プロパティー検査ポイントは、アプリケーション内のオブジェクトのプロパティーをテストするために使用します。検査ポイントを記録すると、データのベースラインが作成されます。そのスクリプトを再生するたびに、データが比較され、意図的な変更や意図しない変更が加えられたかどうかが調べられます。この操作は、潜在的な障害を識別するために役立ちます。スクリプトの記録中に検査ポイントを作成したり、いつでもスクリプト内に検査ポイントを挿入したりできます。
検査ポイントの作成時に、リテラル値の代わりにデータプール参照を使用すると、
変数データを与えることができるため、テストがさらに現実的になります。
データプール参照は、プロパティー検査ポイントで、ストリング、数値、色、または Boolean に対してリテラル値の代わりに使用できます。
プロパティー検査ポイントのフォント、ポイント、または長方形などのより複雑なオブジェクトについては、リテラルの代わりにデータプール参照を使用することはできません。
注: SAP アプリケーションに複数の子コントロールが含まれる場合、このアプリケーションで高いレベルのコントロールに対してプロパティー検査ポイントを作成しないでください。
前提条件:- テスト・アプリケーションが開始されている
- 検査ポイントを既存のスクリプトに挿入する場合、スクリプトを開き、スクリプト内の検査ポイントを挿入する位置にカーソルを置きます。
プロパティー検査ポイントを作成または挿入するには、以下のようにします。
- 検査ポイントおよびアクション・ウィザードを開きます。
- 記録中に検査ポイントを作成する場合は、「記録モニター」ツールバーの「検査ポイント・コマンドまたはアクション・コマンドの挿入」ボタン
をクリックします。
- 記録中に検査ポイントを挿入する場合は、「Functional Test」ツールバーの「アクティブな Functional Test スクリプトに検査ポイントを挿入」ボタン
をクリックします。
- 検査ポイントおよびアクション・ウィザードの「オブジェクトの選択」ページで、オブジェクト選択方式の 1 つを使用してアプリケーションのオブジェクトを選択します。 詳しくは、「オブジェクトの選択」ページ についての関連トピックを参照してください。
注: デフォルトでは、「オブジェクトの選択」ページの「オブジェクトを選択した後、次のページに進む」チェック・ボックスが選択されています。オブジェクトの選択後、検査ポイントおよびアクション・ウィザードで次のページが表示されます。
「オブジェクトを選択した後、次のページに進む」チェック・ボックスの選択を解除した場合、オブジェクトの選択後、「次へ」をクリックして次のページに進む必要があります。
- 「アクションの選択」ページで、「プロパティー検査ポイントの実行」オプションをクリックしてから「次へ」をクリックします。
- 「プロパティー検査ポイント・コマンドの挿入」ページで、以下のステップを実行します。
- 選択したオブジェクトの子をプロパティー検査ポイントに含める場合、「子を含める」フィールドで「直接」または「すべて」をクリックします。
- 「検査ポイント名」フィールドで、推奨されるデフォルトを受け入れるか、または新しい名前を入力します。 この名前は、標準 Java 命名規則に準拠していなければなりません。
デフォルト名は、テストするために選択したオブジェクトの名前、およびデータ値に基づいています。
- 必要に応じて、「標準プロパティーの使用」チェック・ボックスを選択します。 標準プロパティーとは、プラットフォームおよびブラウザー全体で使用できるプロパティーです。非標準プロパティーには、プラットフォーム固有のプロパティーが含まれる場合があります。
- 「再試行パラメーターを組み込む」を使用して、再生中に検査ポイントがアプリケーション内に存在するかどうかを調べるための、再試行時間を設定します。
再試行オプションは、再生してもアプリケーション内に検査ポイントが直ちに見つからない場合に役立ちます。再試行時間を設定するには、デフォルトを使用するか、または独自に選択した時間を設定します。「最大再試行時間」は、検査ポイントが再テスト用に使用可能になるまで、Functional Test が待機する最大秒数です。「再試行間隔」は、待機期間中に Functional Test が検査ポイントの存在を確認する間隔の秒数です。
- 「次へ」をクリックします。
- 「検査ポイント・データ」ページで、必要なプロパティー・データを編集します。 テスト・オブジェクト・プロパティーおよびその値がツリー・テーブル形式で表示されます。
どのプロパティーをテスト対象にするかは「プロパティー」列で編集し、プロパティーの値自体は「値」列で編集できます。
- 再生中にテストするオブジェクトのプロパティーのリストを編集するには、各プロパティーの隣にあるチェック・ボックスを使用します。チェックを付けたプロパティーは、この検査ポイントを使用したスクリプトを再生するたびにテストされます。
リスト内のすべてのプロパティーを選択する場合やクリアする場合には、「すべてチェック」および「すべてチェック解除」ボタンを使用します。
- プロパティー値を編集するには、「値」セルをダブルクリックして編集します。
- オプション: プロパティー検査ポイントでリテラル値ではなくデータプール参照を使用する方法は次のとおりです。
- 「プロパティー」列でプロパティーを選択して右クリックし、「データプール参照への値の変換」をクリックします。
「データプール参照コンバーター」ダイアログ・ボックスが開きます。
- データプール変数に新しい名前を入力するか、「データプール変数」の矢印をクリックして、データプールで検査ポイントが参照する変数を選択します。
- オプションで、「データプール内の新規レコードへの値の追加」チェック・ボックスを選択し、データプールの新規レコード (行) に検査ポイントの値を追加します。
- 「OK」をクリックします。
- 「完了」をクリックします。
注: - 「検査ポイント・データ」ページで検査ポイントのプロパティーを選択しないで「完了」をクリックした場合、警告が表示されます。
- また、手動でスクリプト記述することによって検査ポイントを作成することもできます。詳しくは、手動および動的検査ポイントの追加のトピックを参照してください。また、API リファレンス・トピックの vpManual() および vpDynamic() メソッドも参照してください。スクリプトは、検査ポイントと同じ情報にアクセスできます。TestObject の getProperty() および getTestData() メソッドを参照してください。
- プロパティー値を正規表現または数値範囲に変更するか、または「検査ポイント・エディター」を使用してそのうち 1 つを元のプロパティー値に戻すことができます。詳しくは、完全一致プロパティーをパターンに置換する のトピックを参照してください。
- スクリプトでレコーダーを使用しないで検査ポイントを挿入した場合、テスト・オブジェクトはスクリプトに挿入されません。検査ポイントの作成対象となるテスト・オブジェクトを手動で挿入しなければなりません。例: レコーダーを使用しないでイメージ検査ポイントを挿入した場合、.performTest( Screen_imageVP() ); スクリプトが挿入されます。
RootTestObject.getScreenTestObject() をスクリプトに組み込む必要があります。検査ポイントが機能するためには、スクリプトは以下のようでなければなりません。
RootTestObject.getScreenTestObject().performTest( Screen_imageVP() );