RUP のライフサイクル

 

プロジェクトのフェーズとマイルストーン

管理面から見た RUP (Rational Unified Process) のソフトウェア ライフサイクルは、時間に沿って 4 つの連続したフェーズに分解できます。各フェーズは基本的に 2 つの主要なマイルストーン間の期間で、主マイルストーンが達成された時点で終了します。各フェーズの終わりには、評価を実行し、フェーズの目標が達成されたことを確認します。満足のいく評価を得た後、プロジェクトを次のフェーズに進めます。

フェーズの計画立案

スケジュールと作業の点において、どのフェーズもまったく同じというわけではありません。プロジェクトごとに大きく異なるとしても、中規模プロジェクトの典型的な第 1 次 開発サイクルは、次に示す作業とスケジュールの分散になると予想できます。

  方向づけ 推敲 作成 遷移
作業 ~5 % 20 % 65 % 10%
スケジュール 10 % 30 % 50 % 10%

 

これは次のように図示できます。

詳しくは、フェーズ名をクリックしてください。

発展サイクルでは、方向づけと推敲フェーズが大幅に短くなります。作成作業のいくつかの部分を自動化できるツールによって作業が軽減され、作成フェーズは、方向づけと推敲フェーズの合計より大幅に短縮されます。

4 つのフェーズをひと回りすることを開発サイクルと呼びます。4 つのフェーズが終了するたびに、1 つのソフトウェア世代が作成されます。製品が製作中止にならない限り、方向づけ、推敲、作成、移行の連続を繰り返すことによって、製品は次世代へと発展します。ただし、繰り返すたびに、さまざまなフェーズで前回とは異なる点に重点を置きます。この後続のサイクルは、発展サイクルと呼ばれます。製品が複数のサイクルを通過するに従って、新しい世代が作成されます。

発展サイクルは、ユーザーの提案による拡張、ユーザーの状況の変化、基礎となる技術の変更、競争への反応などによって、引き起こされることがあります。発展サイクルでの方向づけおよび推敲フェーズは、通常ごく短くなります。基礎となる製品の定義とアーキテクチャが前回の開発サイクルで既に決定されているからです。   製品またはアーキテクチャの重要な再定義が発生した場合は、例外です。



Rational Unified Process   2003.06.15