IBM Support Assistant ユーザー・ガイド

Service Component

詳細


お客様のシステムからデータを収集する


コレクター・ツールは、お客様のコンピューター・システムの重要な問題判別データを見つけてコレクター出力ファイルにコピーするように事前構成されています。 このデータの例は、お客様の IBM プロダクトによって生成されるログ・ファイルであり、お客様のワークスペース内部にある tmp3/logs のような特別なディレクトリーに保管されます。 コレクター・ツールと共に配送されるインベントリー・ファイルは、収集されるデータとそれをどこで見つけるかをコレクターに知らせます。

ソフトウェアの質問についての調査結果では、多くの場合ログ・ファイルとソフトウェア・プロダクトの状況と正常性を示す他のデータの詳細な分析が必要とされています。 IBM サポート・アナリストによるお客さまのソフトウェアの質問に関する調査では、お客様のシステムからの特定のファイルを送る必要のある場合があります。 お客様がソフトウェアの質問を送信した時点で IBM が重要なシステム・データを収集することは、お客様に対する迅速な回答を可能にします。

コレクター出力ファイルは参照用にお客さまのシステムに残されていて、必要に応じて削除も可能です。
下記は IBM プロダクトのソフトウェア質問に関する調査に役立つシステム・データの例です。


コレクター・ツールの実行が完了すると、正常完了を示すメッセージが現れます。

コレクター・ツールの入力フィールド


コレクター・ツールがシステム・データを収集して出力ファイルに保管するためには、お客さまのファイルとディレクトリーに関する情報を提供していただく必要があります。

コレクター出力ファイル名は、お客さまが Invoke Collector をクリックしてコレクターが作成するファイルを識別します. この名前は .jar で終わる必要があり、ディレクトリーやパス情報が含まれてはなりません。 コレクター出力ファイル名のデフォルト値は提供されます。

出力ディレクトリーは、コレクター出力ファイルが保管されるファイル・システムのロケーションを識別します。 このフィールドにはファイル名が含まれてはなりません。 デフォルト値はシステム一時ディレクトリー内の CollectorOutput です。

一時ディレクトリーは、コレクター・ツールがコレクター出力ファイルを作成中に一時ファイルを作成するワークエリアを示しています。 コレクターは作業を終了するとその一時ファイルを削除します。 このフィールドにはファイル名が含まれてはなりません。またデフォルト値はシステム一時ディレクトリーです。

インストールおよびワークスペース・ディレクトリーは、お客様の IBM プロダクトがインストールされ、プロダクト・ワークスペースがあるシステム・ロケーションを参照します。

コレクター・ツールの入力フィールドは必須です。

サービス要求の作成と実行依頼


サービス要求実行依頼 タスクはリンクで、IBM Software Support Web site にアクセスすることにより Electronic Service Request を管理できます。 この Web サイトからは、サービス要求を作成して実行依頼をすることができます。 また、お客さまがすでに送信したサービス要求を表示することもできます。 この Web サイトに着いた場合は、ESR をクリックしてください。

下記の要件は、お客さまが Electronic Service Request を実行依頼する場合に適用されます。
お客さまがこれらの要件に合っているか不確実の場合は、この Web サイトで使用可能な情報を検討してください。 お客さまはこの Web サイト上の E メール・フォームを使用して、質問を IBM サポートに送信することもできます。

ESR はお客さまによる Electronic Service Request の実行依頼を可能にするソフトウェアの IBM 名です。

サービス要求を実行依頼した後は、画面上に表示される PMR 番号を書き留めておいてください。 お客さまが、次のステップでコレクター出力ファイルを送信して、 IBM サポートがお客さまのサービス要求とファイルを関連付ける際に必要になります。

サービス要求を電子的に作成してアップデートし、また他の Web サイト機能を使用する方法のデモンストレーションを表示するには、 Submit Service Request ボタンの近くの疑問符 (?) をクリックしてください。

コレクター出力ファイルの送信


お客さまがコレクター出力ファイルを IBM に送信する前に、お客さまの場所を示してサービス・コンポーネントがファイルを正しい IBM 宛先に 届けるようにしなければなりません。 お客様はまた、送信したいコレクター出力ファイルの名前を入力する必要があります。 サービス要求を実行依頼した場合は、作成された PMR 番号を提供してください。 最後に、Select Product の下にあるドロップダウン・メニューからお客様の IBM プロダクトを選択してください。

ロケーション、出力ファイル名、および PMR 番号は必須です。

コレクター出力ファイルを IBM へ送信するには File Transfer Protocol (FTP) を使う必要があります。 お客様の組織がこのプロトコルをサポートしていない場合は、IBM サポートに連絡してこのファイルを IBM に送信する別の方法についてお問い合わせください。

サービス・コンポーネントが IBM へコレクター出力ファイルの送信を終了した時、正常終了のメッセージが現れます。


用語集


Authorized Caller (認可された問題提出者)
お客様の組織内で、ESR ツールを使用して PMR を実行依頼したり表示することを許可されている担当者。

Collector inventory file (コレクター・インベントリー・ファイル)
コレクター・ツールによって実行されることになっている要求を含むテキスト・ファイル。 下記の例が含まれます。


コレクター・インベントリー・ファイルは、コレクターに対してお客様のシステムから収集するデータについて指示をする入力ファイルであることに注意してください。 コレクターで収集されたデータはコレクター出力ファイルに書き込まれます。

Electronic Service Request (ESR) tool (電子サービス要求ツール)
Passport Advantage、Passport Advantage Express、Lotus Premium、Tivoli、および Rational のための IBM Software Support オンライン・システムは、 IBM ソフトウェア保守契約に基づいて配布されたソフトウェアに対するサービス要求を実行依頼したり追跡することによりお客様をサポートします。

IBM Passport Advantage
IBM のソフトウェア・サポート方針で、分散ソフトウェア・プロダクトのライセンス取得の一部として、アップグレード・パッケージの無償提供と オンライン・テクニカル・サポートを含みます。

Output directory (出力ディレクトリー)
これは、お客様がコレクター出力ファイルの保管を希望するディレクトリーとして識別します。 デフォルト値はシステム一時ディレクトリー内の CollectorOuput ディレクトリーです。

Output file name (出力ファイル名)
これは、選択されたシステム・データを含むコレクター出力ファイルの名前です。 このファイル名は .jar で終了することが必要で、ファイルの絶対パスや相対パスを含んではなりません。 コレクター出力ファイルの絶対パスは、出力ディレクトリー・フィールドの値です。 たとえば、collected.jar は有効なコレクター出力ファイル名ですが、C:\Temp\collector.jar または Temp\collected.jar は間違いです。 デフォルトの出力ファイル名は collected.jar です。

Problem Management Report (PMR) (問題管理レポート)
PMR は、お客様がソフトウェア問題を解決するためまたはソフトウェアの質問に答えるため、IBM にサービス要求を実行依頼するときに作成されます。 PMR 番号は要求を追跡するために割り当てられます。

Site Technical Contact (STC) (サイト技術担当者)
これはお客様の社内の担当者で、社内の ESR の Authorized Callers (認可された問題提出者) のリストを保守する責任を負っています。

Temporary directory (一時ディレクトリー)
これは、コレクターが実行中に一時データを保管するために必要なディレクトリーです。 コレクターが実行された後は、ここに書き込まれたデータは除去されます。 デフォルト値はシステム一時ディレクトリーです。

Workspace location (ワークスペース・ロケーション)
これはファイル・システムのパスで、データが収集される場所である、プロダクト・ワークスペースのロケーションを示しています。 デフォルト値はこのセッションで使用されているワークスペースです。