IBM® Rational® Test Workbench Mobile Test Edition のモバイル・テスト機能は、Android デバイスおよび iOS デバイス上でのネイティブ・アプリケーション、Web アプリケーション、およびハイブリッド・アプリケーションの機能テスト・テストの作成、実行、および分析を自動化します。
テスト・プロセスのステージ
モバイル・テストの目標は、モバイル・アプリケーションを設計と開発の指針となる要件に適合させることです。この目標を達成するため、
Rational Test Workbench Mobile
Test Edition はテスト・プロセスで以下のステージを実装します。
- インストールおよび構成: Rational Test Workbench Mobile
Test Edition およびモバイル・オペレーティング・システムの SDK を使用して、テスト環境をセットアップします。
1 つ以上のモバイル・デバイスにモバイル・テスト・クライアントをインストールします。モバイル・デバイスが WiFi、3G、または 4G で接続できることを確認し、これらのデバイスをテスト・ワークベンチに追加します。
- アプリケーションの準備: テストするアプリケーションをテスト・ワークベンチにインポートするか、またはデバイスを使用して、テストするアプリケーションをテスト・ワークベンチにアップロードします。
- テストの記録: モバイル・テスト・クライアントからアプリケーションを実行して、記録を開始します。
レコーダー・アプリケーションは、ユーザーとの対話、センサー入力、アプリケーション動作をすべて記録し、記録したデータをテスト・ワークベンチにアップロードします。テスト・ワークベンチで、このデータをモバイル・テストに変換することができます。
- テストの編集: 記録後に、自然言語エディターでテストを編集できます。モバイル・データ・ビューを使用すると、記録したアプリケーションから UI エレメントを表示して選択できます。記録済みテスト値を変数テスト・データに置き換えることも、動的データをテストに追加することもできます。
- テストの実行: 自動化されたテストを複数のデバイスにデプロイして実行すると、検査ポイントで定義した予期される動作にアプリケーションが一致しているかどうかを確認することができます。実行中には、各検査ポイントが検査され、状況として「パス」、「不合格」、または「解決不能」を受け取り、機能データが記録されます。
- 結果の評価: テスト後に、デバイスからテスト・ワークベンチにテスト・データがアップロードされます。
テスト結果は、アップロードされたデータを使用して生成された検査ポイントのレポートから評価します。また、各種カウンターを操作してカスタム・レポートを設計することもできます。機能レポートには、テストされたアプリケーションの動作を包括的に示したビューが表示されます。レポートは、検査のためにエクスポートしてアーカイブすることができます。
テスト・ワークベンチ
テスト・ワークベンチは、Windows コンピューター、Linux コンピューターまたは Apple Macintosh コンピューターにインストールすることができます。
テスト・ワークベンチの以下の主要なコンポーネントは、モバイル・アプリケーションのテスト専用に設計されています。
- テスト・ナビゲーターには、テストの生成に使用されるテスト・プロジェクト、テスト、モバイル・デバイス、モバイル着信記録がリストします。

- デバイス・エディターには、テスト・ワークベンチに接続されているデバイスがリストされます。このエディターには、各デバイスの詳細な仕様が表示されるため、テストをデプロイして実行できるハードウェア・プラットフォームを選択できます。

- アプリケーション・エディターには、アップロードされてテストの準備ができている管理対象アプリケーションがリストされます。

- テスト・エディターを使用すると、自然言語でテスト・スクリプトを編集し、アクション、検査ポイント、データプール、テスト変数、スタブをスクリプト・ステップに追加することができます。

- モバイル・データ・ビューには、記録中にモバイル・デバイスからアップロードされた画面キャプチャーが表示されます。このビューを使用して、ユーザー・インターフェース (UI) エレメントの表示と選択を行います。オプションで、テスト・スクリプトに検査ポイントを追加することもできます。
ネイティブ・アプリケーション、Web アプリケーション、およびハイブリッド・アプリケーションのテストのサポート
テスト・ワークベンチを使用して、ネイティブ・アプリケーション、ハイブリッド・アプリケーション、およびブラウザー・ベースの Web アプリケーションを含む、さまざまなタイプのモバイル・アプリケーションをテストできます。
ネイティブの Android アプリケーションまたは iOS アプリケーションは、ネイティブ SDK を使用して作成されます。ネイティブ SDK のサービスは、各プラットフォーム・アーキテクチャーに従って定義されています。Android アプリケーションは一般的に Java™ または C++ を使用して作成されるのに対し、iOS アプリケーションは Objective-C を使用して作成されます。
ネイティブ・アプリケーションはすべて、デバイスへのインストールを必要とし、ある特定のプラットフォームにのみインストール可能です。
ブラウザー・ベースの Web アプリケーションは、HTML 5、CSS3、JavaScript ライブラリー (Dojo や JQuery など) などの純粋な Web テクノロジーを使用して作成されます。
Web アプリケーションは、複数のブラウザーで実行可能でプラットフォームに依存しないものとして作成されます。
このリリースには Dojo Mobile 1.9 および jQuery Mobile 1.3 のサポートが含まれます。
ハイブリッド・アプリケーションは、ネイティブ・テクノロジーと Web テクノロジーの両方を組み合わせたアプリケーションです。
Web の部分は HTML 5、CSS3、および JavaScript に依存するのに対し、ネイティブ部分にはプラットフォーム固有のコントロール (以下の図の「GO」ボタンなど) を含めることができます。

IBM Worklight Foundation
IBM Worklight® Foundation は IBM Worklight オファリング内のコンポーネントであり、ネイティブ、HTML5、およびハイブリッドのモバイル・アプリケーションを構築、テスト、デプロイするための完全なクロスプラットフォーム開発環境を提供します。
Rational Test Workbench Mobile
Test Edition ユーザーは、IBM Worklight Foundation
v6 以降で開発されたアプリケーションをテストできます。それより前のバージョンの IBM Worklight Foundation で開発されたアプリケーションをテストする場合は、Worklight Studio にプロジェクトをロードして、再ビルドすることにより、アプリケーションを v6 以降にアップグレードする必要があります。
IBM Worklight Foundation の機能について詳しく知るには、以下のリソースを参照してください。