IBM Data Studio Developer V1.1.0 の新機能

DB2® Developer Workbench は名前が変更されて、IBM Data Studio Developer と現在呼ばれています。 このセクションでは、Data Studio Developer バージョン 1.1.0 の概要を説明します。これ以降のリリースおよびエディションについて、また他の製品との互換性に関する情報は、各リリースまたはエディションのリリース・ノートを参照してください。Data Studio Developer の各エディションに含まれるフィーチャー全体に関する情報は、製品 Web サイトを参照してください。

Data Studio Developer では、以下のカテゴリーにおいて DB2 Developer Workbench への重要な機能拡張が提供されています。
データベース接続
  • IBM® Data Server Driver for JDBC and SQLJ が本製品には含まれています。 このドライバーを使用して、任意の IBM データ・サーバーに接続できます。
  • データベース・エクスプローラー・ツールバー・ボタンまたは「ファイル」 > 「エクスポート」メニューを使用して、データベース記述子 (XML) ファイルにデータベース接続情報をエクスポートできます。 その後、こうしたファイルにある情報を別のワークスペースにインポートできます。このフィーチャーを使用することにより、チーム・メンバー間でデータベース接続情報を簡単に共有できます。
  • Kerberos 認証または LDAP を使用することによって、DB2 Database for Linux®, UNIX®, and Windows® または DB2 for z/OS® に接続できます。 Kerberos 接続の場合、サーバーに Kerberos 環境を構成する必要があります。 LDAP の場合には、DB2 オブジェクトをサポートするように Windows Active Directory サーバーのスキーマを拡張する必要があります。 LDAP は、ホスト名とポート番号のみ取り出すために使用されます。
  • 「設定」ウィンドウの新しいページでデータベース接続設定を実行できます。 接続設定には、接続タイムアウト、再接続オプション、ユーザー ID とパスワードの維持が含まれます。
  • DB2 データベースに接続する場合、「新規接続」ウィザードでデータベースのバージョン番号を指定する必要はなくなりました。
  • JDBC 接続用のトレース・ファイルを生成できます。 このフィーチャーがサポートされるのは、IBM Data Server Driver for JDBC and SQLJ を使用する接続の場合のみです。
データ・アプリケーション開発
  • SQL エディターにより、リレーショナルと XML データの両方を扱う照会を開発できるようになりました。 このエディターを使用して、SQL 式および XQuery 式を作成できます。 コンテンツ・アシスト、構文の強調表示、照会の構文解析、妥当性検査などのエディター・フィーチャーは両方のタイプの照会で使用できます。 それらのエディターの機能拡張に加え、エディター用の新しい設定ページを使用すると照会テンプレートを作成して使用できます。 これらの SQL エディターの機能拡張は、XQuery ビルダーに置き換わるものとして設計されています。 XQuery ビルダーは製品には含まれなくなりました。
  • ルーチン・エディター (ストアード・プロシージャーおよび UDF) が使いやすくなりました。Java™ ストアード・プロシージャーの場合、ルーチン・エディターから Java ソースへのリンクをクリックできるので、Java ソース・コードを簡単に見つけて編集できます。またネストしたストアード・プロシージャーをデプロイする場合、ストアード・プロシージャーとともにデプロイメント用のネストした従属関係を表示および選択できます。
  • ウィザードまたは表データ・エディターを使用すると、データ開発プロジェクトまたはファイル・システム上に保管されている XML ファイルの XML データを XML 列に挿入できます。DB2 Database for Linux, UNIX, and Windows サーバーの場合には、CLP スクリプトを作成して、データ開発プロジェクトに保管されている XML スキーマを登録できます。 CLP スクリプトをワークベンチ外で実行して登録を実行できます。
データベース管理
データベース・エクスプローラーから利用できる新しいタスクが幾つかあります。これらは、通常はデータベース管理者によって実行されるものです。
  • データ・オブジェクト管理。データ・オブジェクト・エディターを使用すると、多くの DB2 および Informix® Dynamic Server データベース・オブジェクトを作成および変更できます。
  • 特権管理。データ・オブジェクト・エディターを使用して、データ・オブジェクトに関連した特権または許可 ID の付与、取り消し、および変更を行えます。
  • データ値および関係の視覚化。データ・オブジェクト関係を視覚化するには、データベース・エクスプローラーから総括ダイアグラムを作成し、このダイアグラムをイメージ・ファイルとして保存するか印刷することができます。またデータ値分散を視覚化するには、データベース・エクスプローラーから図形による値分散ビューを作成できます。こうしたフィーチャーは、照会管理タスクおよび分析 (Visual Explain) タスクで役立ちます。
  • 統計サポート。 データ・オブジェクトの統計を表示および更新することができ、これはアプリケーション・パフォーマンスの向上に役立ちます。 またこの製品で DDL 生成フィーチャーを使用することにより、データベース間での統計のクローン作成やマイグレーションを実行できます。
  • データベース・モニター。IBM Data Studio Administration Console を使用して、データベース・パフォーマンスをモニターすることができます。また、詳細情報を表示して、提供される推奨事項を適用することによって、問題を解決することができます。さらに、Q レプリケーションおよびイベント・パブリッシングのモニター、ヘルス・レポートの生成、および基本的な操作の実行も可能です。このフィーチャーを使用するには、IBM Data Studio Administration Console をインストールする必要があります。
Informix Dynamic Server
このリリースでは Informix Dynamic Server (IDS) に対する新しいサポートが提供されています。 データベース・エクスプローラーで IDS データベースに接続すると、ほとんどのデータベース管理タスクを実行できますし、接続情報を使用して IDS をターゲットとするデータ開発プロジェクトを作成できます。 このデータ開発プロジェクトで SQL ステートメントを開発および保管できますが、DB2 ルーチンで使用できるウィザードおよびエディターは、IDS ではまだ使用できません。 IDS 用のルーチンを作成およびデプロイするには、SQL エディターで CREATE 構文を入力して実行します。 また、データベース・エクスプローラーからもルーチンを実行できます。

Informix JDBC ドライバーまたは IBM Data Server Driver for JDBC and SQLJ を使用して、Informix データベースに接続できます。

Web サービス
クライアント・アプリケーションにデータベース操作 (SQL SELECT および DML ステートメント、XQuery 式、またはストアード・プロシージャーへの呼び出し) を公開する Web サービスをワークベンチを使用して作成できるようになりました。 データ開発プロジェクトに Web サービスを作成できます。 また、Web サービスにドラッグ・アンド・ドロップするか、またはウィザードを使用することにより、ストアード・プロシージャーや SQL ステートメントを簡単に追加することができます。 またワークベンチを使用すると、Web サービスを Web サーバーにデプロイしたり、そこからアンデプロイしたりできます。

さらにワークベンチを使用して、既存の Web サービス Object Runtime Framework (WORF) アプリケーションをマイグレーションできます。

pureQuery Java 開発
pureQuery では共通照会 API が提供されているので、単一のインターフェースである標準 SQL を使用してリレーショナル・データベースおよびメモリー内の Java コレクションにアクセスできます。 pureQuery の機能を使用して、Java プロジェクト内で以下のタスクを実行できるので、リレーショナル・データと Java ソース・コード間のギャップを埋めることができます。
  • SQL コード・アシストを含む Java エディターを使用して Java プログラム内の SQL を編集およびテストする
  • Java クラス、SQL ステートメント、およびデータベース表を相互に組み合わせて作成する
  • SQL をメソッド起動と関連付ける
  • Java オブジェクトを入力として SQL に渡す
  • Java オブジェクトを出力として SQL から作成する

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