演習 3.3: CityBank 統合設計レイヤーの作成

この演習では、Citybank 統合設計レイヤーを作成します。この統合設計レイヤーは、PiggyBank の取り引きを検証する外部 CityBank システムと PiggyBank との統合を表します。また、この統合設計レイヤーは、小切手換金ユースケースの実現の一部分となります。

PiggyBank は、CityBank に依存して取り引きを検証します。 CityBank は、CityBank バンキング・システムへの外部インターフェースを提供することによって、PiggyBank にサービスを提供します。CityBank 統合レイヤーは、PiggyBank オンライン・バンキング・アプリケーションと CityBank 取り引き検証インターフェースとの間の統合を表します。この統合コンポーネントは、分析モデルからの情報を基礎としており、データ・アクセス・オブジェクト (DAO) パターンを基にしています。

CityBank 統合レイヤーは、CityBank インターフェースを実装する CityBank コンポーネント仕様と、CityBank 統合コンポーネントのラッパーである CityBankDataAccessObject から構成されます。

CityBank データ・アクセス・オブジェクトの作成

CityBank データ・アクセス・オブジェクトは、CityBank 統合コンポーネント用のラッパーです。この CityBank データ・アクセス・オブジェクトには、CityBank 銀行口座に小切手を換金するのに十分なお金があるかどうかを検証する checkCityBankAccount 操作が含まれています。

DAO サブパッケージを作成するには、以下のようにします。
  1. 「モデル・エクスプローラー」ビューで、「エンタープライズ IT 設計モデル」「PiggyBank 実装設計 (PiggyBank Implementation Designs)」を展開し、「control」パッケージを右クリックして、次に、「リファクター」>「名前変更」をクリックします。
  2. パッケージに dao という名前を付けます。
  3. dao パッケージで、「itso.ad.citybank 制御レイヤー設計要素 (itso.ad.citybank Control Layer Design Elements)」を右クリックし、次に、「リファクター」>「名前変更」をクリックします。
  4. 図に dao - CityBank Web サービス用データ・アクセス・オブジェクト (dao - Data Access Object for CityBank Web Service) という名前を付けます。
itso.ad.CityBank 実装設計サブパッケージには、サブパッケージが 1 つしか含まれていないため、ドメイン (domain)、プレゼンテーション (presentation)、およびリソース (resource) サブパッケージを削除できます。これらのパッケージは、テンプレートの一部として含まれています。

CityBankDataAccessObject クラスをモデル化するには、以下のようにします。
  1. 「モデル・エクスプローラー」ビューで、「PiggyBank 実装設計 (PiggyBank Implementation Designs)」を展開します。
  2. 「itso.ad.citybank」パッケージで、「dao 設計要素 (dao Design Elements)」図をダブルクリックします。
  3. ダイアグラム・エディターで、図を DAO 設計要素 (DAO Design Elements) に名前変更します。
  4. 「モデル・エクスプローラー」ビューで、「dao」サブパッケージをクリックします。
  5. パレットで、「クラス図」をクリックし、「クラス」をダブルクリックし、クラスに CityBankDataAccessObject という名前を付けます。
  6. ダイアグラム・エディターで、CityBankDataAccessObject を右クリックし、次に、「UML の追加」>「操作」をクリックし、操作に checkCityBankDataAccessObject( amount, checkReference ) という名前を付けます。
  7. ダイアグラム・エディターで、「checkCityBankAccount」操作をクリックします。
  8. 「プロパティー」ビュー内の「一般」ページで、「戻り値の型の設定」をクリックします。
  9. 「要素の選択」ウィンドウで、「Boolean」をクリックします。
  10. 「OK」をクリックします。
CityBankDataAccessObject の作成が完了しました。次に、CityBank Web サービス・コンポーネントをモデル化できます。

CityBank Web サービス・コンポーネント

CityBank Web サービス・コンポーネントは、小切手が換金されるたびに PiggyBank が使用する CityBank 取り引き検証サービスを表します。

CityBank Web サービス・コンポーネントを作成するには、以下のようにします。
  1. 「モデル・エクスプローラー」ビューで、「PiggyBank 実装設計 (PiggyBank Implementation Designs)」を展開して、「itso.ad.citybank 設計要素 (itso.ad.citybank Design Elements)」図をダブルクリックします。
  2. パレットで、「コンポーネント図」をクリックし、「コンポーネント」をダブルクリックし、新規のコンポーネントに CityBank という名前を付けます。
  3. ダイアグラム・エディターで、「CityBank」要素をクリックします。
  4. 「プロパティー」ビュー内の「ステレオタイプ」ページで、「ステレオタイプの追加」をクリックします。
  5. 「ステレオタイプの適用」ウィンドウで、「仕様」「サービス」をクリックして、「OK」をクリックします。
  6. パレットで、「インターフェース」をダブルクリックし、インターフェースに CityBank という名前を付けます。
  7. ダイアグラム・エディターで、「CityBank」 インターフェースを右クリックし、次に、「UML の追加」>「操作」をクリックし、操作に validateCheck ( amount, checkReference ) という名前を付けます。
  8. ダイアグラム・エディターで、「validateCheck」操作をクリックします。
  9. 「プロパティー」ビュー内の「一般」ページで、「戻り値の型の設定」をクリックします。
  10. 「要素の選択」ウィンドウで、「Boolean」をクリックして、「OK」をクリックします。
  11. パレットで、「実装」をクリックします。
  12. ダイアグラム・エディターで、「CityBank」コンポーネントをクリックして、「CityBank」インターフェースへドラッグします。

CityBank 統合レイヤーの作成が完了しました。CityBankDataAccessObject と、CityBank インターフェースを実装する CityBank Web サービス・コンポーネントで、操作のシグニチャーが一致することに注意してください。 作成した図は次のようになります。

CityBank 統合レイヤー設計要素

継続する場合は、『演習 3.4: ビジネス設計レイヤーのパッケージ構造の作成』に進みます。

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