Crystal Reports Designer  

条件付き書式設定関数(Crystal 構文)

条件付き書式設定式を作成する場合は、関数ツリーの先頭に特定の関数が追加表示され、式の作成に利用できます。たとえば、{Customer.前年度取引高}フィールドを書式設定して、100,000 ドルを超える取引高は緑で、15,000 ドル未満の取引高は赤で、そのほかの場合は黒で表示されるようにします。

//条件付き書式設定の例 1
If {Customer.前年度取引高} > 100000 Then
crGreen
Else If {Customer.前年度取引高} < 15000 Then
crRed
Else
crBlack

これは、フォントの色を設定する書式設定関数なので、色定数のリストが関数ツリーに表示されます。この例では 3 つの定数(crGreen、crRed、crBlack)を使用しています。色定数の代わりに、その実際の数値を使用することもできます。たとえば、crRed は 255、crGreen は 32768 です。ただし、色定数を使用した方がより理解しやすい式になります。Crystal 構文の定数には、どれも先頭に“cr”が付きます。

Crystal 構文は、先頭に“cr”の付かない以前のバージョンの定数をまだサポートしています。たとえば、"crRed" の代わりに "Red" を使用できます。ただし、"cr" 付きの定数を使用した方がまとまりができるので、こちらの使用をお勧めします。

   一部の書式設定属性には定数が使用されません。たとえば、販売額が 50,000 ドル未満の場合に{Customer.前年度取引高}の値を出力しないようにするには、非表示属性に対して次のような条件付き書式設定式を作成します。
//条件付き書式設定の例 2
If {Customer.前年度取引高} < 50000 Then
True //値を非表示にします
Else
False //値を非表示にしません

さらに簡潔に記述することもできます。

//条件付き書式設定の例 3 -
// 例 2 と同等です
{Customer.前年度取引高} < 50000

前年度の取引高が 50,000 ドル未満の場合、次の式

{Customer.前年度取引高} < 50000

は真なので、式は True を返します。一方、前年度の取引高が 50,000 ドル以上の場合、次の式

{Customer.前年度取引高} < 50000

は偽なので、式は False を返します。

参照

レポート中での計算の実行 | 条件付書式設定