文書テンプレートは、.dta (Document Template Archive) という拡張子を持つ、自己完結型のアーカイブ・ファイルです。 Rational® Publishing Engine のテンプレートは、他の製品で提供される場合があるテンプレートとはやや異なっています。 他の製品では、テンプレートとは、ユーザーが学習したりカスタマイズしたりするために情報が事前に取り込まれた成果物のサンプルです。 Rational Publishing Engine では、テンプレートは、レポート出力を構造化するための基本ファイルです。 他のユーザーのテンプレート・ファイルを基本として作業を開始する場合には、テンプレートに情報が事前に取り込まれていることもありますが、新規テンプレートはブランク状態です。
旧バージョンの IBM® Rational Publishing Engine で作成された文書テンプレートは最新バージョンでも使用できます。 ただし、データ・プロバイダーが最新バージョンの Rational Publishing Engine のテンプレート構造をサポートしていない場合は、旧バージョンの Rational Publishing Engine のテンプレート構造を使用するようにテンプレート・バージョンを設定できます。
文書テンプレートには、静的コンテンツと動的コンテンツの両方を追加できます。 静的コンテンツとは、テンプレートの設計時に提供されるテキストやイメージなどです。 動的コンテンツとは、文書の生成時にデータ・ソースから取得されるデータです。 テンプレートでは形式情報も定義されますが、一部のデータではデータ・ソースからそのデータ内に埋め込まれた形式情報が保持されることがあります。
データ・ソースが データ・ソース・スキーマと完全に一致しない場合、Rational Publishing Engine は、そのスキーマと一致する要素を処理して、 クリティカルではないエラーを無視します。 例えば、Rational DOORS® の status 属性がテンプレートで使用されており、実際のデータ・ソース (Rational DOORS モジュール) にこの属性が含まれていない場合、デフォルトでは文書生成が続行されます。
Rational Publishing Engine は、IBM Rational DOORS、IBM Rational Tau、Rational REST データ・ソースなどのいくつかのデータ・ソース・タイプ用のスキーマを作成または取得するためのメカニズムを提供します。標準のスキーマ定義について詳しくは、http://www.w3.org/XML/Schema を参照してください。サード・パーティー・アプリケーションを使用して、 XML データからスキーマを作成できます。
テンプレートをインポートするときには、動的に参照するか、 または物理的に組み込むことができます。テンプレートまたはインクルード・ファイルを 動的に参照する場合、テンプレートを生成する出力タイプによって、 出力を生成するときに、そのテンプレートまたはファイルへのリンクを追加するかまたは インポートされたテンプレートのコンテンツをロードします。 テンプレートまたはファイルを物理的に組み込む場合は、実行時ではなく、マスター・テンプレートに直にコンテンツを インポートします。
マスター・テンプレートと参照または組み込んでいるテンプレートの 間に競合がある場合は、競合を解決するようにプロンプトが 出されます。例えば、競合には、異なるデータ・ソース・スキーマが 含まれる場合があります。データ・ソース・スキーマが異なる場合は、インポートされたテンプレートのスキーマをマスター・テンプレートに追加することによって、 競合を解決することができます。