Rational Quality Manager の統合のテスト報告

テスト報告には、IBM® Rational® Quality Manager のリンクされているテスト計画およびテスト・ケースのテスト範囲、承認状況、および結果が記載されます。

IBM Rational DOORS® には、Rational Quality Manager の統合されたテスト計画およびテスト・ケースの報告タイプが 2 つあります。テスト範囲報告では、テスト計画およびテスト・ケースでの要件の検証を追跡できます。 この報告には、リンクされているテスト・ケースの承認状況も表示され、チームはこれを使用して要件への追加変更の影響を判断できます。テスト結果報告には、テストの判定、合格、不合格、据え置きの各状況、エラー・レコード、およびその他の結果が表示されます。テスト範囲報告とテスト結果報告は、テスト計画に関連付けられているモジュール・ビューごとに生成できます。

テスト範囲報告

テスト範囲報告はトレーサビリティー 報告とも呼ばれ、次の情報を提供します。 テスト範囲報告はモジュール・トレーサビリティー・ビューで実装されます。トレーサビリティー・ビューは、モジュールのフィルターなしのデフォルト・ビューで、追加列に、各要件にリンクされているテスト計画およびテスト・ケースが表示されます。

テスト結果報告

テスト結果報告は品質ステートメント 報告とも呼ばれ、次の情報を提供します。

テスト結果報告はモジュール・ビューに基づきます。次の画像はレポートの一部分を示しています。

この画像はテスト結果報告の画面キャプチャーです。以下に、見出しおよび結果値について説明します。

報告は、次の列およびテスト結果値で構成されます。

表 1. テスト結果報告の列見出しと値
列見出し 説明
テスト・ケース テスト計画の各テスト・ケースの ID および名前と、リンクされている要件。この列には、各テスト・ケースの判定が表示されます。フォーマットは (Test Case Id) Test Case Name: Verdict です。
テスト状況 テスト状況列には、範囲の説明およびリンクされているテスト・ケースの状況が表示されます。この列に表示される値は次のいずれかです。
  • ブランク。要件にリンクされているテスト・ケースがテスト計画にありません。
  • 承認済み。テスト・ケースがテスト計画にあり、要件にリンクされ、承認されています。
  • 未承認 (Not Approved)。テスト・ケースがテスト計画にあり、要件にリンクされていますが、少なくとも 1 つのテスト・ケースが承認されていません。テスト・ケースの状況はドラフト、レビュー中、進行中、または同様の状況である可能性があります。
判定 (Verdict) 要件にリンクされているテスト・ケースの各実行レコードの前回の実行に基づくテストの判定。判定Rational Quality Manager 用語です。
合格 (Passed) 各テスト・ケースにリンクされている、前回の実行に基づく、合格実行レコードの数。フォーマットは Test Case Id: Passed Execution Records of Total Execution Records です。
据え置き (Deferred) 各テスト・ケースにリンクされている、前回の実行に基づく、据え置き実行レコードの数。フォーマットは Test Case Id: Deferred Execution Records of Total Execution Records です。
エラー 各テスト・ケースにリンクされている、前回の実行に基づく、エラー実行レコードの数。フォーマットは Test Case Id: Error Execution Records of Total Execution Records です。
失敗 各テスト・ケースにリンクされている、前回の実行に基づく、失敗実行レコードの数。フォーマットは Test Case Id: Failed Execution Records of Total Execution Records です。
永久失敗 (Perm Failed) 各テスト・ケースにリンクされている、前回の実行に基づく、永久失敗実行レコードの数。フォーマットは Test Case Id: Perm Failed Execution Records of Total Execution Records です。
判定変更 (Verdict Changed) 報告が前回実行された後で判定が変更されたかどうか。この列には次の有効な値のいずれかが表示されます。
  • ブランク。報告が前回実行された後で判定が変更されなかった。
  • はい。報告が前回実行された後で判定が変更された。履歴を表示して変更を分析できます。
「テスト状況」、「判定 (Verdict)」、および「判定変更 (Verdict Changed)」の各列の合計が Rational DOORS ビューの親見出しに表示されます。見出しにオブジェクト・テキストがない場合に次の統計列で判定を決定するルールは、次のとおりです。
  • 合格 (Passed): 見出し下の要件にリンクされている合格テスト・ケースの数。
  • 据え置き (Deferred): 見出し下の要件にリンクされている据え置きテスト・ケースの数。
  • エラー: 見出し下の要件にリンクされているエラー・テスト・ケースの数。
  • 失敗: 見出し下の要件にリンクされている失敗テスト・ケースの数。
  • 永久失敗 (Perm Failed): 見出し下の要件にリンクされている永久失敗テスト・ケースの数。

要件にオブジェクト・テキストがある場合、統計列には、要件にリンクされている各テスト・ケースの前回の実行の実行レコードの数が表示されます。見出しにオブジェクト・テキストがない場合、統計列には、要件にリンクされている、判定のあるテスト・ケースの数が表示されます。

各列の値は、報告が実行されると更新されます。更新する列を選択することはできませんが、ビューで列の表示/非表示を切り替えることができます。

判定は、次の表に示すように、各テスト・ケースのテスト結果の状態の重みづけ値に基づきます。最も低い重みは 1、最も高い重みは 5 です。
表 2. テスト結果の状態と各状態の重み
重み 状態 説明
1 合格 (Passed) テストが実際に実行されて、結果が合格と見なされました。
2 据え置き (Deferred) テストは失敗しましたが、テストの結果は後日まで据え置かれています。
3 エラー テストは実行されましたが、電源異常など、テストの制御を超える問題が発生したため、結果が出ていません。
4 失敗 テストが実行され、失敗しました。テスト、要件、またはテスト対象システムに既知の問題があります。
5 永久失敗 (Perm Failed) テストが失敗し、何をしてもこのテストには合格できません。
テストの前回の実行に基づくテスト結果の実行レコードの集合で、テスト・ケースの結合値は、最も重み値が高い値に設定されます。最も高い重み値によってその他の結果はすべて上書きされ、テストの判定が決定されます。例えば、結果リストで、1 つの結果が「永久失敗 (Perm Failed) であると、全体的な結果は「永久失敗 (Perm Failed)」になります。

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