IBM Rational Rose モデルを新規 UML モデリング製品にインポートするときに、基本 Rose モデル (MDL) の ほかに、インポート処理時に必要になる管理ユニットやプロパティー・セットなど、 いくつかのモデル関連の成果物があります。 ステレオタイプ構成ファイルやモデル・プロパティー・セットなど、一部の成果物は、 UML 2.0 プロファイルにインポートされ、 Rose ワークスペース・ファイル (WSP) など、 その他の成果物は、必要ないか、インポート後に使用されます。
次表は、モデル関連の成果物とインポート処理時に 成果物に起こる内容を定義し、説明したものです。 このリストは、 Rose モデルを正常にインポートする必要がある全ファイルを集める準備をするときに使用できます。
Rose 成果物 | 説明 | インポート時に起こる内容 |
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管理ユニット: |
Rose 管理ユニットは、モデルを独立した情報のチャンクに分割するために 使用できます。 管理ユニットは、複数のユーザーと Rose モデルの一部を共用したり、 単一ファイルのサイズを単に縮小したりするのに役立ちます。 | 管理ユニットを参照する Rose モデルをインポートすると、
管理ユニット内にあるコンテンツのすべてが新規モデルにコピーされます。
インポート後は、モデル・レベルのモデルのみ管理できます。 ヒント: インポート後、パッケージを独立したリソースに分割するには、
リファクタリング・フィーチャーの使用を検討してください。
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外部ファイル | 外部ファイルは、あるモデルの外部にある追加情報をモデルの 特定部分に接続する際に使用できます。 例えば、あるユースケースを、そのユースケースに関するより詳しい情報を提供する資料に接続することができます。 | 外部ファイルは、絶対パスに変換されます。
外部ファイルは Eclipse ワークスペースにはコピーされません。 注: Rose とは異なり、
新規 UML モデリング製品は、UML モデル要素への参照にのみパス・マップを使用します。
これらのパス・マップ変数を使用して、
Rose でのように外部ファイルへの相対パスを作成することはできません。
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モデル・プロパティー・セット (PTY) | モデル・プロパティー・セットは、 特定の Rose モデル要素に適用される情報です。 プロパティーには、文字列、列挙、テキスト、 ブール、浮動小数点、および整数などのタイプがあります。 | UML 2.0 プロファイルは、モデルに宣言されている Rose プロパティーから 生成されます。必ずしも PTY ファイルとは限りません。 |
参照モデル | 参照モデルは、いくぶん、管理ユニットに類似しています。 参照モデルには、Rose モデルが追加情報用にアクセスするコンテンツが含まれています。 | 参照モデルにアクセスする Rose モデルをインポートすると、
参照モデルのすべてのコンテンツが新規モデルにコピーされます。
注: 参照モデルは、
インポートされたモデルのサイズを大幅に増加させることがあります。
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レジストリー・ファイル (REG) | Rose レジストリー・ファイルは、すべてのステレオタイプをインポートする ときに必要になる DefaultStereotype.ini ファイルなどの成果物を参照します。 必要なときは、これらを生成しなければなりません。 詳しくは、Rose インポート・リリース情報を参照してください。 | Rose レジストリー・ファイルは、 Linux™ および UNIX® 環境で生成された Rose モデルをインポートするときに重要です。 |
Rose モデル (MDL) | Rose モデルは、モデル内にあるコンテンツの大部分を含むファイルです。 ほかのモデル・コンテンツは、CAT ファイルなどの管理ユニット内に存在している可能性があります。 Rose モデルは、ASCII ベースのテキスト・ファイルを基にしています。 | .emx ファイル拡張子付きのモデル・ファイルに変換します。 |
Rose モデル・ワークスペース (WSP) | Rose モデル・ワークスペースは、現在ロードされている Rose 管理ユニットと オープンしているダイアグラムのすべてのスナップショットです。 1 つ以上のワークスペースを定義することによって、Rose に作業環境をセットアップし、 作業の準備が完了するたびにその環境へ戻ることができます。 | Rose モデルのワークスペース・ファイルは、インポートされません。 それは、Rational® UML モデリング製品には管理ユニットという概念がないためです。 モデル情報は、モデル・レベルでのみ管理されます。 Rose と同じ細分度でモデル情報を管理することはできません。 |
ステレオタイプ構成ファイル (例えば、stereotype.ini および DefaultStereotypes.ini) | ステレオタイプ構成ファイルは、アイコン・ファイルの場所や、 定義済みステレオタイプの使用法と表示に影響を与える設定値など、 Rose ステレオタイプのセットを定義します。 通常の場合、ステレオタイプ構成ファイルの拡張子は、 .ini ですが、任意の拡張子が許されています。 | UML 2.0 プロファイルは、 stereotype.ini ファイルに定義されているステレオタイプから作成されます。 |
ステレオタイプのイメージ・ファイル (EMF、WMF、および BMP) | ステレオタイプのイメージ・ファイルは、通常、 DefaultStereotype.ini ファイルと、その他のステレオタイプ構成ファイルによって参照されます。 Rose モデルで使用されるステレオタイプ・イメージとダイアグラム要素を提供します。 | ステレオタイプのイメージ・ファイルは、インポート処理で使用され、 その結果である UML 2.0 プロファイルに定義されます。 |