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SAP アプリケーションに対して記録を行う際、SAP スクリプト記述フレームワークが内部でいくつかの ABAP エラーをスローし、記録が停止することがあります。この問題は、SAP がそのスクリプト記述フレームワークにおける修正を行わない限り修正されません。
対処法: スクリプトを実行するユーザーについて、システムのモーダル検索ヘルプを無効にしてください。これは、SAP GUI のヘルプ・メニューから表示する「設定 (Preferences)」ダイアログで設定できます。この方法で解決しない場合、SAP アプリケーションを再始動しなければならない場合があります。
IBM Rational Functional Tester SAP 実装は、SAP クライアントがサーバー・トランザクションを実行するときにのみ SAP コントロールとのユーザー対話を記録します (例えば、Enter キーや実行ボタンを押す、文書を保管するなど)。 テキスト・ボックスに値を設定したりチェック・ボックス・コントロールの状態を変更したとしても、記録モニターですぐにイベントを表示できるわけではありません。 このイベントは、SAP クライアントがサーバー・トランザクションを実行したときにのみ生成されます。 サーバー・トランザクションの前に検査ポイントまたはデータ駆動型コマンドを追加した場合、スクリプトでは直前のユーザー対話の前にイベント (検査ポイントまたはデータ駆動型コマンド) を入れるため、対話を行った順序に違いが生じます。 この順序の変更により、再生が失敗する場合があります。
例: コンボ・ボックスから項目を選択するかまたはテキスト制御に値を設定してから、SAP クライアントがサーバー・トランザクションを実行する前にこれらのコントロールに対する検査ポイントを追加する場合、検査ポイントは再生中に失敗します。
対処法: 以下のいずれかを実行します。
- テキスト/コンボ・ボックスで値を入力または選択した後に Enter を押し、それからデータ検査ポイント・ウィザードを起動する。
- または、スクリプト内で、テキスト/コンボ・ボックスの set メソッドを検査ポイントの set メソッドより前にカット・アンド・ペーストする。
データ駆動スクリプトを記録した後にカレンダー・コントロールを閉じた可能性があり、そのために close() イベントがスクリプト内に生成されています。 スクリプトは以下のようになっています。
dialog_calendar().close();
setDate() メソッドはフォーカスした日付を設定し、カレンダー・コントロールを閉じることも行うため、スクリプトは再生中にカレンダー・コントロールを閉じようとしたときに失敗します。対処法: スクリプト内に生成された、カレンダーの close メソッドを削除してください。
IBM Rational Functional Tester は、入力されたパスワードをパスワード・フィールドに表示されるとおりに記録します。そのため、暗号化された値を読み取ることはできません。
対処法: スクリプトを再生する前に、スクリプト内の記録済みパスワードを実際のパスワードに置き換えてください。
SAP アプリケーションで実行されたアクションを記録できないことがあります。これは、SAP サーバーがスクリプト記述用に使用可能になっていない場合に発生します。
対処法: SAP サーバーをスクリプト記述用に使用可能にしてください。このタスクを実行するには、SAP システム管理者権限が必要です。
SAP アプリケーションを対象として記録しているときに、セキュリティー検査のアラート・メッセージが表示される場合があります。 例えば、「A script is trying to attach to the GUI」などです。
対処法: 記録を開始する前に、以下を実行してセキュリティー・チェックの通知を使用不可に設定します。
- SAP アプリケーション・ウィンドウで、「Customizing of Local Layout」ツールバー・ボタン >「オプション」をクリックします。
- 「オプション」ウィンドウで、「スクリプト (Scripting)」タブを選択します。
- 「ユーザー設定 (User Setting)」グループ・ボックスで、「実行中の GUI にスクリプトが接続する時に通知する (Notify When a Script Attaches to a Running GUI)」および「スクリプトが接続を開く時に通知する (Notify When a Script Opens a Connection)」のチェック・マークを外します。
- 「OK」をクリックします。
デフォルトでは、「SAP ログオン (SAP Logon)」は「アプリケーションの開始」ウィザードのアプリケーション・リストに追加されません。 レコーダーから「SAP ログオン (SAP Logon)」を開始するには、最初に saplogon.exe をアプリケーション・リストに追加する必要があります。
対処法: 「SAP ログオン (SAP Logon)」実行可能ファイルを「アプリケーションの開始」ウィザードのアプリケーション・リストに追加するには、以下のステップを実行します。
- Functional Tester パースペクティブから「構成」->「アプリケーションをテスト用に構成する」を選択して、「アプリケーション構成ツール」ウィザードを起動します。
- 「アプリケーション構成ツール」ウィザードで「追加」ボタンをクリックします。
- 「アプリケーションの追加」ウィンドウで「実行可能ファイルまたはバッチ・ファイル」ラジオ・ボタンを選択し、「次へ」をクリックします。
- 「参照」ボタンをクリックし、SAP インストール・ロケーションにある saplogon.exe を選択します。
- SAPGUI 6.4 を使用している場合、saplogon.exe は C:\Program Files\sappc\SAPGui から選択できます。
- SAPGUI 6.2 を使用している場合、saplogon.exe は C:\Program Files\SAP\FrontEnd\SAPGui から選択できます。
- 「完了」をクリックします。「SAP ログオン (SAP Logon)」は、アプリケーション構成ツールのアプリケーションに表示されます。
- 「完了」をクリックして変更を保管します。