リスク・ベースのテスト・シナリオ

このシナリオでは、チームが IBM® Rational® Quality Manager でリスク・ベースのテスト・フィーチャーを使用しながら共同作業する方法を説明します。 このシナリオでは、チームにチーム・リード、テスト担当者、およびテスト・マネージャーが含まれていることを想定しています。
このタスクについて
リスク・ベースのテストを活用するには、テスト・チームが次のようにします。
  1. 計画プロセスの間に、テスト・リードが個別のテスト計画の「リスク・アセスメント」セクションでテスト計画のリスクを査定します。

    以下の例では、テスト・リードが 3 つのリスクを識別します。

    • 不十分なテスト・リソース
    • 複雑なシステム統合
    • 地理的に分散したチーム・メンバー

    テスト計画のリスク・アセスメント

  2. テスト・リードは、リスクを選択して「リスクの編集」 アイコン (編集) をクリックし、各リスクを査定します。

    ここで、テスト・リードが、リスクが発生する可能性、およびリスクが発生した場合に及ぼす影響を指定します。また、テスト・リードは、 「緩和アクション」を指定することもできます。

  3. 引き続きテスト計画の「リスク・アセスメント」セクションで、テスト・リード が各リスクの相対的な「重要度」にランクを付けることができ、 いずれかのポイントで「現在の影響」値を選択できます。
    注: 一般的には、計画プロセスの初期段階で、テスト・リードは、既に 「影響」値を割り当て済みであるため、 「現在の影響」を「未割り当て」 に設定している場合があります。 テスト・リードは、長期に渡って「現在の影響」を使用して 各リスクのアセスメントを更新できます。 「未割り当て」に設定されている 「現在の影響」は、アセスメント・スコアの一部として 組み込まれません。
  4. ソフトウェアが、テーブル内の各リスクのリスク・スコアを計算し、 全体的なリスク・アセスメントを提供します。

    各リスクは、「可能性」、 「影響」、および「現在の影響」 の値の平均として計算されます。

    注:現在の影響」値は、「」、「」、または「」に評価 される場合にのみアセスメント・スコアに組み込まれます。 「現在の影響」が「影響なし」 に設定されている場合、アセスメント・スコアは 0 になります。
  5. チーム全体が最初のリスク・アセスメントをレビューします。 一部のチーム・メンバーが、「リスク」セクションに自身 のリスク・アセスメントを提供することで応答することを決定します。

    リスク

    次の例では、2 人のチーム・メンバーが応答し、その両者がいずれも最初の アセスメントに同意していません。彼らのコメントは「ディスカッション」 セクションで確認できます。

    「リスク」と「コミュニティー・リスク」

  6. ソフトウェアが、個々のチーム・メンバーの「リスク」 格付けを平均し、「コミュニティー・リスク」セクションに全体的なスコアを表示 します。 いずれのチーム・メンバーもリスクが非常に高いと査定したため、ソフトウェアも 「コミュニティー・リスク」の平均を非常に高いと計算します。
  7. チーム・メンバーが共同作業するにつれ、リスク・アセスメントは変わり、 各種スキル・セットを備えた担当者がチームに追加されたり、チームから除去 されたりします。 スケジュールが短縮されると、特定のリスクの重要度が増します。
  8. テスト・リードとテスト・マネージャーが「テスト計画の表示」フィーチャーを使用して、複数のテスト計画の相対的なリスクの図を取得します。リスクが最も高いと見なされるテスト計画を簡単に特定でき、ハイ・リスクのテスト計画に優先順位を付けるスタッフとスケジュールの調整を行うことができます。

    テスト計画の表示

    注: テスト担当者がリスクを査定し、チーム・メンバーが「コミュニティー・リスク」 アセスメントに寄与すると、テスト・ケースで同様のプロセスが生じます。

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