テスト実行サービス・インターフェースおよびクラス

テスト実行サービス・インターフェースおよびクラスを使用して、テストの実行方法をカスタマイズします。 これらのインターフェースおよびクラスは、com.ibm.rational.test.lt.kernel パッケージに含まれています。 それぞれのインターフェースおよびクラスについて、このトピックで簡単に説明します。Javadoc 情報では詳細に説明されています。
テスト実行サービス・インターフェース

インターフェース 説明
ICustomCode2 テスト実行サービスのカスタマイズされた Java™ コードを定義します。 このインターフェースは、すべてのカスタム・コードの作成に使用します。
ITestExecutionServices テストにカスタム・テスト実行機能を追加するための情報を提供します。 IKLog インターフェースを置き換えます。 IKLog で使用可能なすべてのメソッドは、いくつかの新規に公開されたオブジェクトおよびインターフェースと共に ITestExecutionServices に含まれています。 このインターフェースは実行サービスの 1 次インターフェースです。 ITestExecutionServices には、IDataArea、IARM、ILoopControl、IPDLogManager、IStatisticsManager、ITestLogManager、ITime、および ITransaction というインターフェースが含まれています。
IDataArea データ域にオブジェクトを保管し、データ域のオブジェクトにアクセスするためのメソッドを定義します。 データ域は、オブジェクトを保持するコンテナーです。 データ域のエレメントは、プログラム変数に類似しており、所有コンテナーが範囲となります。 プロトコル固有のオブジェクトを使用するには、そのプロトコルにより提供され、プロトコル固有のデータ域に保管されているオブジェクトを使用してください。
IARM ARM (アプリケーション応答測定) 仕様の定義に関する情報を提供します。 仮想ユーザーが ARM 処理用にサンプリングされる場合に、このインターフェースを使用します。
ILoopControl テストまたはスケジュール内のループを制御します。 例えば、このインターフェースを使用して、テスト内の特定の時点でループを中断することができます。 影響を受けるループは、テストまたはスケジュールのいずれかで検出された、最も近くの包含するループです。
IPDLogManager 問題の重大度、ロケーション・レベル、エラー・メッセージなどのロギング情報を提供します。
IStatisticsManager ICustomCode2 インターフェース (カスタム・コードの定義に使用される) のパフォーマンス・カウンターへのアクセスを提供します。 パフォーマンス・カウンターはカウンターの階層内に保管されます。 定期的に、階層内のすべてのカウンター値がテスト・ワークベンチに報告され、テスト実行結果内に収集されます。ここで、カウンター値はレポートおよびグラフ用に使用可能になります。 階層内の各カウンターには、タイプがあります (クラス StatType 内で定義)。 カウンターで使用可能な操作は、カウンターのタイプによって異なります。
ITestLogManager テスト・ログにメッセージおよび検査ポイントを記録します。 このインターフェースは、ユーザーへの報告が必要となる、エラー条件、予想データの異常、またはその他の抽象的な条件を処理する場合に使用するか、比較や検査で、その結果をテスト・ログに記録する場合に使用します。 ITestLogManager は、テストの完了後に、情報メッセージまたは状況メッセージを伝達することもできます。
ITime ミリ秒単位の現在のシステム時間 (すべてのシステムがスケジュール・コントローラーに同期するように調整されている) テストの開始時刻、およびテスト開始からの経過時間などの基本的なタイム・サービスを定義します。
ITransaction トランザクションのサポートを提供します。 指定されたトランザクションの集合が、各仮想ユーザーごとに保守されています。 カスタム・コードで作成されたトランザクションは、カスタム・コードを使用可能な場所であれば、任意の場所で開始および停止できます。 これらのトランザクションの範囲は、いくつかのテストに渡る可能性があります。 パフォーマンス・カウンターは、カスタム・コード・トランザクション用に保持され、レポートに示されます。 ITransaction の用途の例としては、 テストからの応答時間を確認できるように、1 つの仮想ユーザーのトランザクション (他の仮想ユーザーには使用されない) を作成する場合などです。
IEngineInfo テスト実行エンジンについての情報を提供します。例えば、このエンジンで実行中の仮想ユーザー数、完了した仮想ユーザー数、テスト資産がデプロイされているローカル・ディレクトリー、およびエンジンが実行されるコンピューターのホスト名などです。
ITestInfo テスト名や、このテストの現在の問題判別ログ・レベルに関する情報など、実行中のテストに関する情報を提供します。
IVirtualUserInfo 仮想ユーザーに関する情報 (仮想ユーザーの名前、問題判別ログ・レベル、TestLog レベル、グローバル固有 ID、およびユーザー・グループ名など) を提供します。
IScalar 単純な整数パフォーマンス・カウンターのメソッドを提供します。 SCALAR タイプおよび STATIC タイプのカウンターに使用されます。 このインターフェースを使用して、カウンターを増減できます。
IStat 監視パフォーマンス・カウンターを定義します。 タイプが RATEAVERAGE、および RANGE のパフォーマンス・カウンターにデータ・ポイントを実行依頼するメソッドを定義します。
IStatistics 現在の統計処理プログラムに関連付けられたパフォーマンス・カウンター・ツリーを取得します。 パフォーマンス・カウンターの配信を停止します。 統計配信スレッドの優先順位を変更します。
IStatTree 子カウンターを検索するメソッドを提供し、カウンターを定義する XML フラグメントを作成し、カウンターの説明フィールドを設定します。
IText テキスト・ベースのパフォーマンス・カウンターを含みます。 他のカウンター・タイプに適合しないパフォーマンス・カウンターは、タイプを TEXT として作成することができます。 TEXT カウンターには定義が割り当てられていませんが、テストの結果に収集されます。
テスト実行サービス・クラス

クラス 説明
DataAreaLockException ロックされた DataArea キーの変更が試行されるたびに例外をスローします。
OutOfScopeException ITestExecutionServices によって作成されたオブジェクトが、対象範囲外で参照されたことを示します。
TransactionException トランザクションが誤用されたときに例外をスローします。 TransactionException 例外を発生させる条件は、既に開始されたトランザクションを開始しようとする、開始されていないトランザクションを停止しようとする、および開始されていないトランザクションの開始時刻または経過時間を取得することです。 中断したトランザクションに対して操作 (abort() を除く) を行うと、TransactionException 例外がスローされます。
StatType 有効なパフォーマンス・カウンター・タイプのリストを提供します。 パフォーマンス・カウンターのタイプは、AVERAGE、iAVERAGE、iRANGE、iRATE、iSCALAR、iSTATIC、iSTRUCTURE、iTEXT、RANGE、RATE、SCALAR、STATIC、STRUCTURE、および TEXT です。

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