ユース ケース モデルは、システムの期待される機能とその環境のモデルであり、顧客と開発者の間で交わされる契約の役目を果たします。ユース ケース モデルは、分析、設計、テストの作業に対する重要な情報源として使用されます。 
そのほかの関係:  含む
役割:  システム分析者  
オプション度 / 使用時期:  必須 
テンプレートとレポート: 
 
例:   
UML の表現:  «use-case model» としてステレオタイプ化されるモデル  
詳細情報:   
成果物を入力とする作業:    成果物を出力とする作業:   

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ユース ケース モデルを使うのは次の人々です。

  • 顧客。ユース ケースモデルを承認します。顧客によって承認されたということは、そのシステムが顧客の要望を満たしているということを意味します。開発中にシステムについて顧客と相談する際にも、モデルを使用できます。
  • 潜在的ユーザー。システムをよりよく理解するために使用します。
  • ソフトウェア アーキテクト。アーキテクチャ上重要な機能を識別するために使用し ます。
  • 設計者。システムの概要を把握するために使用します。たとえば、システムの改良を行う場合には、作業の補助としてユース ケース モデルに関する文書が必要です。
  • 管理者。ユース ケース モデリングと、それに続く設計を計画し、進捗管理をするために使用します。
  • プロジェクトに直接携わっていない組織内部の人々や重役、運営委員会のメンバーなどが、これまでに行われたことを知るために使用します。
  • ユース ケース モデルのレビューを行う人々。開発担当者に対して、定期的に適切なフィードバックを行うために使用します。
  • 設計者。作業の基礎として使用します。
  • テスト担当者。テストのアクティビティ (ユース ケースと統合テスト) をできるだけ早く計画するために使用します。
  • システムの次のバージョンを開発する人々。現在のバージョンがどのように機能しているかを理解するために使用します。
  • 文書のライター。システムのユーザー ガイドを記述するための基礎として使用します。

プロパティ ページの先頭へ

プロパティ名  概要  UML の表現 
Introduction  モデルの簡単な紹介を記述したテキスト  「short text」型のタグ付き値 
Survey Description  ユース ケース モデルの残りの部分に反映されない情報を含む、テキストによる説明
ユース ケースがユーザーによって使用される典型的な順序
ユース ケース モデルで扱われない機能 
「formatted text」型のタグ付き値 
Use-Case Packages  階層を表すモデル内のパッケージ  関連「represents」を通して、または集約「owns」を通して再帰的に所有される 
Use Cases  パッケージに属する、モデル内のユース ケース  集約「owns」を通して再帰的に所有される 
Actors  パッケージに属する、モデル内のアクター  - " -  
Relationships  パッケージに属する、モデル内の関係  - " -  
Diagrams  パッケージに属する、モデル内のダイアグラム  - " -  
Use-Case View  モデルのユース ケース ビュー。重要なユース ケースやシナリオを表すアーキテクチャ ビュー  - " -  

タイミング ページの先頭へ

ユース ケースモデルは主に、システムの機能要求を設定し、分析とアーキテクチャ設計を行うために不可欠な情報源としても使用されます。システムの開発範囲の概要を示すために、推敲フェーズだけでなく、方向づけフェーズの早い時期にも使用できます。ユース ケース モデルは、作成フェーズの間に、より詳細なイベント フローによって洗練されます。ユース ケースモデルと設計モデルとの整合性は常に維持されます。

ユース ケース モデルは計画立案を行うための非常に強力な手段であるため、通常は開発サイクルのすべてのフェーズを通して使用されます。

責務 ページの先頭へ

システム分析者はユース ケース モデルの整合性に責任を持ち、ユース ケース モデルが全体として正確で、一貫していて、理解しやすいことを保証します。正しいユース ケースは、システムの機能だけを記述します。

ユース ケース パッケージ、ユース ケース、アクター、関係、ダイアグラムの詳細記述は、それぞれの要素の要求定義者の責務であるということに注意してください。詳しくは、「役割: 要求定義者」を参照してください。ユース ケース ビューは、ソフトウェア アーキテクトの責務です。詳しくは、「役割: ソフトウェア アーキテクト」を参照してください。

カスタマイズ ページの先頭へ

プロジェクトのニーズに合わせてカスタマイズを行います。カスタマイズには、副成果物 (プロパティ) の一部だけを取り込むこと、副成果物の作成と管理における形式性のレベルをカスタマイズすること、個々の副成果物をカスタマイズすることなどが含まれます。カスタマイズに関する決定を、ar_projspecgls.htm -- このハイパーリンクは、生成されたこの Web サイト内に存在しません成果物: プロジェクト固有のガイドラインに文書化します。



Rational Unified Process   2003.06.15