アップグレード方針の選択

Rational® ClearQuest® をアップグレードするには、ご使用の環境を一度にアップグレードする方法と、段階的にアップグレードする方法の 2 つの方針があります。 どちらの方法にも利点と欠点があります。ただし、最終的にはすべてのクライアントと Rational ClearQuest サーバーを同じリリースにアップグレードする必要があります。

一度にすべてをアップグレードする

すべてを一度にアップグレードすると、異なるリリースのソフトウェア コンポーネントをサポートすることで発生する問題を回避できます。バージョン 8.0 のすべての機能がすぐに使用可能になります。 ただし、Rational ClearQuest 環境が使用可能になるのは、すべてのクライアントとサーバーがアップグレードされ、ユーザー データベースとスキーマ リポジトリに対してすべての変更が行われ、パッケージがアップグレードされ、他の IBM Rational 製品が再インストールされた後です。予測しない問題が発生した場合、それを解決してからでないと、ユーザーに対して環境を使用可能にすることはできません。

段階的にアップグレードする

段階的にアップグレードする場合、ClearQuest 環境が使用できないのはしばらくの間だけで、発生した時点で問題に対処できるのでリスクが軽減されます。 段階的にアップグレードする場合、最初にアップグレードする Rational ClearQuest サーバーおよびクライアントと、 あとでアップグレードするものとを特定します。 例えば、あるプロジェクト チームのクライアントおよびサーバーを、別のチームの前にアップグレードすることが必要な場合もあります。 両方のプロジェクト チームに所属している人がいる場合に、クライアントのアップグレードによって、 他方のプロジェクトのユーザー データベースの使用に影響があるかを考慮する必要があります。 また、このアップグレード方針を選択する場合には、以下の問題についても考慮しなければなりません。
  • クライアント、サーバー、製造元データベースの中には、バージョン 8.0 のクライアントおよびサーバーと互換性がないものがあります。 このソフトウェアは、 アップグレード プロセスの最初のフェーズでアップグレードする必要があります。
  • 段階的なアップグレード方法で機能レベルが異なると、多くの互換性の問題が生じる可能性があるので、さらに注意が必要となります。 こうした問題は、段階的なアップグレード方針の全体にわたって単一の機能レベルに保ち、環境全体をアップグレードしてから機能レベルを上げると回避できます。 詳しくは、スキーマ リポジトリとデータベースの機能レベルの決定を参照してください。
  • MultiSite 構成を使用していて、すべてのサイト間の双方向複製を完全に行う必要がある場合は、すべての Rational ClearQuest MultiSite 同期サーバーと Rational Shipping Server のすべてを同時にアップグレードする必要があります。単一方向複製 (つまり、一部のサイトが他のサイトから更新を受信できない) を許容できる場合は、MultiSite 同期サーバーと Shipping Server を段階的にアップグレードできます。このオプションは、慎重に計画する必要があります。詳しくは、スキーマ リポジトリとデータベースの機能レベルの決定を参照してください。

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