
必須 |
必須 |
必須 |
必須 |
非公式 |
Microsoft Word |
|
反復計画書 | 任意 | 必須 | 必須 | 必須 | 非公式 | Microsoft Word | |
測定計画書 | 任意 | 任意 | 任意 | 任意 | 非公式 | Microsoft Word | |
問題解決計画書 | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 | 非公式 | Microsoft Word | |
製品検収計画書 | 任意 | 必須 | 必須 | 必須 | 非公式 | Microsoft Word | |
プロジェクト測定書 | 任意 | 任意 | 必須 | 必須 | 非公式 | Microsoft Word | |
品質保証計画書 | 任意 | 任意 | 任意 | 任意 | 非公式 | Microsoft Word | |
レビュー記録 | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 | 非公式 | Microsoft Word | |
リスク・リスト | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 | 公式- 内部 |
Microsoft Word | |
リスク管理計画書 | 任意 | 必須 | 必須 | 必須 | 非公式 | Microsoft Word | |
ソフトウェア開発計画書 (SDP) | なし | 任意 | 必須 | 必須 | 公式- 内部 |
Microsoft Word
Microsoft Project |
|
ステータス評価 | 任意 | 必須 | 必須 | 必須 | 非公式 | Microsoft Word |
作業指示書というワーク・プロダクトは使用しません。
アクティビティーの変更なし。プロセスについて詳しくは、「環境: 概要 」を参照してください。
ワーク・プロダクト | 使用法 | レビュー詳細 | 使用するツール | テンプレート/ 例 |
|||
---|---|---|---|---|---|---|---|
方向づけ | 推敲 | 作成 | 移行 | ||||
設計ガイドライン |
なし |
必須 |
必須 |
必須 |
非公式 | Microsoft Word | |
開発個別定義書 | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 | 非公式 | Microsoft(r); FrontPage; | |
開発サポート環境 | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 | 非公式 | Microsoft Word | |
開発組織の評価 | 必須 | なし | なし | なし | 非公式 | Microsoft Word | |
マニュアルのスタイル・ガイド | なし | 任意 | 必須 | 必須 | 非公式 | Microsoft Word | |
プロジェクト固有のテンプレート | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 | 非公式 | Microsoft Word | |
プログラミング・ガイドライン | なし | 必須 | 必須 | 必須 | 非公式 | Microsoft Word | |
テスト・ガイドライン | なし | 必須 | 必須 | 必須 | 非公式 | Microsoft Word | |
ツール | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 | 非公式 | Microsoft Word 文書 | |
ツール・ガイドライン | なし | 任意 | 必須 | 必須 | 非公式 | Microsoft Word | |
ユースケース・モデリング・ガイドライン | 必須 | 必須 | 必須 | 必須 | 非公式 | Microsoft Word | |
ユーザー・インターフェース・ガイドライン | なし | 必須 | 必須 | 必須 | 非公式 | Microsoft Word |
なし