RAS アセットは、アセットを構成するファイルを格納する ZIP 形式のファイルです。すべてのアセットは、少なくとも 1 つのマニフェスト・ファイルを含んでいます。マニフェスト・ファイルには、RAS アセット・コンシューマーのワークスペースに RAS アセット構造とファイルを復元するために必要なデータをまとめて保持します。RAS アセット利用者のための文書も提供します。これは、コンシューマーがアセットのリポジトリーを検索する際に、一致する検索キーを探す対象ファイルです。RAS アセットのマニフェスト・ファイルには、必ず名前に .rmd (RAS Manifest Document) という拡張子が必要です。
エクスポートでマニフェスト・ファイルが作成される際には、常にデフォルト・プロファイルが使用されます。カスタム・プロファイル・タイプを取得するには、既存のマニフェスト・ファイルを使用する必要があります。 カスタム・マニフェスト・ファイルを作成するには、「新規 RAS マニフェスト (New RAS Manifest)」ウィザードを使用することをお勧めします。
RAS プロファイルは、デフォルト、デフォルト Web サービス、デフォルト・コンポーネント、パターンの 4 つのタイプがサポートされています。 アセットをパッケージする際に適切な RAS プロファイルを選択できます。デフォルトまたはパターン以外のプロファイルを使用する場合は、「マニフェスト」ウィザードから作成する必要があります。デフォルト Web サービス・プロファイルとデフォルト・コンポーネント・プロファイルは、デフォルト・プロファイルを拡張したものです。基本構造は同じですが、これらには追加のカスタム・セクションがあります。パターン・プロファイルは、自動的に割り当てられ、ユーザーからは選択できない特殊なタイプです。
RAS アセットのエクスポート・プロセスで、RAS アセットに関する基本情報をマニフェスト・ファイルに組み込むことができます。この情報は、アセットの選択および使用時に、RAS アセット・コンシューマーを支援します。以下の情報が組み込まれます。
RAS アセットには、マニフェストの必須情報およびオプション情報に加えて、構造を表すダイアグラムやサンプルの画面取りなど、多くのタイプの文書を組み込むことができます。
RAS エクスポートを実行するたびに新規のマニフェスト・ファイルを作成するのではなく、テンプレート・マニフェスト・ファイルを作成して再利用することができます。これによって、標準の値を設定したり、情報の形式を規定したり、冗長な入力データを除去したりできます。テンプレート・マニフェスト・ファイルが、作成するアセット・タイプに必要なプロファイルに対応するようにします。
Rational® 設計パターンの作成者は、設計パターン・アセットを作成する過程で、 RAS エクスポート・ユーティリティーを使用します。 パターン設計が完成し、パターンのテストが終了すると、パターン作成者は配置可能なアセットとしてパターンをエクスポートします。パターン・プラグインが作成され、ファイル・システム上またはパターン作成者が決めたリポジトリー内に、RAS アセットとして格納されます。
パターン・アセットは固有のものです。他のアセットとは異なり、常に複数のマニフェスト・ファイルを含んでいます。パターン構造は、パターン・ライブラリーと 1 つ以上のパターンで構成されます。ライブラリーとそれぞれのパターンごとに 1 つのマニフェスト・ファイルが生成されます。パターンには、固有のパターン・プロファイルとパターン・リポジトリーがあります。パターンは RAS アセットとして任意のリポジトリーに格納できますが、パターン・リポジトリーはインストール済みで使用可能な状態のパターン・プラグインからのみ構成されます。
配置可能でないアセットとしてエクスポートされたパターン・アセットは、 他のプロジェクトがエクスポートされる場合と同様に、パターン・プロジェクトのパッケージ化のためのデフォルト・プロファイル・マニフェストを割り当てられます。