レコード記述語 (RDW)

レコード記述語 (RDW) は、可変長データ・セットの各レコードの先頭にある最初の 4 バイトであり、読み取りプログラムに現行レコードの実際の長さを指示するものです。可変長 MVS データ・セットを転送する時には、FTP にその RDW を送信させるか、転送にそれらを含めないようにすることができます。

この設定は、FTP クライアントを構成する時と FTP サーバーを構成する時の両方で使用できます。クライアントのシステムからファイルを転送する時には (たとえば PUT によって)、この設定がクライアントに適用できます。サーバーのシステムからファイルを転送する時には (たとえば GET によって)、この設定がサーバーに適用できます。

RDW の転送はほとんどすべての FTP クライアントおよびサーバーを混乱させるので、RDW の転送を希望することには、大きな問題があります。RDW を受信するほとんどの FTP クライアントまたはサーバーは、RDW をデータの追加の 4 バイトとして解釈し、RDW の 4 バイトをデータとしてファイルに書き込みます。 z/OS FTP クライアントおよびサーバーは、レコードの最初の 4 バイトを RDW とみなさず、どのような特殊方法でも RDW を解釈しません。したがって、RDW を受信する z/OS FTP サーバーまたはクライアントは、その RDW をデータの追加の 4 バイトとして解釈するので、結果は無効な転送となってしまいます。 受信側のクライアントまたはサーバーがレコードの最初の 4 バイトを RDW とみなすように設計されていることが分かっている場合にだけ、RDW を転送することができます。

「RDW を保存して転送」を選択する場合には、変換上の問題が生じる可能性を避けるために、ファイルを 2 進モードで転送するようにお勧めします。