第 3 章 データベース管理


データベース・ユーザー

WebSphere Product Center のインストール時に作成されたデータベース・ユーザーおよびパスワードは、common.properities で定義されます。common.properties ファイルを更新せずにデータベース・ユーザーのパスワードを変更すると、WebSphere Product Centerミドルウェアが破損してしまいます。データベース・ユーザーのパスワードを変更する必要がある場合、common.properties にあるプロパティー db_password を更新してください。パスワード認証は、DB2 におけるオペレーティング・システム・レベルで行われます。


データベースのバックアップ

データベースのバックアップおよびリカバリーは、データベース管理者 (DBA) が実行する最も重大な操作のうちの 1 つです。このため、適切に定義されたバックアップおよびリカバリー・ストラテジーをインプリメントすることは大変重要です。WebSphere Product Center を使用して最適なパフォーマンスを保つためには、以下のバックアップ・ストラテジーをお勧めします。

物理バックアップ

WebSphere Product Center では、データベースのバックアップを毎日取ることをお勧めします。システムのダウン時間の可用性に基づいて、オフラインでデータベースの物理バックアップ (イメージ・バックアップ) を取ったり、オンラインでの物理バックアップ (ホット・バックアップ) を取ることができます。WebSphere Product Center データベースの多くは 24 時間アクセスされるため、データベースのオフライン・バックアップを行うのに使用可能なダウン時間が存在しない可能性があります。データベースは、データベースのオンライン・バックアップを行うことができるように、DB2 で logretain モードで実行していなければなりません。データベースのオンライン・バックアップを行うことによって、データベースを特定の時点の状態にリカバリーすることができます。詳しくは、DB2 製品資料を参照してください。

論理バックアップ

論理バックアップは、データベースに対して作成されたスキーマ・オブジェクトに関する情報を保管します。DB2 の DB2MOVE ユーティリティーを使用して、データベースのバックアップ・ストラテジーにおける補足的な保護および柔軟性を与えるために、特定のオブジェクトを選択的にエクスポートすることができます。データベース・エクスポートは、物理バックアップの代わりになるものではなく、物理バックアップが提供するのと同じ完全リカバリーの利点を提供することはできません。論理バックアップは、QA をセットアップしたり、実働データを使用してインスタンスをテストするのにとても便利な場合があります。WebSphere Product Center DBM ツールキットには、WebSphere Product Center データベース・スキーマの論理バックアップに関する WebSphere Product Center 固有の指示も含まれます。


データベースの正常性検査

定期的な間隔でデータベース・システムの正常性を検査することは、システムの高い可用性につながります。

DB2 ヘルス・センター・アラートのセットアップ

DB2 ヘルス・センターを使用して、データベース環境の状況をモニターし、必要に応じて変更を加えます。ヘルス・モニターは、一連のヘルス・インディケーターを継続的にモニターします。ヘルス・インディケーターの現行値が、警告しきい値およびアラームしきい値で定義された許容される操作範囲の外側にあると、ヘルス・モニターによりヘルス・アラートが生成されます。DB2 には、事前定義されたしきい値が付属しており、あとでカスタマイズすることができます。

以下は、ヘルス・センターを使用して実行できる主要なタスクの一部です。


データベース管理ツールキット

WebSphere Product Center データベースを管理するのに使用できる DB 管理スクリプトが幾つかあります。これらのスクリプトはすべて、ツールキットの形式で 1 つにまとめられます。

DB2 のツールキットで扱われる各種のタスクには、以下のものがあります。