例えば、自家用車を新規購入する予定である場合、その新車に求める条件のリストを作成するとします。作成するリストには、特徴として、以下のような内容が含まれると考えられます。
特定の色というような、希望する特徴として比較的重要度の低いものは、リストのさらに下の方に追加されることになります。この作業の結果、どのような種類の車を購入するかを指定した、ユーザー要件 のリストが完成します。
車を購入する際に要件のリストを作成する作業はきわめて単純明快ですが、その車の設計者には、より多くの情報が必要です。
設計者にはシステム要件 が必要であり、そこには車が提供すべき機能が記述されています。設計者は、これらのシステム要件をもとに、詳細な設計書を作成できます。設計のあらゆる部分をテストしなくてはならないため、テストは別の文書で規定されます。
要件を明確に定義しておけば、顧客は望む製品やサービスを確実に得ることができます。また、企業ユーザーが作るべき製品の種類や、提供するべきサービスの種類も明確になります。要件の記述に関する詳細は、 『要件管理の手引き』を参照してください。これは、「IBM Rational® Lifecycle Solutions DVD」にあります。