プロジェクトは、メンバー・オブジェクトの特定のセットを含み、個別の作業環境を提供します。
同じプロジェクトのさまざまなバージョンを、さまざまな目的で使用できます。以下に例を示します。
- 各開発者には、進行中のすべての変更を作成およびテストするための作業中バージョンがあります。
- プロジェクトの個別のバージョンを使用して、統合テストのための最新の完了タスクを収集することができます。
- プロジェクトの 1 つのバージョンを使用して、システム・テスト用に変更の特定のセットをビルドすることができます。
- プロジェクトの別のバージョンを使用して、特定の構成をリリースまたはマイルストーンとして保存することができます。
さまざまな目的でこれらすべてのプロジェクトを使用して、チームは同じアプリケーション上で連携することができます。プロジェクト、および変更を選択するためのプロジェクトのセットアップ方法により、ワークフローを定義します。
Rational Synergy は、以下のステージから構成されるデフォルトのワークフローを提供します。
- 開発者は、開発プロジェクトで変更を作成およびテストします。開発者がタスクを完了すると、タスクは、統合テスト・プロジェクトへの組み込みに使用できます。開発者は、プロジェクトを更新するとき、独自のチェックアウト済みバージョンを保持します。開発者は、統合テストに合格した最新のバージョンも取得します。
- 統合テスト・プロジェクトは、完了したすべてのタスクを収集します。これらのプロジェクトは、多くの場合、日次ビルドおよびスモーク・テスト (ソフトウェア開発のベスト・プラクティス) を実行するために使用されます。統合テストの目的は、問題の発生後にできるだけ早く問題を検出することです。ビルド・マネージャーは、統合テスト・プロジェクトを管理します。
- ビルド・マネージャーは、ビルドが統合テストに合格するときにベースラインを作成します。
- システム・テスト・プロジェクトを使用して、綿密なテストのために変更の特定のセットをビルドします。ビルド・マネージャーは、プロジェクトが開発者によって進行中の変更から確実に隔離されるように、変更のリストを定義および更新します。プロジェクトがチームの品質基準を満たすまで、個別の修正を追加、ビルド、および再テストすることができます。システム・テスト・プロジェクトは、多くの場合、リリースまたはマイルストーンの準備のために使用されます。
- ソフトウェアがリリースされるかまたはマイルストーンに達した後で、ビルド・マネージャーは、構成を保持するためのプロジェクトのベースライン設定またはリリースを行うことができます。
リリース済みプロジェクトは、新規リリースのベースラインとして使用することができます。
次の図に、プロジェクトを使用して Rational Synergy のデフォルトのワークフローを実装する方法の例を示します。矢印は、プロジェクト全体のタスクの流れを示しています。

Rational Synergy は、この手法を直ちに使用できるようにセットアップされています。ただし、Rational Synergy プロセス・モデルはフレキシブルであるため、ご使用のチーム・プロセスに合うようにデフォルトの手法をカスタマイズすることができます。