モバイル・テストでの時間測定アクション

モバイル・テストを記録し、そのステップが正常に実行されると、応答時間が計算されて、モバイル Web レポートおよび統計レポートで報告されます。

アプリケーション開始とステップの同期

テスト・エディターから、以下のオプションが使用可能です。 テスト・エディターでテストを開き、起動ノードまたはスクリプト内のステップをクリックします。「同期ポリシー」オプションおよび「タイムアウト」オプションは、「ユーザー・アクション詳細 (User actions details)」ペインにあります。考慮時間オプションは、スクリプトのステップでのみ使用可能です。
同期ポリシー
このオプションは、ネイティブ・ステップの場合にのみ使用可能であり、Web UI ステップには適用できません。テスト・スクリプトを実行すると、テスト対象アプリケーション (AUT) に対するユーザー・アクションが再現されます。 しかし、アプリケーションでこれらのアクションが実行され、その応答が得られるまでには時間がかかります。次のアクションまたは検査条件のチェックを実行する前に、その前のアクションの実行が完了するまで待機する期間が必要になることがあります。 このシナリオは、同期を必要とするものです。同期が必要な場合として、ボタンをクリックする前に、そのボタンがアクティブ化されていなければならないという例を挙げることができます。一部のアクションまたは要求では、UI の対話がテストで処理されない場合、同期を手動で実行する必要があります。 テスト・レポートには、テストでの同期を必要とするステップを見つけるのに役立つ警告が含まれています。Rational® Test Workbench Mobile Client 8.6 以降を使用してテストを記録した場合、設定された同期ポリシーは、記録されたデータに従っています。多くの場合、ポリシーが「アイドル状態を待機」または「非ビジーを待機」に設定されています。必要に応じて、同期ポリシーを変更してください。同期ポリシーの選択項目は、編集対象のテスト・スクリプト内の選択された起動ノードから、および選択された各ステップから使用可能です。以下のポリシーがあります。
  • なし: 8.6 より前の製品リリースを使用してテストが記録されたことを意味します。
  • 「アイドル状態を待機 (デフォルト)」ポリシー: 再生が、進行標識を無視して、新しいユーザー入力をアプリケーションが受け入れるのを待機することを示します。操作がどのくらい進行しているかをユーザーに示す進行状況表示バーがない場合を例として挙げることができます。ポリシーがデフォルトに設定されていて、アクションが正常に行われた場合、次のステップのテスト再生時に最大考慮時間が取り入れられます。
  • 「非ビジーを待機」ポリシー: バックグラウンド・タスクの進行標識が完了を示すか、表示されなくなるまで、再生が待機することを示します。テストが成功した場合のみ、ステップの考慮時間が削減されます。例えば、スクロール・アクションやタップなどの動作を同期することができます。
  • 「待機しない」ポリシー: 再生で待機せずにテスト内の次のステップに進むことを指示します。指定された考慮時間は次のステップに適用され、考慮時間の設定は無視されます。 次のビューの UI オブジェクトの準備ができて、再生可能になるのを繰り返し待機します (例えば、ボタンが表示されるのを待ちます)。 そのような場合、アプリケーションが新しいユーザー入力を受け入れる準備ができるまでにどのくらいの時間が必要かを計算する手段は、次のステップの考慮時間とタイムアウトだけです。この場合、正確な応答時間を測定することはできず、応答時間は報告されません。

設定 (「ウィンドウ」 > 「設定」 > 「テスト」 > 「テストの実行」) で、最大考慮時間の値が指定されている場合は、成功したステップの同期後、次のステップの考慮時間の期間が、その値まで削減されます。適用される実際の考慮時間の期間を示すメッセージが Web レポートに表示されます。アクティブな進捗モニター (例: 進行状況表示バー) が検出され、それにより、同期ポリシーが「アイドル状態を待機」または「非ビジーを待機」に自動的に設定された場合、警告メッセージが表示されることがあります。この場合、同期ポリシーを変更することができます。

「なし」ポリシーおよび「待機しない」ポリシーの場合、応答時間は測定されません。これは、テストの実行が同期アクションに依存しないことを意味します。考慮時間の期間のみが適用されます。設定で指定された最大考慮時間の期間に削減されることはありません。次のステップの実行が失敗した場合は、アクションのタイムアウトまたは考慮時間を増加する必要があること、およびこのステップが当該アプリケーションに対して有効ではなくなったか、またはアプリケーションが内部的あるいは外部的な理由のために応答していないことを意味します。

タイムアウト
タイムアウトは、アプリケーションの同期中にタイムアウトが発生したことがステップで示されたなどに変更できます。 この設定は、アクションまたは要求を完了するために割り振られる時間間隔を指定する場合に使用します。この時間間隔が経過すると中断されます。デフォルトのタイムアウトは 10 秒です。タイムアウトを変更するには、このオプションにチェック・マークを付けて、新しい値を入力します。
考慮時間
考慮時間は、アプリケーション全体で、またはステップごとに変更することができます。この設定は、前のユーザー・アクションによって表示されたデータをユーザーが読んで調査するための時間を再現する目的で割り振られた、要求の処理の遅延のためのものです。要求を受け取った (つまりモニターに画面が完全に表示された) 時点から、ユーザーがキーまたはリンクをクリックしてアクションを実行した時点までが考慮時間として計算されます。この値は、テスト・スクリプトのステップごとに変更できます。「ウィンドウ」 > 「設定」 > 「テスト」 > 「テストの実行」の設定で最大テスト実行考慮時間をアクティブ化することで、この時間を制限して再生の速度を上げることができます。

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