ClearQuest Web サーバー機能のアップグレード: 考慮事項とベスト プラクティス
新規 WebSphere® Application Server プロファイルにアップグレードまたは移行する場合は、ClearQuest® Web サーバー、全文検索機能、およびレポート作成機能が、同じWebSphere Application Server プロファイルにインストールされます。これらの機能はすべて一緒にアップグレードまたは移行する必要があります。
ClearQuest Web サーバー機能のアップグレードについては、以下のリンクを使用するか、ページをスクロールダウンしてください。
ClearQuest Web Server
表 1 に、ClearQuest Web サーバーのアップグレード パスの概要を示します。
インストールされているバージョン | アップグレードの概要 |
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ClearQuest バージョン 7.x | ClearQuest V8.x では、WebSphere Application
Server は ClearQuest Web サーバー (ClearQuest バージョン V7.x では ClearQuest CM サーバーと呼ばれます) とは別個にインストールされます。別個にインストールすることで、WebSphere Application Server 環境および IBM® HTTP Server 環境を、ClearQuest 環境から独立して管理することができます。V7.x からアップグレードする場合は、IBM Installation Manager を使用して、サポートされているバージョンの WebSphere Application
Server と IBM HTTP Server をインストールしてから、ClearQuest リソースをアップグレードします。
ClearCase および ClearQuest の Web サーバー用の WebSphere Application Server 環境の準備を参照してください。 制約事項: ClearQuest V7.x アプリケーション サーバーのアーキテクチャとインストール プロセスは V8.x では異なるため、V7.x から V8.x にアップグレードした後にはロールバック操作はサポートされません。 前のバージョンを復元するには、新しいバージョンを削除し、前のバージョンの製品を再インストールします。
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WebSphere Application Server 7.0 を使用する ClearQuest バージョン 8.0 |
制約事項: WebSphere Application
Server 7.0 上の ClearQuest V8.0 デプロイメントから WebSphere Application
Server 8.0 上の ClearQuest V8.0.0.x デプロイメントにアップグレードする場合、ロールバック操作はサポートされません。前のバージョンを復元するには、新しいバージョンを削除し、前のバージョンの製品を再インストールします。
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WebSphere Application Server バージョン 8.0 を使用する ClearQuest バージョン 8.0.0.x | ClearQuest V8.0.1
は、WebSphere Application
Server V8.0 および V8.5.0.x でサポートされます。アップグレードする場合は、以下のオプションがあります。
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ClearQuest Web サーバーのアップグレードに関する重要な情報
- アップグレードの前に、『ClearQuest リリース ノート』を確認して、インストールとアップグレードに関連した既知の問題と制約事項を把握しておいてください。
- アップグレード プロセス中に、デフォルト ポート番号の割り当てをオーバーライドする場合には注意が必要です。 アップグレードまたはインストールの操作中には、各ポートが必ず固有になるようにデフォルト ポート番号が割り当てられます。 例えば、WebSphere Application Server バージョン 7.x プロファイル AppSrv01 のデフォルト ポートが 9080 である場合、バージョン 8.0.x にアップグレードすると、AppSrv01 に割り当てられるデフォルト ポートは 9081 になります。デフォルト ポート番号をオーバーライドすると、ポート番号の競合が発生する可能性があります。
- ClearQuest のアップグレード プロセス中に、プロファイルのセキュリティ設定を変更することはできません。 WebSphere Application Server 管理セキュリティを管理するには WebSphere Application Server コンソールを使用してください。
- いくつかの操作を連続して行う際、システムを再始動するようプロンプトが出されない場合には、操作ごとに IBM Installation Manager を再始動してください。
- ClearQuest Web サーバーをアップグレードした後、ClearQuest Web クライアントのユーザーに通知を出して、ブラウザ キャッシュを消去し、Cookie と一時インターネット ファイルを削除するよう依頼してください。ブラウザ キャッシュを消去すると、ClearQuest のクライアント/サーバー間の通信に、ClearQuest Web サーバーからの最新データではなくキャッシュ データを使用することで発生する ClearQuest の問題を防ぐことができます。
ClearQuest Report Server とレポート作成機能
ClearCase V7.1.x から ClearCase バージョン 8.x 以降にアップグレードする場合、ClearQuest Web 環境のインストールおよびアップグレード プロセスの変更点 (レポート作成機能など) について確認してください。
ClearQuest バージョン 8.0 では、アップグレード プロセスに影響を与える可能性のある新しいレポート作成ストラテジが導入されています。 アップグレードの際に Rational ClearQuest レポート機能のサポートを更新または追加することを計画している場合は、Rational ClearQuest のデータ ソースのレポート作成を参照して、これらの変更点に関する情報を確認してください。
Report Server for Crystal Reports および Report Launcher for ClearQuest Web サーバーの機能は、ClearQuest Web サーバーと同じ WebSphere Application Server アプリケーション サーバー プロファイルにインストールされます。このため、ClearQuest Web サーバーをアップグレードするときに、レポート作成機能も同時にアップグレードする必要があります。
Full Text Search Server
アップグレードまたは全文検索機能を使用する ClearQuest Web 環境にフィックスパックを適用する前に、全文検索の構成とデータのバックアップを行ってください。全文検索機能が最初にどのようにインストールされたかによって、環境をアップグレードする際に他のタスクが必要な場合があります。
ClearQuest のバージョン | アップグレードの概要 |
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ClearQuest バージョン 7.1.x から 8.0.x |
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ClearQuest バージョン 8.0.0.1 以降から 8.0.x | ClearQuest バージョン 8.x のインストール プロセス中に、Full Text Search Server 機能のソフトウェアが ClearQuest Web サーバーの WebSphere Application
Server プロファイルにコピーされます。アップグレード、機能の削除、またはフィックスパックの適用を行うときにこの情報を保持するには、ClearQuest cqtsadmin.pl スクリプトを使用して、全文検索の構成およびデータをバックアップします。アップグレード後、cqtsadmin.pl スクリプトを使用してデータをリストアします。
詳しくは、複数の WebSphere プロファイルを使用した全文検索デプロイメントでの ClearQuest のアップグレードまたは再インストールを参照してください。 注: スクリプトを実行する前に、次のコマンドを実行して、CQFTS_AppServer_HOME 環境変数が WebSphere Application Server のインストール先ディレクトリに設定されていることを確認してください。
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OSLC 統合を使用する ClearQuest Web サーバー環境
OSLC 統合をサポートする ClearQuest Web サーバー環境のアップグレード後に必要になる場合がある、構成タスクに関する情報を確認します。
- ロード バランスの取られた OSLC プロバイダとして ClearQuest を構成
- ClearQuest 8.0.1.1 以降では、ロード バランスの取られた ClearQuest 環境を OSLC プロバイダとして構成することができます。詳しくは、以下の情報を参照してください。
- スマート カード認証の有効化
- スマート カード認証用に構成されている ClearQuest Web デプロイメントをアップグレードする場合、OSLC 統合用のスマート カード認証を有効にする機能を含めるには、ClearQuest Web デプロイメント記述子ファイル web.xml を更新して再デプロイする必要があります。このタスクは、ClearQuest Web サーバーのアップグレード後に実行します。詳しくは、ClearQuest Web のクライアント証明書認証の構成を参照してください。
- oslc:version パラメーターと oslc:domain パラメーターの欠落によって発生する OSLC リンク エラーの解決
- バージョン 8.0.0.3 以前から ClearQuest Web サーバーをアップグレードする場合、ClearQuest バージョン 8.0.0.4 で追加された oslc:version パラメーターと oslc:domain パラメーターの値を指定する必要があります。アップグレード後には、新規パラメーターには有効な値が入っていません。その結果、ClearQuest レコード内の外部 OSLC リソースへのリンクにアクセスしようとすると、JavaScript の問題が発生することがあります。この問題を解決するには、ClearQuest Web サーバーの新規バージョンにアップグレードした後に、OSLC 構成を更新してください。OSLC 統合のリンク構成の更新を参照してください。
LDAP 構成を、ClearQuest ユーザー認証用に TLS 1.2 に更新
米国連邦情報・技術局 (NIST) の 特別刊行物 (SP) 800-131A ガイドラインのサポートを追加するために、ClearQuest バージョンと LDAP 構成を更新します。
- 鍵管理の手順。
- 暗号アルゴリズムの使用方法。
- 使用するアルゴリズムとその最小強度。
- セキュア通信のためのキーの長さ。
これらのガイドラインに準拠するため、ClearQuest ユーザーを認証する場合は LDAP をトランスポート層セキュリティー 1.2 プロトコル (TLS 1.2) と共に使用する必要があります。この構成を行うには、TLS 1.2 をサポートするために LDAP サーバーと ClearQuest LDAP 構成を更新する必要があります。詳しくは、技術情報 1646724 を参照してください。