フェーズ:
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移行フェーズの焦点は、エンド・ユーザーがソフトウェアを入手し、使用可能であることの確認です。移行フェーズは、複数の反復期間にわたる場合もあります。リリースの準備として製品をテストし、ユーザーのフィードバックに基づいて微調整します。ライフ・サイクルのこの時点では、ユーザーのフィードバックは主に、製品、カスタマイズ、インストール、使いやすさの微調整に関するものであり、大掛かりな構造上の問題は、プロジェクトのライフ・サイクルのもっと早い時点で解決されているはずです。 |
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一般的にワークフローの詳細は、中規模プロジェクトにおける移行の反復で実行されます。 |
移行フェーズの終わりまでには、ライフ・サイクル目標が達成され、プロジェクトは終了できる状態になります。プロジェクトによっては、このライフ・サイクルの終了点が次回のサイクルの開始点となり、製品の新しい世代または新しいバージョンが生成される場合もあります。その他のプロジェクトでは、この時点で納品後のシステムを運用、保守、拡張する第三者用の成果物を納品します。
移行フェーズは、製品の種類により、ごくシンプルなものから非常に複雑なものまでさまざまです。既存のデスクトップ製品の新規リリースはごくシンプルとなる一方、国家の航空管制システムを入れ替える場合は、非常に複雑になると予想できます。
移行フェーズの反復中に実行される作業は、目標によって異なります。たとえば、バグを修正する場合は、通常、実装とテストのみで十分です。ただし、新しい機能を追加する場合の反復は、作成フェーズの反復に類似して、分析、設計などが必要です。
移行フェーズに移るのは、ベースラインの完成度がエンド・ユーザーの環境に導入するのに十分なものに達したときです。これは一般的に、ユーザーへの移行が関係者全員にとっても望ましい結果を生むために、システムの使用可能な一部が受け入れ可能な品質レベルに達すると共にユーザーに対する説明書が提供可能になるということを意味します。
移行フェーズには主に次の目的があります。
移行フェーズには次の基本作業があります。
製品リリース・マイルストーンでは、プロジェクトの目的を満たすかどうか、別の開発サイクルを開始するべきかどうかを判断します。詳しくは、マイルストーン: 製品リリースを参照してください。
最初に示した反復ワークフローの例は、中規模プロジェクトにおける一般的な移行の反復を表します。反復計画書のサンプル: 以降フェーズは、移行の反復で実行する作業内容の別の側面を表します。この反復計画書はワークフローの詳細と作業に関してより完全に決定するため、大規模プロジェクトにより適しています。小規模プロジェクトではこれらのワークフロー詳細のサブセットのみを決定する場合があるため、サブセットから逸脱する項目はプロジェクト固有のプロセスの一部として作業し文書化する必要があります。移行の反復を計画する場合、プロジェクトの重点がフェーズの最初の段階から終わりの段階に移行し、反復ワークフローが反復ごとにわずかに異なる場合があることに注意してください。たとえば移行フェーズでは、最初の反復での障害の修正と、最後の反復でのプロジェクトの終了に関連する作業により重点を起きます。
Rational Unified Process
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