ユーザー・ロードの設定

ステージを設定することにより、長期にわたるワークロードをモデリングし、実世界での使用量を反映するように特定のタスクを実行するユーザーの数を変更することができます。 ユーザー・ロードに変化をつけて、ステージごとのパフォーマンス・メトリックを独立して収集できます。これは、複数回の実行 (それぞれユーザーのシャットダウンと再始動を必要とする) で達成される作業を、1 回のみの実行で、より効率的に達成できることを意味します。 各ステージは特定の時間継続し、特定数のユーザーを含んでおり、異なった負荷を定義できます。

このタスクについて

スケジュールに複数のステージがある場合は、次の図に示すように、スケジュールのテストを無限ループに入れることができます。 この設定では、仮想ユーザーは割り振られた時間の前にステージを終了できません。
無限ループに含まれるテスト
「実行中に終了できるユーザーのパーセント」オプションを使用して、ステージもテスト全体の実行も停止することなくステージ中に停止できるユーザーの数を指定することもできます。

手順

スケジュールにステージを追加するには、次のようにします。

  1. テスト・ナビゲーターで、スケジュールをブラウズし、ダブルクリックします。 スケジュールが開きます。 デフォルトでは、「ユーザー・ロード」タブに、終了まで実行する 5 人のユーザーを含むステージが 1 つ表示されます。 以下の図は、デフォルトの「ユーザー・ロード」タブを示します。
    ステージが 1 つのユーザー・グループ
  2. 「ユーザー・ロード」タブで「追加」をクリックします。
  3. 「ユーザー・ステージの作成」ウィンドウで、スケジュール・ステージの情報を入力して、「OK」をクリックします。
    オプション 説明
    ユーザー数 ステージに含まれるユーザーの合計数を入力します。 これは、追加するユーザー数でも、現在実行中のユーザーから除去するユーザー数でもなく、このステージでアクティブなユーザーの合計数です。
    ステージ期間 ステージが実行する時間の長さ (および時間単位) を入力します。 「ユーザー数」設定値に到達すると、ユーザーはこの時間が経過するまで実行します。 時間が来ると、ユーザーが次のステージで必要とされる場合にのみ実行が継続されます。そうでない場合は終了します。
    変更の頻度 ユーザーの数を変更するときに、あるユーザーを追加または除去してから次のユーザーに移るまでの、遅延の時間の長さを指定します。

    すべてのユーザーを一定期間に渡って追加または除去すると、ユーザー変更に指定された時間全体の中でこれらユーザーが均一かつランダムに分散し直されますが、この時間とは、解決前で、ステージが開始する前の時間です。 このわずかな差異が、人間の動作を正確にエミュレートします。

    すべての時間単位に 1 件のユーザーを追加または除去すると、各ユーザーに同じ遅延が追加されます。 このオプションは最初のオプションほど正確に人間の動作をエミュレートするものではありませんが、ユーザーがシステムにログオンする時間など、テスト中のシステムの制限により一定の速度を守らなければならない場合には便利です。

    解決時間 所定のユーザー人数に到達しても、システムはこのユーザー人数の変更に反応して、一定期間不安定になることがあります。 解決時間を設定すると、システムが定常状態の平衡状態を再確立でき、ユーザーの人数を正確に反映することができます。

    解決時間が切れると「ステージ期間」が開始します。 解決時間はステージ期間の一部ではなく、解決時間のメトリックは、実行終了時に生成される比較レポートに含まれません。 ただし、解決時間は各ステージの始めに時間を追加するものであるため、スケジュールを実行する時間の長さに影響します。 さらに、比較レポートには解決時間のメトリックが含まれませんが、これらのメトリックは収集されます。レポートの時刻範囲を変更することにより、これをレポートに含めることができます。

    システムに重大な不安定状態がないか、ステージが長く、不安定状態がそのうちのわずかに過ぎない場合は、解決時間が必要ない場合もあります。

  4. 「ユーザー・ロード」タブで、必要に応じてステージを変更します。
    1. 「上へ」または「下へ」をクリックして、行の順序を変更します。
    2. 行をダブルクリックして変更します。
  5. 「停止要求へのユーザー応答の制限時間」の値を入力します。 あるステージの仮想ユーザーが先行するステージの仮想ユーザーよりも少ない場合、余分のユーザーは停止を要求されます。 この値は、停止させられた仮想ユーザーが、現在のアクション (HTTP 要求など) を完了するまでの時間の余裕を指定するものです。 制限時間内に仮想ユーザーがアクションを完了できない場合は、強制的に停止させられます。 長い制限時間を指定すると、次のステージが遅延する場合があることに注意してください。
  6. 「実行中に終了できるユーザーのパーセント」に値を入力して、テスト実行のステージ中に停止できるユーザーのパーセントを指定します。 デフォルトは 0% です。これは、ステージ中にいずれかのユーザーが停止した場合、そのステージの完了後にテスト全体が終了することを意味します。 値を入力した場合は、一部のユーザーが実行を停止しても、テスト実行は次のステージに進むことができます。 小数点以下 1 桁までの小数部を持つ 0 から 100 までの値を指定できます。 有効なパーセントの例は、0.5%、3%、99.1% などです。
  7. 「ユーザー・ロードのプレビュー」セクションを調べて、ステージが正しく設定されていることを確認します。 赤線の部分は、そのステージのユーザーの合計数に達したこと、および (解決時間が指定されている場合は) 解決時間が終了したことを示します。 次の図に、16 分のステージが 2 つあるスケジュールを示します。 2 番目のステージは変更の間隔が 4 分で、4 分の解決時間があります。
    ステージが 5 つのユーザー・グループ

次のタスク

比較レポートを表示できます。これは実行完了時に各ステージの時刻範囲を比較したものです。 このレポートにより、テスト中のシステムがさまざまなユーザー・ロードのもとでどのように実行するかを、並べて簡単に分析することができます。 比較レポートを表示するには、テスト結果を右クリックしてから、「すべての時刻範囲を比較」をクリックします。

ステージ付きのスケジュール実行が終了するたびに比較レポートを自動的に表示するには、「ウィンドウ」 > 「設定」 > 「テスト」 > 「テスト・レポート」をクリックし、「ステージ付きの実行の完了時に比較レポートを起動」を選択します。


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