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レッスン 1.1: ETL ジョブが使用するソース・データをカスタマイズする

このレッスンでは、XML データ構成ファイルを変更する方法を学習します。XML データ構成ファイルは、ETL に使用されるデータのソースおよび構造についての情報を含んでおり、実行時に XML ODBC ドライバーによって使用されます。このレッスンでは、新規の属性およびリソースを XML データ構成ファイルに追加します。
前提条件: このレッスンを開始する前に、clearquest.xdc のバックアップを作成してください。 デフォルトの場所は、[rational_insight_installation_directory]/dataconfig/configs/configurations ディレクトリーです。

このレッスンでは、開始点として clearquest.xdc ファイルを 使用し、レッスンの目標に適合するようにこのファイルを変更します。また、コンポーネント・エンティティーを 1 つ追加し、 それを障害レコードのプロパティーにします。

このレッスンでは、以下の作業を 行います。
  • 使用環境にデプロイされているデータ・サービス・サーバーに一致するよう、リソース・グループの接続情報を変更する
  • 障害データ表を変更して、新規の属性および値マッピングを追加する
  • コンポーネントの新規のリソースおよびデータ表を追加する
  • 複数のプロジェクトを 1 つのリソース・カテゴリーに追加する
リソース・グループ用のサーバー接続の構成
  1. XML Data Configuration を開始します。
  2. 「ファイル」 > 「構成を 開く」 > clearquest.xdc をクリックします。 通常、このファイルは [rational_insight_installation_directory]/dataconfig/configs/configurations ディレクトリーにあります。
  3. XML Data Configuration」ノードを展開して、リソース・グループ をリストします。「CQEnterprise」をダブルクリックします。通常、CQEnterprise は、「XML Data Configuration」 > 「リソース」 > 「CQEnterprise」 > 「ClearQuest Enterprise」で見つかります。
  4. リソース・グループ・エディターで、データ・サービス URL を環境にデプロイされたデータ・サービス・サーバーの URL に一致するよう変更し、認証タイプおよびユーザー名とパスワードをデータ・サービス・サーバーでの認証設定に一致するよう変更します。
    注: リソース・グループは、XML 文書の集合のベース URL を 定義している必要があります。推奨されるリソース・グループの有効範囲は、 製品別に以下のとおりです。
    • Rational® ClearQuest®: ユーザー・データベースへの URL
    • Rational RequisitePro®: RequisitePro プロジェクトへの URL
    • Rational ClearCase®: ClearCase VOB への URL
    • Microsoft® Project: プロジェクト・ファイルへの URL
    • Rational QualityManager: RQM REST サービスへのルート URL
    • Rational TestManager: TestManager プロジェクトへの URL
  5. 構成を保存します。
これで、使用環境にデプロイされたデータ・サービス・サーバーに一致するように clearquest.xdc ファイルの 接続情報を変更する作業が完了しました。
データ表への新しい列の追加
  1. 「CQEnterprise」 > 「ENTDefect」ノードを展開して、データ表をリストします。
    注:ENTDefect」ノードは、 親リソース・グループに定義された URL をリソースに割り当てられた相対パスに結合する操作で戻されるすべての 障害レコード用の XML 文書 (リソース) を表します。
  2. ENTDefect データ表をダブルクリックします。
  3. 」タブをクリックし、 Priority 列の行を選択し、エディターの右上隅の「値 マッピング」リンクをクリックします。
    注: 値マップは、抽出プロセス中にソースのいくつかのインスタンス値を新しい 1 つの値に 変換するのに使用できます。これは、複数ソースのデータに共通する定義の標準化を行う 簡単な方法です。例えば、優先度の定義に「High」、「Medium」、「Low」を使用している会社で、社内の一部のグループでは P1、P2、P3 が使用されている場合、値マップを定義してこの定義を標準化することができます。
  4. 「値マッピング」ウィンドウで以下の値を指定します。
    キー
    P1 High
    P2 Medium
    P3 Low
    データ表を保存します。
  5. 関連付けられたデータ表テンプレートを開くため、「列」タブで 右上隅の「変更」リンクをクリックします。赤で強調表示されている「Priority」行定義を選択し、「XML スキーマ」セクションで「BusinessPriority」列を選択し、「XPath の更新」をクリックします。
    注: XML Data Configuration は、既存の列マッピングを使用して、データ・サービスから戻されたスキーマを 自動的に検証します。無効なマッピングがあれば強調表示されます。 この状況では、カスタマイズされたスキーマは現行の Priority 列と同じ 内容で属性が異なる情報を持ちます。このステップでは、 提供された無効な /Priority XPath を有効な /BusinessPriority XPath に再マップしました。
  6. 「列マッピング」セクションで、「XML スキーマ」セクションの下の「障害」ルート・ノードを展開し、「障害」の下に属性をリストします。

    次の数ステップで、XML ソースから新規の表列マッピングを作成します。左側のツリー構造は、データ表に関連付けられた抽出可能ノード内に 含まれている下位ノードを表します。

  7. 「Status」をクリックして「作成」をクリックします。 表列の名前が「Status」であり、SQL タイプが Varchar であることを確認してください。 表テンプレートを保存します。
  8. 「マッピング列」セクションで、「XML スキーマ」セクションの下で「障害」ルート・ノードを 展開し、「障害」の下の属性をリストします。ノード「障害」 > 「コンポーネント」を選択します。
  9. 「dbid」をクリックして「作成」をクリックします。 表列の名前が「Component_dbid」であり、SQL タイプが Integer であることを確認します。表テンプレートを保存します。
    注: この演習用にカスタマイズされた Enterprise スキーマ内に、障害レコードからコンポーネント・レコードへの関係を ETL プロセスが作成するための 十分な情報を用意する必要があります。このためには、Component dbid 属性 (ClearQuest レコードの固有キー) を公開します。
  10. ENTDefect データ表のエディターに戻ります。更新の プロンプトが出されたら、「OK」をクリックします。
  11. 2 つの新規列 Status および Component_dbid を選択し、「ロード」をクリックします。
    注: 関連するデータ表テンプレート内の列マッピングのサブセットを 1 つの表定義に 入れることができます。ロード/アンロード機能を使用して、 ODBC クライアントに対する列の可視性を制御できます。
  12. データ表を保存します。
これで、新規の属性および値マッピングが追加されて、障害データ表が変更されました。

次に、XML ソースからコンポーネント・データを公開するための 新しいデータ表を定義します。最初のステップは、コンポーネント情報が入った XML 文書を表す新しいリソースを定義 することです。

データ表の作成
  1. CQEnterprise リソース・グループを右クリック して「新規」 > 「リソース」を選択し、 「データ・サービスを使用して場所を探索」を選択します。
    注: リソースの URL が分かっていない場合、 「データ・サービスを使用して場所を探索」を使用してリソースを定義できます。
  2. 名前 ENTComponent を指定し、 「次へ」をクリックします。
  3. 「データベース」 > 「レコード・クエリー」 > 「クエリー」 > 「クエリー」ノードを展開し、「エレメント属性」セクションで、「href」チェック・ボックスを選択して、「次へ」をクリックします。

    次に、リソース・グループ・レベルから戻された XML 文書用のスキーマを ウィザードを使用して取り出します。「専用クエリー」フォルダーと「共用クエリー」フォルダーに、ClearQuest ユーザー・データベース内に定義された関連クエリーが収められています。「レコード・クエリー」フォルダーには、特定タイプのすべてのレコードを戻す、ClearQuest データ・サービスの動的に生成されたクエリーが含まれます。ウィザード・ページを使用すると、可能性のあるすべてのレコードだけにフォーカスを狭めることができ、実際のデータを見る必要がなくなります。

  4. /Record+Queries/Component で終わる URL を選択します。 前のウィザード・ページで選択されたノードのすべてのインスタンス が表示されます。「終了」をクリックします。
  5. 新しく作成されたリソースを右クリックして「新規」 > 「データ・マッピング表」を選択し、名前を ENTComponent と指定します。「次へ」をクリックします。
  6. 抽出可能ノードを /Query/results/Component と指定します。 「次へ」をクリックします。
  7. 新規テンプレートの作成」を選択します。データ表の名前と説明を 入力して、「次へ」をクリックします。

    次のステップで、表列としたいノードを XML ツリーで選択します。

  8. 以下のノードを選択します。
    • SQL タイプ integer として dbid
    • SQL タイプ VARCHAR として Component
    「終了」をクリックします。
これで、必要なデータ表が CQEnterprise リソース・グループ内に 定義されました。この時点では、これは、単一の ClearQuestデータベースのみを対象としています。ただし、1 つのリソース・カテゴリーの下で複数のリソース・グループからのデータを 抽出することができます。これを可能にするには、リソース・カテゴリーの下で ClearQuestデータベースごとにリソース・グループを作成する必要があります。

次の数ステップで、新規リソース・グループを ClearQuest Enterprise リソース・カテゴリーの下に作成します。これを行うために、 開始点として CQEnterprise リソース・グループを使用します。

その他のプロジェクトのリソース・グループの作成
  1. CQEnterprise リソース・グループを ドラッグし、ClearQuest Enterprise リソース・カテゴリーにドロップします。
  2. コピー」をクリックします。
  3. 重複リソース・グループを選択し、別のプロジェクトの ClearQuest ユーザー・データベース用のデータ・サービス URL に一致するよう URL を変更して、そのリソース・グループを変更します。この演習の最初のセクションでは、この方法を学習します。
    注: ETL では、同一の構成を持つ複数のリソース・グループを、それらのリソース・グループをカテゴリーに編成することによって、バッチ・モードで ロードすることができます。
  4. 「既存のリソース・グループにリンク」を選択し、「CQEnterprise」を選択して、「OK」をクリックします。これにより変更が保存されます。
    注:

    リソース・グループは、既存のリソース・グループにリンクできます。作成した新規リソース・グループは、独自の名前および接続情報を持ちますが、既存のリソース・グループ CQEnterprise に定義されたすべてのリソースおよびデータ・マッピング表を共用します。 つまり、維持されるリソースおよびデータ・マッピング表のコピーは 1 つだけであるということです。 CQEnterprise を変更した場合、リンクされたすべてのリソース・グループは、更新後のリソースおよびデータ・マッピング表を自動的に使用します。