WebSphere Product Center は管理者向けに、WebSphere Product Center のサポート、保守、およびトラブルシューティングを支援するコア・ツールを備えています。 たとえば、システム・ログ・ファイルを表示したり、システム状況を確認したり、データベース・パフォーマンスを分析したりします。
WebSphere Product Center には、WebSphere Product Center の中での記録されたすべてのイベントに関する詳細情報を保管する、ログ・ファイルがあります。 「監査ログの検索」機能により、定義された時間フレーム内に、あるユーザーによって実行されたすべてのアクティビティーを表示できます。 結果テーブルは、最も古い日付から最新日付の順にソートされます。 ユーザーがログインまたはログアウトした時刻、アイテムが変更された時刻、作成された役割、インポートされたファイルなどの情報を表示します。
監査ログの検索
監査の詳細情報を表示するには、以下のメニュー・パスを使用します。
「システム管理者」>「監査」
1. 「監査ログの検索」インターフェースで、「ユーザー」ドロップダウン・フィールドから、監査するユーザーを選択します。
2. 「開始日」と「終了日」ドロップダウン・フィールドから、日付を選択します。
3. 「検索」をクリックして、指定したユーザーに関連したすべてのイベントのリストを表示します。
図 21.1 - 監査ログの検索
DB 管理コンポーネントにより、資格を持つ DBA は簡単な SQL クエリーを実行できます。「SQL コマンド」ボックスにクエリーを入力して、「保管」をクリックします。
警告! このツールを使用すると、データベースの保全性を危険にさらす可能性のあるコマンドを実行できるため、使用時には注意が必要です。 このシステム管理モジュールへのアクセスは、資格を持つユーザーにのみ許可してください。
単純な SQL の実行
「DB 管理」を使用するには、次のメニュー・パスを使用します。
「システム管理者」>「DB 管理」
図 21.2 - DB 管理インターフェース
WebSphere Product Center に表示される情報をプルするため、データベースに対してクエリーが実行されます。 「SQL コマンド」スペースに SQL コマンドを入力して、画面の左上隅にある「クエリーの実行」ボタンをクリックして、クエリーを実行できます。 追加の詳細情報を探すには、「計画の説明」ボタンをクリックします。
WebSphere Product Center は、アプリケーションおよびデータベースのパフォーマンスを分析するためのいくつかのツールを備えています。 これらのツールはシステム管理モジュール内で設計されており、許可ユーザーだけが使用できるようにする必要があります。
このコンポーネントは、WebSphere Product Center 内のすべてのページと実行可能ファイルに関するプロファイル・データを提供します。 初めてこの領域にアクセスすると、「ページ・プロファイル」と「実行可能プロファイル」が、それぞれ別個のテーブルに表示されます。
WebSphere Product Center のプロファイル統計を表示するには、次のメニュー・パスを使用します。
「システム管理者」>「パフォーマンス情報」>「プロファイル」
特定のプロファイルの追加詳細情報を表示するには、「アクション」列のページをダブルクリックします。 ページの詳細情報が、別個のページに表示されます。
図 21.3 - ページ・プロファイルの詳細情報
ユーザー名
ページにアクセスしたユーザー
アクション
アクセスされたページ
期間
ページの処理にかかった時間
開始時刻
ページがアクセスされた時刻
分析のための追加の詳細情報を表示するには、「アクション」行をクリックします。 ユーザーはエクスポートの実行にかかった時間を検討して、ボトルネックとなった領域を分析することができます。
注 : ダッシュ (-) はそれぞれ、その 1 つ下のレベルを表しています。したがって、2 つのダッシュ (- -) が表示されている行は、2 つのレベルの詳細情報を示しています。
図 21.4 - ページの分析
開始時刻
イベントの時刻
アクション
アクションの説明
合計時間 (ms)
アクションを完了するのにかかった合計時間
反復回数
アクションを実行しなければならなかった回数
1 回の反復の平均時間 (ms)
複数回反復するのにかかった平均時間
プロファイルの詳細情報すべてをフラッシュするには、いずれのプロファイル・テーブル・ヘッディングから、
をクリックします。 確認ダイアログ・ボックスが表示され、「OK」をクリックすると、テーブルから情報がクリアされて、現行監査イベントの追跡が開始されます。
図 21.5 プロファイルの分析
このコンポーネントを使用して、ページを完了するのにかかる時間を記録し、Java 仮想モジュールのパフォーマンスをモニターします。 望むならば、データベースからすべての情報をフラッシュし、現行条件をテストすることができます。
WebSphere Product Center のパフォーマンスをモニターするには、次のパスを使用します。
「システム管理者」>「パフォーマンス情報」>「パフォーマンス」
「パフォーマンス検索」インターフェースで検索値を選択し、「検索」をクリックします。
「現在のパフォーマンス結果」テーブルが表示され、各 JVM のパフォーマンス測定を示します (最大、最小、平均、およびアクセス数)。
パフォーマンス測定をすべてクリアするには、テーブルの下部にある「DB にフラッシュ」をクリックします。 詳細情報すべてが DB から除去されます。
図 21.6 - パフォーマンス・テーブル
N – Ref
JVM の名前
最大
JVM が実行に要した最長時間
最小
JVM が実行に要した最短時間
平均
JVM が実行に要した平均時間
アクセス
JVM に対して行われたアクセス数
さまざまな DB 呼び出しの回数を記録して、Java 仮想モジュールのパフォーマンスをチェックします。 このコンポーネントは、特定の処理がどこで長い時間を要しているのかを詳細に分析するのに役立ちます。その分析により、パフォーマンス改善のためにどのような種類の変更を行えるかを判別できます。 結果を表示する 2 つのテーブルがあります。すなわち、「現在のパフォーマンス結果」と「クエリー・パフォーマンス統計」です。
たとえば、スクリプトの処理にかかる時間を分析し、実行時間の長い不要な操作を検出すれば、スクリプトを変更し、処理時間を最小にすることができます。
WebSphere Product Center のデータベース・パフォーマンスをモニターするには、次のパスを使用します。
「システム管理者」>「パフォーマンス情報」>「データベース・パフォーマンス」
図 21.8 - DB パフォーマンスの表示
現在のパフォーマンス結果
ページ
WebSphere Product Center ページの名前
合計時間
DB がこのページをプルするためにかかる合計時間 (ミリ秒)
ヒット
ページがアクセスされた頻度
平均時間
ページのプルにかかった平均時間
最後
最後に DB がページを処理するのに要した時刻
平均 DB 時間
DB がページの処理に要した平均時間
DB の時間 %
ページのプルに使用された DB 時間のパーセント
クエリー
ページを処理するために実行されたクエリーを表示
クエリー・パフォーマンス統計
テーブル内のクエリー・リストは、ハイパーリンクされて、クエリーの詳細情報を表示します。
クエリー
実行されたクエリーの名前
合計時間
クエリーの実行にかかった合計時間
実行回数
クエリーを実行した回数
平均
クエリー実行の平均時間
最大
クエリー実行の最大時間
最小
クエリー実行の最小時間
管理者は、サーバー・インスタンスごとにキャッシュに入れられている仕様の詳細情報を表示できます。 WebSphere Product Center GUI によって、管理者は必要な場合にキャッシュをフラッシュできます。
メニュー・パス「システム管理者」 > 「パフォーマンス情報」 > 「キャッシュ」から、キャッシュに入れられた仕様の詳細情報を表示します。
基本仕様を使用したカタログの例 (1 & 2)
新しいカタログを表示すると、以前の仕様が「キャッシュに入れられた仕様 (Cached Specs)」テーブルの中で下に移動します。
以前のカタログに戻ると、キャッシュに入れられた以前の仕様が、「キャッシュに入れられた仕様 (Cached Specs)」テーブルの先頭に戻ります。
仕様が変更されても、古いバージョンの仕様が自動的にキャッシュから除去されるわけでありません。エクスポートなどの何らかの操作がそれを使用している可能性があるためです。 以下の場合にのみ、仕様がキャッシュから除去されます。
- 最近使用されたものでない場合
- キャッシュがいっぱいの場合 (エントリー数が最大)
- 別の仕様がキャッシュに追加される場合
図 21.9 - キャッシュの統計
キャッシュ・サイズ
キャッシュのサイズは、common.properties 構成ファイルに設定されます。
例:
# Limit for cache size for specs
# Larger will take more memory, so this should not be set too large.
max_specs_in_cache=5仕様キャッシュのサイズは、使用可能なシステム・リソースに応じて設定します。
- サーバーのメモリー容量
- 一般に使用される異なる仕様の数
「仕様キャッシュ (Spec Cache)」ページを検討して、キャッシュ内の使用の数と、一般に使用される仕様が常にキャッシュから外れていないかを調べます。 それから、現在の必要に応じて、「仕様キャッシュ (Spec Cache)」値を設定します。
このコンポーネントによりユーザーは、ファイル・パラメーターを詳述する、現行アプリケーションの構成ファイルを参照できます。 この機能では表示しか行えません。 (WPC の構成ファイルについて詳しくは、「WebSphere Product Center: インストール・ガイド」を参照してください。)
アプリケーションの構成ファイルを検討するには、次のパスを使用します。
「システム管理者」>「プロパティー」
構成ファイルは表示することしかできません。 構成ファイルの詳細情報すべてを表示するには、ページをスクロールします。
図 21.10 - 構成ファイルの検討
このコンポーネントは、システム問題のトラブルシューティングに役立ちます。 ログの末尾を表示することもできますし、望むならばログ全体を表示することもできます。
ログ・ファイルの表示
アプリケーションのログ・ファイルを表示するには、次のパスを使用します。
「システム管理者」>「ログ・ファイル」
システム・ログを選択し、「実行依頼」をクリックします。 ユーザーは、ファイル全体を表示することも、決められた行数分だけログの末尾を表示することもできます。
図 21.11 - 表示するログ・ファイルの選択
WebSphere Product Center システム全体は、並行して実行される 5 つのタイプのサービスから構成されます。
Admin
admin - admin サーバー (リモート・マシン上のモジュールを開始/停止)
スケジューラー
scheduler - スケジューラー (バックグラウンド・ジョブを実行)
ワークフロー・エンジン
workflow - WebSphere Product Center のワークフロー・エンジン
イベント処理プログラム
eventprocessor - イベント処理プログラム (すべてのモジュールの間のイベントをディスパッチ)
キュー・マネージャー
queuemanager - キュー・マネージャー (WebSphere Product Center の外部に文書を送信)
アプリケーション・サーバー
appsvr - アプリケーション・サーバー (jsp (Java Server Pages) を提供)
各サービスは WebSphere Product Center GUI で制御できます。アプリケーション・サービスごとに状況情報を入手できます。 ユーザーは表形式で表示されたパフォーマンス・メトリックを見ることができます。
注 : WebSphere Product Center GUI が提供する状況は、コマンド行から実行する RMI 状況スクリプトを使用して取得することもできます。
サービス状況の表示
「サービス状況 (Service Status)」テーブルを表示するには、次のメニュー・パスを使用します。
「システム管理者」>「システム状況」
各サービスの状況が「サービス状況 (Service Status)」テーブルに簡単に表示されます。 サービスに関するより詳細な情報を表示するには、詳細な状況のハイパーリンクをクリックします。
図 21.12 - サービスの簡単な状況
サービスの詳細な状況には、接続プール状況や、各 DB スレッドの詳細情報などの情報が表示されます。
図 21.13 - サービス状況情報
サービスの停止
サービスを停止するには、サービス名の横にあるボックスにチェックを入れてサービスを選択し、「停止」ボタンをクリックします。
サービスのアボート
サービスをアボートするには、サービス名の横にあるボックスにチェックを入れてサービスを選択し、「アボート」ボタンをクリックします。
アボートと停止に関する重要な注記
停止とアボートのどちらを使用するか
- アボート - サービスのシャットダウンは保証されますが、現在実行中のタスクが中断しないという保証はありません。
- 停止 - 「もしも」サービスが停止するのであれば、現在実行中のタスクが最初に停止してから、サービスが円滑に停止することが保証されます。
状況情報の最新表示
サービスの今現在の状況を取得するには、サービス名の横にあるボックスにチェックを入れてサービスを選択し、「最新表示」ボタンをクリックします。
新規サービスの作成
サービスは、ワークステーションのクラスター内で実行できます。 クラスター内のさまざまなマシンが、ファイル admin_properties.xml 内で定義されます (詳しくは「WebSphere Product Center: インストール・ガイド」を参照してください)。 望むならば、WebSphere Product Center GUI により、ユーザーは別のホスト上にサービスを定義できます。
「サービス状況 (Service Status)」テーブルの下に、「新規サービスの作成」テーブルがあります。 新規サービス、サービス・タイプの名前を入力し、ホストを選択して「追加+ (ADD+)」ボタンをクリックします。
図 21.14 - 新規サービスの作成
1 つのマシン上に、1 つのサービスの複数のインスタンスを作成することはできません。 サービス名を指定しない場合は、以下のデフォルト名が使用されます。
- 「scheduler」(スケジューラー)。
- 「eventprocessor」(イベント処理プログラム)。
- 「queuemanager」(キュー・マネージャー)。
会社の環境がインポート用にパッケージ化されている場合、ユーザーは「環境のインポート」コンポーネントを使用して、パッケージ化された会社環境ファイルをブラウズしたり、現在の会社にインポートしたりできます。このフィーチャーを使用して、テスト環境で作成された会社を実稼働環境にインポートできます。
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図 21.15 - 会社の環境のインポート
WebSphere Product Center データベースは、文書ストアに保管されるすべてのファイルのためにテーブル・スペースを指定します。 ファイルが保管されると、Oracle DB 内に新規レコードが作成され、ファイルが BLOB (バイナリー・ラージ・オブジェクト) ファイルとして保管されます。
配布ストア内のファイル分布の表示
文書ストア内のファイルの分布を表示するには、次のパスを使用します。
「システム管理者」>「サイズ分布」
1.「会社の選択」選択ボックスから、1 つの会社または 1 セットの会社を選択します。
2. 検索するサブディレクトリーのレベルを判別し、「最大のパス深さ」に数値を入力します。
3. 望むならば、特定のパスのファイル統計を表示します。 「文書パスの例」フィールドにパスを入力します。
4.「検索」ボタンをクリックし、サイズ分布統計を表示します。
図 21.16 - 文書ストア・サイズ分布統計