データベース管理者は多くの場合、実動データベースのサブセットである開発データベースを作成する必要があります。
開発データベースで作業することにより、テストされていないコードで実動データベースに障害が及ぶことを回避できます。
データベース管理者は何度も、開発データベースを作成するために、実動データベースをバックアップし、それを開発サーバーでリストアします。ただし、通常は実動イメージ全体またはそのすべてのデータが必要なわけではありません。
このシナリオでは、GSDB データベースから GSDBDEV データベースへ 2 つの表をマイグレーションするように依頼されました。Optim Database Administrator には、コピー/貼り付け機能とドラッグ・アンド・ドロップ機能があり、これらを使用すると、データ・サーバー間でデータベース・オブジェクトを移動できます。これらの機能は、行った変更の内容を正確に認識するときに使用します。このシナリオでは、コピー/貼り付け機能を使用して、これらの変更を行います。
要件: このシナリオは、GSDB データベースで提供されるサンプル・データに基づいています。このシナリオで実際にステップを実行するには、以下の 2 つのタスクを完了する必要があります。
以下のステップをすべて実行して、CUST_CUSTOMER および CUST_CRDT_CARD 表を GSDBDEV データベースへマイグレーションします。
- データ・ソース・エクスプローラーに GSDB データベースおよび GSDBDEV データベースの接続が存在することを確認します。
- 接続が存在しない場合は、「データ・ソース・エクスプローラー」内を右クリックし、「新規」をクリックして、「新規接続」ウィザードを開始します。「新規接続」ウィザードでは、接続の作成プロセスを順番にたどります。
- 接続を再接続する必要がある場合は、「データ・ソース・エクスプローラー」でデータベースを右クリックし、「接続」をクリックします。
データベースの「プロパティー」ウィザードが開始されます。
ユーザー ID とパスワードを入力し、「終了」をクリックします。
- GSDBDEV 内でスキーマを作成します。GSDBDEV には現在スキーマは存在しませんが、マイグレーションする表にはスキーマが必要です。
- 「データ・ソース・エクスプローラー」の内容が階層ビューで表示されている状態で、GSDBDEV データベースをドリルダウンし、「スキーマ」フォルダーを右クリックし、をクリックします。
「使用するエディターの選択」ウィザードが開始されます。
要確認: 「
データ・ソース・エクスプローラー」の上部にあるアイコン (

および

) により、内容が階層ビューで表示されるか、フラット・ビューで表示されるかが制御されます。
- 「データ・オブジェクト・エディター」を使用するように指定します。
このシナリオでは、変更を管理するために変更管理スクリプトを使用せずに、スキーマを作成します。変更管理スクリプト・エディターは後から、表をマイグレーションするときに使用します。
- スキーマの名前を GOSALESCT に変更します。
- 「DDL のプレビュー (Preview DDL)」リンクをクリックし、CREATE ステートメントを確認します。
- 「DDL の実行」リンクをクリックして、ステートメントを実行します。
- 「データ・オブジェクト・エディター」を閉じます。
これで、GSDBDEV データベース内に GOSALESCT スキーマが作成されました。
- 実動データベースから開発データベースへ CUST_CUSTOMER および CUST_CRDT_CARD 表をコピー/貼り付けします。
- 「データ・ソース・エクスプローラー」の内容がフラット・ビューで表示されている状態で、GSDB データベースをドリルダウンし、「表」フォルダーをクリックします。「オブジェクト・リスト」が表示されます。
- 「オブジェクト・リスト」で、「名前」列をクリックして、表名をソートします。「名前」列のエッジを右方向へドラッグして、列の幅を大きくすると、表名をさらに表示できます。
- CUST_CRDT_CARD をクリックし、Ctrl キーを押したまま CUST_CUSTOMER をクリックします。その後、右クリックし、「コピー」をクリックします。
- 「データ・ソース・エクスプローラー」の内容を階層ビューで表示します。
- GSDBDEV データベースをドリルダウンし、GOSALESCT スキーマを右クリックして、「貼り付け」をクリックします。
「データベース・オブジェクトの貼り付け」ウィザードが開始され、それぞれの変更用の変更管理スクリプトを作成するプロセスを順番にたどります。
- 変更管理スクリプトを作成します。
- 「データベース・オブジェクトの貼り付け」ウィザードで、「変更管理を使用した貼り付け 」が選択されていることを確認し、「次へ」をクリックします。
- 「データベース・オブジェクトとデータのコピー」をクリッ
クし、「従属データベース・オブジェクトのコピー」 に
チェック・マークが付いていることを確認して、「次へ」を
クリックします。
- 「新規管理スクリプトの作成 (Create a New Management script)」が選択されていることを確認し、「次へ」をクリックします。
- GOSELECT スキーマは、デフォルトでは、変更管理スクリプトに組み込まれるように選択されます。「終了」をクリックします。
「変更管理スクリプト・エディター」に変更管理スクリプトが表示されます。
GOSALESCT.CUST_CUSTOMER および GOSALESCT.CUST_CRDT_CARD 表が、変更するオブジェクトとしてリストされます。
変更管理スクリプトを作成するとき、プロジェクトがまだ存在していない場合に、変更管理スクリプト、モデル、
および変更に関連したその他のスクリプトを保持するためのデータ設計プロジェクトが自動的に作成されます。
(データ設計プロジェクトは、データ・プロジェクト・エクスプローラーで表示できます。)
- 「コマンドのプレビュー」リンクをクリックして、変更コマンドを生成します。
変更管理スクリプト・エディターのフォーカスが、「コマンド」セクションに移ります。
- 生成された変更コマンドを確認します。
- 「要約レポートの表示」をクリックして、変更の要約レポートを確認します。レポートはエディター領域で開きます。
加えた変更を確認してから、レポートを閉じます。
Optim Database Administrator により、データベースに加える変更、それらの変更からの影響、およびモデル化された変更のために実行する必要のあるアクションについて記述するこのレポートが自動的に生成されます。
このレポートは、GSDBDEV プロジェクトの「その他のファイル」フォルダー内に HTML ファイルとして格納されます。
- 「データ・オプション」をクリックして、「データ保存」ウィザードを開始します。
GSDB データベース内の表のデータが GSDBDEV データベースにもコピーされるため、アンロード・コマンドと再ロード・コマンドが生成されました。「データ保存」ウィザードでは、アンロード・コマンドと再ロード・コマンドのカスタマイズ、および生成するデータベース・メンテナンス・コマンドの指定のプロセスを順番にたどります。
- 「アンロードおよび再ロード・ファイル情報の指定 (Specify Unload and Reload File Information)」ページで、UNLOAD コマンドと RELOAD コマンドに関するデータ・ファイルの場所を指定します。
絶対パスを指定してください。
データのアンロードおよび再ロードに使用する方式としてデフォルト値をそのまま受け入れて、「次へ」をクリックします。
- 「アンロードおよび再ロード情報」ページで、以下のステップをすべて実行します。
- CUST_CUSTOMER と CUST_CRDT_CARD をクリックして、データのアンロードと再ロードに使用されるコマンドを確認します。
- CUST_CUSTOMER 表の再ロード・メソッドを IMPORT ではなく LOAD に変更するため、CUST_CUSTOMER をクリックし、「再ロード」ドロップダウンで LOAD を選択します。
- 前のステップを繰り返して、CUST_CRDT_CARD 表の再ロード・メソッドも LOAD に変更します。
- 「DB2 メンテナンス・コマンド」ページで、生成されるメンテナンス・コマンドを変更します。
RUNSTATS コマンドを生成しないよう選択して、「次へ」をクリックします。
パッケージの再バインドを選択すると、「スキーマの選択」ページ上で、パッケージの再バインドに関するスキーマがデフォルトで選択されます。
- 再生成されたコマンドを確認してください。
- 「実行」をクリックします。
変更内容が DB2 テスト・データベース・カタログに配置されます。
変更コマンドの配置ウィザードが開始します。
- Optim Database Administrator により、現行の基本モデルとデータベース・カタログは同一であることが確認されます。
この検査が成功した場合は、「次へ」をクリックします。
検査が成功しなかった場合は、基本モデルをリフレッシュし、変更コマンドを再生成する必要があります。
- 変更コマンドを確認し、「終了」をクリックします。
変更が実際のデータベース・カタログに配置されます。
「変更管理スクリプト・エディター」の「メッセージ」セクションおよびコマンド実行の結果をモニターする「SQL 結果」ビューに加えて、配置プロセスが完了した後に配置レポートを表示することもできます。
そのレポートは、データ・プロジェクト・エクスプローラーの
変更データ管理スクリプトと同じデータ設計プロジェクトにある「その他のファイル」フォルダーに保管されています。
- 変更コマンドが正常に配置されたら、変更管理スクリプト・エディターの上部にある「保存」をクリックするか、または Ctrl+S を押します。
スクリプトを保存すると、変更コマンドの状態として「配置済み」が保存されます。これによって、後で変更を反転することを決定した場合に、変更を取り消すことができます。
要確認: 変更コマンドが正常に配置されない場合は、以下のいずれかの処置を実行できます。
- 「取り消し」をクリックして、エラー発生前に完了したコマンドをバックアウトします。
- エラーの原因となった問題を解決し、「再始動」をクリックして、失敗したコマンドから変更管理スクリプトを再開します。
必要に応じて、「変更コマンド」ダイアログでコマンドを編集できます。
- 配置プロセスが完了した後に、配置レポートが自動的に生成されます。
を選択することにより、
HTML フォーマットで生成されるデータベース単体テスト・レポートを作成することもできます。
これらのレポートは、変更管理スクリプトと同じプロジェクトの中の「その他のファイル」フォルダーに保管されます。
レポートについて詳しくは、レポートを参照してください。
これで GSDBDEV データベース・カタログが更新され、GOSALESCT スキーマに 2 つの新しい表が組み込まれました。