WebSphere Application Server での、Rational Publishing Engine 文書生成用のロード・バランシングの構成

Rational® Publishing Engine アプリケーションをクラスター化された環境で構成する方法を学習します。

始める前に

WebSphere® Application Server でのロード・バランシングの動作に関する一般情報は、WebSphere Application Server 8.0 インフォメーション・センターの、『概要: クラスター』および『クラスターの作成』のトピックを参照してください。

このタスクについて

1: WebSphere トポロジーの検討

クラスター化された環境をセットアップするには、まず最初に分散 IBM WebSphere Application Server Network Deployment トポロジーを作成します。以下のホストをセットアップします。

このタスクについて

以下の表は、クラスター化された環境のセットアップに必要な役割を示しています。
表 1. ホスト名
マシン 役割 ホスト
Machine1 デプロイメント・マネージャー、Node1 dm.example.org
Machine2 Node2 および Node3 nodes.example.org
Machine3 IBM HTTP Server (IHS) および IBM Web サーバー・プラグイン ihs.example.org
Machine4 MCSERVER mcserver.example.org
Machine5 ストレージ・ロケーション storage.example.org
Machine6 RPE クライアント rpeclient.example.org
注:
  • dm.example.org: このサーバーは、デプロイメント・マネージャーおよびノード・エージェントを備えた IBM WebSphere Application Server Network Deployment V8.0.0.5 64 ビットのインストール済み環境をホストします。
  • nodes.example.org: このサーバーは、ノード・エージェントを備えた IBM WebSphere Application Server Network Deployment V8.0.0.5 64 ビットのインストール済み環境をホストします。
  • ihs.example.org: このサーバーは、ノード・エージェントを備えた IBM WebSphere Application Server Network Deployment V8.0.0.5 64 ビット、および WebSphere IHS プラグイン V8.0.0.5 を備えた IBM HTTP Server V8.0.0.5 64 ビットのインストール済み環境をホストします。
  • mcserver.example.org: このサーバーは、Rational Publishing Engine リモート・サービスがデプロイされた IBM WebSphere Application Server Network Deployment V8.0.0.5 64 ビットのインストール済み環境をホストします。
  • storage.example.org: このサーバーは、出力ファイルを保管するために使用されます。¥¥storage¥rpe¥files として共有ロケーションを作成します。この共有ロケーションは、MCSERVER を実行中のユーザーに対して、また WAS インスタンスを実行中のすべてのノードに対してアクセス権を保有するドメイン・アカウントを使用する必要があります。
    注: すべての 文書生成ノードおよび MCSERVER は、同じファイル・ストレージ・ロケーションを使用する 必要があります。WebSphere Application Server を実行するユーザー・アカウントは、 このファイル・ストレージ・ロケーションに対するアクセス権限を持つ必要があります。
  • rpeclient.example.org: このマシンは、文書生成の実行に使用され、Rational Publishing Engine クライアントとして機能します。
ロード・バランシング環境のトポロジー・ダイアグラム

2: クラスター化された環境をデプロイするための前提条件の達成

WebSphere Application Server Network Deployment によって、クラスター化された環境をデプロイするには、その前にいくつかの前提条件を満たす必要があります。

手順

3: インストール

3.1: デプロイメント・マネージャーおよびノードのインストール

WebSphere Application Server Network Development バージョン 8 をインストールし、フィックスパック 5 にアップグレードします。

始める前に

IBM Installation Manager V1.7.1 がインストール済みであることを確認します。

手順

  1. WebSphere Application Server Network Deployment バージョン 8 を パスポート・アドバンテージからダウンロードします。
  2. ダウンロードしたファイルを、ドライブ上の任意のロケーションに解凍します。 例: C:¥was¥software¥was80nd
  3. WebSphere Application Server フィックスパック 5 を http://www.ibm.com からダウンロードします。
  4. ダウンロードしたファイルを、ドライブ上の任意のロケーションに解凍します。 例: C:¥was¥software¥was80nd¥8.0.0-WS-WAS-FP0000005
  5. Installation Manager を開始し、「ファイル」 > 「設定」をクリックします。
  6. 「リポジトリーの追加」をクリックしてから、WebSphere Application Server フィックスパックの repository.config ファイルをリストに追加します。例: C:¥was¥software¥was80nd¥8.0.0-WS-WAS-FP0000005¥repository.config
  7. 「OK」をクリックして、「インストール」をクリックします。
  8. IBM WebSphere Application Server Network Deployment」「バージョン 8.0.0.5」チェック・ボックスを選択します。「次へ」をクリックします。
  9. ご使用条件を読み、同意します。「次へ」をクリックします。
  10. 「新規パッケージ・グループの作成」を選択して、インストール・ディレクトリーを選択します。「次へ」をクリックします。
  11. オプション: インストールする言語を選択して、「次へ」をクリックします。
  12. インストールする以下のフィーチャーのチェック・ボックスが選択されていることを確認します。
    • EJB 3.0 より前のモジュール用の EJBDeploy ツール
    • スタンドアロン・シン・クライアント、リソース・アダプター、および組み込み可能コンテナー
    • スタンドアロン・シン・クライアント、リソース・アダプター
    • 組み込み可能 EJB コンテナー
    • IBM 64-bit SDK for Java™ バージョン 6
  13. 「要約」ページで、要約情報を確認してから、「インストール」をクリックします。
  14. インストールが完了したら、「どのプログラムを開始しますか?」セクションで、「なし」を選択して、インストールの終了時にプロファイルが作成されないようにします。 「終了」をクリックします。

3.1.1: デプロイメント・マネージャー・プロファイルの作成

デプロイメント・マネージャー・プロファイル dm.example.org を作成し、ユーザー名とパスワードを割り当てることによって、管理セキュリティーを有効にします。
手順
  1. 「IBM WebSphere」 > 「IBM WebSphere Application Server Network Deployment V8.0」 > 「ツール」 > 「プロファイル管理ツール」をクリックして、プロファイル管理ツールを開始します。
  2. 「作成」をクリックします。
  3. 「環境の選択」画面で、プロファイル・タイプとして「セル (デプロイメント・マネージャーおよび統合アプリケーション・サーバー)」を選択し、「次へ」をクリックします。
  4. 「拡張プロファイルの作成」を選択して、「次へ」をクリックします。
  5. 「管理コンソールのデプロイ (推奨)」が選択されていることを確認して、「次へ」をクリックします。
  6. デフォルトのプロファイル名とプロファイル・ディレクトリーを変更せず、後のためにそれらをメモしておいてください。「次へ」をクリックします。
  7. ホスト名が正しいことを確認してください。このホスト名は、デプロイメント・マネージャーのアドレス指定に使用されます。ノード名およびセル名については、分かりやすく、覚えやすい名前を選択してください。これらの名前は構成で使用されます。 「次へ」をクリックします。
  8. 「管理セキュリティーを有効にする」チェック・ボックスが選択されていることを確認し、ユーザー名とパスワードの両方に admin と入力します。ユーザー名とパスワードは、後でグローバル・セキュリティーをセットアップするときに変更できます。「次へ」をクリックします。
  9. 「セキュリティー証明書 (パート 1)」ページで、デフォルトのオプションを選択して、「次へ」をクリックします。
  10. 「セキュリティー証明書 (パート 2)」ページで、デフォルトの鍵ストア・パスワードを更新して、「次へ」 をクリックします。
  11. 「ポート値の割り当て」ページのデフォルトのポートを慎重にメモします。何らかの理由によりデフォルト・ポート (SOAP ポートまたは HTTP セキュア・ポートなど) の変更が必要な場合、必ずポート番号をメモしてください。「次へ」をクリックします。
  12. 「Web サーバー定義」ページでは、いずれのオプションも選択しないでください。「次へ」をクリックします。
  13. 「プロファイル作成サマリー」ページで、構成を確認してから、「作成」をクリックします。
  14. インストールが完了したら、コンソールの「ファースト・ステップの起動」チェック・ボックスをクリアし、「終了」をクリックします。
タスクの結果
デプロイメント・マネージャー・プロファイルが作成されました。

3.1.2: Node1、Node2、および Node3 のプロファイルの作成

dm.example.org ホストで、Node1 のプロファイルを作成します。 次に、nodes.example.org で、Node2、Node3 についてこのステップを繰り返します。
手順
  1. 「IBM WebSphere」 > 「IBM WebSphere Application Server Network Deployment V8.0」 > 「ツール」 > 「プロファイル管理ツール」をクリックして、プロファイル管理ツールを開始します。
  2. 「作成」をクリックします。
  3. 「環境の選択」画面で、プロファイル・タイプとして「カスタム・プロファイル」を選択し、「次へ」をクリックします。
  4. 「拡張プロファイルの作成」を選択して、「次へ」をクリックします。
  5. プロファイル名に Custom01 と入力して、「次へ」をクリックします。
  6. 「ノード名およびホスト名」ページで、ホスト名が正しいことを確認してください。「次へ」をクリックします。
  7. ホスト名が正しいことを確認してください。このホスト名は、デプロイメント・マネージャーのアドレス指定に使用されます。「次へ」をクリックします。
  8. 『デプロイメント・マネージャー・プロファイルの作成』で指定した、デプロイメント・マネージャーのホスト名、SOAP ポート番号、およびユーザー名とパスワードを指定します。後でノードの統合を計画している場合、「後でこのノードを統合する」チェック・ボックスを選択します。「次へ」をクリックします。
  9. 「セキュリティー証明書 (パート 1)」ページで、デフォルトのオプションを選択します。「次へ」をクリックします。
  10. 「セキュリティー証明書 (パート 2)」ページで、デフォルトの鍵ストア・パスワードを更新して、「次へ」 をクリックします。
  11. 「ポート値の割り当て」ページのデフォルトのポートを慎重にメモします。何らかの理由によりデフォルト・ポート (SOAP ポートまたは HTTP セキュア・ポートなど) の変更が必要な場合、必ずポート番号をメモしてください。「次へ」をクリックします。
  12. 「プロファイル作成サマリー」ページで、構成を確認してから、「作成」をクリックします。
  13. インストールが完了したら、「終了」をクリックします。
  14. nodes.example.org の Node2 について、このステップを繰り返します。
  15. nodes.example.org の Node3 について、このステップを繰り返します。

3.1.3: Node2 と Node3 の統合

Node2 について以下のステップを実行し、次に Node3 について同じステップを繰り返します。
始める前に
Node2 および Node3 にプロファイルを作成します。
手順
  1. コマンド行ユーティリティーで、Node2 の bin ディレクトリーにナビゲートします。 例: C:¥Program Files (x86)¥IBM¥WebSphere¥AppServer¥profiles¥Custom02¥bin
  2. 次のコマンドを実行します。addNode.bat <Deployment Manager IP Address> <Port>
  3. コマンドが完了し、メッセージ Node has been successfully federated が表示されるまで待機します。
  4. これらのステップを Node3 について繰り返します。

3.2: IBM HTTP Server および WebSphere Application Server 用の Web サーバー・プラグインのインストール

クラスター化された環境では、IBM HTTP Server または IBM WebSphere Proxy Server のインスタンスをインストールし、ihsproxy.example.org 上でホストして、プロキシー・サーバーとして機能させることができます。以下は、IBM HTTP Server V8.0.0.5 と WebSphere Application Server V8.0.0.5 用の Web サーバー・プラグインをプロキシーとしてインストールするための説明です。

始める前に

IBM Installation Manager V1.7.1 がインストール済みであることを確認します。

手順

  1. WebSphere Application Server Network Deployment Supplements バージョン 8 を パスポート・アドバンテージからダウンロードします。
  2. ダウンロードしたファイルを、ドライブ上の任意のロケーションに解凍します。 例: C:¥was¥software¥was80ndSupp
  3. Installation Manager を開始し、「ファイル」 > 「設定」をクリックします。
  4. 「リポジトリーの追加」をクリックしてから、次の repository.config ファイルをリストに追加します。C:¥was¥software¥was80ndSupp¥repository.config
  5. 「OK」をクリックして、「インストール」をクリックします。
  6. 「IBM HTTP Server for WebSphere Application Server および IBM Web Server Plug-ins for IBM WebSphere Application Server パッケージ」を選択して、インストールします。「他のバージョン、フィックス、および拡張機能の確認」をクリックして、バージョン 8.0.0.5 以降が選択されていることを確認します。「次へ」をクリックします。
  7. ご使用条件を読み、同意します。「次へ」をクリックします。
  8. 「新規パッケージ・グループの作成」を選択して、インストール・ディレクトリーを選択します。後で使用するために、インストール・ディレクトリーをメモしておきます。「次へ」をクリックします。
  9. インストールする以下のフィーチャーのチェック・ボックスが選択されていることを確認します。
    • IBM HTTP Server 64-bit with Java バージョン 6
    • IBM 64-bit Runtime Environment for Java バージョン 6
  10. デフォルトの HTTP ポート 80 を受け入れます。 後で、ポート 443 にセキュア仮想ホストをセットアップします。 「次へ」をクリックします。
  11. 「要約」ページで、要約情報を確認してから、「インストール」をクリックします。
  12. インストールが完了したら、「終了」をクリックします。

3.3: クラスターの作成および構成

IBM WebSphere Application Server クラスターを作成します。

始める前に

サーバーとプロキシー・サーバーをセットアップする必要があります。

手順

  1. ブラウザー・ウィンドウを開き、Integrated Solutions Console (https://dm.example.org:port/ibm/console) にアクセスします。ここで、dm.example.org は、デプロイメント・マネージャーをホストするサーバーのホスト名で、port は管理コンソールのセキュア・ポートです。
  2. デプロイメント・マネージャーのプロファイルを作成したときに作成したユーザー名とパスワードを使用してログインします。
  3. 「サーバー」 > 「クラスター」 > 「WebSphere Application Server クラスター」をクリックします。次に、「新規」をクリックします。
  4. クラスターの名前 (RPE Clusterなど) を入力し、「ローカルを優先」チェック・ボックスをクリアします。「次へ」をクリックします。
  5. 次のページで、アプリケーション・サーバーに基づくクラスターの最初のメンバーを作成します。
    1. 「メンバー名」フィールドに、名前 (RPEWS1 など) を入力します。
    2. 「ノードの選択」フィールドで、ドロップダウン・リストから Node1 を選択します。
    3. 「ウェイト」で、2 を選択します。
    4. 「次へ」をクリックします。
  6. オプション: 次のページで、メンバーを追加できます。後でメンバーを追加する場合、セクション 4.3.2 の説明に従ってください。今すぐメンバーを追加する場合、メンバー名を RPE WS2 と入力し、「ノードの選択」ドロップダウン・リストで Node2 を選択します。「メンバーの追加」をクリックします。
  7. 「要約」を確認して、「終了」をクリックします。
  8. 「直接マスター構成に保存」をクリックします。
  9. クラスターを選択して、「開始」をクリックします。緑の矢印は、クラスターが開始済みであることを示します。アプリケーション・サーバーをクラスターに変換した際に、元のアプリケーション・サーバーにインストールされていたアプリケーションのターゲットは、クラスターをターゲットにするよう変換されます。
  10. この変換を確認するには、以下のようにして、デフォルト・アプリケーションの「モジュールの管理」セクションを開きます。
    • 「アプリケーション」 > 「アプリケーション・タイプ」 > 「WebSphere エンタープライズ・アプリケーション」をクリックして、「DefaultApplication」をクリックします。
    • 「モジュール」セクションで、「モジュールの管理」をクリックします。
    • RPE Cluster が「サーバー」列にリストされていることを確認してください。

3.3.1: クラスター・メンバーの追加

ノード・クラスターを作成した後、クラスター・メンバーを追加できます。
手順
  1. ブラウザー・ウィンドウを開き、Integrated Solutions Console (https://dm.example.org:port/ibm/console) にアクセスします。ここで、dm.example.org は、デプロイメント・マネージャーをホストするサーバーのホスト名で、port は管理コンソールのセキュア・ポートです。
  2. デプロイメント・マネージャーのプロファイルを作成したときに作成したユーザー名とパスワードを使用してログインします。
  3. 「サーバー」 > 「クラスター」 > 「WebSphere Application Server クラスター」をクリックし、作成したクラスター名をクリックします。
  4. 「追加プロパティー」セクションで、「クラスター・メンバー」をクリックします。
  5. 「クラスター・メンバー」ページで、「新規」をクリックします。
  6. 「メンバー名」フィールドに、メンバーの名前を入力します。 例: 「RPEWS2」
  7. それぞれのノードについて作成したノード・クラスターを選択します。
  8. 「メンバーの追加」をクリックします。
  9. 「次へ」をクリックして、「終了」をクリックします。
  10. Rational Publishing Engine メンバーが、「サーバー」 > 「サーバー・タイプ」 > 「WebSphere Application Server」ページにリストされていることを確認してください。
  11. ノードのチェック・ボックスを選択して、「開始」をクリックします。
  12. 「直接マスター構成に保存」をクリックします。
  13. スヌープ・ページ (https://proxy_host/snoop) にアクセスして、新しく追加されたメンバー・ノードをテストします。 スヌープ・ページには、サーバーの名前やポートなど、Web アプリケーションに関するさまざまな情報がリストされます。

4: ノードと変更の同期化

始める前に

すべてのノードを開始します。

手順

  1. ブラウザー・ウィンドウを開き、Integrated Solutions Console (https://dm.example.org:port/ibm/console) にアクセスします。ここで、dm.example.org は、デプロイメント・マネージャーをホストするサーバーのホスト名で、port は管理コンソールのセキュア・ポートです。
  2. デプロイメント・マネージャーのプロファイルを作成したときに作成したユーザー名とパスワードを使用してログインします。
  3. 「システム管理」 > 「変更をマスター・リポジトリーに保存」をクリックします。
  4. 保存ページで、「ノードと変更を同期化」のチェック・ボックスを選択します。
  5. 「保存」をクリックします。

5: デプロイメント・マネージャーでのリモート・サービス・アプリケーションのデプロイ

始める前に

デプロイメント・マネージャーで、クラスターおよび関連したメンバーを追加します。

手順

  1. ブラウザー・ウィンドウを開き、Integrated Solutions Console (https://dm.example.org:port/ibm/console) にアクセスします。ここで、dm.example.org は、デプロイメント・マネージャーをホストするサーバーのホスト名で、port は管理コンソールのセキュア・ポートです。
  2. デプロイメント・マネージャーのプロファイルを作成したときに作成したユーザー名とパスワードを使用してログインします。
  3. リモート・サービス・アプリケーションをデプロイします。詳しくは、『WebSphere Application Server でのリモート・サービス・アプリケーションの手動デプロイ』を参照してください。
    注: リモート・サービス・アプリケーションをデプロイする際 (「モジュールをサーバーにマップ」ウィンドウに関する上記のインフォメーション・センターのトピックにおける、ステップ 8 を参照)、「クラスターおよびノード」オプションで、『3.3: クラスターの作成および構成』の説明に従って作成したクラスターを選択します。以降は、通常どおりデプロイメントを進めます。

6: MCSERVER ホストでのリモート・サービス・アプリケーションのデプロイ

手順

リモート・サービス・アプリケーションをデプロイします。詳しくは、『WebSphere Application Server でのリモート・サービス・アプリケーションの手動デプロイ』を参照してください。

7: Java 仮想マシン (JVM) のカスタム・プロパティーでのフラグの定義

始める前に

デプロイメント・マネージャーおよび MCSERVER マシンでリモート・サービス・アプリケーションをインストールします。

手順

  1. ブラウザー・ウィンドウを開き、Integrated Solutions Console (https://dm.example.org:port/ibm/console) にアクセスします。ここで、dm.example.org は、デプロイメント・マネージャーをホストするサーバーのホスト名で、port は管理コンソールのセキュア・ポートです。
  2. デプロイメント・マネージャーのプロファイルを作成したときに作成したユーザー名とパスワードを使用してログインします。
  3. 「サーバー」 > 「サーバー・タイプ」を展開します。
  4. 「WebSphere Application Server」をクリックします。関連したノードおよびクラスターを持つメンバーがリストされます。
  5. サーバー名 (RPEWS1 など) をクリックして、member1 のサーバー・プロパティーを開きます。
  6. 「サーバー・インフラストラクチャー」セクションで、「Java およびプロセス管理」を展開します。
  7. 「プロセス定義」をクリックします。
  8. 「追加プロパティー」セクションで「Java 仮想マシン」をクリックします。
  9. 「新規」」をクリックして、以下のように各エンコード・フラグを追加します。
    1. 単一の MC インスタンスをホストするリモート・サービス・ノード (MCSERVER) での設定:
      • com.ibm.rational.rpe.remote.filestore=¥¥storage¥rpe¥files
    2. 唯一の MC インスタンスを使用するリモート・サービス・ノード (MCCLIENT) での設定:
      • com.ibm.rational.rpe.remote.filestore=¥¥storage¥rpe¥files
      • com.ibm.rational.rpews.url=http://<mcserver IP address>:<port>/rpews/monitor
      • -Dcom.ibm.rational.rpews.usr=user
      • -Dcom.ibm.rational.rpews.pwd=password
      • com.ibm.rational.rpe.remote.debug=true
      • com.ibm.ws.classloader.encodeResourceURLs=false
      注: これらのフラグをすべてのノード (Node1、Node2、Node3) で定義します。すべての 文書生成ノードおよび MCSERVER は、同じファイル・ストレージ・ロケーションを使用する 必要があります。WebSphere Application Server を実行するユーザー・アカウントは、 このファイル・ストレージ・ロケーションに対するアクセス権限を持つ必要があります。
  10. 「OK」をクリックします。
  11. リモート・サービス・アプリケーションを再始動します。

注: 同じ WebSphere Application Server インスタンス下で作成されたノードが、同じ derby データベースを共有している場合、以下の Java ランタイム環境フラグを各ノードに設定して、それぞれ別のデータベース・インスタンスを作成するようにします。これらのフラグが WebSphere Application Server に定義されていない場合、リモート・サービスのモニターおよび制御 URL にアクセスされたときに、戻りコード 500 のエラーが発生する可能性があります。

some node A: com.ibm.rational.rpe.monitor.dbconnectionurl=jdbc:derby:rpe_monitor1;create=true

some other node: com.ibm.rational.rpe.monitor.dbconnectionurl=jdbc:derby:rpe_monitor2;create=true

8: IBM HTTP Server の構成

始める前に

IBM HTTP Server が ihs.example.orghost にインストール済みであることを確認します。また、ノード・エージェントを備えた IBM WebSphere Application Server Network Deployment V8.0.0.5 64 ビットが ihs.example.orghost にインストール済みで、ノードがデプロイメント・マネージャーと統合済みであることを確認します。
  • セクション 4.1 を完了して、WebSphere Application Server Network Deployment をインストールします。
  • セクション 4.1.2 を完了して、プロファイルを作成します。
  • セクション 4.1.4 を完了して、ノードをデプロイメント・マネージャーに統合します。

手順

  1. ブラウザー・ウィンドウを開き、Integrated Solutions Console (https://dm.example.org:port/ibm/console) にアクセスします。ここで、dm.example.org は、デプロイメント・マネージャーをホストするサーバーのホスト名で、port は管理コンソールのセキュア・ポートです。
  2. デプロイメント・マネージャーのプロファイルを作成したときに作成したユーザー名とパスワードを使用してログインします。
  3. 「サーバー」 > 「サーバー・タイプ」 > 「Web サーバー」をクリックします。
  4. 「新規」をクリックします。
  5. サーバー名 (webserver1 など) を入力します。
  6. ihs.example.orghost から統合されるノードを選択し、タイプとして「IBM HTTP Server」を選択します。
  7. 「次へ」をクリックします。
  8. Web サーバー・テンプレート「IHS」を選択します。 「次へ」をクリックします。
  9. 対応する IHS およびプラグインのインストール・ロケーションのパスを指すようにします。「次へ」をクリックします。
  10. 新規の Web サーバーを確認します。
  11. 「終了」をクリックします。

9: IHS WebSphere プラグインの構成

始める前に

IBM HTTP Server が構成済みであることを確認します。

手順

  1. コマンド行ユーティリティーで、WebSphere プラグインの bin ディレクトリーにナビゲートします。 例: C:¥IBM¥WebSphere¥Plugins¥bin
  2. 次のコマンドを実行します。ConfigureIHSPlugin.bat -plugin.home <pluginInstallRoot> -plugin.config.xml <PluginConfigFile> -ihs.conf <httpdConfFile>

    例: ConfigureIHSPlugin.bat -plugin.home C:¥IBM¥WebSphere¥Plugins -plugin.config.xml C:¥IBM¥WebSphere¥Plugins¥config¥webserver1¥plugin-cfg.xml -ihs.conf C:¥IBM¥HTTPServer¥conf¥httpd.conf

  3. コマンドが正常に完了したら、スヌープ・ページ (https://<ihs host IP address> /snoop) をチェックし、IHS を介して WebSphere Application Server のデフォルト・アプリケーションにアクセスして、追加されたメンバー・ノードをテストします。

ユーザーがインストール済みアプリケーションをデプロイまたは変更する際には常に、次のようにして管理コンソールを使用しプラグインを再生成する必要があります。これにより、plugin-cfg.xml が変更されます。
  1. https://dm.example.org:port/ibm/console にログインします。
  2. 「サーバー」 > 「サーバー・タイプ」 > 「Web サーバー」をクリックします。
  3. Web サーバーを選択して、「プラグインの生成」をクリックします。

再生成を行っても、プラグイン・ロケーションにある plugin-cfg.xml ファイルが更新されない場合があります。plugin-cfg.xml ファイルが更新されない場合、生成されたロケーションから plugin-cfg.xml ファイルを、手動で WebSphere Application Server のプラグイン・ディレクトリー・ロケーションにコピーしてください。

dm.example.org におけるデプロイメント・マネージャーのロケーション

<WAS_HOME>¥profiles¥Dmgr01¥config¥cells¥<DMGR_NODE>¥nodes¥<IHS_Node>¥servers¥<Web server name>

ihs.example.org における WebSphere Application Server Web サーバーのロケーション

<WAS_HOME>¥plugins¥config¥<webserver>

例:

plugin-cfg.xml ファイルを C:¥Program Files (x86)¥IBM¥WebSphere¥AppServer¥profiles¥Dmgr01¥config¥cells¥cldegddeCell01¥nodes¥cldegddmNode01¥servers¥webserver1 ディレクトリーから C:¥IBM¥WebSphere¥Plugins¥config¥webserver1 ディレクトリーにコピーします。

生成された plugin-cfg.xml ファイルに、UriGroupVirtualHostGroup Name、および Server Name などの項目が含まれていることを確認してください。欠落している項目がある場合、その項目を手動でコピーして、貼り付けてください。

plugin-cfg.xml の例: リモート・サービスの URI グループ:

<Uri AffinityCookie="JSESSIONID" AffinityURLIdentifier="jsessionid" Name="/rpews/*"/>

<PrimaryServers>
	<Server Name="cldegddeNode02_RPEWS1"/>
	<Server Name="cldegddfNode02_RPEWS2"/>
	<Server Name="cldegddfNode03_RPEWS3"/>
</PrimaryServers>

10: ロード・バランシングのテスト

始める前に

  1. リモート・サービス・アプリケーションが、すべてのノードについて正常に稼働していることを確認します。
  2. MCSERVER が稼働中であることを確認します。
  3. 出力ファイルを保管するための共有ロケーションが MCSERVER を実行中のユーザー、WebSphere Application Server インスタンスを実行中のすべてのノードで共有されています。
  4. いくつかの Rational Publishing Engine クライアントを準備します。 例: 14 個の .dsx ファイル。各クライアントは、IHS URL を指しています。例: http://<ihs machine IP address>/rpews/docgen

手順

バッチ・ファイルを使用して、すべての Rational Publishing Engine クライアントを同時に開始します。

タスクの結果

これで、要求のロード・バランシングが行われていることを確認できます。 14 個の要求がサーバーをヒットし、その中の 7 個の要求により文書生成が開始され、残りの要求はキューに入れられます。このテストでは、すべてのノード (Node1、Node2、および Node3) が稼働中でした。

11: クラスター化されたトポロジーに関する問題のトラブルシューティング

SRVE0255E が発生した場合、以下のステップを使用して問題を修正してください。

このタスクについて

SRVE0255E: A WebGroup/Virtual Host to handle /rpews has not been defined.

エラー SRVE0255E は、/{ApplicationContext}/admin を処理する Web グループ/仮想ホストが定義されていないことを示しています。このエラーは、WC_defaulthost_secure サーバーのポート番号が仮想ホスト・リストに登録されていない場合に発生します。

手順

この問題をトラブルシューティングするには、以下のようにします。

  1. 管理コンソールで、「環境」 > 「仮想ホスト」をクリックします。
  2. 「デフォルト・ホスト」をクリックします。「追加プロパティー」セクションで、「ホスト別名」をクリックします。
  3. 「新規」をクリックします。 WC_defaulthost_secure サーバーのホスト名とポート番号をリストに追加します。「OK」をクリックします。
  4. 「直接マスター構成に保存」をクリックし、WebSphere Application Serverノードを再始動します。

タスクの結果

これで、ロード・バランシング構成は完了です。

次のタスク

http://server:port/rpews/ ページにリストされるリモート・サービスを構成します。各 URL の使用法および各フィーチャーを構成するタスクの説明については、『リモート・サービス URL』を参照してください。

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