IBM Rational Functional Tester の概説

Rational® Functional Tester は、Windows®、.NET、Java™、HTML、AJAX、Flex、Siebel、SAP、およびターミナル・ベースのアプリケーションをテストするオブジェクト指向の自動テスト・ツールです。このツールを使用して信頼性が高く耐久力のあるスクリプトを記録することができ、それを再生することでテスト・アプリケーションの新規ビルドを検証できます。Functional Tester は、Windows 2000、Windows XP、および Linux® プラットフォーム上で実行します。

Functional Tester は、2 つの統合開発環境および 2 つのスクリプト言語で使用可能です。 「Functional Tester、Java スクリプト」は、Java 言語と IBM® Rational Software Delivery Platform を使用します。 「Functional Tester、VB.NET スクリプト」は、VB.NET 言語と Microsoft® Visual Studio .NET 開発環境を使用します。

Functional Tester を使用して、以下のことができます。

Functional Tester のオブジェクト指向記録テクノロジーを使用すると、テスト対象アプリケーションに対してアプリケーションを記録することにより、スクリプトを素早く生成できます。Functional Tester はオブジェクト指向テクノロジーを使用して、画面座標ではなく内部オブジェクト・プロパティーによりオブジェクトを識別します。オブジェクトの場所またはテキストが変化しても、Functional Tester は再生時にそのオブジェクトを検索できます。

Functional Tester のオブジェクト・テスト・テクノロジーによって、テスト対象アプリケーション内のオブジェクト (そのオブジェクトのプロパティーおよびデータを含む) をテストできます。Java、VB.NET、Windows、および Web ベース・アプリケーション内のオブジェクトを、可視のものもインターフェース内に隠れているものもテストできます。

スクリプトを記録するとき、Functional Tester はテスト対象アプリケーションのテスト・オブジェクト・マップを自動的に作成します。Functional Tester のテスト・オブジェクト・マップは、アプリケーション内で使用可能なテスト・オブジェクトを、現在表示されているものもそうでないものも表示します。既存のマップを基礎にして、または必要に応じてオブジェクトを追加することにより、新規のテスト・オブジェクト・マップを作成することもできます。オブジェクト・マップは、簡単な操作でスクリプトにオブジェクトを追加する手段となります。テスト・オブジェクト・マップには各オブジェクトの認識プロパティーが含まれているため、1 つの場所での集中管理により認識情報の更新が容易になります。このテスト・オブジェクト・マップを使用するスクリプトが複数ある場合、どのスクリプトも更新後の情報を共用できます。

記録中に検査ポイントをスクリプトに挿入して、テスト対象アプリケーションの異なるビルドでのオブジェクトの状態を確認できます。検査ポイントにおいてオブジェクト情報が (検査ポイントのタイプに基づいて) 収集され、ベースライン・データ・ファイルに保管されます。このファイル内の情報は、後続のビルドでオブジェクトに予想される状態についてのベースラインとなります。Functional Tester には、オブジェクト・プロパティー検査ポイント、および 5 つのデータ検査ポイント (メニュー階層、テーブル、テキスト、ツリー階層、およびリスト) があります。検査ポイント・コンパレーターを使用して、ビルド間の相違を分析し、ベースライン・ファイルを更新できます。

Functional Tester は、プラットフォームに依存しない、そしてブラウザーに依存しない、テスト再生の機能を提供します。たとえば、Windows 上でスクリプトを記録して、それを Linux 上で再生できます。Firefox、Mozilla、Internet Explorer、または Netscape を使用して、スクリプトを記録できます。 スクリプトには記録の際に使用されたブラウザーについての参照が含まれていないため、そのスクリプトを Firefox、Mozilla、Internet Explorer、または Netscape のいずれのサポートされているバージョンを使用しても再生できます。

Functional Tester は Rational TestManager と統合されているので、Functional Tester スクリプトを TestManager から記録および再生して、ログなどの TestManager 機能を使用できます。 TestManager がインストール済みであれば、これらの統合機能を使用できます。

また、Functional Tester は Rational ClearQuest® Test Manager と統合されています。これにより、Functional Test スクリプトを ClearQuest TestManager から再生し、ログを生成し、障害を追跡することが可能になります。 ClearQuest Test Manager がインストール済みであれば、これらの統合機能を使用できます。


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