Rational Synergy の概要

Rational Synergy は、異機種混合の分散コンピューティング環境内で作業する中規模から大規模の開発チームをサポートする、タスク・ベースのソフトウェア開発およびデリバリーのソリューションです。 このソフトウェアを使用すると、世界中に分散している開発チームを、統合的な変更、構成、およびリリース管理のプラットフォーム上でまとめることができます。
このトピックには以下のセクションが含まれています。

本書のこの「概要」セクションのすべてのトピックは、用語、概念、および手法についての基本的な理解を得るのに役立つように設計されています。 Rational Synergy 製品にはいくつかのインターフェースがありますが、Rational Synergy は、これらのトピックで説明するメイン・インターフェースです。

Windows または UNIX オペレーティング・システムおよびそれに関連するディレクトリー・ファイル構造の基本について理解しているものと想定しています。

Rational Synergy インターフェース

Rational Synergy には以下のインターフェースがあります。
  • Rational Synergy グラフィカル・ユーザー・インターフェース (GUI)

    開発者またはビルド・マネージャーとして作業するユーザー用。

  • Rational Synergy コマンド・ライン・インターフェース (CLI)

    CLI の例は、Windows と UNIX の両方のプラットフォームに適用されます。

開発ライフサイクル全体にわたるコラボレーションおよび統合

Rational® Synergy は、タスク・ベース方式により、複雑な環境でも、ソフトウェアを開発およびテストするための簡単明瞭な手段を提供します。タスクは、多数のファイルに及ぶ可能性がある変更の論理的な記述です。Rational Synergy では、ベースラインおよび一連のタスクを選択することにより、構成を簡単に定義することができます。競合を自動的に検出し、欠落した変更や余分な変更を確認することができるので、まさに希望どおりのソフトウェアが構築およびデリバリーされるようになります。Rational Change との緊密な統合により、Rational Synergy は、顧客からの変更依頼とそれらの依頼に対する修正を含むベースラインとの間における双方向での完全な追跡可能性を実現します。

Rational Synergy は、複雑な並行開発やソフトウェアの再利用 (コンポーネント・ベースの開発とも言う) などの高度な構成管理ニーズをチームが解決するのに役立ちます。任意の Rational Synergy ベースラインをコンポーネントとしてマークし、他のチームで簡単に再利用することができます。

プロセス定義、ソース管理、障害追跡、ビルド管理、レポート作成など、ソフトウェア開発ライフサイクルの数多くの面が統合されます。これらの各側面が単一の環境に統合されています。オブジェクト間の関係を追跡および管理し、正常な開発プロセスを促進し、プロジェクト情報を表立つことなく自動的に収集できます。

プロセスの構成およびカスタマイズ

Rational Synergy プロジェクトはプロセスに従います。プロセスをカスタマイズすることにより、チームの作業方法をカスタマイズします。プロセスは、リリースに使用できるプロセス・ルールを規定します。リリースには、組み込みプロセス、プロセス・ルール、および目的が含まれます。Rational Synergy は、チームがプロセスに従うためのサポートを提供します。

このサポートされている開発プロセスは、ソフトウェア開発のベスト・プラクティスを示唆します。例えば、ベスト・プラクティスには、開発者が隔離エリアを使用して自身の作業のテストおよびデバッグを行うこと、最新の変更の統合を頻繁に行うこと、および新たに変更を加えることなくマイルストーン・ビルドを安定化することが含まれます。

デリバリーされたプロセスのいずれかを使用することも、チームおよびプロジェクトの要件に合うようにプロセスを構成することもできます。 それぞれのチームが異なるプロセスを使用することができます。

統合

Rational Synergy は、 Rational Change、Eclipse、Microsoft Visual Studio など、他のいくつかの製品と統合されています。以下の統合は、Rational Synergy とともにデリバリーされます。

これらの統合は、ユーザー各人がクライアント上に別々にインストールする必要があります。


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