ワークロードのエミュレート
スケジュールを作成して、ユーザー・グループ、テスト、その他のエレメントをスケジュールに追加することにより、ワークロードはエミュレートされます。
スケジュールの概要
スケジュールは、1 仮想ユーザーが 1 つのテストを実行するという簡単なものから、異なるグループの多くの仮想ユーザーが異なる時間に異なるテストをそれぞれ実行するという複雑なものまで設定することができます。
スケジュールの作成
スケジュールを作成することによって、個々のユーザーのアクションを正確にエミュレートできます。
ユーザー・ロードの設定
ステージを設定することにより、長期にわたるワークロードをモデリングし、実世界での使用量を反映するように特定のタスクを実行するユーザーの数を変更することができます。 ユーザー・ロードに変化をつけて、ステージごとのパフォーマンス・メトリックを独立して収集できます。これは、複数回の実行 (それぞれユーザーのシャットダウンと再始動を必要とする) で達成される作業を、1 回のみの実行で、より効率的に達成できることを意味します。 各ステージは特定の時間継続し、特定数のユーザーを含んでおり、異なった負荷を定義できます。
ユーザー・グループの概要
ユーザー・グループを使用すると、論理順序でテストをグループ化できます。
エージェントの操作
テストするユーザー・ロードまたはワークロードが大きい場合は、通常、1 台のコンピューターだけでは負荷を効率よく処理することができない場合があります。 複数のコンピューター (
Rational® Performance Tester
エージェントとも呼ばれる) に負荷を分散する必要があります。 エージェントは、アプリケーション上で負荷を生成させるためにコンピューターにインストールされます。
スケジュールへのテストの追加
スケジュールにテストを追加することにより、個々のユーザーのアクションをエミュレートできます。
実行する必要があるテストの追加
スケジュールでは、
Finally
ブロックを使用して、メイン・ワークロードが完了した後、最後のステージ期間が有効期限切れになったとき、またはスケジュールが手動で停止されたときに実行する必要があるテストを指定できます。
スケジュールとユーザー・グループへの変数の割り当て
テスト・レベルでの変数の割り当てに加えて、スケジュール・レベルと ユーザー・グループ・レベルでの変数の割り当てが可能です。 スケジュール・レベルで 変数を割り当てると、スケジュール内のすべてのテストとユーザー・グループが、 同じ変数名を持つ変数の初期値を使用できます。
スケジュールにおけるパフォーマンス要件の定義
パフォーマンスの許容可能なしきい値を指定し、サービス・レベル・アグリーメントを検証するために、スケジュールのパフォーマンス要件を定義できます。
スケジュールでのテストの繰り返し
スケジュールにループを追加することによって、何度もテストを繰り返し、テスト実行の頻度を設定することができます。 ループに同期ポイントが含まれている場合、その同期ポイントは最初のループ反復後に解放され、以降のすべての反復で解放されたままになります。
仮想ユーザーまたはアクションの遅延
スケジュールまたは複合テストに遅延を追加することにより、ユーザー・アクションをより正確にエミュレートできます。
設定した頻度でテストを実行
設定した頻度でテストを実行するには、反復率を制御するループをスケジュールに追加して、そのループにテストを追加します。 ループの子であるテストが、ループによって制御されます。 ループに同期ポイントが含まれている場合、その同期ポイントは最初のループ反復後に解放され、以降のすべての反復で解放されたままになります。
ランダム順にテストを実行
ユーザー・グループとテストのみを含むスケジュールは、ユーザー・グループごとに各テストを順番に実行します。 スケジュールにランダム・セレクターを追加すると、ランダム順に一連のテストの繰り返しが可能になるため、実ユーザーのさまざまなアクションをエミュレートできます。
スケジュールへのトランザクションの追加
トランザクション
とは、パフォーマンスを調べたい特定のテスト・エレメントのグループです。 テスト結果を表示する際に、追加したトランザクションに関するパフォーマンス・データを表示することができます。
ユーザーの同期化
同期ポイントを挿入すると、アクティビティーを一時停止および再開することにより多数の仮想ユーザーのアクティビティーを調整できます。 ユーザーによるシステムへの過負荷を回避するため、スケジュール開始時点ですべての仮想ユーザーを同期し、解放時点をずらすことができます。 ストレス・テストでは同期ポイントも便利です。
複数のホストのネットワーク・トラフィックのエミュレート
デフォルトでは、スケジュールを実行すると各仮想ユーザーは同じ IP アドレスを持ちます。 しかし、各仮想ユーザーがそれ独自のホストで実行しているかのように仮想ユーザーを見せることができます。 これを行うには、ホスト・コンピューター上で IP 別名を構成して、スケジュール内で IP 別名割り当てを使用可能にします。 スケジュールを実行すると、ネットワーク・トラフィックが複数のホストから生成されるように見えます。
ログ・レベルおよび統計レベルの設定
スケジュールの中で、テスト・ログと問題判別ログのサイズとサンプリング率、および実行中に表示される統計を設定します。
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