J2EE 1.4 仕様では、新規 JAX-RPC 1.0 API を介した Web サービスへのサポートが追加されました。
Web サービス・デプロイメント記述子は、JSR-109 V1.0 によって定義されているように、 webservices.xml ファイルと webservicesclient.xml ファイル、 および webservices.xml と webservicesclient.xml ファイル が参照するすべての JAX-RPC マッピング・デプロイメント記述子で構成されています。他の J2EE デプロイメント記述子と同様に、マイグレーションにより、 記述子に含まれている情報の構造は J2EE 1.4 仕様に準拠するように変更されます。Web サービス・デプロイメント記述子に固有の 1 つの構造上の変更は、 修飾名の表記方法に対する変更です。JSR-109 V1.0 では、 修飾名は <namespaceURI> と <localpart> という、 それぞれネーム・スペース URI と名前のローカル・パートを含む、2 つの エレメントのシーケンスを使用して表記されていました。 J2EE 1.4 での修飾名は、XML ネームスペースを使用する XMLSchema QName タイプを基にしています。
webservices.xml デプロイメント記述子 は、J2EE Web サービスを含む Web プロジェクトと EJB プロジェクトにあります。<wsdl-port> エレメントと <soap-header> エレメント の両方に修飾名が含まれており、そのコンテンツが J2EE 1.4 フォーマットにマイグレーションされます。
webservices.xml デプロイメント記述子 は、J2EE Web サービスを含む Web プロジェクトにあります。<wsdl-port> エレメントと <soap-header> エレメント の両方に修飾名が含まれており、そのコンテンツが J2EE 1.4 フォーマットにマイグレーションされます。
たとえば、<wsdl-port> がマイグレーション 前、次のように表記されている場合、
<wsdl-port> <namespaceURI>http://addressbook.webservice</namespaceURI> <localpart>AddressBook</localpart> </wsdl-port>
マイグレーション後は、<wsdl-port> は 次のように表されます。
<wsdl-port xmlns:pfx="http://addressbook.webservice">pfx:AddressBook</wsdl-port>
接頭部 "pfx" は、マイグレーションされるすべての修飾名のネームスペース接頭部として使用されます。
<service-qname> エレメントと <soap-header> エレメントの両方に修飾名が含まれ、そのコンテンツが J2EE 1.4 フォーマットにマイグレーションされます。たとえば、<service-qname> がマイグレーション 前に次のように表記されている場合、
<service-qname> <namespaceURI>http://addressbook.webservice</namespaceURI> <localpart>AddressBookService</localpart> </service-qname>
マイグレーション後は、<service-qname> は 次のように表されます。
<service-qname xmlns:pfx="http://addressbook.webservice">pfx:AddressBookService</service-qname>
接頭部 "pfx" は、マイグレーションされるすべての修飾名のネームスペース接頭部として使用されます。
webservices.xml と webservicesclient.xml デプロイメント記述子の両方が 1 つ以上の JAX-RPC マッピング・デプロイメント記述子を参照することができます。
webservices.xml ファイルでは、これらの参照はそれぞれの <webservice-description> エレメントの下の <jaxrpc-mapping-file> エレメントに含まれています。 webservicesclient.xml ファイルでは、これらの参照はそれぞれの <service-ref> エレメントの下の <jaxrpc-mapping-file> エレメントに含まれています。
J2EE 1.3 から 1.4 への マイグレーション中、webservices.xml および webservicesclient.xml で 参照されているすべての JAX-RPC マッピング・デプロイメント記述子がマイグレーションされます。マイグレーションにはすべての修飾名を J2EE 1.4 フォーマットにマイグレーションすることが含まれます (マイグレーション後の修飾名の例については、 前述の webservices.xml と webservicesclient.xml の セクションを参照してください)。