Rational® CM API で定義されているクライアント/サーバー処理モデルでは、クライアントがサーバーに対して明示的な要求を行うことによって、サーバー上のリソースに関する情報を入手し、それらのリソースに変更を加えます。 クライアントは、プロキシ オブジェクトを使用して、 Rational CM API を介してサーバーとやり取りするデータを整列します。 Rational CM API に定義されている各プロキシ クラスは、サーバー上の 1 つの特定のタイプの製品リソースにマップします。
Rational 製品リソースにマップするプロキシを定義することによって、このクライアント/サーバー プログラミング モデルは、クライアント サイドの処理とサーバー サイドの処理の区別ができます。 すべてのメソッドに適用される 明確な命名規則があり、サーバーへの呼び出しを行うメソッドを識別するのに 役立ちます。例えば、ある製品からデータを読み取るためには、 クライアント アプリケーションは、まず、オブジェクトまたはデータをサーバーから読み取ってプロキシに入れるという 明示的な要求を実行した後でないと、そのプロキシから値を読み取ることはできません。クライアントは、do メソッド (例えば、Resource.doReadProperties) を 呼び出して、指定された値を製品サーバー リソースから読み取るよう要求しなければなりません。クライアント アプリケーションは、 読み込まれる (または書き込まれる) プロパティの指定を、読み込みまたは書き込みの対象の各プロパティの名前が 入っている適切なプロキシ タイプを作成することで行います。
Rational CM API サブプロバイダを備えている任意の製品のデータに対して、読み取り、修正、作成、削除を実行するクライアント アプリケーションを作成できます。Rational CM API では、Rational ソフトウェア製品で使用可能な製品固有の操作を実行するためのインターフェイスが提供されています。
既存のアプリケーションと Rational 製品とを統合するようなクライアント アプリケーションや、Rational 製品リポジトリ内のデータに対する操作を実行するツールまたはユーティリティとして使用されるクライアント アプリケーションを作成できます。 Rational CM API を使用して、クライアント アプリケーションは、 Rational CM API サブプロバイダ経由で Rational 製品内のデータにアクセスできます。
例えば、ClearCase® 内のソース ファイルのセットまたは ClearQuest® ユーザー データベース内のレコードにアクセスして処理を実行するようなユーザー アプリケーションがある場合、CM API を使用して、既存アプリケーションと、関係する Rational 製品との間の統合を作成できます。 ユーザーが更新しようとしているファイルがソース コントロール下にある場合、 そのような統合によって、ユーザーは、ユーザーのファイルをアプリケーションからチェックアウトしたり、 アプリケーションにチェックインしたりできます。Rational CM API を使用して、ソース ファイル更新の実行と、更新の変更要求レコードへの関連付けの両方ができます。