第 6 章 ローカライズ

WebSphere Product Center では、ISO の国際化対応の標準に準拠したローカライズが可能です。国ごとの差異に対応するため、言語/国の対に基づいてロケールを作成します (米国英語と英国英語など)。

ローカライズは仕様レベル (1 次、ルックアップ・テーブル、または 2 次仕様) で構成されるので、単一ノードまたは複数ノードをローカライズでき、ノードごとにローカライズされた表示名を設定できます。仕様をローカライズして構成し、カタログに関連付けると、WebSphere との間でローカライズしたデータをインポートまたはエクスポートできます。ローカライズしたノードの入ったカタログは、ユーザーの設定を通し、ユーザー・インターフェースに表示されるアイテム・セットのために特定のロケールのセットを表示するよう設定することが可能です。


フィーチャー

1 次、ルックアップ・テーブル、または 2 次仕様の仕様ノード値をローカライズする

カタログ表示名をローカライズする

ユーザーの設定、役割、およびビューに基づき、カタログ・アイテムを 1 つ以上のロケールで表示する


ロケールの制限

ユーザー・インターフェース内に表示されるロケールの制限は、会社属性、ユーザー設定、役割構成のいずれかまたはすべてによって制御されます。

会社で使用できるロケールの設定

データがローカライズできるようになるには、その前に会社で使用できるロケールを設定しなければなりません。このタスクは、WebSphere Product Center の管理者が実行する必要があります。

1. メニュー・パス、「データ・モデル・マネージャー」>「セキュリティー」>「会社属性」を使用します。「会社ロケール・セットアップ」テーブルが現れます。

図 6.1 - 「会社ロケール・セットアップ」テーブル

2. 「言語」から言語を、「国」から国をクリックしてから、「追加」をクリックして「選択した列 (Selected column)」にロケールを追加します。

3. ロケールを除去するには、「選択済み」列からロケールをクリックし、「除去」をクリックします。

4. ロケールをすべて選択したら、「保管」をクリックします。選択したすべてロケールを社内のユーザーが使用できます。

表示するロケールを役割で制限する

制限されたロケールを役割に定義できます。ユーザーがその役割に割り当てられると、そのユーザーのグラフィカル・インターフェースはその役割で定義されたロケールに制限されます。したがって、そのユーザーのロケールは割り当てられた役割に基づいたものとなり、役割のロケール制限はユーザー設定による制御に優先します。ユーザーは、ユーザー設定の中の制限または使用可能にする役割のリストを使って、どのロケールを制限するかを制御できます。これは、役割の定義を通して使用可能にされているロケールに基づいて行うことができます。

1. メニュー・パス、「データ・モデル・マネージャー」>「セキュリティー」>「役割コンソール」を使用します。「役割コンソール」が表示されます。

2. 編集する役割を選択し、「編集」をクリックするか、単にその役割の名前をクリックし、役割編集画面を表示します。

3. 新しい役割を作成する際に、デフォルトではすべてのカテゴリーと階層で会社の使用可能なロケールがすべて使用されるよう設定されます。このデフォルト設定で使用できるロケールを変更するには、画面の下部の「役割のローカル・アクセス」にスクロールします。「編集」ボタンをクリックしてロケールの追加/除去を行い、「保管」をクリックします。

4. 役割の新しいロケール・アクセスを作成するには、「新規ロケール・アクセス」ボタンをクリックし、「コンテナーからロケールへのマップ」ウィザードを表示します。特定のオブジェクト (カタログまたは階層) のロケールを制限することができます。ロケールの追加/除去を行って、「保管」をクリックします。

図 6.2 - 役割に構成されたロケールのアクセス

5. 役割によって定義されたロケールの制限を適用するには、「ユーザー・コンソール」を使用してユーザーをその役割に割り当てます。

ユーザー設定中に表示するロケールを制限する

1. メニュー・パス「ホーム」>「マイ・セッティング」を使用します。複数のユーザー設定テーブルが表示されます。

2. 以下の設定からいずれかを選択して、ユーザーのグラフィカル・インターフェースに表示されるロケールを制御します。

ユーザー・インターフェース表示のロケール

ユーザー・インターフェースで使用するロケールを選択します。選択項目はグラフィカル・ユーザー・インターフェースのみに適用されます。

アイテム/カテゴリー・データ表示のロケール

アイテムまたはカテゴリーのデータを表示するロケールを設定します。

アイテム/カテゴリー画面に表示する属性を選択したロケールに制限

このオプションは、アイテムおよびカテゴリー画面内の属性の表示を、選択したロケールに制限します。

3. 「保管」をクリックして設定をコミットします。


ローカライズされた仕様

ローカライズは、1 次、ルックアップ・テーブル、および 2 次仕様の仕様レベルで定義されます。以下に、仕様用にローカライズを構成する方法について詳述します。

WebSphere Product Center におけるローカライズのインプリメンテーションは、データベースのローカライズをサポートするのに適切な構造を備えています。というのは、すべてのロケールが別個のストリングとして保管されるためです。ノードのデータはリーフ・ノードに移動されます。

作成した表示名は、ユーザー設定中のロケール設定に基づいて、アイテム・リスト/編集画面に表示されます。データの翻訳自体は手作業で行いますが、これは個々のリーフ・ノードに保管されます。

: 「ローカライズ済み」チェック・ボックスのオプションは、すでにローカライズされている場合、またはローカライズが使用不能の場合には、使用できません。

ローカライズ用に仕様を構成する

1. 仕様コンソールから、ローカライズする 1 次、ルックアップ・テーブル、または 2 次仕様を選択し、「編集」をクリックします。

2. 「仕様の詳細 (Details for ... spec)」テーブルで、「ローカライズ済み」チェック・ボックスを選択します。「ローカライズ情報」セクションが表示されます。

3. 「使用可能なロケール:」列からロケールを選択して「選択したロケール」列に追加します。「保管」をクリックして仕様を保管します。

4. 仕様ノードをクリックします。「表示名」セクションに、ローカライズされる表示名を入力します。この仕様ノードの表示名をさまざまな言語で表示できます。

5. この仕様ノードの「ローカライズ済み」チェック・ボックスをクリックします。ノードのローカライズを、この仕様に関する定義済みのロケールすべてに対して行ったことを確認します。必要に応じて続行し、この仕様の個々のノードをローカライズします。

図 6. 3 – ローカライズされたノード

ローカライズされたデータの入力

いったん仕様をローカライズしたら、アイテムのそれぞれのロケールにデータを別々に入力できます。ユーザーの設定または役割で別の指定をしていない限り、すべてのロケールがカタログ・アイテム・リストに表示されます。ローカライズされた表示名がまったく作成されていないロケールの場合、デフォルト名が表示されます。

図 6. 4 - ローカライズされたノードに関するデータの手動入力

ローカライズされたノードのある属性コレクションの作成

属性コレクションを定義する際に、特定のロケールのノードを組み込むことができます。属性コレクション作成画面から仕様、属性、またはその両方を検索すると、ローカライズされたノードは「(L)」で示されます。 

図 6.5 - 属性コレクション中の特定のロケールのノードの選択

ローカライズ済みノードへのインポート/エクスポート

WebSphere Product Center のマッピング・コンソールを使用すると、ローカライズ済みノードへのインポート/エクスポートを容易に行うことができます。ソース・ファイルの中に、さまざまな地域向けにローカライズされたフィールドが含まれている場合、それらのフィールドをカタログの適切なローカライズ済みノードへマップすることができます。同じことをエクスポートでも行えます。


ローカライズの問題

「マイ・セッティング」内にロケールの選択肢がない

会社がどのロケールにも構成されていません。メニュー・パス「データ・モデル・マネージャー」>「セキュリティー」>「会社属性」を使用して、「会社ロケール・セットアップ」画面を表示します。

会社の必須ロケールを選択します。選択したロケールが、ユーザーの設定中に選択肢として表示されます。