バインディング関係

UML モデリングにおけるバインディング関係とは、テンプレート・パラメーターに値を割り当て、そのテンプレートから新規のモデル要素を生成する関係のことです。

バインディング関係ではテンプレートがサプライヤーで、モデル要素がコンシューマーです。バインディングはテンプレートに影響を与えないので、宛先のモデル要素の数に制限なくテンプレートをバインドすることができます。しかし、テンプレート・パラメーターをバインディング関係が提供するテンプレート引数に置き換えることによりモデル要素が定義されているので、モデル要素はバインディングの影響を受けます。

テンプレートにモデル要素をバインドした場合と同様に、テンプレート・パラメーターに値 (テンプレート引数) を割り当てます。テンプレート引数は、テンプレートにバインドしたモデル要素のテンプレート・パラメーターに置き換わります。このアクションによってテンプレートの構造を持ち、テンプレート引数の値を使用した新規モデル要素が作成されます。

図エディターでは、バインディング関係は破線で表示され、矢印は図要素からテンプレートに向かっています。 コネクターの横に «bind» というキーワードが表示され、その後にテンプレート引数が示されます。一般に、バインディング関係には名前がありません。例えば、次の図の MoviesCart、CDsCart、BooksCart クラスはバインディング関係を通じて Cart テンプレートに接続されています。

Cart というクラスの上に小さな長方形があり、1 行に Class > Cart、その下の行に Class> Cart というワードがあります。両方とも線の始点に小さな赤く塗りつぶされた円があります。MoviesCart、CDsCart、BooksCart という 3 つのクラスがあり、Cart クラスを指す開いた矢印の付いた破線によって Cart クラスに結合されています。各破線の横には、bind というワードが二重の不等号括弧に囲まれて表示されています。

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