データベース管理者は、DB2® インスタンス、データベース、およびデータベース・オブジェクト (表スペース、表、およびビューなど) の保守や管理を担当することがあります。 例えば、バックアップおよびリカバリーのストラテジーによっては、データベースのバックアップを定期的に取らなければならない場合があります。 あるいは、レコードがデータ・ページに分散するにつれて表および索引のサイズが増え、時間とともに表のデータがフラグメント化した可能性もあります。 それで、無駄なスペースを再利用してデータ・アクセスを向上するために、表と索引を再編成する必要があります。
サポートされているデータベース管理タスクの詳細については、下の表を参照してください。
管理エクスプローラーまたは「オブジェクト・リスト」でオブジェクトを右クリックすると、オブジェクトに関して使用可能なデータベース管理コマンドのリストがコンテキスト・メニューに表示されます。 そのオブジェクトのデータベース管理コマンドを選択すると、データベース管理タスク・アシストが表示されます。 タスク・アシストは、データベース管理コマンドのオプションの設定、自動生成されるコマンドのプレビュー、およびオブジェクトのコマンドの実行プロセスをガイドします。
オブジェクト | アクション | データベース管理コマンド | 説明 |
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インスタンス | 構成 | UPDATE DATABASE MANAGER CONFIGURATION | データベース・マネージャー構成ファイルの個々の項目を変更します。 |
静止 | QUIESCE | 指定されたインスタンスをすべてのユーザーについて強制的にオフにし、そのインスタンスを静止モードにします。 | |
開始 | db2start | DB2 インスタンスを開始します。 | |
停止 | db2stop | DB2 インスタンスを停止します。 | |
静止解除 | UNQUIESCE | 保守またはその他の理由で静止されていたインスタンスへのユーザー・アクセスを復元します。 | |
データベース | バックアップ | BACKUP DATABASE | データベースまたは表スペースのバックアップ・コピーを作成します。 |
構成 | UPDATE DATABASE CONFIGURATION | 特定のデータベース構成ファイルの個々の項目を変更します。 | |
自動メンテナンスの構成 | UPDATE DATABASE CONFIGURATION | 実行できる各種自動メンテナンス・アクティビティーを使用可能または使用不可にし、メンテナンス・インターバルおよびアクティビティーを実行できるウィンドウを定義します。 メンテナンスが必要と DB2 で判断された場合に限り、メンテナンス・ウィンドウでメンテナンス・アクティビティーを実行できます。 | |
データベース・ロギングの構成 | UPDATE CONFIGURATION LOGGING | 使用するロギングのタイプ、ログ・ファイルのサイズ、ログ・ファイルの保存先の場所など、データベースのデータ・ロギング・オプションを変更します。 | |
作成 | CREATE DATABASE | 自動ストレージまたは手動ストレージを使用してデータベースを作成します。 | |
ドロップ | DROP DATABASE | データベースの内容およびデータベースに関するすべてのログ・ファイルを削除し、データベースをアンカタログして、データベース・サブディレクトリーを削除します。 | |
HADR セットアップ | Various | データベースの高可用性災害時回復 (HADR) 機能を設定します。 HADR 機能により、データベースへの変更をスタンバイ・データベースに複製できます。 スタンバイ・データベースは、1 次システムで障害が発生した場合にテークオーバーします。 | |
HADR 管理 | START HADR、STOP HADR、TAKEOVER HADR | 1 次データベースまたはスタンバイ・データベースで HADR 操作を開始および停止します。 1 次システムで障害が発生したときに、スタンバイ・データベースが新しい 1 次データベースとしてテークオーバーするよう指示することもできます。 | |
アプリケーションのリストまたは強制 | FORCE APPLICATIONS | サーバーで保守を行うために、システムのローカルまたはリモートのユーザーまたはアプリケーションを強制的にオフにします。 | |
ストレージの管理 | ALTER DATABASE ADD STORAGE | 自動ストレージ表スペースに使用するストレージ・ロケーションのコレクションに、1 つ以上の新しいストレージ・ロケーションを追加することを指定します。 | |
静止 | QUIESCE | 指定されたデータベースのすべてのユーザーを強制的にオフにし、データベースを静止モードにします。 | |
リカバリー | RECOVER DATABASE | データベースを復元し、特定の時点またはログの最後にロールフォワードします。 | |
再始動 | RESTART DATABASE | 異常終了し、不整合状態のままとなっているデータベースを再始動します。 | |
復元 | RESTORE DATABASE | データベースが損傷または破損したときに、DB2 バックアップ・ユーティリティーを使用してそのデータベースをバックアップしていた場合、それを使って再作成します。 | |
ロールフォワード | ROLLFORWARD DATABASE | データベース・ログ・ファイルに記録されたトランザクションを適用することによってデータベースをリカバリーします。 | |
開始 | ACTIVATE DATABASE | 指定されたデータベースを活動化し、必要なデータベース・サービスをすべて開始して、アプリケーションがそのデータベースに接続して使用できるようにします。 | |
停止 | DEACTIVATE DATABASE | 指定したデータベースを非活動化します。 | |
ロールフォワード・リカバリーの完了 | ROLLFORWARD DATABASE (COMPLETE オプションを指定) | データベースがアーカイブおよび復元されたが、ログがロールフォワードされていない場合、そのログをロールフォワードします。 ログは、特定の時点またはログの最後にロールフォワードすることができます。 | |
静止解除 | UNQUIESCE | 保守またはその他の理由で静止されていたデータベースへのユーザー・アクセスを復元します。 | |
表スペース | バックアップ | BACKUP | 表スペースのバックアップ・コピーを作成します。 |
復元 | RESTORE | 表スペースが損傷または破損したときに、DB2 バックアップ・ユーティリティーを使用してその表スペースをバックアップしていた場合、それを使って再作成します。タスク・アシストは、複数の表スペースの復元をサポートしません。 | |
ロールフォワード | ROLLFORWARD DATABASE | ログ・ファイルに記録されたトランザクションを適用することによって表スペースをリカバリーします。 | |
ロールフォワード・リカバリーの完了 | ROLLFORWARD DATABASE (COMPLETE オプションを指定) | 表スペースがアーカイブおよび復元されたが、ログがロールフォワードされていない場合、そのログをロールフォワードします。 ログは、特定の時点またはログの最後にロールフォワードすることができます。 | |
表 | 表のエクスポート | EXPORT | 表のデータをいくつかの外部ファイル・フォーマットのいずれかにエクスポートします。 |
高性能アンロード | DB2 HPU unload | DB2 高性能アンロード・コマンドを使用して、DB2 表からデータをアンロードするか、ソース表からターゲット表にデータをコピーします (データを保存する一時ファイルを使用して行います)。 高性能アンロードをアンロード方式として指定するには、DB2 High Performance Unload for Multiplatforms または DB2 High Performance Unload for Workgroups をインストールする必要があります。 これらの製品は別価格で、別個にインストールされます。 |
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表のインポート | IMPORT | サポートされるファイル・フォーマットの外部ファイルからのデータを表に挿入します。 | |
表のロード | LOAD | データを DB2 表にロードします。 | |
表の再編成 | REORG TABLE | 表を再編成します。 | |
索引の再編成 | REORG INDEX | 表に対して定義されているすべての索引を再編成します。 | |
保全性の設定 | SET INTEGRITY | 表を保全性設定保留状態から解放、表を保全性設定保留状態に移行、表をフル・アクセス状態に移行するか、ステージング表のコンテンツを整理します。 | |
パッケージ | 再バインド | REBIND PACKAGE | 元のバインド・ファイルを必要としないパッケージを再作成します。 |