IBM Installation Manager のコマンド行引数

この参照表を使用することで、Installation Manager コマンド行 引数についてより詳しく理解することができます。

引数 説明
-accessRights Installation Manager が 管理者モードと非管理者モードのどちらで作動するのかを定義します。非管理者モード にするには、nonAdmin パラメータを指定 した —accessRights 引数 (-accessRights nonAdmin) を、管理者モードの場合は、admin パラメータ を指定した —accessRights 引数 (-accessRights admin) を使用してください。
—accessRights が使用 されていない場合は、現在のユーザー権限に基づいてデフォルト値が設定されます。
注:
管理者グループのメンバーである Microsoft Windows XP ユーザー の場合は、デフォルト値は常に -accessRights admin です。 これらのユーザーが非管理者モードで実行するようにするには、-accessRights nonAdmin 引数を明示的に渡してください。

ユーザーが適切なシステム権限を持っていないときは、Installation Manager がエラーを報告します。

重要: Installation Manager の同じインスタンスに対してインストール、変更、更新、ロールバック、アンインストールなどの操作を実行するときは、この引数を変更しないようにしてください。 例えば、 User1 が管理者アクセス権限で Installation Manager を ディレクトリ C:¥user1¥InstallationManager に インストールするとします。この場合、C:¥user1¥InstallationManager ディレクトリ内の Installation Manager を修正するコマンドを 実行するとき、User1 は -accessRights nonAdmin 引数を使用してはなりません。

管理者 または非管理者としてのインストールについて詳しくは、管理者または非管理者としてのインストールを参照してください。

-dataLocation <agentDataLocation> Installation Manager データ ディレクトリのディレクトリ ロケーションを指定します。 このロケーションにはインストール済みパッケージに関する情報が格納されます。 Installation Manager のインストール時にこのロケーションを設定してください。
重要: Installation Manager のインストール後にこの引数を変更しないようにしてください。 この引数を変更すると、インストール データが損傷することがあります。 このような損傷が起こると、インストールされたパッケージの変更、更新、ロールバック、アンインストールなどが 行えなくなることがあります。

エージェント データ ロケーションに保管される ファイルや情報の種類について詳しくは、エージェント データ ロケーションを参照してください。

-encryptString stringToEncrypt 入力された文字列を暗号化します。 暗号化セキュリティを強化するには、-encryptString-passwordKey を付けて使用します。

ユーザー インターフェイスでは、 IBMIM -encryptString password コマンドで [文字列暗号化ユーティリティ] ウィンドウが開きます (password は、 暗号化される文字列です)。暗号化される文字列は、[文字列暗号化ユーティリティ] ウィンドウ の [暗号化される文字列] フィールドに 入ります。[暗号化された文字列] フィールド には、応答ファイルにコピーするための暗号化された値が含まれます。文字列暗号化ユーティリティで は [暗号化される文字列] フィールドを変更することができ、変更して から [OK] をクリックすると、暗号化された文字列が新しく 生成されます。

コマンド行インターフェイスでは、 IBMIM -silent -noSplash -encryptString password コマンド を入力すると、コマンド行に暗号化された文字列が戻されます (password は、暗号化される文字列です)。

応答ファイルを記録すると、パスワードを暗号化した文字列が作成され、応答ファイルに格納されます。ここで value には暗号化された文字列が入ります。

IBM Rational ClearCase 用の応答ファイルに入っている暗号化された文字列の例を以下に示します。
<profile installLocation='C:Program Files¥IBM¥RationalSDLC' id="IBM Rational SDLC'>
<data key='user.CC_ServerProcessPassword,com.ibm.rational.clearcase.nt_i386' value='1ML/Coqkg33e5616BcUnYg=='
</profile>

応答ファイルを記録した後、 -encryptString を使用して、複数の異なる暗号化された文字列を生成し、それらの文字列を応答ファイルに 貼り付けることができます。例えば、応答ファイルを記録するとします。 この応答ファイルを使用して、ある IBM 製品を 5 台のコンピュータにインストールするとします。 この応答ファイル内には、5 台のコンピュータについて、データ キー用に異なるパスワード 値が 1 つずつ必要です。これらのコンピュータの 1 つでインストール を実行する前に、そのコンピュータで使用されるパスワード用の暗号化された文字列を 生成します。生成された暗号化文字列を応答ファイルにコピーします。 その後、更新後の応答ファイルを使用してサイレント インストールを 開始します。

-exportInstallData <InstallDataFile> インストール データを .zip ファイル形式で指定ファイルに エクスポートします。
この引数を使用して、問題分析用のデータを含む .zip ファイルを生成することができます。
  • Windows: IBMIMc.exe --launcher.ini silent-install.ini -exportInstallData <installDataFile>
  • Linux および UNIX: IBMIM --launcher.ini silent-install.ini -exportInstallData <installDataFile>
ここで <installDataFile> は、 エクスポートされたデータを収容する、生成されるファイルの名前です。
-help Installation Manager コマンド行引数の簡略説明を表示します。
-ignoreRepositoryDigest リポジトリへのアクセス時にリポジトリ ダイジェスト ファイル (repository.xml) を無視するよう Installation Manager に 指示します。
-input <responseFile> Installation Manager または Installation Manager インストーラへの入力として XML 応答ファイルを指定します。 この応答ファイルには、Installation Manager または Installation Manager インストーラが実行するコマンドが入っています。

-input-installAll-updateAll を付けて使用することはできません。

<responsefile> 値には、 ファイル パスまたは URL を使用できます。ファイル パスおよび URL を表す文字列の例は次のとおりです。
  • ファイル パス:
    • Windows: -input C:¥response_files¥myresponsefile.xml
    • Linux および UNIX: -input /response_files/myresponsefile.xml
  • URL: -input http://server/response_files/myresponsefile.xml
要確認: 応答ファイル を記録するか、サンプル応答ファイルを編集するか、応答ファイルを手動で作成することができます。
-keyring <file> [-password <password>] これを指定すると、Eclipse は鍵リング ファイルが存在しない場合は鍵リング ファイルを 作成します。-password <password> 引数 はオプションです。パスワードを指定しないと、Eclipse はデフォルトのパスワードを 使用します。鍵リング ファイルを開くためのパスワードを指定することによって、 暗号化を強くすることができます。

鍵リング ファイルの内容は 暗号化されます。鍵リング ファイルの書き込み権限を持っている必要があります。

Installation Manager は Eclipse インフラストラクチャを使用して、鍵リング ファイルに認証情報を保管します。鍵リング ファイルに ついて詳しくは、http://www.eclipse.org から入手できる『Eclipse workbench user's guide』を参照してください。

--launcher.ini <.ini file>
例:
  • --launcher.ini silent-install.ini
  • --launcher.ini silent-uninstall.ini
  • --launcher.ini user-silent-install.ini
  • --launcher.ini user-silent-uninstall.ini
使用する製品 .ini ファイルの場所を指定します。この引数が指定されていないと、 Installation Manager はランチャーと同じディレクトリー内に名前が同じで 拡張子が ".ini" のファイルがないかどうかを調べます。例えば、installc.exe がランチャーの 場合、Installation Managerinstallc.ini がないかどうかを調べます。

silent-install.ini ファイル は、サイレント インストール用の初期化パラメータを含みます。silent-install.ini ファイル は、installc.exe ファイルと同じディレクトリ内にあり、 存在していなければなりません。

user-silent-install.ini ファイル は、非管理者インストールに使用されます。

user-silent-uninstall.ini ファイル は、非管理者アンインストール プロシージャに使用されます。

重要: Installation Manager 用の インストール ファイル内に提供されるバージョンの silent-install.ini ファイルおよび user-silent-install.ini ファイル は、-input コマンド行引数を使用 します。これらの .ini ファイルと共に -installAll または -updateAll を 使用するには、-input 行と、応答ファイルをポイントする行の 2 行を 削除する必要があります。削除する 2 行の例を以下に示します。
-input
@osgi.install.area¥install.xml
-input 行および 応答ファイル行が削除されないままだと、コマンド行引数 -installAll および -updateAll は 機能しません。

Installation Manager インストール ディレクトリ内の .ini ファイル は、-input コマンド行引数を 使用しません。

Installation Manager の インストール ファイルからの silent-install.ini ファイルの例を以下に示します。
-accessRights
admin
-vm
jre_5.0.2.sr8a_20080811b¥jre¥bin¥java.exe
-nosplash
--launcher.suppressErrors
-silent
-input
@osgi.install.area¥install.xml
-vmargs
-Xquickstart
-Xgcpolicy: gencon
Installation Manager インストール ディレクトリ からの silent-install.ini ファイルの例を以下に示します。
-accessRights
admin
-vm
C:¥Program Files¥IBM¥Installation Manager¥eclipse¥jre_5.0.2.sr8a_20080811b¥jre¥bin¥java.exe
-nosplash
--launcher.suppressErrors
-silent
-vmargs
-Xquickstart
-Xgcpolicy: gencon

-input 引数を使用するコマンドを実行し、使用する .ini ファイル にも -input 引数が含まれている場合、コマンド 中の -input 引数で指定される応答ファイル が使用され、.ini ファイル内の -input 引数で 指定される応答ファイルは無視されます。-input 引数を使用するコマンドの例は次のとおりです。./install --launcher.ini silent-install.ini -input <input file path and name>

--launcher.suppressErrors Java 仮想 マシン (JVM) エラー ダイアログを抑止します。
-log (オプション) サイレント インストールの結果を記録するログ ファイルを指定します。 このログ ファイルは XML ファイルです。

サイレント インストール が完了すると、ログ ファイルには <result> </result> というルート要素が含まれます。インストール中にエラーが発生すると、エラー要素とエラー メッセージがサイレント インストール ログ ファイルに含まれます。

応答ファイルを記録するときには -log を使用しないで ください。

-mode wizard 指定された応答ファイルを使用してインストール ウィザードを実行します。 -mode wizard を使用するときは -input も使用する必要があります。
-nosplash スプラッシュ画面を抑止します。
-passwordKey

ユーザーがパスワード キーを入力するウィンドウを開きます。 このパスワード キーは、暗号化が必要なフィールドを暗号化したり復号したりするために使用されます。

<passwordKey> の指定を伴わない -passwordKey の使用は GUI モードの場合にのみサポートされます。 サイレント インストールの場合は -passwordKey <passwordKey> を使用する必要があります。
-passwordKey <passwordKey> パスワードを暗号化したり復号したりするには <passwordKey> を使用します。
-record <responseFile> 応答ファイルの場所を指定します。
-showProgress 進行状況表示バーをコンソールに表示します。
-ShowVerboseProgress 進行状況テキストをコンソールに表示します。例えば、コンピュータの再始動が必要な場合は、「インストールを 完了するためにはマシンをリブートしてください」といったテキストが表示 されます。
-silent
  • -silent -installAll
  • -silent -updateAll
Installation Manager インストーラまたは Installation Manager をサイレント モードで実行するように指定します。

使用可能なパッケージをすべてサイレント インストールするには -silent -installAll を使用します。

インストール済みパッケージをすべてサイレント更新するには -silent -updateAll を使用します。

-input-installAll および -updateAll と一緒に使用することはできません。 -installAll が指定されていると、パッケージのデフォルト フィーチャーがインストールされます。 どのフィーチャーをインストールするかを指定するには、-input <responseFile> を使用する必要があります。 どのフィーチャーをインストールするかに関する情報は応答ファイルに含まれています。
注: 応答ファイルの記録時に、インストールするフィーチャーを選択することができます。
-skipInstall <agentDataLocation> IBM 製品をインストールせずに応答ファイルを記録します。 agentDataLocation 値は、 インストール フォルダおよびファイルのディレクトリ ロケーションを指定します。IBM 製品は インストールされませんが、インストールに必要なファイルおよびフォルダ は作成され、指定されたディレクトリに保管されます。 このディレクトリは書き込み可能でなければなりません。

この引数のファイル パス が存在することを確認してください。Installation Manager は応答ファイル 用のディレクトリを作成しません。

重要: 新しい agentDataLocation ロケーション値に、 既存の agentDataLocation ディレクトリを指定しないでください。agentDataLocation ディレクトリのデフォルトのロケーションについては、エージェント データ ロケーションを 参照してください。
重要: -skipInstall 引数を使用して応答ファイルを記録する 場合、作成されるディレクトリ、フォルダ、およびファイルを保持する必要があります。agentDataLocation ディレクトリを 保持することで、後でインストールを変更することが可能になります。インストールを変更するために新しく別の応答ファイルを 記録するときには、agentDataLocation に同じディレクトリを指定します。

インストール する IBM 製品の各バージョンごとに異なる agentDataLocation 値を 使用してください。

更新を記録する前に、まず -skipInstall を 使用して IBM 製品のインストールを記録する必要があります。

-version アプリケーションのバージョンを印刷してから終了します。
-vm Java ランチャーを指定します。 サイレント モードでは常に、Windows では java.exe を、Linux および UNIX では java を使用してください。

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