IP アプリケーションはデータの送受信および着信接続要求の listen に、特定の IP ポートを 使用します。 複数のアプリケーションが同じポートを使用しようとすると予期しない結果になり、 セキュリティー違反を発生させる場合もあります。 アプリケーションを期待通りに実行するためには、アプリケーションのためにポートを予約する必要があります。 ポート番号、プロトコル (TCP または UDP)、およびジョブ名が必要です。 ポートが特定のジョブ名に予約されると、IP はインバウンド・データをそのジョブ名で 識別されるアプリケーションに経路指定します。
UDP アプリケーション用に予約されたポートと、TCP アプリケーション用に予約されたポートは区別されます。 このため、TCP アプリケーションと UDP アプリケーションに同じポートを予約してもかまいません。
複数のジョブ名で UDP ポートを予約することはできません。 一般には、2 つの異なるジョブ名で同一の TCP ポート番号を予約しないでください。 この結果、望ましくない動作が発生する可能性があります。 これには以下の 2 つの例外があります。
同種のアプリケーションは、ロード・バランシングのために同じポートを使用できます。 この場合、拡張オプションの「複数のリスナーでポートを共用」を使用可能にする必要があります。
異種のアプリケーションでも同じポートを使用できますが、固有の着信 IP アドレスで listen を行います。 この場合、拡張オプションの「IP アドレスのバインド」を使用可能にする必要があります。 このオプションは、TN3270 サーバーと TELNET サーバーで最もよく使用されます。 2 つのサーバーはどちらも、ウェルノウン・ポート 23 を使用するように IETF によって定義されています。 これを行うには、両方のジョブ名でポート 23 を予約し、TELNET サーバーで「IP アドレスのバインド」機能を使用可能にしてください。
「IP アドレスのバインド」または「複数のリスナーでポートを共用」機能を使用しなくても、異なるジョブ名で同じ TCP ポートを予約することができます。これは、実行時にこの処理を行うインテリジェンスをアプリケーションが持っている場合があるためです。 ただし、同じ TCP ポートを複数のアプリケーションに予約するのは一般的な処置ではないので、 注意して実行する必要があります。