演習 1.8: 小切手換金アクティビティー図の作成

この演習では、小切手換金アクティビティー図を作成します。

小切手換金アクティビティー図は、PiggyBank の出納係が顧客の小切手を現金に換えるときに発生するイベントの流れを示します。 顧客から小切手を受け入れた出納係が、トランザクション情報を PiggyBank アプリケーションに入力します。次に、CityBank システムがトランザクションを処理して、その口座が存在し、トランザクションを実施するのに十分な金額が口座にあることを保証します。 トランザクションが成功すると、顧客の口座は貸方記入され、CityBank の口座は借方記入されます。 トランザクションが失敗すると、顧客にメッセージが表示されます。

「PiggyBank 出納係」アクティビティー

小切手換金アクティビティー図は、出納係が小切手を現金に換えるときに発生するステップをモデル化します。 この手順では、「出納係」アクティビティー・パーティションを作成する方法について説明します。

「PiggyBank 出納係」アクティビティーを作成するには、次のようにします。
  1. 「モデル・エクスプローラー」ビューで、 「口座処理 (Account Operations)」を展開し、「小切手換金 (Cash check)」ユースケースを右クリックして、「ダイアグラムの追加」>「アクティビティー図」をクリックします。
  2. Cash check activity diagram と入力し、Enter を押します。
  3. ダイアグラム・エディターで図の外側を右クリックして、「UML の追加」>「アクティビティー・パーティション」をクリックします。
  4. 「モデル・エクスプローラー」ビューで「パーティション」要素をクリックして、「プロパティー」ビューで名前を Teller と入力します。これで、「出納係」アクティビティー・パーティションの作成は完了です。
  5. パレットで、「開始状態」要素をダブルクリック して、これに Initial node という名前を付けます。
  6. 開始ノード要素をクリックして、ダイアグラム・エディターの左上隅へドラッグします。これがアクティビティー図の開始点となります。
  7. パレットで「アクション (Action)」要素をダブルクリック して、これに Teller inputs required information という名前を付けます。
  8. 新規アクション・モデル要素をクリックして、開始ノードの下へ直接ドラッグします。
  9. パレットで、「コントロール・フロー」要素をクリックします。
  10. ダイアグラム・エディターで、カーソルを「開始ノード 」要素上に移動し、これをクリックして「出納係が必須情報を入力 (Teller inputs required information)」アクション要素へドラッグします。

これで、「出納係」アクティビティーのワークフローのモデル化は完了です。 作成した図は次のようになります。

出納係アクティビティー・パーティション

「システム」アクティビティーの作成

この手順では、「システム」アクティビティー・パーティションを作成する方法について説明します。

「システム」アクティビティーを作成するには、次のようにします。
  1. ダイアグラム・エディターで図の外側を右クリックして、「UML の追加」>「アクティビティー・パーティション」をクリックします。
  2. 「モデル・エクスプローラー」ビューで、「パーティション」要素をクリックし、「プロパティー」ビューで名前を System と入力します。これで、「システム」アクティビティー・パーティションの作成は完了です。
  3. パレットで「アクション (Action)」要素をダブルクリック して、これに Validates that credit account exists という名前を付けます。
  4. 「システム (System)」アクティビティー・パーティションに対する「貸方勘定が存在することを確認 (Validates that credit account exists)」要素をクリックして、「出納係が必須情報を入力 (Teller inputs required information)」アクションの右方へ直接ドラッグします。
  5. パレットで、「コントロール・フロー」要素をクリックします。
  6. ダイアグラム・エディターで、「出納係が必須情報を入力 (Teller inputs required information)」をクリックして、カーソルを「貸方勘定が存在することを確認 (Validates that credit account exists)」アクション要素へドラッグします。
  7. パレットで、「コントロール・ノード」をクリックし、「分岐/マージ (Decision)」をクリックします。
  8. 「貸方勘定が存在することを確認 (Validates that credit account exists)」アクション要素の下に分岐/マージ・ノードを配置し、この要素に Valid credit account? という名前を付けます。
  9. パレットで、「コントロール・フロー」要素をクリックします。
  10. ダイアグラム・エディターで、「貸方勘定が存在することを確認 (Validates that credit account exists)」要素をクリックして、カーソルを分岐/マージ要素にドラッグします。
  11. パレットで「アクション (Action)」要素をダブルクリック して、これに Credit account by check amount という名前を付けます。
  12. 分岐/マージ要素の下および右方に要素を配置します。
  13. パレットで、「コントロール・フロー」要素をクリックして、分岐/マージ・ノードを「小切手額により貸方記入 (Credit account by check amount)」アクション要素に接続します。
  14. 新規関係にガード・テキストを設定するには、「プロパティー・エクスプローラー (Properties Explorer)」ビューの「一般 (General)」ページで 、[ credit account exists ] と入力します。
  15. パレットで「アクション (Action)」要素をダブルクリック して、これに Display invalid account information という名前を付けます。
  16. 分岐/マージ要素の下および左方に要素を配置します。これらの 2 つのアクション要素は、有効/無効なトランザクションのワークフローを形成します。
  17. パレットで、「コントロール・フロー」要素をクリックして、分岐/マージ・ノードを「無効な口座情報の表示 (Display invalid account information)」アクション要素に接続します。
  18. パレットで「アクション (Action)」要素をダブルクリック して、これに Display transaction summary という名前を付けます。
  19. 「小切手額により貸方記入 (Credit account by check amount)」アクション要素の下に要素を配置します。
  20. パレットで「アクション (Action)」要素をダブルクリック して、これに Display dishonored check message という名前を付けます。
  21. この要素を「無効な口座の表示 (Display invalid account)」アクション要素の下に配置します。
  22. 「アクティビティー終了ノード (Activity Node Final)」 要素をクリックして、「システム (System)」アクティビティー・パーティション内の ダイアグラム・エディターの下部へドラッグします。 これがアクティビティー図のエンドポイントとなります。
  23. パレットで、「コントロール・フロー」要素をクリックして、「無効な口座情報の表示 (Display invalid account information)」アクション要素、「トランザクション要約の表示 (Display transaction summary)」アクション要素、および 「不渡り小切手メッセージの表示 (Display dishonored check message)」アクション要素を 「アクティビティー終了ノード (Activity Node Final)」要素に接続します。

これで、「システム」アクティビティー・パーティションの作成は完了です。 作成した図は、次の図のようになります。システム・アクティビティー・パーティション

「CityBank 出納係」アクティビティーの作成

この手順では、CityBank 出納係アクティビティー・パーティションを作成する方法について説明します。

Citybank 出納係アクティビティー・パーティションを作成するには、以下のようにします。
  1. ダイアグラム・エディターで図の外側を右クリックして、「UML の追加」>「アクティビティー・パーティション」をクリックします。
  2. 「モデル・エクスプローラー」ビューで、「パーティション」要素をクリックして、「プロパティー」ビューで名前を CityBank teller と入力します。これで、「CityBank 出納係 (CityBank teller)」アクティビティー・パーティションの作成は完了です。
  3. パレットで「分岐/マージ・ノード (Decision Node)」要素をダブルクリックして、これに sufficient funds? という名前を付けます。
  4. パレットで「アクション (Action)」要素をダブルクリックして、これに Check OK to cash という名前を付けます。
  5. 分岐/マージ・ノードの下および右方に要素を配置し、コントロール・フロー要素を使用して分岐/マージ・ノードを「OK にチェック・マークを付けて換金 (Check OK to cash)」要素に接続します。
  6. 新規関係にガード・テキストを設定するには、「プロパティー」ビューの「一般 (General)」ページで、[ issuing account balance > check amount ] と入力します。
  7. パレットで「アクション (Action)」要素をダブルクリック して、これに Do not cash check という名前を付けます。
  8. 分岐/マージ・ノードの下および左方に要素を配置し、分岐/マージ・ノードを「小切手を換金しない (Do not cash check)」アクション要素に接続します。
  9. パレットで、「コントロール・フロー」要素をクリックして、「OK にチェック・マークを付けて換金 (Check OK to cash)」アクション要素を 「トランザクション要約の表示 (Display transaction summary)」要素に接続します。
  10. パレットで、「コントロール・フロー」要素をクリックして、「小切手を換金しない (Do not cash check)」アクション要素を 「不渡り小切手メッセージの表示 (Display dishonored check message)」要素に接続します。

小切手換金アクティビティー図は、3 つのアクティビティー・パーティションと 2 つの分岐/マージ・ノードを使用して、PiggyBank 出納係が小切手を現金に換えるときに発生する簡単なワークフローを示します。 作成した図は次のようになります。「PiggyBank 小切手換金」アクティビティー図

これで、PiggyBank ユースケース・モデルの作成は完了です。 続いて『モジュール 2: 分析モデルの作成』に進むことができます。

ご利用条件 | フィードバック
(C) Copyright IBM Corporation 2004, 2005. All Rights Reserved.