変更管理スクリプトの使用方法の概要

変更管理スクリプトを使用することにより、データベースを変更できます。 変更管理スクリプトは、ユーザーまたはユーザーのグループが、1 つの特定の時点で実施する変更のセットです。
変更管理スクリプトを使用してデータベースを変更するためのプロセスは、以下のステップからなります。
  1. 変更内容の指定
  2. 変更コマンドの生成
  3. 変更コマンドの実行
  4. 変更コマンドの取り消し (必要な場合)
変更管理スクリプト・エディターには、データベースを変更したり、それらの変更による影響を管理したりするために使用できる以下のセクションが含まれています。
オブジェクトを扱う作業
「オブジェクトを扱う作業」セクションの「変更するオブジェクト」リストでは、データベース・オブジェクトに対する変更を作成したり表示したりできます。 変更管理スクリプト・エディターを利用すれば、それらの変更を実装し、なおかつさまざまな依存関係、副次作用、影響を処理するようなコマンドが自動的に生成されます。 「変更するオブジェクト」リストの右上隅にある「オブジェクトの追加」ボタンによって開始される「オブジェクトの追加」ウィザードを使用して、作成、変更、またはドロップするオブジェクトを変更済みオブジェクトのリストに追加できます。

作成または変更するリスト内のいずれかのオブジェクトの属性を変更するには、オブジェクトを選択し、「プロパティー」ビュー (デフォルトでは、「データベース管理」パースペクティブの下部にあります) に移動し、「プロパティー」ビューのタブを使用して、オブジェクトの属性を確認し、変更します。

「変更するオブジェクト」リストのオブジェクトを変更すると、その変更によって影響を受けるオブジェクトのリストが、右側にある「影響を受けるオブジェクト」リストに表示されます。 「影響を受けるオブジェクト」リストの情報は、データベースに対して変更が及ぼす影響の全体像を示すものであり、結果を処理する最善の方法を決める上で役立ちます。

Optim™ Database Administrator は、オブジェクトを再作成するか、またはパッケージを再バインドすることによって、オブジェクトを有効な状態に保つことを試みます。 しかし、ビュー、トリガー本体、ユーザー定義関数の本体、ストアード・プロシージャーの本体、またはマテリアライズ照会表 SQL は、自動的には更新されません。 「影響を受けるオブジェクト」リストでそれらのオブジェクトについて調べることができます。 「変更」ボタンおよび「ドロップ」ボタンを使用すると、影響を受けるオブジェクトを「変更するオブジェクト」リストに移動することができます。「プロパティー」ビューを使用して、変更のために移動した、影響を受ける任意のオブジェクトを変更できます。

コマンド
「コマンドのプレビュー」リンクをクリックすることにより、Optim Database Administrator によって生成されてデータベースに対して発行される変更コマンドを確認します。 変更コマンドとしては、SQL ステートメント、DB2® コマンド、またはユーティリティーの呼び出しが可能です。 「コマンドのプレビュー」リンクをクリックすると、変更管理スクリプト・エディターでのフォーカスが、生成済みコマンドが表示される「コマンド」セクションに移ります。
「コマンド」セクションでは、 以下のボタンをクリックして、関連付けられている操作を実行できます。
表 1. 変更管理スクリプト・エディターの「コマンド」セクションにある ボタンとそれに関連付けられている操作
ボタン 説明および操作
データ・オプション 「データ保存のカスタマイズ」ウィザードを開始します。変更が破壊的であり、 データをアンロードしてから再ロードする必要がある場合は、このウィザードを使用して、データをアンロードおよび再ロードするためのメソッド、アンロード・コマンド、および再ロード・コマンドをカスタマイズできます。生成するメンテナンス・コマンドを指定することもできます。
変更の要約 ブラウザー・ウィンドウで変更の要約レポートを開きます。 変更の要約レポートには、加えられたすべての変更、およびそれらの変更がデータベースに及ぼす影響がリストされます。これにより、データベースへ変更を配置する前に、適切な処置をとることができます。
実行 変更コマンドをデータベースへ発行します。 エディターのフォーカスは「メッセージ」セクションに移り、 そこで、実行中のコマンドの進行状況をモニターできます。
編集 SQL および XQuery エディターで変更コマンドが開き、 そこで編集できます。SQL および XQuery エディターで加えた変更は、変更管理スクリプトに自動的には保存されません。変更したコマンドは 、SQL および XQuery エディターで右クリックして選択できる「SQL の実行」操作を使用して、直接実行できます。 または、コマンドは、それらが保存されたファイルから実行することもできます。

このファイルは、変更管理スクリプトのために作成された プロジェクト内の「SQL スクリプト」フォルダーに保存されます。

取り消しの編集 Optim Database Administrator が自動生成する変更の取り消しコマンドを SQL および XQuery エディターで開き、取り消しコマンドをプレビューできます。

SQL および XQuery エディターで取り消しコマンドを編集 することもできます。ただし、SQL および XQuery エディターで加えたいかなる変更も、 変更管理の取り消しスクリプトに自動では保存されません。 変更された取り消しコマンドは、SQL および XQuery エディターから 実行するか、またはそれらが保存されているファイルから実行する必要があります。

このファイルは、変更管理スクリプトのために作成された プロジェクト内の「SQL スクリプト」フォルダーに保存されます。

保存 データ・サーバーから実行できるスクリプトにコマンドを保存します。 コマンドには、データ・サーバーから実行するために必要な変更が加えられます。
メッセージ
変更管理スクリプト・エディター「メッセージ」セクションには、変更コマンドの状況が表示されます。 このセクションでは、変更コマンドの実行中にその進行状況を確認したり、各コマンドに関するメッセージを確認したりすることもできます。コマンドが失敗すると、メッセージ番号 または SQL コードとメッセージ・テキストが表示されます。メッセージ番号をクリックして、 インフォメーション・センターを開き、そのメッセージに関する詳細情報 を得ることができます。

コマンドが正常に配置された場合は 、「取り消し」ボタンおよび「取り消しの保存」ボタン がアクティブになります。データベースに加えた変更を取り消す場合は、「取り消し」をクリックします。 「取り消しの保存」を クリックして、データ・サーバーから実行できるスクリプトへ変更の取り消しコマンドを 保存することもできます。

エラーが発生し、コマンドが正常に配置されない場合は、次のいずれかの操作を実行できます。
  • 「取り消し」をクリックして、エラーが発生する前に完了した変更管理スクリプト内のすべてのコマンドを取り消します。
  • エラーの原因となった問題を解決した後、「再始動」をクリックします。 障害が発生したポイントから変更コマンドを再開するためのウィザードが開始されます。ウィザードの「変更コマンド」ページで、表示されるコマンドを必要に応じて編集でき、その後障害発生ポイントからコマンドを実行できます。
ヒント: 詳細メッセージ情報の表示に使用される インフォメーション・センターを変更するには、「ウィンドウ」 > 「設定」をクリックします。「インフォメーション・センター・ホーム」ノードを展開します。次に、「DB2 for Linux, UNIX, and Windows」をクリックして、使用可能なオプションを参照します。

データベースに対する変更を管理するための変更管理スクリプトを作成するとき、 Project Data Explorer にデータ設計プロジェクトが作成されます。 そのプロジェクトの名前は、通常はデータベース接続の名前となります。 変更管理スクリプトは、Project Data Explorer に作成されたプロジェクト内の「SQL スクリプト (SQL Scripts)」フォルダー、 および管理エクスプローラー内のデータベースの「変更管理スクリプト (Change Management Scripts)」フォルダーの両方に保存されます。

変更管理スクリプトは、リセットしたり再利用したりすることも可能です。 変更をデータベースに配置した後、同じ変更管理スクリプトを別の変更セットの配置に再利用できます。 変更管理スクリプトを再利用するには、「変更管理」メニューから「リセット」を選択して変更管理スクリプトをリセットする必要があります。 リセット操作によって変更管理スクリプトがクリーンアップされて、新しい変更のセットに使用できるようになります。


フィードバック